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更新日:2020年3月29日

オジロワシが死亡しました

オジロワシ

オジロワシ

2002年6月より猛禽舎で飼育展示をしておりましたオジロワシのメス(愛称無し)が2020年3月28日に死亡しましたので謹んでお知らせいたします。これにより、当園のオジロワシは不在となりました。
当該個体は2001年に長万部で怪我をして衰弱した状態で保護され、当園に持ち込まれました。その後治療によって怪我は治りましたが、野生復帰は難しいと判断されたことから、当園で終生飼養することとなり、2002年6月より猛禽舎で飼育展示することとなりました。
2002年2月に釧路市動物園より借り受けたオス個体(釧路号)と、ペアで飼育し繁殖を目指しておりましたが、残念ながら産卵には至らず、2014年に釧路号が亡くなってからは、1羽での飼育となっておりました。

【これまでの経過】
2020年3月20日に普段と違う場所に滞在していたり、やや動きや職員への反応が鈍いといった所見があり、捕獲等による負担も考慮し、一晩様子を見ることとしたところ、翌21日にさらに状態が悪化していたことから、直ちに捕獲し入院治療を行うことといたしました。
起立困難、平衡感覚の異常なども見られたことから、保温安静を保つととともに、中枢神経系の損傷も視野に診断的・支持的な治療を行いましたが、大きな改善が認められず、さらに嘔吐も見られるようになったことから、23日レントゲン検査を行ったところ、総排泄口(卵や排せつ物の出口)の奥に大量の結石のようなものが発見されました。
麻酔下で粘膜を傷つけないよう届く範囲で結石を除去したところ、翌24日からは起立できるようになるとともに食欲も大幅に増進するなど、明らかな状態の改善が認められるようになりましたが、嘔吐は断続的に続いておりました。
これ以降、補液などの支持的な治療を行いながら、飲み込みやすく、また消化もされ易いよう流動食なども与えて全身状態の回復を図っておりましたが、27日に全身状態の悪化、呼吸器症状が認められ、28日朝に死亡が確認されました。
病理解剖(肉眼による検査)の結果、肺のうっ血など、肺炎があったことを示す所見が認められ、嘔吐などを原因として誤嚥性肺炎を併発したものと推察されます。

生年月日不明
来園年月日2001年1月16日(保護受け)
2002年6月21日に猛禽舎にて飼育展示開始
死亡年月日2020年3月28日(土曜日)
死亡原因誤嚥性肺炎

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