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ダチョウの「リュヴ」
【ダチョウ「リュヴ」が亡くなりました(第二報、2019年10月13日更新)】
さきにお知らせいたしましたダチョウの「リュヴ」(メス9歳)の死亡につきまして、12日午後から病理解剖を行いましたので、その結果をお知らせいたします。
なお、下記の病理解剖結果は、肉眼的な所見による判定であり、病理組織の検索の結果、判定が変わることもあります。
1 病理解剖結果(肉眼的所見)
・腺胃から筋胃(砂嚢)にかけての大量の砂の貯留
・筋胃の重度菲薄化
・腹水の貯留
2 死因について
病理解剖結果(肉眼的所見)から、直接的な死因は胃閉塞を原因とする消化不全による衰弱と推定されます。
3 経過
日付 | 内容 |
9月30日 | 羽が下がり、元気・食欲がないため、獣医師が診察。嘔吐は無く便は正常であったが夕方軟便が見られた。嘴を開け閉めする様子あり。 夕方吹き矢での投薬を試みたが、羽が下がっていたため注射部位を狙うことが出来ず、用手保定下で投薬実施。保定・投薬時に暴れて足に軽度の擦過傷を負った。 抗生剤、H2ブロッカー(制酸剤)、ステロイド剤筋肉注射 |
10月1日 | 朝確認時は座っていたが、治療のため職員が動物舎に入ると走り回る。嘔吐無し、便正常、飲水・排尿あり。日中はほぼ起立している。 卵の停滞・詰まりを疑い、用手保定下で総排泄口を確認したが届く範囲では卵は認められず。 卵詰まりも視野に入れオキシトシン投与。 抗生剤、H2ブロッカー(制酸剤)、ステロイド剤筋肉注射 |
10月2日 | 状態改善認められない。 朝は座っていたが、投薬して以降は起立していた。少量の排便、排尿あり。食欲なし。嘔吐なし。産卵なし。いきむように尾羽を上げる様子がある。血液生化学検査では数値に異常なし。 卵詰まりも視野に入れオキシトシン投与。 抗生剤、H2ブロッカー(制酸剤)、ステロイド剤筋肉注射に加え、消化管の運動亢進を期待して、消化管機能改善薬を追加 |
10月3日 | 前日夕方以降、少量の採餌あり。少量のやや水分の少ない排便、排尿あり。嘔吐なし。産卵は無い。起立し走り回る元気はある。 卵詰まりも視野に入れオキシトシン投与。 前日の投薬に加えて、温湯浣腸実施 |
10月4日 | 前日と状態変わらず。 卵詰まりも視野に入れオキシトシン投与。 10月2日までの投薬内容に加えて、全身状態を保つため支持療法としてビタミン剤及び強肝剤添加した点滴実施。 |
10月5日 | 昨日と状態は変わらず。支持療法継続。治療後の活力はやや改善だが採食なし。 前日の投薬を継続(点滴量を増加) |
10月6日 | 採食なし、排便、排尿少量。状態は変わらないため治療継続。保定時立ち上がろうとして嘔吐。治療後起立時ふらつきあり。 オキシトシンの効果が見られず卵詰まりによる体調不良ではないと判断されたためオキシトシン中止。 投薬・処置内容は前日と同様。 |
10月7日 | 前日と状態は変わらず。強い保定をせずに治療を行う。投薬後触診時少量嘔吐を認める。 投薬内容は前日と同様。 |
10月8日 | 元気食欲なし、排便排尿少量、15時すぎに水様物を吐出のように嘔吐。座ったり立ったりを繰り返す。 過去に他個体で大量嘔吐後に状態改善した例あるため、改善を期待する。 投薬内容は前日と同様。 |
10月9日 | 元気食欲なし。飲水確認できず。排尿排便あり。嘔吐は確認できず。座っている時間が長い 投薬内容は前日と同様。午後から浣腸実施。 |
10月10日 | 元気食欲なし。少量飲水あり。排尿・少量排便あり。嘔吐少量。腹部マッサージ、採血、血液検査実施。 投薬内容は前日と同様。午後から浣腸実施。 |
10月11日 | 元気食欲なし。少量飲水あり。排尿・少量排便あり。嘔吐少量。腹部マッサージ、採血実施 投薬内容は前日と同様。 |
【ダチョウ「リュヴ」が亡くなりました(第一報、2019年10月12日更新)】
ダチョウの「リュヴ」が死亡しましたのでお知らせいたします。
「リュヴ」は、9月30日から食欲の低下がみられ、投薬治療を開始しましたが、採食がほとんどみられなくなっていました。
この為、さらに点滴による栄養補給やマッサージなどによって排泄を促すなどの処置を行っておりました。
しかし、容態が回復せず、10月12日朝に出勤した職員が、獣舎で倒れているところを発見し、死亡していることを確認いたしました。
これまで「リュヴ」をかわいがっていただいたことに感謝申し上げます。
なお、死因については判明次第お知らせいたします。
生年月日:2010年7月18日
来園年月日:2010年9月13日
死亡年月日:2019年10月12日(享年9歳)
死因:調査中(判明次第お知らせいたします。)
【ダチョウ「リュヴ」の治療に伴うキリン館1階の展示中止について(2019年10月8日公開)】
キリン館で飼育中のダチョウの「リュヴ」ですが、9月下旬から体調を崩し、元気・食欲が低下し、ほとんど採食できない状態が続いております。このため、投薬とともに10月4日(金曜日)からは、点滴を開始し、治療を続けております。
10月8日(火曜日)以降もリュヴの体調によっては、キリン館1階の展示を一時中止することがあります。
ご理解とご協力をお願いいたします。
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