ここから本文です。

更新日:2025年8月4日

クロザル「アサギ」が死亡しました(第2報)

クロザル「アサギ」

クロザル「アサギ」

 【令和7年8月3日】(第2報)

 令和7年7月31日に死亡しましたクロザル「アサギ」の病理解剖(肉眼所見)の結果をお知らせします。

 病理解剖の結果、アサギの心臓(右心)に高度な拡張が認められたことから、心臓の機能不全が原因となり、胸腔および腹腔内に大量の水分が貯留する「胸水症」「腹水症」を引き起こしたと考えられます。また、肺に見られた肺気腫および無気肺については、心停止時に行った蘇生措置(胸骨圧迫および人工呼吸)による影響と推測されます。

なお、アサギは糖尿病を患っており、6年間にわたりトレーニングを通じてインスリン注射などの治療を続けてきました。最近は食欲が低下し、通常の治療が困難となったため、麻酔による検査治療を試みましたが、トレーニング下での検査では確認できない心臓の基礎疾患があったため、麻酔に耐えられず、残念ながら死亡に至りました。

 長年にわたり病気と向き合いながら懸命に生きてくれたアサギの頑張りに深く敬意を表するとともに、皆様のこれまでのご支援に心より感謝申し上げます。

剖検診断

1.右心房と右心室の高度拡張

2.腹水と胸水の貯留

3.肺気腫ならびに無気肺

※糖尿病の原因臓器である膵臓などについては、北海道大学獣医学部で組織検索を実施する予定です。


【令和7年7月31日掲載】

クロザルの「アサギ」(雄、20歳)が7月31日(木曜日)に死亡しましたのでお知らせいたします。

 「アサギ」は、2019年に糖尿病と診断されており、その後、ハズバンダリートレーニング下で毎日のインスリン投与と定期的な血糖値測定による治療を継続しておりました。

https://www.city.sapporo.jp/zoo/research/2024/2024_01.html

 糖尿病の病態のコントロールは安定してできており、元気食欲も良好な状態を保つことができておりましたが、7月22日から、食欲不振と活力の低下が認められるようになりました。

 血液検査で明らかな異常が認められなかったことから、温度管理や給餌内容の変更による食欲の改善を試みていましたが、食欲の改善が乏しく、このまま食欲が改善せずに糖尿病の治療もできなくなると生命にかかわることから、詳細な状態を把握し、今後の治療方針を決定するため、7月31日に麻酔下での検査を試みたところ、麻酔中に心停止状態となりました。

 動物病院にて蘇生処置を実施しましたが残念ながら、午前11時に死亡を確認いたしました。

 今後、病理解剖を行い、その診断結果については改めてお知らせいたします。

【個体情報】

生年月日:平成17年(2005年)5月25日生まれ

死亡年月日:令和7年(2025年)7月31日(20歳)

このページについてのお問い合わせ

札幌市円山動物園

〒064-0959 札幌市中央区宮ケ丘3番地1

電話番号:011-621-1426

ファクス番号:011-621-1428