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「アクバル」の首元
【令和5年8月3日追記】
ユキヒョウ「アクバル」「シジム」の麻酔処置は無事に終了しております。
「シジム」につきましては、毛の手入れの際に皮膚を負傷させたため、治療を行っております。
「アクバル」につきましては、以前から慢性腎臓病の初期状態を疑い投薬を行っておりましたが、血液検査ではその急激な悪化は認められない状態でした。投薬を継続し、引続き注意して観察してまいります。
【令和5年7月17日掲載】
ユキヒョウの「アクバル(オス、2005年6月7日生)」「シジム(メス、2010年5月16日生)」は、数年前から、本来は前年に抜け落ちるはずの毛がそのまま残ってしまう状態(以下、換毛不全と表記します)が続いております。
ハズバンダリートレーニングにより、麻酔をかけずに、毛の手入れを試みておりますが、全身の手入れは非常に困難な状況です。
かつて夏は冷涼と言われた札幌市も、近年は高温の日が続くことが多くなっています。もともと寒冷地での暮らしに適応したユキヒョウは、アンダーコート(皮膚を覆う下毛)が密で多いため、換毛不全により高温の影響をさらに受け、開口呼吸がしばしば見られており、このままの状態では熱中症になってしまうことが心配されます。
札幌市円山動物園基本方針「ビジョン2050」では、動物の治療等における負担軽減に努めることとしています。一方で、健康を損ねる要因を取り除き、疾病の発生や悪化を取り除くことを目的とした予防医学に基づく獣医療を提供することとしています。
ハズバンダリートレーニングにより、麻酔をかけずに採血および血液検査を実施し、前足の爪切りも行っていますが、後ろ足の爪切り、口腔内検査など全身の健康状態の確認も困難な状況です。
動物の麻酔におけるリスクはゼロではありませんが、今回、万全の態勢でユキヒョウの「アクバル」「シジム」に麻酔をかけ、健康診断および毛と爪の手入れを実施することとしましたので、お知らせいたします。
なお、処置の実施日は寒帯館屋内を閉鎖いたしますが、処置日は2頭別々ですので、当日に処置しない個体は屋外でご覧いただけます。
【麻酔処置実施日】
令和5年(2023年)7月20日(木曜日):「シジム」
令和5年(2023年)7月27日(木曜日):「アクバル」
ブラッシングできた尾の先端側と、できていない付け根側
暑さによる開口呼吸
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