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更新日:2023年3月13日

遠友夜学校記念室

遠友夜学校の精神と深い人類愛に満ちた新渡戸稲造の理想を後世に伝える遠友夜学校記念室は、昭和39年6月に遠友夜学校の跡地に開設された札幌市中央若者活動センター(中央区南4東4)の施設内に設置されました。

札幌市中央若者活動センターの閉館に伴い、遠友夜学校記念室は札幌市資料館(中央区大通西13丁目)に移転し、平成23年10月4日より、引き続き新渡戸稲造と遠友夜学校の偉業を広く伝えるため、写真、手紙、図書や遠友夜学校関係の資料を収蔵し展示していました。

このたび、記念室資料の展示、保存等について、平成26年7月6日(日曜日)をもって終了し、すべての資料等について北海道大学へ寄贈いたしました。

これまで多くの皆様にご来場いただきましたことにお礼申し上げます。

本件詳細につきましては、次のとおりです。

詳細:遠友夜学校記念室資料の取扱について

なお、北海道大学では、構内にある大学文書館1階展示ホールにて、「新渡戸稲造と遠友夜学校」の展示を行っています。

外部リンク:北海道大学大学文書館のホームページ

 

遠友夜学校関係資料のデジタルデータ化について

北海道大学大学文書館の協力のもと、遠友夜学校関係資料の一部をデジタル化しました。

 

(遠友夜学校記念室所蔵資料の調査、分析結果について)

遠友夜学校記念室の資料等について、平成26年3月~5月に北海道大学の協力のもと調査・分析を行いました。その結果については、次のとおりです。(平成26年6月23日更新)

 

遠友夜学校とは

札幌農学校(現在の北海道大学農学部)の卒業生である新渡戸稲造は、明治24年(1891年)に母校の教授として札幌に戻りました。

その2年後、萬里子夫人(メリー・P・エルキントン)に、アメリカの実家から1,000ドルの遺産が届きました。この遺産を用いて札幌市中央区南4条東4丁目(札幌市中央若者活動センター跡地)に開設されたのが、稲造の夢であった遠友夜学校です。

校名は、遠い国から届いた遺産を役立てたことと、論語の「朋(友)あり、遠方より来たる。また楽しからずや」にちなんで、「遠友」と名づけられました。

遠友夜学校は、明治27年(1894年)の開校から昭和19年(1944年)の閉校まで50年にわたって、家庭の事情などで勉強がしたくても学校に行けなかった青少年たちに、男女の別なく無料で開かれていました。

新渡戸稲造の崇高な精神に共鳴し、無給で先生をかって出た友人や温かな援助を惜しまなかった市民の人たちなどに支えられ、希望の灯をともし続けた遠友夜学校は、札幌のボランティア活動の原点でもありました。

新渡戸稲造の額の写真

遠友夜学校のあゆみ

明治27年(1894年)1月 遠友夜学校開設
明治32年(1899年)6月 第1回卒業生を送る
明治42年(1909年)12月 有島武郎代表就任(大正3年(1914年)まで)
大正5年(1916年)3月 北海道庁より私立学校認可
大正12年(1923年)8月 北海道庁より財団法人認可
昭和4年(1929年)10月 新校舎完成
昭和6年(1931年)5月 新渡戸稲造校長来校
昭和8年(1933年)10月 新渡戸稲造校長カナダで客死
昭和9年(1934年)6月 新渡戸萬里子校長就任(昭和13年(1938年)まで)
昭和14年(1939年)1月 半澤洵校長就任(昭和19年(1944年)閉校まで)
昭和18年(1943年)6月 創立50周年記念式典挙行
昭和19年(1944年)3月 閉校
昭和39年(1964年)6月 遠友夜学校跡に札幌市中央勤労青少年ホーム建設。施設内に遠友夜学校記念室開室
昭和54年(1979年)11月 札幌市中央勤労青少年ホーム前庭に新渡戸稲造博士顕彰碑建立
平成23年(2011年)10月

札幌市中央若者活動センター閉館に伴い、札幌市資料館2階に遠友夜学校記念室移設

平成26年(2014年)7月 遠友夜学校記念室の展示を終了し、すべての資料等を北海道大学へ寄贈

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