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平成24年8月、札幌市内で製造された浅漬けを原因食品とする腸管出血性大腸菌O157による食中毒事件が発生しました。
近年のいわゆる「浅漬け」は、原材料の加熱等の工程がなく、塩分濃度が低く、乳酸発酵などにより細菌の繁殖を抑える効果も低いため、保存性はあまり高くなく、むしろ野菜サラダなどの生野菜に近い食品と考えられます。
ご家庭で生野菜を食べるときや、浅漬けをつくるときなどは、以下のポイントに注意し、食中毒を未然に防ぐよう心がけましょう。
野菜や果物などを育てる畑や農場には、土壌や堆肥、野生動物などに由来するさまざまな微生物が存在しており、その中には、食中毒の原因となる細菌も少なくありません。
自然の中で育てている以上、まったくの無菌状態で野菜をつくることはほぼ不可能であり、ある程度は細菌等が付いていると考える必要があります。
ご家庭で生野菜をたべるときや、浅漬けをつくるときには、野菜を十分に洗浄し、目に見えない汚れや細菌をしっかり落とすことが重要です。
野菜に付いた泥や、目に見えない汚れをしっかりと落とすため、それぞれの野菜の特徴に応じて、流水で丁寧に洗いましょう。
野菜の下処理を行ったあとの包丁やまな板には、泥や汚れが付着していることがあります。
そのままの状態でサラダ用にカットしたりすると、せっかく洗った野菜に包丁・まな板の汚れが移ってしまいますので、調理器具類はこまめに洗うようにしましょう。
また、人の手や指にも細菌が付いていることがあります。
下処理のあとや、肉・魚などの他の食材を扱ったあと、トイレのあとなどには、必ず石けんを使って、丁寧に手を洗ましょう。
生野菜に限らず、出来上がった料理を室温で放置しておくと、食品中で細菌が増える危険性があります。
料理は、出来上がったらなるべく早く食べるように心がけ、どうしてもすぐに食べられない場合は、必ず冷蔵庫などで保存するようにしましょう。
食品の製造工場や大規模な調理施設など、一度に大量の生野菜を取り扱うような施設では、一部の野菜の汚染が食品全体に広がるおそれがあるなど、食中毒菌による汚染のリスクが高いと言えます。
このため、野菜の洗浄だけでは、食中毒の防止対策が十分とは言えず、洗浄に加えて次亜塩素酸ナトリウムなどの薬剤等による殺菌を行っている場合があります。
野菜などの殺菌に使われる薬剤は、食品に使用しても人に害がないと認められたものであり、使用の方法等も決められています。また、十分なすすぎ等により、私たちの口に入るまでに食品から取り除かれますので、健康への影響を心配する必要はありません。
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