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更新日:2019年7月12日

ムオヒラセガメの繁殖で繁殖賞を受賞いたしました!

繁殖賞

繁殖賞受賞

円山動物園では、希少な爬虫類両生類の繁殖に取り組んでおり、このたびムオヒラセガメについて繁殖賞を受賞いたしました。

繁殖賞は、公益社団法人日本動物園水族館協会(以下、「日動水」という。)に加盟する動物園および水族館において、初めて繁殖に成功した園館に与えられるもので、当園ではこれまで多くの希少種の繫殖に成功しており、今回で28回目の受賞となりました。

ムオヒラセガメは繊細なカメであるため、平成23年に寄贈(オス1頭、メス3頭)を受けた後、飼育状況が安定した平成26年から繁殖を目的とした管理を開始、生息地の気象情報等を基に、飼育環境を人工的にコントロールすることにより、平成27年6月に初めての産卵を確認し、同年10月から11月にかけて5匹が孵化しました。

日動水の規定では、孵化後、6か月、生育したものを繁殖成功としており、このたびその基準を達成し、受賞となりました。

当園では、これまでの実績からムオヒラセガメの安定した繁殖技術について確立されつつあり、今後も様々な種の技術確立にも取り組んでまいりますので、国内トップクラスの繁殖が行われている「は虫類・両生類館」を是非ご観覧ください。

【近年の繁殖賞の実績(は虫類・両生類)】

・平成26年(2014年):「スペングラーヤマガメ」「アオホソオオトカゲ」

・平成27年(2015年):「モウドクフキヤガエル」

平成28年(2016年):「エゾアカガエル」

【ムオヒラセガメ 豆知識】

ムオヒラセガメは中国南部からベトナム、ミャンマーなどにかけて生息する中型のカメで、名前の通り平たく角ばった甲羅と長い四肢が特徴です。

野生での生態はあまり解明されておりませんが、湿った森林内に生息し、昆虫やミミズ、果物などを食べる雑食性の種であるとされています。

近年は生息地の環境悪化や食用・薬用を目的とした乱獲などで個体数が減少しており、国際自然保護連合(IUCN)レッドリストではEN(絶滅危惧1.B類)にカテゴリされ、希少種の国際取引を規制するワシントン条約においては附属書2.掲載種として、国際的な商取引が規制されています。

ムオヒラセガメ

一昨年生まれた仔と今年生まれた仔

今年の孵化の様子

今年の孵化の様子

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〒064-0959 札幌市中央区宮ケ丘3番地1

電話番号:011-621-1426

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