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スペングラーヤマガメ(左が孵化個体、右が親メス個体)
繁殖賞とは公益社団法人 日本動物園水族館協会が繁殖技術の向上のために1957年度に設けたもので、動物の種ごとに、協会に加盟する園館においてわが国で初めて繁殖に成功し、かつ誕生後6ヶ月を過ぎて飼育されている場合に、授与されるものです。
円山動物園は、開園以来、種の保存に努め、多くの動物の繁殖に成功し、これまで23の動物種について繁殖賞を受賞してまいりましたが、このたびスペングラーヤマガメとアオホソオオトカゲの2種の繁殖について、繁殖賞をいただきました。
アオホソオオトカゲの繁殖成功は世界的にみてもドイツのケルン動物園、オーストリアのピルゼン動物園に次ぐ、3カ国目の快挙となります。
なお、繁殖賞として授与されるプレートを爬虫類館センターラボに掲示しております。
| スペングラーヤマガメ | アオホソオオトカゲ |
繁殖賞受賞 対象個体 | 2012年7月16日孵化 (2012年5月8日産卵) | 2012年12月16日孵化 (2012年7月12日産卵) |
現在の 飼育状況 | 成オス1頭 成メス5頭 その他今回受賞対象となった幼体1頭のほか、2012年8月にも別の♀個体が生んだ卵から孵化した個体が1頭おり、合計8頭 | 成オス1頭 成メス1頭 その他、今回受賞対象となった幼体1頭のほか、今年4頭の繁殖に成功(6月3日~6月15日にかけて孵化)しており、合計7頭 |
【スペングラーヤマガメ豆知識】
分類:カメ目 イシガメ科
分布:中国南部、インドシナ半島
形態:最大甲長13cm程度と小型で、背甲はあまり高くならず、3本の稜線があります。背甲の後縁が鋸歯状になっていることも特徴的です。
生態:主に山地や森林に生息します。植生は雑食。動物園では、コオロギ、ピンクマウス、ペレットを与えています。
保全状況:IUCNレッドリスト 絶滅危惧IB類(EN)
規制状況:ワシントン条約付属書Ⅲ類(中国個体群)
近年、生息地の破壊や食用、ペット用の乱獲により生息数は激減していると言われている。
国内動物園水族館飼育状況:6園館で13個体を飼育(2012年3月31日現在)
【アオホソオオトカゲ豆知識】
分類:有鱗目 オオトカゲ科
分布:インドネシアのバタンタ島のみに生息
形態:全長100cm。美しい体色が特徴で、体色は鮮やかな青色の地に黒っぽい網目が入ります。特に頭部では目のあたりから先は青一色になります。尾は長く、頭胴長の2倍以上を占め、物に巻きつけることができ、四肢も含め樹上での生活に適しています。
生態:低地の熱帯雨林で暮らし、樹上生活が主であまり地上には降りてこない。動物食で、昆虫や小型は虫類、小型鳥類を食べる。
その他:1990年代後半に新種として発見され、2001年に新種記載された。
アオホソオオトカゲ(孵化個体)
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