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熱帯鳥類館の2階で、オオジシギの飼育展示を開始しました。
オオジシギは主に北海道で繁殖し、冬には約7,000km離れたオーストラリアまで移動する渡り鳥です。嘴が長く、嘴から尾羽の先までが30cmほど、食性は動物食性が強い雑食で、主にミミズを食べています。近年、オーストラリアでの大規模な森林火災の影響か、北海道での確認数が減少しています。
展示を開始した個体は、釧路にある猛禽類医学研究所で保護されましたが、翼の骨折や幼鳥で保護されたことから野生での自活が難しく、円山動物園で受け入れることになりました。
円山動物園では北海道民にとって実は身近な鳥であるオオジシギを皆さんにご紹介するとともに、飼育下のデータを積み重ね、オオジシギの保全を進めていきたいと考えています。
1 新たに来園した個体
2021年7月に阿寒町で保護された個体
2021年8月に阿寒町で保護された個体
(傷の治療のため、しばらくの間別に飼育いたします)
2 展示場所
熱帯鳥類館 2階
【オオジシギ 豆知識】
分類:シギ科 タシギ属
環境省レッドリスト、北海道レッドリスト:準絶滅危惧種(NT)
分布:インドネシア、オーストラリア東部、日本、パプアニューギニア、ロシア南東部。夏季に日本(主に北海道)、ロシア(ウスリー、サハリン南部)で繁殖し、冬季はオーストラリア東海岸一帯及びタスマニア島北部で過ごす。
特徴:全長27.5-31.5cm。体重100g-200g。日本に飛来するタシギ属の構成種の中では最大種で、和名の由来になっている。繁殖期には乾いた草原や牧草地など開けた環境に生息し、越冬期や渡りの時期は湖沼や湿原に生息する。単独で生活するが渡りの時期には小規模な群れを形成することもある。食性は動物食性が強い雑食で、ミミズやクモ、ムカデなど土壌生物の他、草の種子なども食べる。このページについてのお問い合わせ
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