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2026年5月、環境省が実施するシマフクロウの標識調査に当園職員2名が同行させていただきました。
この調査は、国内希少野生動植物種に指定されているシマフクロウの保護増殖事業の一環として行われているもので、毎年春に誕生したヒナに個体識別用の足環を装着するものです。 当園職員の同行は今回で3回目となります。
シマフクロウは北海道(主に道東地域)に分布しており、約100つがいの生息が確認されています。絶滅が強く危惧される状況にあり、保護活動は極めて重要です。
今回訪れた調査地は、約10年前に巣箱を設置し、3年前にようやくつがいが入ったという場所でした。過去の同行では山を登ったり川を渡ったりと過酷な道のりもありましたが、今回は深い森の中とはいえ、比較的穏やかな斜面にある樹木に巣箱が設置されていました。環境省の職員、研究者、獣医師の方々と共に、巣箱のある樹木周辺に人の匂いが付かないよう、離れた場所に作業場所を設けて調査を行いました。

ヒナを巣箱から運び出している様子


足環を装着している様子 体長等を測定している様子
シマフクロウが繁殖するには、大きな身体をおさめることができる大木が必要です。シマフクロウが入ることができる樹洞をもつ大木は樹齢300年を超えるとも言われています。令和7年度の報告では、天然木で繁殖に成功しているのはわずか51箇所にとどまり、いまだ多くのシマフクロウが人工巣に依存しているのが現状です。現在、道内には206箇所の人工巣が設置されていますが、繁殖に重要なのは巣の大きさだけではなく、冬でも凍結せず餌が確保できる川の存在も不可欠な条件となります。
今回の同行を通じ、生物多様性を維持するためには、単に「森がある」ということだけでなく、「森の質(環境の豊かさ)」がいかに重要かを痛感しました。また、長年の努力の末にようやく繁殖が実を結んだという事実に、気が遠くなるような思いと、それを支える人々の情熱に深く感銘を受けました。
円山動物園では、今後もシマフクロウの繁殖技術の確立、個体群の維持、そして保全教育の取り組みを今後も続けてまいります。
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