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更新日:2012年12月26日

よもやまくにがまえにとばなし

第24回 検索のツボ

 2012年7月のおはなし

数年前の12月のこと、ある利用者の方が館内利用者検索機(館内OPAC)のレシートを持ってカウンターに来られました。
「この本を見たいんですが…」
その本は『愛の詩集』というシリーズの一冊でした。
見ると、所蔵場所は職員しか入れない『書庫』になっています。
書庫から本を出し、利用者さんにお渡ししましたが、どうも浮かない表情…。
ちょっと気になったので声を掛けてみると、
「実は、年賀状を書きたいのですが…」とのこと。
???
よくよくお話を伺うと、年賀状用のイラストを探しに来られたとのこと。
その翌年は亥年でした。
もしかして…
試しに利用者端末で「イノシシ」と検索してみたところ、いちばん最初に出た資料が
『愛の詩集』…
おわかりですか?
書名(本のタイトル)で「イノシシ」を含む検索をすると、「イノシシ」が含まれる書名がずらーっと50音順に出てきます。(これは検索モレがないようにという理由)

というわけで…
愛の詩集→アイノシシユウ→アイノシシユウ 
これ、嘘みたいな本当の話なんです。

イノシシ

図書館にある蔵書検索機やwebOPACでは、利用者のみなさん自身で本の検索をすることができますが、なかなか思ったとおりの本を探せないで困っている方もいるかと思います。そこで、この件を例にして、検索のツボをいくつかお教えしましょう!

OPACでは「キーワード検索」と「ジャンル検索」ができますが、書名やキーワード、書いた人などがわかる場合は「キーワード検索」をしましょう。
キーワード検索には「~を含む」「~と一致する」「~から始まる」という3つの選択肢があります。書名や著者名が完全にわかっている場合は「~と一致する」、ある言葉が含まれたものを探す場合は「~を含む」など、状況に応じて使い分けてみてください。
この時、すべてをカタカナ(またはすべてをひらがな)で入力すると、自動的に読みでの検索になります。そうでない場合は表記通りの検索になりますのでご注意ください。
例えば「イノシシ」で検索をすると、「イノシシ」という読みを含んだ書名がみなヒットするので、漢字だったかカナだったか、はっきりと表記がわからない本を探す場合には、読み検索にした方がいいです。(「愛の詩集」といった隠れイノシシがヒットする楽しみもありますしね!)
このほか探す対象をしぼるには、出版社や出版年、ISBNコード(本についている、資料を特定するためのコード)などを入力してみるのもいいですね。
また、実は「猪」「亥」という漢字一文字の検索は、システムの不得意とするところです。
こんな場合には、どうぞ気軽にカウンターの職員にご相談ください。

さて、「年賀状を書きたいのですが…」と来られた方は、「イノシシの絵が見たい」ということで「イノシシ」と検索をされたのだと思いますが、ちょっと考えてみてください。
図書館や本屋さんで「イノシシ」という書名の本が置いてあるとしたら、どんな内容だと思いますか?イノシシはどんな生き物で、どこに生息していて…という本のような気がしませんか?それより「年賀状」で調べた方が(イノシシ以外の干支も出てきますが・・・)ご希望に沿った検索ができます。
また、「年賀状」「イラスト」のように2つ以上の言葉を組み合わせた検索もできます。ただしインターネットの検索サイトなどの調べ方とは異なるので、詳しくはこちら(上手に早く本を探すには…?)のページをご覧ください。

というわけで、このようなツボを押さえてみたら、もっと簡単に本がみつかるかもしれませんよ。

そしてもちろん、私たち図書館の職員は検索の強い味方です!
「書名も著者名もうろ覚えで…」
「この間テレビで話題になっていた本で…」
そんな状態でも遠慮なく、まずは声をかけてみてください。
わずかな情報から推理して、精一杯ご希望の本をお探しします!


手品

 

 

ニャンゴロ

 

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