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更新日:2012年12月26日

よもやまくにがまえにとばなし

第17回 「誰も寝てはならぬ?」~視聴覚資料のレファレンス~(レファレンスよもやま)

2011年10月のおはなし

ニャン左衛門でござる。ひき続きレファレンスについてのよもやま話を少々。
このたびは、CDやDVDなど【視聴覚資料】と呼ばれる資料について、お話したい。

 札幌市の図書館では、CDやDVD等も収集しておるのじゃが、中でもクラシック音楽のCDは、かなりの愛好家も満足していただけると自負しておる。
しかし、だからこそ、「この1曲を探してほしい」といわれたなら、普通の本を検索するのとは違う、別な知識がなければ苦戦することもまたあるのでござる。
 先日、ひとりのお客様が「プッシーニのトーランドット」というメモを持って図書館に来られた。プッチーニのことを「プッシーニ」というあたりで、ふだんクラシックを聴かれる方でござらんことは見当がついた。そこで、「プッチーニのトゥーランドットですね?」と念をおしたわけじゃが、考えてみると、あまりクラシックになじみのない方が、本当に2時間もかかるこのオペラをお探しなのだろうか?
「このオペラは当館でも所蔵しておりますが、お客様はオペラ全曲をお聴きになりたいのですか?」と今一度お尋ねしたところ、「荒川静香が金メダルを取った曲さ」とおっしゃる。
おお、となれば話は早い。「では、『誰も寝てはならぬ』というアリアだけでよろしいのですね?」と再確認。アリアのみを収録したCDを取り出し、館内の視聴コーナーで聞いていただいたところ、「これこれ!」とお客様は大喜び。うむ。一件落着じゃ。
たしかに、荒川静香選手が演技をしているとき、実況していたNHKのアナウンサーは『プッチーニのトゥーランドット』とオペラ名だけを言って、「誰も寝てはならぬ」というアリアのタイトルは言わなかったのでござる。お客様はオペラ名をそのまま写して図書館にいらしたというわけじゃな。

誰も寝てはならぬ
かようにクラシック音楽、とりわけオペラで有名なアリアを検索するには、アリア名はもちろんのこと、元となるオペラ名と作曲家の名前も覚えておくことが肝要じゃ。
詳しいお客様のお求めには、指揮者やオーケストラの名前も欠かせないことがござるニャ。
そこで一句―。
「レファレンス、そなえがあれば憂いなし」

第9回 「レファレンス」って?


ニャン左衛門

 


                                      

 

 

 

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