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11.反乱事件も遠く|12.風雪に耐え九十年|13.いろりの座り方は決まっていた|14.貴重な遺産を発掘|15.生命を支えた竹|16.明治の遺構、開拓の心を今に|17.荒野にともる開拓の灯|18.娯楽の花形、草競馬|19.祭りの起こりは西郷どん
新琴似屯田兵中隊本部
ヤチダモ、ハルニレ、白樺の中に静かに息づく新琴似屯田兵中隊本部。開拓時代の歴史を記念する貴重な建物だ。明治の遺構ともいうべき中隊本部が札幌市有形文化財の指定を受けたのは、昭和49(1974)年4月20日。
この建物は、新琴似屯田兵の第一陣がこの地に入植する1年前の明治19(1886)年建設。市内に残る屯田兵中隊本部としては唯一のもので、現在でも、ほぼ完全な形で当時の原形をとどめている。木造2階建てで、一階は中隊長室、下士官集会室、二階は屋根裏で武器庫などに使用されていたといわれ、延べ316平方メートルの古めかしい容姿は、屯田兵の心を現代人に語り伝えるかのよう。
開拓資料室は、新琴似開基90年祭協賛会(管進会長)が"開基90年"の記念行事に設けたもの。資料室には、屯田兵の遺品、農耕具、古文書など約100点が陳列されており、新琴似90年の歴史を余すことなく伝えている。
地元の屯田兵子孫やゆかりの人たちでつくっている中隊本部保存会は、各家庭の押し入れに眠っている往時の写真、兵服生活用具などの資料収集を今後も進め、開拓資料の充実を図ることにしている。
中隊本部開拓資料室
屯田兵手帳
兵村戸籍簿
(「広報さっぽろ北区版昭和50年4月号・昭和51年7月号」掲載)
※新琴似屯田兵中隊本部の開館は4月~11月の火・木・土曜日、午前10時~午後4時です。詳細は札幌市観光文化局文化部文化財課(電話011-211-2312)へお問い合わせください。
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