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更新日:2023年1月30日

農体験リーダー制度を利用している学校のみなさまへ

農体験リーダー制度に関する1年間の流れ

農体験リーダー制度に関する業務の、1年間のおおまかな流れは以下のとおりです。

  • 派遣希望の確認(11~12月ころ)

札幌市教育委員会生涯学習部保健給食課(以下、保健給食課)から、各校に対し、本制度を利用した派遣希望の有無及び対象学年、人数、回数、内容等を照会し、その結果を農業支援センターに報告します。

農業支援センターでは、各校からの要望に基づき、派遣予定となるリーダーを仮決定し、その結果を保健給食課へ通知します。

  • 申請(4月中旬まで)

派遣希望校は、「農体験リーダー派遣依頼書」(第3号様式)(PDF:47KB)に必要事項を記入し、農業支援センターに提出してください(期限は厳守)。この際に、派遣回数と派遣希望時期を記載していただきますが、派遣回数は以降変更できません。派遣希望時期は、リーダーに対し、おおよその日程を伝えるための情報です。

  • 派遣決定(4月下旬ころ)

農業支援センターは、保健給食課、派遣希望校及び、リーダーに対し、派遣決定通知を送付します。

なお、すべての手続きが終了してからの派遣となりますので、初回の派遣は概ね5月はじめ頃となります。

  • 派遣の開始(5月上旬)

派遣決定通知後、リーダーから派遣希望校へ連絡します。派遣希望校はその際に、リーダーからリーダーの連絡先を聞いてください。各学校が希望する日程は、農業支援センターから担当リーダーに伝えてありますので、リーダーと相談し、日程を決定してください。決定された日程は、農業支援センターに連絡する必要はありません。報告書にご記載ください。

1回目の派遣は、リーダーと学校との打ち合わせになると思われます。これもリーダー派遣となりますので、報告書を提出してください。

  • 派遣の実施と報告(5月上旬から)

リーダーは、打ち合わせの内容をもとに、児童生徒等に対し指導・助言などを行います。

学校は、リーダー派遣のたびに、速やかに「農体験リーダー派遣実施報告書」(第4号様式)(PDF:39KB)を作成し、農業支援センターへ提出してください。最後の派遣となった場合は、必ずその旨報告書にご記載ください。

  • その他

4月に通知した派遣回数の上限を超えないようにお願いいたします。なお、雨天等の影響で中止になり、回数が減ったとしても特に差支えはありません。特に農業支援センターへ報告いただく必要もありません。ただし、回数が減ったことがわかるよう、最後の派遣を受けた際には、報告書にて、今年度の派遣が終了した旨ご記載ください。

農体験リーダー制度を利用するうえでの注意点

本制度を利用する際は、下記の点にご注意いただきますようお願いいたします。

派遣依頼書の提出期限は、毎年4月中旬ごろに設定しておりますが、昨年度に希望のあった学校から回答がそろった段階で事務手続きを進めますので、期限を遵守いただくとともに、制度利用を辞退する場合も期限までにご連絡ください。提出は、FAXでもかまいません。

各校は、リーダーの派遣を受けるたびに、上記報告書を提出する必要があります。この報告書は、リーダーに活動費を支給するための根拠となることから、速やかに提出する必要があります。

  • 1回の派遣時間は概ね2時間以内。

札幌市農体験リーダー制度実施要綱にて、上記のとおり定められております。

  • 高齢のリーダーが多いので、作業内容についてご配慮ください。

リーダーの活動内容は、農業に対する技術指導や実演が主たるものとなっております。2時間の活動時間に収まらない部分については、学校の方でご対応くださいますようお願いいたします。

教材園で栽培する作物について

教材園において、様々な作物を栽培されたいご希望があるかと思いますが、作物の種類によっては手間がかかったり、難易度が高いものがあったりして、うまくいかないことが考えられます。さっぽろ農学校の主任講師に、教材園での栽培に適している作物とその栽培方法をまとめていただきましたので、参考にしてください。

作物を選択した基準は、手間がかからないこと、夏休みの時期に収穫がないこととしております。

また、実際に栽培作物を選択する際は、担当の農体験リーダーに相談することをお勧めいたします。

栽培カレンダー(教材園向け)

栽培カレンダーの画像

注1:手間の欄は、◎、〇、△、×の順で、左から右にいくほど手間がかかることとなる。

注2:定植は、苗を植えることを意味している。

注3:図中の黄色部分は夏休みを示している。

手間の欄が△もしくは×の野菜は、栽培方法が難しいか、農薬を散布しないと害虫の対策が困難であり、教材園での栽培をお勧めしません。

トマト、ナス、きゅうりなどは、夏の間実がなり続けるので、夏休み期間も管理の手間があることから、上記の表から除いています。

お勧めの5種類の野菜について、詳しい栽培方法を以下に示します。

教材園での栽培方法について

畝(うね)もしくはベッドについて

畑の土を台形状に盛り上げることを畝(うね)もしくはベッドといいます。畝をつくることで、根が張りやすくなり、また排水性を高めることができます。表面積が広くなることから、地温(土の温度)をあげることができます。

畝を作ることを「畝立て」といいます。

マルチングについて

ポリフィルムで土壌の表面を覆うことを「マルチ」といいます。マルチをすると、地温の上昇、土壌水分の保持などの効果が得られます。水やりする回数を減らすことができるので、教材園の栽培に適しています。

一般的には、畝を作ってから畝を覆うようにマルチを張ります。

土づくりについて

肥料成分と、石灰成分は、植物に吸収され、また、雨によって流亡するため、なくなっていきます。そのため、収穫が終わった秋にたい肥と石灰を混ぜ込む必要があります。混ぜ込む量については、農体験リーダーと相談して決めましょう。

栽培をする前にあらかじめ施用する肥料のことを基肥(もとひ、もとごえ)といいます。一方、成長の途中で、不足する肥料分を補うことを追肥(ついひ)といいます。基肥の量は、農体験リーダーと相談して決めましょう。

 

かぼちゃの栽培方法

栽培スケジュールは以下のとおりです。

栽培スケジュールの画像

定植する間隔は以下のとおりです。

定植の間隔の画像

栽培のポイント

雄花と雌花が別に咲くので、ある程度株数が多い方が受粉しやすくなります。

ひと株当たりの実の数は、多すぎると味が落ちますので、数を制限するとよいです。

収穫後は、25度で25日程度置くと、甘みが増しておいしくなります。

えだまめの栽培方法

栽培スケジュールは以下のとおりです。「は種(はしゅ)」は、種をまくことです。

栽培スケジュールの画像

 

定植する間隔は以下のとおりです。

定植の間隔の画像

栽培スケジュールで、6月末に「土寄せ」という作業がありますが、これは、株元に土を寄せて軽く押し固めることで、風によって倒れにくくする作業のことです。

えだまめの土寄せの画像

栽培のポイント

 

種まきは、1か所に2~3粒まきます。

発芽に適する温度が高いので、マルチを張ると発芽率がよくなります。

 

開花時期に乾燥すると実成りが悪くなるので、乾燥に注意します。

肥料分が多いと背が高くなり、台風などで倒れやすくなります。土寄せをするとともに、必要に応じて支柱をたてましょう。

スイートコーンの栽培方法

栽培スケジュールは以下のとおりです。

栽培スケジュールの画像

 

定植する間隔は以下のとおりです。下図のとおり畝立てする必要はありません。

定植の間隔の画像

栽培のポイント

発芽しづらいので、一か所に3~5粒程度まきましょう。

受粉しやすくするため、複数列で複数本植えましょう。

成長すると倒れやすくなるので、土寄せをした後は、足でしっかりと踏み固めましょう。

付近にポップコーンやデントコーン(家畜のえさ)が植えてあると、花粉が混ざってしまい、花粉の品種の影響が強く出ることから、食味が大変落ちてしまいます。付近に他のコーン類がある場合は、スイートコーンの栽培は避けましょう。

カラスやスズメに食害されやすいので、雌花が出てきた段階で、鳥よけのネットを張りましょう。

じゃがいもの栽培方法

栽培スケジュールは以下のとおりです。

栽培スケジュールの画像

定植する間隔は以下のとおりです。下図のとおり、最初は畝立てを行いません。

定植の間隔の画像

栽培のポイント

 

種いもは、最低でも50グラム以上必要です。したがって、100グラムを超える場合は、半分に切って使うことができます。切った後は、切り口を十分に乾かしてから切断面が下に来るように植えましょう。

じゃがいもは、地表付近に新しいイモができることから、土寄せをしてみどリイモを防ぐ必要があります。芽が出てから10日前後で一回目の土寄せを行います。下図のとおり5センチメートル程度土寄せを行います。さらに10日前後、2回目の土寄せを行います。畝の高さが25センチメートルになるように土寄せを行います。

 

土寄せをするために、上図のとおり70センチメートル以上畝を離して植えましょう。土寄せは下図を参照してください.

 

じゃがいもの土寄せの画像

地上部が枯れてきたら収穫時期です。

さつまいもの栽培方法

栽培スケジュールは以下のとおりです。

栽培スケジュールの画像

定植する間隔は以下のとおりです。つるが伸びていくので、十分に間隔を取りましょう。

定植の間隔の画像

栽培のポイント

高温を好むので、マルチを使用した栽培が適しています。

切り苗を使用する場合は、根付くまで水を切らさないようにしましょう。

じゃがいもと異なり、収穫時期となっても地上部が枯れてきません。収穫時期が近づいたら、土を掘ってみていもの育ち具合をチェックしましょう。小さい場合はまた埋め戻してください。

ただし、低温になるといもが腐敗するので、霜が降りる前(10月中旬が目安)に収穫しましょう。

収穫の1週間前を目安に、地上部を刈り取ってしまいましょう。これをつる刈りといいます。

13~15度以上で数日保存したほうが、甘くなります。冷蔵庫で保存すると寒すぎて傷みやすくなります。

教材園の管理方法について

輪作をしましょう

野菜などにつきやすい病害虫は、土の中に残ります。また、これらの病害虫は、ほとんどの場合、特定の作物を植えたときにだけ増えます。したがって、同じ作物を植え続けると病害虫が発生しやすくなってしまいます。これを連作障害といいます。連作障害を防ぐためには、可能な限り、同じ場所で同じ作物を植えないようにしましょう。

毎年、植える作物を変えていくことを輪作といいます。

輪作の例

1年目トマト、ナス、ピーマン(ナス科)→2年目スイートコーン(イネ科)→3年目たまねぎ(ユリ科)

たまねぎ、ねぎ、かぼちゃ、ズッキーニは、比較的連作障害が起きづらい作物です。これらの作物を用いて、輪作のスケジュールを調整するとよいでしょう。

畑の休ませ方

新型コロナウイルスの影響により、教材園の使用を控えている学校も多いかと思います。畑は、何も植えないでおくと、雑草が生えてしまい、土の養分が吸収されてしまうので、ますます土が疲弊します。農家では、緑肥と呼ばれる作物を植えて、それらが成長する前に土の中にすき込みます。こうすることで、土の中にたくさんの有機物を入れることができます。堆肥を入れるだけでも、有機物を入れていることになりますが、かなりたくさん入れる必要があるので、緑肥の使用は効果的です。

緑肥の種は、ホームセンターなどではあまり市販されておりません。そこで、簡単に手に入る種を用いて、緑肥と同じ効果が得られる方法をご紹介します。

スイートコーンを用いた簡易緑肥

スイートコーンを縦横20センチメートル間隔で、3粒ずつ種をまきます。種をまいた後は、不織布などを敷いて、まいた種が鳥に食べられないようにします。種をまく時期は、7月末までとします。遅くなりすぎると効果が落ちます。

スイートコーンは、間隔が密なことから、地上部は十分な日光が得られず、ひょろひょろに育ちます。

スイートコーンは、根がたくさん出ることから、地上部を刈り取るとこの根が枯れて、たくさん有機物を入れたことになります。

地上部は、十分に大きくなったら、穂が出る前に刈り取ります。細かく切って、畑にすき込むとより効果的ですが、細かくしなければ、簡単には分解しないので、手間であればすき込まずに廃棄しても構いません。

ひまわりなどを緑肥として使用することありますが、花が咲いてしまうと茎などが硬くなり、分解しづらくなるので、花が咲く前に土の中にすき込む必要があります。花を見ることができないと、ひまわりを使用するメリットは低いでしょう。

 

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札幌市経済観光局農政部農業支援センター

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