ここから本文です。

更新日:2011年3月1日

平成18年度第6回定例市長記者会見

日時 2006年6月29日(木曜日)14時~
場所 記者会見室
記者数 17人

冒頭、市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

「料理人学会サマーフォーラム『シェフズテーブル札幌2006』に参加して」

昨日(平成18年6月28日)、私は、中島公園で明日にかけて3日間開催されている「シェフズテーブル札幌2006」というイベントに参加をさせていただいてまいりました。

主催の料理人学会はことしの3月に設立をされた団体でございますが、北海道の職人さん、料理人の皆さん方が集まって、北海道の食材を本当に有効に活用して、おいしいものを道民あるいは観光客の皆さん方にも提供しようという勉強会であり、かつ実践的な研究発表団体、こういうことでございます。和食、洋食、中華といったいろんなジャンルを越えて料理技術を磨き、地域からの食の発信ということに取り組む料理人団体として活動をされているところでございます。

今回のシェフズテーブルというのは、学会の勉強会で議論されたことや今後の方向性などを発表する機会として「『札幌のご馳走』とは?」というテーマで開かれたフォーラムで、コーディネーターでございます齋藤さんという方からの解説を受けながら試食をさせていただいたところでございます。試食といっても本格的なフルコースでございまして、多少カロリーを気にしながらではありますけれども、おいしくちょうだいしてまいりました。

ロケーションの方もまた素晴らしく、札幌コンサートホール「Kitara」の前庭、中島公園があれほど素晴らしい施設にたくさん恵まれているということを、札幌人として大変楽しく思った瞬間でございました。

こういう企画を料理人学会がされるということは、料理の素晴らしさといったものをみんなで磨き合うということはもとより、私は、北海道の食材の優位性といったものをよりアピールするために大変重要な役割を担っていただいているのではないかな、そんなふうに思います。

料理人の皆さん方の愛情と技術によってよりグレードアップされた素材が道民の口の中に入るということを通じて、北海道で農業・漁業等、第1次産業に従事されている皆さま方に「自信を持って」と、「あなた方が作っている食材は本当に素晴らしいものなのだぞ」と、消費者側から、大いなる元気を起こしていただく、激励をする、そんな仕事ではなかったかな、そんなふうに思って、私は大変、料理人学会の皆さん方に敬意と感謝を申し上げたいなと、そういう思いを持ちながらおいしくちょうだいさせていただいたということでございますので、そのことをちょっとご報告させていただきたいなというふうに思いました。

「『(仮称)札幌市子どもの権利条例』の素案の公表と市民意見の募集について」

ご承知のとおり、札幌市は今、私の任期最後の年でもございますので、これまでやってきたことを条例にまとめようということで、その条例制定の活動を一生懸命やっているところであります。自治基本条例、市民活動促進条例、そして子どもの権利条例、こういう3つの条例を、何とか議会の皆さん方にもご理解をいただきながらその成立に努力を期していきたいと、こんなふうに思っているところでありますが、先月の末、(平成18年)5月30日に「子どもの権利条例制定検討委員会」から最終答申をちょうだいいたしました。

この検討委員会では、平成17年4月から合計100回を超える会議や現場に出向いての調査、あるいは市民アンケートなども実施をした上で、さらに、子どもの権利条例の主役とも言うべき子どもたちの意見を聞き反映させるために「子ども委員会」といったものも発足いたしまして、そこからの「子どもにとって大切な権利」の提案も、検討委員会の最終答申の中に織り込んで私どもにいただいているところでございます。

このようにしてまとめられました答申は、子どもたちに対する愛情や、子どもも大人も幸せな街をつくっていこうと、「子どもにとって幸せなこと、それは大人にとっても幸せなこと」という、そういう観点でこの条例を作っていきたいという熱意が至るところに感じ取ることができる、そんな素晴らしい内容のものだったというふうに私は考えております。

このたび、この最終答申を基にいたしまして、子どもにとって最も大切な権利の内容だとか、子どもの権利の保障、権利侵害からの救済制度の構築など、こういうものを盛り込みました、仮称でありますが「札幌市子どもの権利条例」の素案をまとめました。

7月3日から8月1日までの間、この素案を公表いたしまして、市民の皆さまからのご意見を募集するという運びになりました。

また、子ども向けの資料も全児童生徒分、これは市内の小中学生すべてということになりますが、用意いたします。数で言いますと14万5000人余りの小中学生1人1人に、この子どもたち向けの解説書、素案の内容といったものが伝わりやすい、分かりやすい内容にしたものを配って、そして子どもたちからも意見を述べていただこうと、そんな努力を今、しているということでございます。

このほかにも、学校以外にもいろいろな公共施設の中で配布をしております。どうぞご覧いただいて、もっとここら辺を強調しようというふうなこと、あるいはこれは疑問だなというふうに思われるようなこと、何でも結構です、多くの市民の皆さん方に議論の輪の中に入っていただきたい、そんな思いでございますので、ぜひとも皆さま方のお力で広報方お願い申し上げたいというふうに思います。

さらに、この意見募集の期間中には、市内各区でパネル展だとか、人形劇を交えました「子どもの権利子どもフォーラム」を開催するなど、関心を高めるための取り組みを合わせて実施してまいりたいと考えております。

今後は、今回寄せられました市民意見等をもとに、平成18年度中の制定を目指してさらに検討を進めていきたいと、このように考えているところでございます。

「『円山動物園リスタート委員会』の設置について」

ご承知のように、円山動物園は昭和26年5月に開園をいたしまして、56年目を数えることになりました。この間、多くの市民の皆さまに愛されてきましたけれども、施設の老朽化に加え、近年の少子化の影響もございまして、ここ数年入園者数が低迷しているというのも事実でございます。

また、ことしの4月には、札幌市監査委員から、入園者数データの軽視だとか、将来構想の不存在、経営的視点の欠如などについて極めて厳しいご指摘を受けたばかりでございます。

まさに円山動物園は、ここで、市営の動物園としての在り方、社会の中に果たすべき役割というものを明確にしなければならない、そんな意味で、リスタート、つまり再出発しなければならない時期に来ているというふうに考えているところであります。

そこで、有識者らを委員とする外部委員会「円山動物園リスタート委員会」を設置いたしまして、来る(平成18年)7月4日に第1回の会議を開催し、円山動物園の将来にわたる基本構想についてご議論をいただくことといたしました。

委員には、環境あるいは市民活動、観光、教育など幅広い分野からご参加をいただいておるところであります。

特に、動物展示の分野からは、日本動物園水族館協会会長であります上野動物園の園長の小宮輝之さんにご就任をお願いしたところでございます。

園内の総合的なデザインについてでございますが、これは、ことし4月に開学をいたしました札幌市立大学の原田昭学長にご協力をお願いさせていただきました。

このように、動物園の仕組みだとか全体的な問題と、それから、動物の配置だとか動物園の利用のしやすさというようなことで、デザインという観点からも、円山動物園が再生できる、そんな道を探っていきたいという思いで、このリスタート委員会を設置するということになったわけであります。

この基本構想をつくろうということでありますけれども、年度内に策定をしていこうということでございまして、この秋には皆さんに中間報告ができるのではないかと、そんなふうに考えているところでございます。

配布資料

質疑内容

「『円山動物園リスタート委員会』の設置について(1)」

共同通信

これから委員会のほうで議論して基本構想をまとめられるということなのですが、市長個人として、今後円山動物園に、札幌市の中でどういう役割を担って、どのようになっていってもらいたいというご希望を持たれているのかというのをお伺いしたいと思います。

市長

これは当然のことではありますけれども、多くの市民の皆さん方に楽しんでいただける、そういう場所にすることが大切であります。これまでも職員がいろいろな工夫をして、例えばゴリラの餌付けも、彼らがいかに賢い動物なのかということを遺憾なく見ることができる、そんな、円山動物園でなければ見られないというものが、まだまだたくさんあります。そういったものは、皆さんが現実に行ってみないと分からないので、行ってみようという意欲を持てるようにしなければ動物たちもかわいそうだというふうに私は思います。

そんな意味で、ぜひとも多くの市民の方々が円山動物園に行ってみようと、そんなふうに思えるような施策を立てることが私は大切であるというふうに考えております。

あと、やはりいろいろな条件がございまして、設備の更新とかいうようなことについては、これは時間をかけなければならない問題でもありますので、私は、まずは何が必要なのかということも含めて、委員の皆さま方、そして円山動物園で働いている、現に動物たちを飼育している職員の皆さん方の知恵を存分に発揮していただき、魅力ある動物園になるように期待をしているところでございます。

「『円山動物園リスタート委員会』の設置について(2)」

毎日新聞

委員長はどなたにお願いしているのですか。

市長

会議の中で互選ということになると思いますが。今こちらで特定の方を想定しているわけではないということでございます。

「観光資源としての円山動物園への期待について」

日経新聞

円山の話で、道内では旭山動物園が観光施設として大成功を収めたと思うのですけれども、その点、観光振興への期待と、多分旭山にはなくて円山にはあるのは近くの都市型観光の魅力、札幌の魅力というのが連携して考えられると思うのですけれども、ここら辺への期待というのはどのようにお考えでしょうか。

市長

いつも旭山動物園と比較をされますけれども、街の真ん中にあって、地下鉄など交通の便も良く、市民が行きやすい場所であるということについては優位性があるだろうというふうに考えております。そういう意味で、観光においでになった方にも、この動物園が非常に楽しい場所ということで定着していただくことを期待するものであります。

ほかの動物園になかなかない点としては、繁殖技術が非常に優れているということが挙げられると、私は思っております。ことしの売りの、チンパンジーの親子、残念ながらこのチンパンジーのお母さん、「猿も木から落ちる」ということで、落下をいたしまして亡くなったということがあり、とてもかわいそうだったのですけれども、どの動物を見ても、親子の姿がすてきだなというふうに思える、そんな場所が円山動物園であると思います。あの巨大なホッキョクグマ、シロクマが2年連続子どもを産んで、その親子が戯れる姿を見ることができる、あるいは、カンガルーも親子でお客さんの前に立ってかわいいしぐさを見せてくれる、こういうのはなかなかほかの動物園では見られないというふうに思っております。

そんな意味で、長年培ってきた繁殖に対する技術だとか環境づくりということについては、職員が非常にまじめに取り組み、成果を出しているというふうに私は思っておりますので、そういう特色も含めて多くの皆さん方に直接ご覧いただいて「円山動物園ってすてきだね」というふうに言っていただけるような状況にしていきたいな、そんなふうに考えているところであります。

「『(仮称)子どもの権利条例』の素案に対する市民意見の募集について」

北海道新聞

子どもの権利条例に関してですけれども、来週からパブリックコメントを始めるということなのですが、2月から3月にかけて行いました自治基本条例に関するパブリックコメントの方は残念ながらあまり回収率の方が高くなかったということで、市長も不満を漏らしていらっしゃいましたが、今回の子どもの権利条例に関するパブリックコメントについては、回収率、当然高い方がいいのですけれども、例えばどれくらいを目指すとか、あるいは高めるためにどのような努力をするのかとか、そこら辺のお話を少し…。

市長

自治基本条例についての素案の提示の仕方にもいろいろ問題があったかもわかりませんけれども、パブリックコメントが終わった後も(条例について)いろいろなところで議論されているというようなことでございまして、(意見募集の)期間が終わったから終わりということではなくて、運動といいますか、ムーブメントとしてこの条例の必要性ということもみんなで議論していただこうと、現在努力を重ねているということでございます。

子どもの権利条例について、どの辺を目標にするのかということであります。これは、なかなか今の段階では数字で申し上げることはできないと思います。少なくとも子どもたち全員に配布をするというような形で今やっているところでありますが、学校の先生方も、子どもの権利条例についての授業をやろうということで、授業の展開例といったものを教育委員会の方で策定をする、あるいは(先生方の)共同グループでも授業のやり方、進め方について研究をしていただいているというふうにお聞きいたしておりますので、その中の教材の1つとしてこういう分かりやすいパンフレットもご参照いただけるのではないか。

そうしますと子どもたちが関心を持って、授業の中で感想を述べ、また、子どもが学んだことや感想は必ずその親御さんたちにも伝わっていくだろうと、こんなふうにも思います。

そういうことから、今のところ、私はかなりいろいろな方々から意見をお寄せいただけることを大いに期待させていただいているということでございます。

「佐世保市の子ども育成条例の基本理念として盛り込まれた『愛国心』について」

北海道新聞

佐世保市で、子どもの育成条例の中に愛国心という言葉を盛り込んだという報道がありまして、この点、教育基本法の方も愛国心の議論になりましたが、市長はどのようにお考えになりますか。

市長

私は、佐世保市議会での修正案といいますか、記事でしか知りませんし、どういう文脈でこれが置かれているのかについても、あるいはどんな議論の中でこのようになったのかも知りませんので、軽々のご批判、見解、コメントをすることはできませんけれども、札幌市として、もしそういうことがあったとすれば、少し慎重に考えなければいけないだろうと、このように考えております。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

平成18年度定例市長記者会見記録へ戻る

Adobe Acrobat Readerのダウンロードページへ

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要です。Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。

このページについてのお問い合わせ

札幌市総務局広報部広報課

〒060-8611 札幌市中央区北1条西2丁目 札幌市役所本庁舎11階

電話番号:011-211-2036

ファクス番号:011-218-5161