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更新日:2011年3月1日

平成16年度第8回定例市長記者会見

日時 2004年7月21日(水曜日)14時~
場所 記者会見室
記者数 14人

冒頭、市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

「(仮称)札幌市視聴覚障害者情報文化センターの整備について」

まだ仮称でございますけれども、今月の下旬に札幌市視聴覚障害者情報文化センターの改修工事に着手するということでございます。視覚あるいは聴覚に障がいのある方の情報関連事業を集積した中核施設といたしまして、札幌市視聴覚障害者情報文化センターというものを整備するという事業でございます。

この施設は、老朽化、狭隘(きょうあい)化しております視力障害者福祉センター、昔の中央図書館でございますけれども、そこを移転、再整備するとともに、視力ばかりではなくて、聴覚に障がいのある方への総合的な情報提供を行う施設を併設するということでございます。場所は、大通西19丁目にございます旧女性センターの施設を改修いたしまして設置するものであります。

センターには、点字図書館のほかに、あんま・はり・きゅうの免許を持っておられます視覚障がい者の方々で自立が困難な方に対して再度技術指導等を行う、いわゆる盲人ホームや、中途失明者の方が適応訓練をするための音声パソコン訓練室だとか、IT機器利用開放室、あるいは、聴覚障がいのある方を対象にいたしました字幕あるいは手話入りのビデオカセットを自主制作するためのスタジオ、そういったものを整備をしようということでございます。

併せて、このセンターにアクセスをするための手段として、建物の周辺のバリアフリー化という事業もしっかり整えるということでございます。ロードヒーティングをするとか、地下鉄の出口からセンターまでの歩道を改修するというような事業も併せて行わせていただくということでございます。

この事業に着手いたしまして、オープンをするのは来年、平成17年の5月を予定しているということでございますので、その旨ご報告をさせていただきたいと思います。

「市電フォーラムの開催について」

「広報さっぽろ」7月号でもお知らせをしておりますけれども、路面電車は環境に優しい、そういう意味で近年いろいろな都市でも再評価をされ、まちづくりに生かしていこうというふうな運動があるわけでありますが、一方、札幌市の市電の場合には、ご承知のように、利用者の減少や、それに伴って経営が赤字化するということで、非常に困難な状況に陥っているということもございます。

その上、施設だとか車両の老朽化というものが進んでおりますことから、この事業を存続するためには、相当な費用が必要だということも含めて、費用に見合う収益を上げられるのかというようないろいろな課題を抱えているところでございます。

市でも、これらの課題を踏まえまして、市電を存続させるためにはどういう条件が必要なのかというようなことをさまざまな視点から検討していきたいということでやってきているわけであります。一方で、先ほど申し上げました、一部車両の老朽化が著しいために、存続させるのであれば、早く切り替えをしていくことも必要だという、時期が迫っているというようなこともございまして、その切り替えをするためには、新型の、低床車両というのですか、床の低い車両を導入するとすれば、1両2億円ぐらいするというような試算もございます。大変費用がかかるということもありますので、その事業を存続すべきか廃止すべきかということについて早く検討して、早急に方向性を決めていかなければならないという状況にございます。

そこで、市電事業を今後どうするべきかということについて、今後のあり方を市民の皆さんと一緒に考えていくために、市電フォーラム「みんなで考えよう路面電車のこれから」というものを全3回の予定で開催をしていきたいというふうに考えているところであります。

第1回目は、「市電の現状と路面電車の将来」ということをテーマに、8月31日にすみれホテルにおきまして、パネルディスカッションを行うという予定でございます。

市電が札幌市のまちづくりに果たしてきた役割といったものを振り返り、そして、他の都市における路面電車の活用例なども交えながら、市電の現状と課題といったものを紹介いたしますので、ぜひ多くの皆さんにご参加をいただいて、幅広い意見を交換させていただきたい、このように考えております。

2回目は「市電の存廃問題を考える」というテーマで11月ごろに、そして、3回目は「市電の存廃の方向性について」というテーマで、来年3月ごろに実施を予定しているところでございます。

「札幌スタイル・デザインコンペティション2004の実施について」

デザインギャラリーの開設をご紹介いたしました4月の下旬にもお話をさせていただきましたけれども、これまでに個別に実施をしておりました地域特性を生かした産業振興事業といったものを集約いたしまして、今年度からデザインを活用した「札幌ブランド構築・推進事業」というものに取り組んできているところであります。

その一環といたしまして、これまで市民文化という観点から行われてまいりました「札幌国際デザイン賞」というものを、この札幌スタイル・デザインコンペティション2004というものに発展させまして、製品開発を視野に入れたデザインを提案していただくという試みでございます。

札幌ブランドというものの構築を目指しているということから、「北国の風土、札幌の持つイメージを形にしたデザイン」ということでありまして、今回は、氷、それから木、花、この3つをテーマにデザインを募集するということにいたしております。7月22日から9月末まで、ファッション関係の衣料だとか、あるいは靴、手袋、帽子などのほかに、食器や食に関する道具、家具やインテリアなどの製品化を前提にしたデザインを募集するものでありますので、ぜひともご応募をいただきたい、このように思います。

また、こういうデザインをご応募いただくだけではなくて、同じ期間、デザインを審査する市民審査員も募集をしておりますので、関心のある方はぜひご応募いただき、新しい札幌ブランドの創出に参加をしていただければありがたいと考えているところでございます。

なお、入選作品につきましては、丸井今井南館の5階で開いております札幌スタイル・デザインギャラリーで展示をするほかに、製品化に向けて展示会やプレゼンテーションなどの機会を設けるということで、企業等への紹介活動もさせていただく予定であります。

「公文書における表記方法等の改善について」

公文書というのは、最近だいぶ分かりやすくなってきたとかいう評価もありますけれども、市民の皆さんから見ると、お役所言葉という表現がまだまだありますように、表現が堅苦しいだとか、専門用語が多いとか、非常に分かりにくいと、こういう印象がまだ強いわけでありまして、そのことが行政と市民の意思疎通を妨げる要素の1つにもなっているというふうに思います。

そこで札幌市では、公文書を市民の皆さま方にとって、より分かりやすく親しみやすいものにするために、8月1日から、「文書の発信年月日」について、これまで元号でずっと表記しておりましたけれども、元号にプラスして西暦表記も併記をするという取り扱いをさせていただくことにいたしました。

そのほかに、「読点」の打ち方とか、「外来語の片仮名言葉あるいは略語」、こういったものも使用方法について改善をしていきたいというふうに考えているところであります。

「文書の発信年月日の表記方法」でありますけれども、戸籍事務だとか、法令に定めがあるもの、こういったものは除外をさせていただきます。あるいは条例だとか規則などの公布年月日、こういうのもなかなか西暦というわけにいかないということもございます。あと国民健康保険証など全国的に表記を統一する必要があるという特別な理由があるものだとか、表彰状や感謝状など、そういう儀礼的な文書についても、これまでどおり元号の一本ということにさせていただきますけれども、そのほかのものについては原則として元号に西暦を併記するということにさせていただきました。

「外来語」、これもしばしば問題になり、私もちょくちょく使って、もっと分かりやすくというふうにご注文いただくこともございますけれども、例えばアウトソーシングなどという言葉も、しょっちゅう出てまいりますけれども、外部委託というふうにきちんと置き換えたり、注釈を付するというような工夫、略称についてもきちんと正式名称を表示するというような対応を今後とって、徹底して、分かりやすくしていきたいというふうに考えております。

この改善につきましては、8月1日から札幌市の作成するすべての公文書を対象として実施するということでございます。一部コンピューターのシステムの改修を行わなければならないものもありますので、これについてはシステム改修に少し時間がかかる、あるいは他の手続きと一緒にやらなければ経費的に大変だというものもございますので、3年以内にシステムを改修するというふうな目標を立てて順次実施をしていくということにしておりますけれども、大部分については原則的に8月1日からの実施に努力をさせていただくということでございます。

配布資料

質疑内容

「市電のあり方について(1)」

読売新聞

確認ですが、存続、廃止を含めて16年度中に結論を出すという考え方でよろしいのですね。

市長

そういうふうに考えていただいて結構でございます。

読売新聞

今後、市民フォーラムなどを開いて市民論議を深めるようですが、市民議論を活発化させる上で、市長自身が今この問題についてどういう方法が望ましいのか、それを中間的な意見ということででも発信することによって、双方向のといいますか、いろいろ相手があることで難しい面もあるでしょうけれども、市民対話を深める意味で、今時点でどのようにお考えになっているのか、お聞かせ願えればと思います。

市長

これまで市民の皆さん方からアンケートを取りますと、存続したいというご希望が多いわけでありまして、私も市民の一人として、できれば存続したいというのが基本的な考え方であります。

ただ、さまざまな形で問題提起をされている障害がありますので、私どもがこれを乗り越えられるだけの覚悟ができるかとか、負担を最小限にするにはどうしたらいいのかというような議論をしっかりやった上でないとなかなか早急に結論というものにはならないと思います。

そこで、今手に入れることができる情報をすべて開示し、皆さんと一緒に議論して、そして決めていこうということでございます。

基本は、残したいというのが私の希望です。

読売新聞

その覚悟といいますのは、どういった部分の覚悟なのでしょうか。財政的な部分なのでしょうか。

市長

もちろん、負担をするということになれば、財政的な負担の問題になるというふうに思います。

「雪まつりのあり方について」

読売新聞

8月中旬ぐらいまでには固まるようなお話もあるのですけれども、市長自身、これまでの経過などを踏まえて、雪まつりの望ましいあり方などをお持ちでしたらお聞かせください。

市長

自衛隊にご要請申し上げたときに、自衛隊の置かれている社会的環境がだいぶ変わってきたということもあって、できるだけ協力するというお話をちょうだいしましたけれども、やっぱり縮小傾向にあることは間違いのないところであります。

そういうことからも、従来からも言われてきたことでありますけれども、市民参加をどう構築していくかということが一番重要な課題かなと思っております。雪像をつくる、雪まつりをつくり上げていくという意味合いでも市民参加が必要でありましょうし、あるいは、見るというお祭りの形式から、参加をすると。おいでになる方々も雪まつりに参加をする、そういうふうなお祭りの形式といいますか、スタイルに少し変えることも考えていいのではないかなと私は思っております。

そのようなことも含めて、これから市民フォーラム、これもまたみんなで考えていこうというフォーラムを予定しておりますので、多くの市民の方々のお知恵をそこで討論をさせていただいて、方向性も決めていきたいなというふうに考えているところであります。

「市電のあり方について(2)」

NHK

きょうブリーフィングいただいたフォーラムの位置付けなのですけれども、3回目の議論を年度末、17年3月ごろまでかけてやるのですが、これは、市として存廃を判断するに当たって、例えば、ここで意見を取りまとめてそれを皆さん方の意向に反映させるとか、そういう仕組みのものなのでしょうか。それとも、取り急ぎ市民の声を聞くという意味でのフォーラム、その辺の市としての位置付けを知りたいのですが。

市長

3回目については、その位置付けはかなり難しいところがあると思います。というのは、もう少し前に存廃についてというフォーラムがございますね、11月の段階で。予算の問題もありますので、存続するのかしないのかというところの市民議論はそこら辺で頂点に達していくぐらいのものを私どもは期待をしているところであります。そこで一定の方向が出れば、どんな方法でというか、どういうふうにという具体的なことも含めて3回目のフォーラムでは議論になっていくのではないか。

NHK

イメージとしては、むしろ3回目を待って、例えば答申みたいなものを待ってそれをさらに議論の参考にするというよりは、11月なり、議論の途中で、2回目なりで出てくる意見を参考にして、先に、最終的に市としてこのフォーラムとは別に結論を出して、その上で市民に再度方向性を探るというか検討するとか、そんなふうな。

市長

もちろん議会に対するご説明もありましょうし、議会の皆さん方からのご意見もお聞きしなければなりませんし、そういう意味で、このフォーラムをやって、私どもは開かれた場所で議論するのだという立場でおりますので、その中でさまざまな意見が交換されて、それを参考にしながら方針を決めていきたいということであります。

「市電のあり方について(3)」

uhb

昨日、市電に関して、民間委託の可能性について民間企業に対してヒアリングを行ったということでありますけれども、今回そういうヒアリングを行われた市としての思惑といいますか、今後どういうふうなことにそれを参考にしようと思われてそういうヒアリングを行ったかということ。それから、今回3社という話が出ていますけれども、今後、道外も含めて、ほかの民間企業に対しても同じようなヒアリング等を行っていく予定があるかどうかお聞きしたいと思います。

市長

それは、思惑と言ったら何なのですけれども、いろいろな資料があった方が私どもとしては市民の皆さんに情報提供できるというふうに思いますので、経営のあり方についても参考資料ということでお聞きをしているということだというふうにご理解いただきたいと思います。

3社以外にそういうヒアリングをする予定があるかどうかというのは、とりあえず現在のところはないというふうにお答えをさせていただきたいと思います。

uhb

ということは、つまり民間委託ありきという話ではなくて、一つの可能性として民間委託の方法も考えていますと。

市長

選択肢の1つとしては、いろいろなことが考えられると思いますので。その際に、材料がないとなかなか議論も深まらないというふうに考えますので、そういう意味だというふうにご理解いただきたいと思います。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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