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更新日:2011年3月1日

平成15年度第3回定例市長記者会見

日時 2003年8月5日(火曜日)14時~
場所 市長会議室
記者数 19人

冒頭、市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

「札幌駅北口にオープンする4つの公共施設について」

北口にございます民間のビル「札幌エルプラザ」、なんでエルかと言うと、この建物が、(写真を示しながら)こういうふうに見るとLに見えるそうです。それでエルプラザと言うのだそうですが、この建物の中に整備を進めておりました4つの公共施設が、9月1日にオープンをするということのご案内でございます。

今回オープンいたしますのは、「男女共同参画センター」、それから「消費者センター」、さらにボランティアとか、あるいはNPOなどさまざまな分野の市民活動を支援するための「市民活動サポートセンター」、そして「環境プラザ」、この4つの施設でございます。

これらの施設は、豊かなまちづくりというための活動や交流をするための拠点施設として整備をしたものでございまして、この4つの施設は、現在までばらばらにございましたけれども、4つ同じ場所に移すということで、複合施設のメリットを生かしまして、施設間の連携を図りながら、効果的に事業を展開していけるものというふうに期待をしているところでございます。

この施設は、札幌駅の北口地下通路と直結をしておりまして、車いすをご利用の方にも配慮をいたしましたエレベーター施設があったり、あるいはオストメイト対応、人工膀胱(ぼうこう)とか人工肛門等で障がいのある、そういう方々がお使いいただけるようなトイレを設置しておりますほかに、託児室などもあり、障がいのある方や高齢の方、さらに子供連れの方にも優しい施設ということになっております。

それから、太陽光発電だとか、あるいは雨水を利用するなど、自然エネルギーを活用した地球環境にも優しい構造になっておりますので、どうぞご利用いただきますとともに、ご案内をいただければというふうに思っております。
オープンは、9月1日でございますけれども、その前日の8月31日にオープンセレモニーを行うことにいたしております。また、9月1日から7日までの1週間はオープニングウィークとして、4施設の合同によりますシンポジウムだとか、あるいは市民参加によります実行委員会が企画をいたしましたさまざまな催しを行いますので、どうかたくさんの方がご参加いただくようにお願い申し上げたいと思います。

メディアの皆さん方には、オープンを前にいたしました8月25日に、この施設の事前公開ということをさせていただきますので、市民の皆さん方にどうかよろしくPRの方をお願い申し上げたいというふうに思います。

「都心まちづくりフォーラム2003の開催について」

美しくて魅力的な都心づくりを目指しまして、市民、企業、行政が協働でまちづくりを考えるという趣旨での「都心まちづくりフォーラム2003」を、8月25日にかでる2・7で開催をいたします。

このフォーラムは、平成13年度から開催しておりまして、3回目になりますけれども、今年は、「これからの都心再生―その担い手と空間像―」をテーマといたしまして、まちづくり組織の活動に長い歴史を持っておりますアメリカから、まちづくりの組織の代表をお招きいたしまして、先進事例の報告や、あるいはパネルディスカッション等を行う予定でございます。そして、内閣の下での都市再生プロジェクトチームで座長を務めておられます早稲田大学の伊藤滋先生の基調講演をいただくということを予定いたしております。

今年は、このフォーラムを含めた8月24日から26日までの3日間、「まちづくりコンベンション2003」というふうに題しまして、都市計画に関するNPO法人あるいは学会などが主催をいたします「都市計画キャラバン」、それから「国際都市計画シンポジウム」なども同時に開催をいたしまして、各イベント参加者の相互の交流といったものも深めていただきたいと考えているところでございます。

都心のまちづくりに関心のある多くの市民の皆さんに、ぜひ参加をしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。

「リンケージ・アップフェスティバル2003の開催について」

市民や観光客、それから道内の各市町村とのふれあいの場をつくっていくということと、参加市町村の地域振興を図るということを目的といたしまして、「リンケージ・アップフェスティバル2003~大通ふるさと市場」を、札幌市と札幌広域圏組合の主催で、9月6日と7日の2日間、大通公園の西5丁目から8丁目を会場に開催いたします。

平成6年から開催をしておりますので、今年で10回目ということになるわけであります。今年は123市町村5団体が、それぞれのブースにおいて特産品の販売などを行うほかに、6丁目の特設ステージでは、郷土芸能の披露だとか観光PRクイズなどが行われます。

今年もたくさんの方にご来場いただき、北海道の味覚だとか魅力といったものを楽しんでいただきたいというふうに思っているところでございます。

「健康さっぽろ21フェスタの開催について」

札幌市では、昨年の12月に、市民一人ひとりの自主的な健康づくりを進めながら、生涯を通して健康を実現するための指針といたしまして、「健康さっぽろ21―札幌市健康づくり基本計画」というものを策定いたしました。

この計画の普及啓発を図ることを目的に、8月30日、31日の両日、「健康さっぽろ21フェスタ」を道立総合体育センターであります「きたえーる」で開催いたします。

このフェスタでは、オリンピックメダリストの有森裕子さんをはじめ多彩なゲストによる講演会、それから生活習慣病、あるいはたばこに関するパネル展示をするほか、健康チェックだとか、あるいは体力測定なども体験できるようになっています。また、お医者さんだとか、歯医者さんだとか、保健師さんなど専門家のご協力をいただきまして、個々のご相談にもお答えするということになっております。

そのほかに、高齢者向けの健康体操や、あるいは親子で楽しめるミニスポーツだとか、健康クイズショー、キャラクターショーなど盛りだくさんの内容で開催することにいたしておりますので、健康づくりについてあらためて考えていただく機会としていただきたい、多くの方々にお越しいただきたいということをご案内申し上げたいと思います。

「市立大学の設置に向けた基本構想の策定について」

市立大学につきましては、平成18年春の開学を目指して設置準備を進めていく考えを、先月の記者会見でも発表させていただいたところでございますけれども、この準備を進めていく上での指針となる基本構想を、今年の9月上旬に公表したいというふうに考えております。

基本構想については、現在、企画調整局の方で大学化検討懇話会からの提言を踏まえた上で策定中でございますけれども、私の方からは、3点ばかり注文をつけさせていただいております。1点目は、「市民に開かれた大学にすること」、2点目は、「環境との共生を重視すること」、3点目は、「すべての人にやさしいユニバーサルデザインを重視すること」など、札幌市としての考え方を構想の中にきちんと盛り込むようにということを指示させていただいているところでございます。

例えば、ユニバーサルデザインに関して言えば、教育研究の面での普及だとか、あるいは開発に積極的に取り組むことはもちろんでありますけれども、キャンパスや、あるいは校舎のバリアフリー化の徹底だとか、あるいはカリキュラム上の配慮だとか、授業・生活面での支援だとかといったことも力を入れて、障がいのある学生さんなど、あらゆる学生が安心して学生生活を送れるように、ハード・ソフトの両面から取り組んでいきたいと考えているところでございます。
また、厳しい財政状況にあることも踏まえまして、大学の設置・運営にかかわる経費につきましても、必要最小限度に抑えるということを努力目標としていきたいということも考えているところでございます。

21世紀のキーワードとなります「環境」、それから「ユニバーサルデザイン」、こういうことに先進的に取り組み、小さいながらも大きなネットワークで世界に情報発信ができるような、そんな大学を目指していきたいというふうに考えているところでございます。

なお、7月の記者会見でも皆さんにお話をいたしましたが、来週の土曜日、8月16日でございますけれども、さっぽろ夏まつりの行事であります北海盆踊り「ザ・パレード」というのがございまして、私も市の職員と一緒に参加をさせていただきます。金沢明子さんの歌で北海盆踊りを踊るということになりますので、見たくないかもしれませんけれども、どうか、私頑張りますので、見てやってください。よろしくお願いいたします。

やっと暖かくなってきたということで、少し喜んでおりますけれども、少し冷夏が続きまして、いろんなことを心配されるわけでありますが、どうか熱い踊りを見ていただいて、暑苦しいと言われるかもしれませんけれども、披露したいというふうに思っておりますので、どうか皆さん方もご参加いただければありがたいなと思いますし、併せて、そういうものを見られるよということでご案内いただければ、PRをお願いできればありがたいというふうに思っています。

配布資料

質疑内容

「今議会の感想について」
「住基ネットについて(1)」

NHK

まず大きく2点伺いたいのですが、初めての定例会があしたで一応閉会になるということで、これまで、市長に就任されて初めての定例会ということで、実際に議会と緊張関係を持って取り組むことはどうだったかという部分、とりわけ、自民党が補正予算に対して修正案を出されたということもあるし、そういう意味ではこれまでの議会とちょっと変わったかなという気がするのですが、市長自らの今議会に対する取り組みをどのようにお感じでいらっしゃったかというのを一つ。

それと2点目ですが、くしくもきょう住民基本台帳ネットワークが実施されてからちょうど1年になるということで、市長自らの公約の中で、市民の声を聞いて、選択方式の導入に向けて検討を重ねるとおっしゃっていたのですが、そのあたり、1年という節目を迎えられてあらためて市長のご意向、どのようにお感じでいらっしゃるかというこの2点をお伺いします。

市長

初めての本格議会でございます第2回定例議会が明日閉会を迎えるわけであります。市長に当選させていただいて本当にわずかな時間の限界の中で、しかも補正予算ということで財源も極めて限られている。何重苦といいますか、幾つかの困難な状況の中で、これだけはということで私の公約を実現するための筋道を立てようという努力をさせていただいたところでございます。限界を持ちながら、それだけ真剣に考え、議会に提案させていただいたわけでございます。
さまざまなご議論をちょうだいいたしまして、たくさんの活発な意見をお伺いすることができたことを大変私はうれしく思ったところであります。しかも修正案という形でお出しいただいたことに対しても、私は、真剣にお考えになった結果そのようなことがなされたのだというふうに思いますし、それに付随をしていろんな意見をお聞きできたということは、大変ありがたいことだなというふうに考えております。

ただ、私は、もちろん物の考え方として、私が公約をさせていただいて当選させていただいたそのことに基づいて、多くの市民の方もそう考えておられるだろうという前提で提案をさせていただいたわけでございますので、議会の方でじっくり議論をしていただいて、私の提案を通していただけるかどうかというご判断をいただくという機会でございますので、意見はしっかり聞かせていただいたと。

私自身も、それなりに自分の考え方といったものを知っていただくための言葉を尽くさせていただいたというふうに考えておりますので、大変良い議会であり、かつ、私自身も勉強になったという感想を現在持っているところでございます。
2点目の住基ネットの問題につきましては、本当に、くしくもきょうが第1次稼働から1年という日でございます。私が法律家で、あるいは市民活動をやっていたときから疑問に思っていたそのことが、この1年間どのように問題が解決されてきたか、あるいは整理されてきたかといいますと、まだ十分な整理がされていないというのが私の認識でございます。
そしてまた、くしくもきょう、総務省と長野県の個人情報保護審議会との討論会が行われるということになっております。主としてセキュリティーの問題について、技術者が専門的な議論をする、本格的な議論をするということでございますので、長野県の審議会が提起をしていたさまざまな問題点、それがどのように実践的にそこで議論がかみ合うのか、あるいは発展するのか、深まるのかといったことを十分見極めて、私どもの札幌市でどう対処すべきなのか、そのことを真剣に議論をしていきたい、考えていきたいという状況でございます。

私の個人的な感想というのは、そういう議論が深まっていくということについて、全国でいろいろな方々が疑問に思っていることを正直に述べ合うということがこの問題については必要なことだというふうに私も思っておりますので、現状は、きょうの討論を十分に聞かせていただいて、それを踏まえて考えていきたいなというふうに思っているところであります。

「今議会での答弁について」

北海道新聞

議会の件なのですが、道議会と市議会とたまたま同時並行的にされていたのですけれども、知事の高橋さんについて、肉声が伝わっていないということを弊社を含めて随分書かれていたのですが、市長は道議会の様子が気になったというか、意識されたりとか、それを見た上で、自分は自分の言葉でしゃべれただろうかということについてお聞きしたいのですが。

市長

自分の言葉かどうかというのは、なかなか難しいところがあって、高橋知事がどのようにお考えになっているかというのは、直接お聞きしたこともございませんし、新聞紙上で拝見しているだけでございますけれども、私自身は、もちろん私自身の考えと、それから役所全体として執行をしていく上でのさまざまな調整というのが必要でございますので、市長として、組織の長として物を言わなければならないという場面で、誤解がないように正確にお伝えすると。しかも分かりやすくという非常に難しい要素がたくさんございますけれども、そういうものを目指してお答えをさせていただくというつもりで発言させていただいているところでございます。

ただ、幾つか議論をする過程では、私自身の説明の方法あるいは仕方といったものが、より分かりやすく、あるいは市民の普通の言葉でお聞き届けいただければありがたいなという気持ちで、再質問等にはそれなりの工夫をさせていただいたと。工夫をしたというか、自分らしいというか、生の声をお伝えできればというふうな気持ちでお話をさせていただいたところであります。

「住基ネットについて(2)」

毎日新聞

先ほどの話に戻りますが、住基ネットの関係で、きょう総務省と長野県が公開討論会を行うということです。午後6時半からということで、きょうは無理なのですけれども、その結果から、どういう話し合いの内容であったかが伝わった段階で市長のお考えを聞くことはできないでしょうか。

市長

これは、きょうの段階では難しいと思いますし、あすの段階でも難しいと思います。断片的な情報では誤った判断ということになると思いますので、じっくり、全体の流れの中でどういうことが語られた、あるいはどういうところが問題点として指摘されたのかといったことをしっかり検討させていただいて、その上で、しばらく時間がかかると思いますけれども、私なりのこれからどうするべきなのか、あるいは私の今まで持っていた問題意識の視点が正しいのか間違っているのか、あるいはもっと違う方向で考えるべきなのか、さまざまな視点で感想を持ち、かつ考え方といったものを固めていかなければならないというふうに思います。そういうのが固まった段階では、もちろん皆さん方にお知らせをし、共に考え、共に悩みたいというふうに考えております。

「住基ネットについて(3)」

NHK

もう少し踏み込んで伺いたいのですが、先月末、例えば藤沢市などでは、個人情報保護審査会で、要するに個人のネットワークの接続については、意向を踏まえて中止するべきだという意見を市長に出されたということもありますし、その動きの中で、もちろんきょうの審議会は審議会として、非常に重要な節目であると思うのですけれども、市民の意向を尊重するという部分での動きが一方で出ている、一方で本格運用は迫っているというこの時期で、振り返って、市長のこれまでの答弁を踏まえ、市民の皆さんの、私どもが取材した中で聞いていると、公約を掲げられて選挙戦を戦われたときと比べて、お役所的というか、当初の市民の声を聞いて選択制を導入するという部分では、その意思がどうなのかという疑問の声も出ているのですけれども、そのあたりというのはどうでしょう。もちろん技術的な面、テクニカルな部分はともかくなのですけれども、市長の姿勢として、当初と比べてその部分は変わりがないのかどうか、そのあたりをもう少し、個人的な感想で結構なのですけれども。

市長

変わりはございません。

NHK

というのは。

市長

私は、従来考えていたとおりです。

NHK

というのは、どういうふうに考えていたとおりというふうにとらえたらよろしいのでしょうか。

市長

住基ネットシステムには問題があるということの認識には変わりはありませんということです。ただ、それを今どういう角度から物を考えるか。現に法律があり、そして札幌市の場合は現に接続をしている、そういう状況の中で何が考えられるかということをみんなで考えていきましょうと。そして、長野と総務省との間で、総務省もまともにその席に着こうとしているわけです。きょう着くわけです。そういうステージがつくられたということ自体の問題の深まりといいますか、総務省自身が市民の声をしっかり踏まえて疑問に答える。あるいは疑問が深まるかもわかりません。そういう状況を私は大事にとらえて、そこで出された問題点について、自分の考え方を深める材料にしていきたいと。市民の方々もしっかりそういう情報をもとにこの問題について考えていただきたいと、こういうふうに考えているところであります。

端的に選択制ができるのかどうか、それから切断することはできるのかどうかという、そこのところの議論は、現状から見まして、もうちょっと違うレベルの話だというふうに私は思っています。

NHK

その違うレベルというのは。

市長

ですから、それは、今出されている問題点をどういうふうに私たちは受け取るのか、対処できるのかということを考えた上での次の選択の問題だというふうに思います。

「住基ネットについて(4)」

HTB

住基ネットに関してなのですが、その方策を、ある一定の方向付けをしっかりと市民に示す時期なのですけれども、これまでのところはまだ明言されていないように思うのですが、現状で、例えばセキュリティーに不安があるとおっしゃられている中で、接続はされているわけです。本格運用が始まってしまう、その時期をもってしてもまだ決断の時期等は見ていないという議会での発言もございましたけれども、お気持ちの中で、大体ここまでにはやりたいなというようなご希望的なものはないのでしょうか。

市長

これは、いつまでにやるということは申し上げられない性質の問題だというふうに思います。法の解釈の問題も含めて非常に流動的になっているといいますか、あるいは一方では有権解釈というのもあるわけです。その中で、私たちが、問題の深刻さというものとの関係でどのように対処すべきなのかという判断が迫られるというふうに思いますので、それが、問題の深刻さが極めて重篤なものであるということであれば早くしなければならないということになりますし、あるいは、とりあえずこういう解決方法があるのだというふうな議論が出てくれば、それはまたそれで時間をかけて考えなければならない。あるいは、私たちの現在置かれている環境についてもっと調べてみなければならないことがたくさんあるのだという指摘があるかも分かりません。その場合には調査をしなければならないということになりますので、いつまでに結論を出すということは、お気持ちは分かりますけれども、なかなか答えにくいご質問かなというふうに思います。

「住基ネットについて(5)」

NHK

お話を伺っていると、結局、もちろん上田市長ご自身も法曹界の方にずっとおられて、今も同じ仲間の弁護士の方を含めて、多くの法曹界の方が住基ネットについては非常に懐疑的な見方を持っていらっしゃるという中で、ご自身もかつて法曹に身を置いたお一人として、個人的にネットへの不安というのはやはりあるという部分は、個人的なお気持ちとしては、つなぐということに関しては、まだ十分なものはないというふうに感じていらっしゃるという受け止め方でよろしいのでしょうか。

市長

もうつながっているわけですので、つなぐかどうかというレベルの問題ではなくなっているわけです。ですから、そういう現状を踏まえた上で私たちが今何をどう考えるべきかという、そういう非常に難しい判断が今迫られているということだと思います。

そこは誠実に対応するといいますか、どんな制度でももちろん制度ができたからそれで終わりということではなくて、やはり制度というのは、どこかに欠陥があるということが指摘されたときには、その指摘がどこまでの妥当性がある指摘なのかというようなことも含めて真剣に考えるというのが誰でもとらなければならない立場だというふうに思いますので、そこはまじめに直面、対峙(たいじ)してしっかり考え方をまとめたいと。もちろん、共に悩みというところがポイントであります。

NHK

市長になられて、結局、権限を持つ人と言ったら変ですけれども、一つの市をつかさどる人として、市長になったということで実際に内からシステムを見た段階で、変な話ですけれども、国とか道の圧力に負けるというか、それは全くそういう思いはなくて、あくまでも一自治体として今後対応していきたいという思いに変わりはないということでしょうね。

市長

法律構造としては自治体が責任を負わなければならないということになっていると思いますので、それが可能かどうかというところも法的な解釈の問題がありますけれども、そこも含めて今しっかり検討させていただきたいと考えております。

「日ハムの球団新運営会社創立について」
「ごみの有料化について」

北海道新聞

2つなのですけれども、きょう、日ハムの球団経営会社が札幌に発足したのですけれども、それに対するコメントと、あと、代表質問にもあったのですが、ごみの有料化の話、もう一度お考えをお聞かせ願いたいと思います。

市長

きょう、日ハムの株式会社が立ち上がるということでした。大変歓迎すべきことだというふうに思います。芸術、文化、その文化の中には当然スポーツ文化も含まれているわけでありますので、私がこの札幌に、本当に生き生きとした気持ちをみんなが持てるようにするためには日ハムを本当に歓迎をしたいというふうに思いますし、そういう母体となる会社がきょう創立されることを本当に歓迎をしたいというふうに思っております。ぜひいいチームになれるように、北海道札幌の地元のチームというふうにみんなが思えるような活躍を期待したいというふうに思っております。

ごみ有料化の問題については、これは、今回私は代表質問でもお答えをさせていただきましたけれども、基本的には、有料化ありきという議論をするつもりはないということが、まず前提でございます。

ただ、さまざまな問題の解決方法の一つとして、ごみを減量化できるその方策として有料化というのも一つ方法があるのかなと。あるいは受益者負担というようなこと、あるいは経済的な、財政的な問題も含めて、総合してこういうことが議論になる可能性があるのかと。市民の方はどういうふうに考えられるだろうかというようなことも含めて議論の対象にさせていただきたいと、こういうことを申し上げているところであります。

私がこうしなければならないというふうなことを今考え方を持って提示をさせていただけているわけではありません。議論をしていただきたいというつもりでございますので、そういうふうにご理解いただきたいと思います。

「性同一性障がいのある方からの要望書について」

毎日新聞

性同一性障がいのある方の問題なのですが、先月30日にその方のグループが要望書を市長あてに提出なさいまして、本州の方の自治体でも不要な性別欄を廃止するといった動きもあるのですが、市長自身はどのようにお考えですか。

市長

要望書をちょうだいいたしまして、今度また集会があるということでありますので、できれば出席させていただきたいというふうに思っているところであります。

要望事項の中では、なかなかすぐ解決できるような問題ばかりではありません。しかし、性同一性障がいというのは、本当に障がいのある方というふうに言えると思います。これはさまざまな人権侵害が行われる原因になる事象でございますので、私は、基本的な人権を守るという立場から言えば、彼らが今抱えているさまざまな問題を積極的に解決をしていく、あるいは痛みを和らげる、そういう活動を自治体としてもとるべきであるというふうに基本的に考えているところであります。

「不祥事等の公表基準の見直しについて(1)」
「駅前地下歩行空間にかかわる市民議論とその方法について」
「今議会における自己採点について」

読売新聞

定例会に関連して3点ほど。答弁等でもあったのですけれども、1つは、最近の交通局や市教委の関係で公表基準を見直すということを言われていますが、今検討がどの辺まで進んでいまして、いつごろにその発表なり、固まるかということと、もう1つは、私は別に自民党の回し者ではありませんけれども、例の修正案が出た件で、市民合意が必要であるということですが、スケジュールはスケジュールとしてあって、それを守るという努力をするというお答えでしたので、その議論というのはどれぐらい時間をかけて、どういう方法でやって、いつぐらいに(結論を)導くかという点と、あと最後は、先ほどの感想とも絡みますが、最初の定例会を自己採点して何点かということを。

市長

いろいろな不祥事があったということについて、定例会の冒頭でも市民の皆さんにもおわびを申し上げたところでありますけれども、この場をお借りいたしましても、本当に大変申し訳なかったということを申し上げたいというふうに思います。

不祥事等についての公表基準でございますけれども、全庁を挙げて1つの基準をつくろうということで今努力をしているところでございます。いつごろ基準ができるのかということでございますけれども、今のところ、今月中にまとめたいということで努力をしているところであります。次回の定例の記者会見にはしっかりと公表できるつもりで今頑張っておりますので、しばらくお待ちいただきたいというふうに思います。

それから、駅前地下歩行空間の議論をいつまでやるのか、どういうことでやるのかというご質問ですけれども、私のイメージといたしましては、この絡みのワークショップ、特に11月の14、15日に予定をされております大掛かりなワークショップがございます。ここに私は地上の風景、札幌市の都心がどうあるべきなのかという議論の中で駅前の上の部分についても十分議論していただきたいと。そこの議論の成果というものに私は期待をしているところであります。もちろん11月、12月と議論も続くわけでありますが、かなり完成度の高い、今まで議論もそれなりにされたという経過も一応は承知しておりますので、それに重ねた上で、大通、駅前、そして創成というふうなところを、札幌の顔になる部分の問題でありますので、ばらばらに議論するのではなくて、やはりその機会に、市民的な関心の高まるその時期にこの駅前の話もしっかりしていただきたいと。そして、そこの議論の集積といったものを見極めたいというふうに私は考えているところであります。時期については、年内ぐらいに本当にいい議論ができればいいなというふうに私は思っておりますが。

読売新聞

あと、自己採点。

市長

これは非常に難しいですね。あまりいい点を付けるとばかにされるし、悪い点を付けますとまた。あしたすべて通していただけるのであれば、それは及第点をちょうだいできるだろうと思いますし、そうでなければ大変だなという、もっと勉強しろということだというふうに思いますので、コメントはそこら辺で勘弁いただきたいと思います。

「不祥事等の公表基準の見直しについて(2)」

共同通信

公表基準ですが、札幌市と千葉市と京都市を除いた10政令指定都市は4つの懲戒処分すべてを公開しているという状況の中で、その3つの政令市はかなり遅れているのではないかなと思います。

市長

ありがとうございます。今のご意見については十分参考にさせていただいて検討させていただきたいと思います。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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