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受入当初のオオコノハズク
先日、北海道庁からの相談を受けて、オオコノハズクの保護受けを行いました。
通常では保護された方に保護した場所に戻していただくようにお願いしているのですが、今回は保護してから数日たち、個体の人馴れが進んでいるため、野生に返すことができないと判断し、当園で保護受けし、終生飼育(※野生に返さず動物園で生涯飼育すること)を行うこととしました。
今後、動物園の飼育環境や餌への馴化を行い、状態を安定させたうえで展示できるよう準備を進めて行きたいと思います。
野生動物の保護には注意が必要です。
道内の鳥類は春から夏にかけて繁殖シーズンとなり、地面にいるヒナを見かけることがあるかもしれません。しかし、このヒナは巣立ちしたヒナであることが多く、エサの取り方や飛び方を親から学んでいる最中なのです。
この状態のヒナを「怪我をしている」「捨てられている」と誤って判断して、人が保護してしまう例が後を絶ちません。この行為は「誤認保護」や「善意の誘拐」と言われ、親子を引き離してしまうだけでなく、野生で生きていく権利も奪ってしまいます。
また、「カラスや猫などに襲われるとかわいそうだから」と保護される例も多くあります。確かにこの時期は、巣立ちヒナにとって、とても危険な時期で、成鳥になる前に命を落としてしまう個体は少なくありません。(一般的にスズメなどの小型の鳥の生存率は10%程度と言われています)しかし、生態系のバランスは、これらの犠牲があることを基にして保たれていますし、「誤認保護」はこの犠牲を糧に生きている他の命に影響を及ぼすかもしれないのです。
地面にいる野鳥の小さなヒナを見つけると守ってあげたいという思いが出てしまうかと思いますが、手を出さずにそっと見守っていただくようお願いします。
こちらのホームページに詳しく書かれております。ぜひご覧ください。
(公財)日本鳥類保護連盟「ヒナを拾わないで!!キャンペーン」HP
体重測定をしました
コノハズクとオオコノハズクは虹彩の色で識別できるといわれています(コノハズクは黄色、オオコノハズクは橙色)
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