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更新日:2022年4月11日

シンリンオオカミ「ジェイ」の病状について(第4報)

シンリンオオカミジェイ

シンリンオオカミ「ジェイ」

【2022年4月11日(月曜日)掲載】

シンリンオオカミ「ジェイ」の状態についてお知らせいたします。

これまで、日常通りの生活が出来るようになることを目指し、外放飼場でリハビリを続けていましたが、4月7日頃から再び後肢のふらつきが認められるようになりました。4月11には、後ろ足に麻痺の症状が認められるようになり、自力で立ち上がることが出来なくなりました。また、食欲の減退も認められております。

治療としては、中枢神経系の障害を疑い、考え得る投薬を行ってきましたが、治療の効果よりも、病気の勢いの方が勝ってきてしまった結果と考えており、予後は厳しいものと考えております。今後は、「ジェイ」の生活の質を出来る限り支える治療、看護を行っていくことになります。

このような状態であるため、引き続き「ジェイ」を観覧いただくことが出来ませんが、ご理解とご協力をお願いいたします。


【2022年4月1日(金曜日)掲載】

シンリンオオカミ「ジェイ」の状態についてお知らせいたします。今週になり、食欲もさらに改善し、表情も良く状態は上がってきました。3月30日からは、1時間程度の短い時間ですが、リハビリとしてサブ放飼場(奥のほうの外放飼場)に出ることもできています。今後、「ジェイ」の体調や気温などを考慮しながらサブ放飼場に出る時間を延ばしていく予定です。

サブ放飼場に出す時間とタイミングは、「ジェイ」の体調や天候を見て決めるため不定期になり、事前に時間をお伝えすることが出来ません。また、「ジェイ」をご覧いただけない時間がありますが、再びメイン放飼場(手前の外放飼場)で皆様の前に元気な姿を見せられるように、慎重にリハビリを進めてまいりますので、ご理解のほどお願い申し上げます。


【2022年3月24日(木曜日)掲載】

シンリンオオカミ「ジェイ」の現在の病状と、今後の治療についてお知らせします。

治療を開始した3月16日は、かなり重篤で深刻な状態でしたが、3月20日に眼振が消失し、食欲が回復する傾向が認められました。3月23日には、ふらつきの症状も軽減し、食欲もさらに回復傾向にあり、リラックスして横になることが出来るようになっております(右の写真)。

現在、ステロイドや吐き気止め、強肝剤、皮下補液等による治療を実施しておりますが、この中で、ステロイドは3月16日の発症時から投与し、3月23日から量を減らしております。ステロイドはゆっくりと投与量を減らさなければ、副作用が強く出てしまうことがあるため、順調に治療が進んだ場合でも、あと2週間ほどは投薬治療が必要になる見込みです。

状態は良くなっているとはいえ、油断出来ない状態です。引き続き、状態を確認しながら、更に手を尽くしてまいります。安静が必要なため、皆様に「ジェイ」をご覧いただけない期間が続いておりますが、ご理解のほどお願い申し上げます。「ジェイ」の状態に変化があった場合には、今後もホームページでお知らせいたします。


【2022年3月16日(水曜日)掲載】

3月16日の朝、シンリンオオカミ「ジェイ」(16歳 オス)に、ふらつき、食欲不振、嘔吐の症状があっため、診察をしたところ、斜頸(意志とは無関係に頭を傾ける症状)と、垂直方向の眼振(意志とは無関係に眼球が揺れる症状)が認められました。

以上の症状から、脳などの中枢神経系に問題が起こっている可能性があることから、治療としては、神経の炎症を和らげるためのステロイド、神経の働きを助けるビタミン剤、眼振のために生じる吐き気を軽減するための吐き気止めの投薬を実施しております。

「ジェイ」は高齢であり、高カルシウム血症の持病もあるため、非常に厳しい状態にあると考えますが、職員が一丸となり、適切な看護・治療を実施してまいります。


リラックスする「ジェイ」

リラックスして横になる「ジェイ」

リハビリ中のジェイ

リハビリ中の「ジェイ」(3月30日)

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