第11回国土交通省バリアフリー化推進功労者大臣表彰を受賞いたしました
札幌市交通局は、地下鉄全49駅に可動式ホーム柵を設置が完了するなどのバリアフリー化に関する積極的な取組、また、路面電車のループ化区間(都心線)において、歩道側を走行する「サイドリザベーション」方式を採用したことにより、歩道から電車に直接乗降することができ、車いす使用者・視覚障がい者など障害のある人を含む多くの利用者の安全性・利便性が大きく向上したとして、国土交通分野におけるバリアフリー化の推進に対する貢献が認められ、「第11回国土交通省バリアフリー化推進功労者大臣表彰」を受賞いたしました。
なお、表彰式は、平成30年1月12日に国土交通省において執り行われました。
評価された取組み内容
●地下鉄・路面電車の創意工夫を凝らしたハード面の整備
- 地下鉄では、全49駅への「可動式ホーム柵」の設置、ホーム柵各扉に車いす対応等を運転手に知らせるための「旅客対応中ボタン」の設置、車両とホームの隙間が15cm以上の乗降口に「転落防止ゴム」を設置するなど、お客様への安全・安心に繋がるバリアフリー化を積極的に推進しました。
- 路面電車では、ループ化区間において、全国でも珍しい歩道側を走行する「サイドリザベーション」方式を採用し、歩道から電車に直接乗降することが可能となり、低床型車両の導入効果も合せて車いす利用者件数が増加するなど、高齢者や障がい者の移動等における利便性が大きく向上しました。
●利用者の声や職員の気づきをベースとしたバリアフリー化
- 地下鉄駅全ての階段を対象に色により段を識別できるよう、ゴム材により雨や雪などのスリップを防ぎ、転倒事故抑止を図るため階段ステップの改修を実施しました。
- 車いす使用者等が安全に乗降できるようホームと列車の隙間と段差を解消するため、職員による手作りの「車いす用渡し板」を開発。長年の改良を重ねて、車両の形状に合わせたズレ防止機能を付けるなどの工夫を凝らし、また、駅員が素早く対応できるよう各駅ホーム壁面に設置しております。
●「専用席」設置をはじめとした心のバリアフリーを推進する取組み
- 高齢者や障がい者等が安心して地下鉄を利用できるよう、混雑時においても一定数の座席を確保しておくことを目的に、昭和50年4月から「優先席」ではなく、「専用席」として設置しました。
- 困っている人を見かけたら率先して声掛けを行う「困っている人0(ゼロ)運動」や全駅員を対象として高齢者や身体の不自由な利用者の介助技術を学ぶ研修を実施して、職員に対するマナー教育を実施しております。
●今後の取組み
今後もさらに利用しやすい地下鉄・路面電車となるよう、設備面での改修であるハード面の整備を進めることはもちろんでありますが、同時に職員の対応であるソフト面の対策「心のバリアフリー」が重要であると考えております。
バリアフリー対策を進めるにあたり、職員の積極的な「声かけ」により、多くの方に安心して地下鉄・路面電車をご利用頂けるよう目指してまいります。
関連リンク