6月6日(木曜日)発寒交流会館で行われた発寒地区福祉のまち推進員・ボランティア協力員合同研修会に出席しました。この研修会は、発寒地区福祉のまち推進センターが、安心安全な地域を目指し、見守り活動を継続に行えるよう企画したものです。
講師に、株式会社日信専務取締役の東範英氏を迎え、「企業における見守りの取り組みについて」をテーマに1時間ほどお話しいただきました。札幌市では、高齢者等の孤立死防止等に向けた取組の一環として、宅配事業者などの民間事業者と「見守りに関する協定」を締結し、異変を発見した場合に警察・消防や区役所へ通報いただく取組を実施しており、株式会社日信とは令和4年に協定を締結しています。日信では、本市と協定を締結する前から「個人宅向け配食サービス事業」を通して見守り活動を行っているほか、札幌市から受託している「札幌市高齢者配食サービス事業」を実施しています。この事業は、一定の条件を満たした65歳以上の一人暮らしの方を対象としており、申込時に緊急連絡先の登録が必要となりますが、週6日を上限に同じ配達員が夕食を配達する際に声掛けによる安否確認をするという事業です。
日信では12年ほど前から配食サービス事業を行っているとのことでしたが、最近になって協定を締結したのは、本来の事業活動を通しての情報しか把握していないため「単なる不在」なのか「倒れている」のか判断が難しい場面があったり、突然死に遭遇する事例が増えてきたことから、協定を通して、市や協定事業者との連携が図られ、見守り活動をより強化することで、安心して暮らせるまちづくりの一翼を担っていきたいと思ったのがきっかけだったそうです。
西区の事例ではありませんが、実際に配達員が利用者宅を訪れた際に、普段はいつも元気でおしゃべり好きな人が、なんだか元気がなく少しろれつも回らない感じがしたので、その場で本部に連絡し、本部から緊急連絡先のお子さんに様子を伝えたところ、すぐに本人宅に向かってくれるなどしっかり連携できた事例があったとのことです。その方は救急搬送され、命に別状なかったということでしたが、お子さんからはすぐに連絡をもらえてよかったと感謝の言葉があったそうです。個人情報やプライバシーの問題もあり、どこまで踏み込むか悩むこともあるが、日頃からコミュニケーションをよくとって小さな異変を見逃さないようにしたい、と話されていたのが印象的でした。
続いて情報交換では5つのグループごとに、各町内会での見守り活動の状況について、どのような取組を行っているかや活動の工夫、悩みや困りごとについて意見交換しました。活動する際には、笑顔を絶やさないようにしている、あからさまに安否確認とならないよう世間話から入るようにしている、防災グッズを配って話の糸口を作っている、などいろいろな工夫されているようです。次回は、7月17日(水曜日)及び18日(木曜日)に、「見守り活動研修会」として福祉マップの更新・作成を行う予定です。ぜひこちらにもご参加ください。