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更新日:2020年3月13日

令和元年度第18回定例市長記者会見記録

日時

2020年3月12日(木曜日)14時00分~15時04分

場所 記者会見室
記者数

23人

市長から下記の話題について発表しました

配布資料

引き続き、次の話題について質疑が行われました

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

発表内容

 新型コロナウイルスに関連した患者の死亡について

 発表項目に入ります前に、新型コロナウイルスに関しまして、けさ午前5時半ごろでありますが、新型コロナウイルスに関連した感染症患者の方がお亡くなりになられたとの報告がありました。

 謹んで哀悼の意を表しますとともに、大切なご家族を失われたご遺族の皆さまに心よりお悔やみを申し上げます。

 お亡くなりになられた方につきましては、70歳代の男性、札幌市内在住の日本国籍の方でございます。ご遺族の強いご意向がございまして、ご本人が特定されない最小限の情報のみの公表とさせていただきます。70歳代の男性、市内在住の方ということの情報の公表とさせていただきます。

 新型コロナウイルス感染症への対応について

 最初に、北海道・札幌市における感染者の状況でございます。

資料1「北海道・札幌市における感染者状況(3月11日現在)」(PDF:162KB)

 これは、昨日(3月11日)現在の数字でございますけれども、(灰色の部分が)北海道全体の数字でございまして、この赤色の部分が札幌市の感染者数の累計ということでございます。昨日までの状況で北海道全体で118人の方の感染が確認をされているところでありますが、札幌市内における感染者数は、そのうち41人ということでございます。

 次に、感染状況の推移、その内訳についてでございます。

資料2「札幌市における感染者状況(3月11日現在)」(PDF:139KB)

 これも、昨日現在の状況でございます。全体の感染者数の累計というのはこの棒グラフであります。そして、年齢により色分けをしております。この青色の所は、60歳以上の方でございます。黄色の部分は40歳から60歳未満までの方、このピンク色の部分につきましては40歳未満の方ということでございます。

 これは、札幌市内の感染の方の状況でございますけれども、いわゆる患者さんの数は、陽性と認定された方のうち、陰性ということで退院をされた方もおられますので、この折れ線グラフが現在患者数ということでございます。

 こういった形で見ていただきますと、感染された方の年齢で40歳以上の方が全体の8割を占めるという状況になってございまして、とりわけ、40歳未満の方々の割合は2割に満たない状況ということでございます。

 次に、札幌市における陽性者の状況でございます。

資料3「札幌市における陽性者の状況(3月12日現在)」(PDF:131KB)

 ここは、先ほどご報告をさせていただきました、お亡くなりになられた方の数が含まれておりますので、きょう(3月12日)の朝(現在)ということでございます。陽性の累計が41人で、現在、陰性を確認された方と、それから、お亡くなりの方がいらっしゃいますので、33人の方が現時点で患者として、入院されているという状況でございます。

 このうち、軽症・中等症の方は31人ということで、人工呼吸器等を着けている重症の方がお二方ということでございまして、この数字を見ていただきますと、およそ9割の方が軽症もしくは中等症という状況でございます。

 続きまして、札幌市の発症の状況であります。

資料4「札幌市における発症状況(3月11日現在)」(PDF:126KB)

 この赤色の所が、発症した、例えば、熱が出たとか何らかの症状を感じた日ごとにその患者さんをプロット(図示)したものであります。この青色の所は、その日ごとの感染者、陽性として確認をされた方々の数を棒グラフで表しております。これをご覧いただきますと、発症した日と確認をされた日といいますか、陽性と確認をされるまで、1週間ほどのタイムラグがあるという状況が見て取れるかと思います。

 この状況で見ますと、2月26日が非常に突出しているようでありますけれども、グラフの目盛りが5人ということでございますので、現時点でここが非常に高い状況ですが、今後の感染者の状況によりまして、その状況が変わってくるということでございます。

 2月28日に鈴木直道北海道知事のほうから「緊急事態宣言」が出されまして、道民の皆さんへの行動の自粛要請がありました。それらの効果というようなことが出てくるのは、もう少し時間がかかるものかなと思っているところでございます。

 現在においても、毎日、数件のように札幌市におきましても感染の確認がされておりますので、今後とも、この推移等を見ていきたいと思っておりますし、必要な対策を取っていきたい、このように思っております。

 続きまして、札幌市としてのコロナウイルス対策の実施体制・実施状況についてご説明をさせていただきます。

 まず、PCR検査につきましては、現在、市内12の帰国者・接触者外来協力病院における受診を経由しますほか、市内の一般の医療機関において、感染が疑われる入院患者さんにつきましても保健所を介して札幌市衛生研究所で検査を行っているところであります。

 今、札幌市衛生研究所では、1日約40検体の検査が可能になっております。必要に応じて検査可能数と同数程度の検査を行っている状況もございますけれども、PCR検査が保険適用ということになりまして、今後、他の医療機関での実施ということも可能になってまいりますので、その調整などを行っているところであります。

 加えて、道の衛生研究所、こういったところからの協力を求めながら、さらに今後、検査体制を充実させていきたい、このように思っているところであります。

 続きまして、入院される方の病床の状況でございます。

 今後、さらに感染者が増えてくるということも考えられます。そういう意味では、対応できる医療施設、病床数を増やしていかなければいけないわけでありまして、その調整を逐次行っているところであります。

 現状、市内で新しく陽性が確認された患者さんが入院できないという状況ではございませんが、今後も患者さんが増えてくるということが考えられますので、さらに医療機関、病床数を増やすべく、調整を行っているところであります。

 これは、北海道とも連携をしまして、場合によっては札幌市外の病院にもお願いをしていくということも含めて調整をしていきたい、このように思っているところであります。

 次に、マスクなどの衛生用品の状況であります。

 市内の流通状況につきましては、逐次、企業の皆さんのご協力をいただいて、入荷状況を調査しているところでございます。

 市場では、非常にマスクが品薄で、入荷をしても(すぐに)品薄状態となるという状況で、大変、市民の皆さんもご不安を抱いているところがあるかなと思っておりますが、国のほうでも生産体制を強化して早期の流通に乗せていくということを発表しておりますし、また、医療機関ですとか介護関係施設、保育施設、こういったマスクが優先的に必要だという施設につきましては、早期に調達できますように、これは国のほうにもこれまでも要請をしてきているところでありまして、順次、国のほうからこういった施設への優先配布が行われるというふうに聞いております。また、そのほか、札幌市独自でも調達をすることについても検討していきたい、このように考えているところであります。

 次に、学校の関係についてお話をさせていただきたいと思います。

 すでに札幌市の教育委員会のほうから皆さま方にお知らせをさせていただいているところでありますけれども、来週、3月16日から、市立の小・中学校において分散登校を実施いたします。

 分散登校におきましては、子どもたちの健康状況を確認し、メンタル面における必要なケアを行うとともに、学習状況を把握する、そして、休業中の家庭学習に対する指導ということを行ってまいります。また、規則正しい生活リズムを整えていく必要がありますので、給食の提供、それから、生活面の指導なども併せて行ってまいります。

 なお、分散登校の実施に当たりましては、専門家のご意見等も踏まえながら、手洗い・せきエチケットのほか、教室を分けて子どもたちに一定の距離を保つということなどをしまして、しっかりと各学校で感染症の予防対策を行ってまいります。

 市民の皆さまにあらためてお願いということでございます。

資料5「市民の皆さんへのお願い」(PDF:85KB)

 札幌市内の感染者の状況を見ますと、先ほども報告をさせていただきましたように、現在、8割方の方が、軽症・中等症ということでございますけれども、高年齢者にとりましては重症化をする事例もございます。先ほど、きょうお亡くなりになられた方の報告をさせていただきましたけれども、高齢者の方にとりまして、あるいは、すでに病気をお持ちの方などにつきましては、やはり、重篤な状況となることも考えられます。

 初期症状といたしまして、今回、風邪の症状とほぼ変わらないということが感染をされた方々からお話をいただいて、国の(新型コロナウイルス感染症対策)専門家会議の中でも取り上げられているところでございます。そういう意味では、軽い風邪というふうに思って行動されている方、実は、そういった方が新型コロナウイルスに罹患(りかん)をしている可能性があるということでございまして、そういう場合にほかの方に感染を広げていくというリスクということも考えられますし、そういうことがこれまでの症例の中から分かってきているところでありますので、日常的に手洗い・せきエチケット、これを徹底していただきたいというふうに思います。

 今回感染された方々の症状の中で初期症状としてどういう症状がありますかということをお尋ねすると、やはり、発熱があるということと、倦怠(けんたい)感、体のだるさということでございますので、普通の風邪かもしれませんが、風邪の症状がある方につきましては、ぜひ人との接触を避けて自宅で療養していただきたい、このことをまずはお願いをしたいと思います。

 そして、症状のある方はもちろんでありますけれども、政府の専門家会議の中で、感染のリスクの高い場所ということで、この3つの条件、これが重なった場所というのは非常にクラスター(集団)の発生のリスクが高いというふうに言われております。

資料6「厚生労働省専門家会議(3月9日)の見解」(PDF:119KB)

 例えばということで、これまでの発症した場所が報告されておりますけれども、そういった場所は集団で感染をしていくという可能性があり、どなたか、気付かずに、風邪の症状があるにもかかわらずこういう場所に行って、ほかの方にうつしているという可能性もございます。

 そういう意味では、できるだけ、こういうリスクの高い場所へ行くことについてはこれからも避けていただきたいということをお願いしたいと思っております。

 先ほどもお話をいたしましたように、発熱等の症状のある方、こういった方は、まず、自宅等で静養していただいて、人との接触を避けていただきたい。そして、自分が感染しないというために、手洗いが非常に有効だと言われております。今、アルコールなどの消毒液が非常に不足をしているということもございますので、ぜひ、外出をされた後等の、それから、不特定多数の人の集まる場所などでの接触感染というようなことも考えられますので、ぜひ、石けん等を使った手洗い、これをしっかり徹底していただきたいと思います。

資料7「市民の皆さまへのお願い」(PDF:76KB)

 まずは、ご自身がかからないようにしていただく。日ごろの免疫力を高めるためには、やっぱり食事のことも非常に重要なことだと思います。しっかりとした休養を取っていただく、そして、栄養のバランスを取って、適度な運動をしていただき、日常的な健康管理ということに十分注意をしていただきたい。私も毎朝、出勤前に体温を測ってきておりますし、今は職員にもそれを徹底するよう指示しておりますけれども、ぜひ、ご自身の毎日の健康管理に注意をいただいて、万が一、発熱等の症状がある方については、外出や人との接触を避け、自宅で静養し、様子を見ていていただきたいということであります。

 もう一つは、いろいろと不安なことで、現状でも市の保健所のほうに多くのお問い合わせをいただいております。いろいろなデマ情報というのも多々出ております。そういう意味では、しっかりと、お一人で悩まずに、一般相談窓口であります011-632-4567にお電話をいただきたいと思っているところであります。

 あらためまして、市民の皆さまにこの3つの行動についてお願いをしたいと思います。

質疑応答

 新型コロナウイルスに関連した患者の死亡について(1)

時事通信

 まず、きょう発表いただいた死亡者ですけれども、この方について、もともと重症だったのかであったりとか、持病をお持ちだったのかなど、亡くなられた経緯について、伺える範囲でお願いします。

市長

 詳細につきましては、先ほど申しましたように、今回発表させていただいた以外の詳しい情報については控えさせていただきたいと思っております。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(1)

 東京オリンピック競技大会におけるマラソン・競歩競技の札幌開催について(1)

時事通信

 あともう一点が、WHO(世界保健機関)のほうで「パンデミック」というふうにこの感染拡大について宣言がありましたけれども、その受け止めと、この夏に行われる東京(2020)オリンピック(競技大会)のマラソンへの影響がどのようなものがあるのかなどについて教えてください。

市長

 WHOのほうでは、今回のことでウイルスの脅威に対しての評価を変えるものでもないし、各国が行っている対応、そのことを変えるものではないというふうに述べているわけでありますので、引き続き、現在私どもの取っている対応、このことを進めていきたいと思っています。

 先ほども申し上げましたように、新たな患者さんについては、関連性のある濃厚接触された方として追跡できている状況でありまして、その濃厚接触をされた方々に症状があるかどうかという健康観察ということも追い掛けられているという状況であります。

 引き続き、これらの体制をしっかり取りながら、先ほど申し上げましたように、今後(感染)拡大をしていくということも想定をしながら、病床の確保、こういったことにも取り組んでいきたい、このように思っています。

 オリンピック・パラリンピックの関係につきましては、最終的にオリンピックを開催していく(かどうか)ということはIOC(国際オリンピック委員会)の判断になります。そういう意味では、IOCや東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の中で、今後、いろいろな議論がされていくんだろうというふうに思っておりますが、IOCのトーマス・バッハ会長もお話をしておりますように、現状では変更の予定はないということでありますので、私どもとしては、開催都市として準備をしていきたい、このように思っています。

 新型コロナウイルスに関連した患者の死亡について(2)

STV

 お亡くなりになられた方ですけれども、これまで、陽性と発表されている方の中から出たのか、それとも、全く新しい死者になるのか、その辺を教えてください。

市長

 すでに感染が確認されている方であります。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(2)

STV

 いわゆる市有施設の休館についてですが、そろそろ、時間が切れると思うのですけれども、休館の延長など、その辺のお考えを教えていただけますか。

市長

 当初、2月22日の段階で市が主催する事業の3週間程度の自主的な延期・中止ということから始まりまして、知事の緊急事態宣言が出された後、現状、3月19日まで休館等の措置をしているところであります。

 これは来週の週末という状況でありますけれども、今週末、あるいは、来週の頭の状況で感染の状況がどうなっていくのか、また、国の専門家会議のほうが、その取り組みなどの効果などについても19日ごろ発表するということも聞いております。

 少なくとも、私どもは、こういった専門家の意見ですとかそういったことで、開ける(かどうか)ということの判断をしていかなければいけないというふうに思いますが、それがちょうど19日で重なってまいりますので、来週の頭ぐらいには、19日以降、当面はどうするかということを今週末の状況などを踏まえて、まずは決めていきたいというふうに思っています。

STV

 現段階では、延長とかそういうお考えはまだないということですか。

市長

 来週の頭の段階でいったんの方向性を決めていきたい、このように思っております。

 新型コロナウイルスに関連した患者の死亡について(3)

NHK

 この方というのはきょうお亡くなりになられたということでいいのですか。

市長

 はい。

NHK

 何例目かどうかは、なかなか公表できないということですよね。

市長

 先ほど申しましたように、ご遺族のご意向もございまして、詳細な道内何例目の方と申し上げますと、どなたなのかということがある程度特定されてしまうということがありまして、ご遺族のほうからはそういった情報については遠慮してほしいということでございました。

NHK

 札幌市内の病院に入院されていらっしゃったのですか。

市長

 はい。札幌市内に入院されていらっしゃいました。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(3)

読売新聞

 今回の新型コロナウイルスの影響で、市内の観光・経済に大きな打撃が起きていると思います。現時点で札幌市として、具体的な被害程度、宿泊の減ですとか、売り上げの減少高など、何か具体的な調査をされていて、結果はお持ちでしょうか。あるいは、そういった調査は今実施されているのでしょうか。

市長

 現在、札幌商工会議所さんと共同で、商工会議所の会員さんの企業に調査を行っている状況であります。これが来週を、いったんの期限ということで調査をさせていただいておりますけれども、その結果について、また、判明次第、ご報告できればというふうに思います。

読売新聞

 現時点では、乳幼児健診なども無期限で延長されている状況かと思います。コロナウイルスの感染の心配をされる方がいる一方で、健診がないことについてご不安に思っていらっしゃる方もいると聞いております。再開について、ほかの施設と同様に考えられるのか、やはり、そういったご不安に応じるために、健診では特別なご配慮があるのか、その点についてはいかがお考えでしょうか。

市長

 そういうことも含めて、いろいろな施設によって状況が違ってくると思いますので、来週、いろいろな施設について、その状況に応じて一定の方向性を出していきたいと思っております。

 一方で、施設の開館とはまた違いまして、今お話しのように、例えば、子育てをされる方でご不安な点等がありましたら、これは常時、区のほうでそういうご相談を受ける体制というのは取っておりますので、何かご心配なことがあれば、区の保健センターのほうにご相談をいただきたいと思います。

 東京オリンピック競技大会におけるマラソン・競歩競技の札幌開催について(2)

共同通信

 昨日、組織委員会の理事から2年延長というインタビューの記事が出たかと思うのですけれども、この発言についての市長のご見解についてお伺いしたいのと、延期ではなく、もし中止というふうになった場合、経済的損失などについてどのようにお考えか、お聞かせください。

市長

 先ほど申しましたように、現状では、組織委員会、それから、IOCのほう等を含めて、予定どおりの開催ということで進めているというふうに聞いております。従いまして、私どももそれに従って、今、限られた時間の中でやっていかなければいけないということがありますので、その準備を進めていきたいと思っています。

 今は開催をするというふうにしか聞いておりませんので、開催前提で進めていきたいというふうに思います。

 新型コロナウイルスに関連した患者の死亡について(4)

北海道新聞

 ご遺族の意向もあってなかなかお話しできないということでしたが、高齢者の方で特に重症・重篤で亡くなられるケースでは基礎疾患の有無が鍵となっている部分もありまして、その点があったかどうかというのは公表できないのでしょうか。

市長

 現時点では、先ほど申しましたように、年齢と状況についての公表だけでとどめさせていただきたいというふうに思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(4)

北海道新聞

 病床数を増やしていきたいということなのですが、今現在、病床数は何病院にどれぐらいあって、それをどれぐらい増やしていくことになるのでしょうか。

市長

 ベッドの空き数は申し上げることができるのですけれども、現状、ベッドの空き数だけではそれが対応可能な病床数という形にならない状況であります。それは、各病院の医療スタッフの関係がありまして、その状況に応じてベッド数を増やしていくということになりますので、現状において、何病床あるというところはなかなかお話しできる状況ではありません。

北海道新聞

 病院数についてはどうですか。

市長

 先ほど言いましたように、基本的には、帰国者・接触者外来の病院を中心としつつ、感染された方と一般の方を分けられるルートをお持ちのような病院や、先ほど言いましたように、医療スタッフが(対応)可能かどうかということをかなり細かく詰めていかなければいけない状況にございます。

北海道新聞

 病院の数は。

市長

 ですから、そこまでの状況ではないということです。

北海道新聞

 PCR検査は、以前、私は20が上限というふうに把握していたと思うのですが、40になったのはいつ、そして、政府が拡大するという形を受けて広がったのですか。

医務監

 1週間程度前から、1日40検体という形になっております。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(5)

北海道建設新聞

 緊急事態宣言が出されてから約2週間ぐらいがたつのですが、行動やイベントの自粛等々で市内の企業にも経済的な影響が出ているようで、かなり、資金繰りの相談なんかが市の相談窓口に寄せられているようだったのですが、今の新型コロナウイルスの影響による市内の経済に対する影響をどのように認識されているか、お願いいたします。

市長

 直感としてかなり大きな影響があるということでいろいろなことを伺っています。具体的な影響額とかの状況については、各企業の皆さんに状況をお伺いして調査をしているところでありますので、その状況で実態が一定程度把握できるのかなというふうに思います。

 やはり、観光で来られる方々が少なくなっておりますので、宿泊関係、それから、飲食店ですね。こういったところには非常に大きな影響がすでに起きていると思っていますし、実際に、融資等の相談のほうにもいろいろな業種がきております。単純に宿泊関連だけではなくて、飲食店を含めていろいろな業種に(影響が)出てきているところでありますので、相談をいただいている状況の中でも、かなり影響が大きく広がっているのではないかなと思っております。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(6)

HTB

 道内では、国によるマスクの配布が北見などで始まっていますけれども、札幌市内は道内で最多の(感染者)41人ということですが、国へのマスクの優先配布を求める予定等はありますでしょうか。

市長

 先ほども申し上げましたけれども、非常にマスクが不足している、流通していないという状況がありますので、マスクの生産・流通についてこれまでもお願いをしております。とりわけ、医療機関ですとかいろいろな福祉施設などでは、ストックしてきたものが限界に来ているという状況があります。先ほども申しましたように、高齢者の方の施設ですとかそういった所では、かなり切迫する状況もありますので、まずは、全体に一律に流通が広がればいいのでしょうけれども、生産体制の中でも、医療施設ですとかそういった施設に対して優先的に配布ができるようにとお願いをしておりまして、今、厚労省のほうもそういう前提で準備を進めているというふうに聞いております。

HTB

 今、北見のほうでは、各世帯にも配られていると思うのですけれども、先ほど市長もおっしゃられましたが、市のほうで何か具体的な対策というのは。

市長

 北見ですとか、各自治体の住民の皆さんに配られている所があります。それは、人口当たりの発症者が非常に多い、人口当たりのということであります。札幌は41人でありますけれども、約200万人の都市でありますので、人口比という意味ではそう高くない状況であります。そういう意味で、今の国からの優先配布には、まだそこに乗ってきていないのかなと思っております。

 私どもも、先ほど言いましたように、医療機関ですとかいろいろな介護施設、こういった、どうしても感染してしまうと重症化をしてしまう人たちがいらっしゃるような場所はやはり優先して、医療機関も医療スタッフが倒れてしまいますと大きな影響になりますので、こういった所での不足があっては困るということで、優先的に配布をお願いしているところであります。例えば、医療機関、そして、福祉施設へと(マスクの配布が)順次広がっていく状況でありますけれども、そのスピード感が私どももどのぐらいになれば行き渡るのかというのは分からない状況もありますので、国にお願いする一方で、市としても独自の調達ができないかと、いろいろなところにお願いしているところであります。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(7)

HBC

 先日、一部報道でもあったかと思うのですが、今、知事は、会見等をされる際、マスクをしています。市長は、これまでもマスクをして会見されたりという状態は見受けられないのですけれども、市長は、マスクの使い方ですとかそういったことはどういったようなお考えでありますでしょうか。

市長

 私自身の考えていること、行動としましては、専門家の方もおっしゃっているのは、市販のマスクについては、自分が感染を広げない、飛沫(ひまつ)感染をしないためには有効だけれども、いわゆる防御的なものとしては、本当にサージカルマスクとか医療用のマスクでなければ、なかなかできないということでありますので、まずは、今、不足している状態ですし、先ほど来ご質問がありますように、必要な所に回らない状況になっておりますので、やはり、優先順位として、まず必要な所に。それから、症状のある方には、せきエチケットを含めてマスクをしていただきたいと思っています。

 ですから、私も毎日、体温を測って、仮に発熱などの症状があれば、自宅で休む、あるいは、マスクをするということをしていきたいと。このことを私自身は思って、現状では必要がないので、(マスクを)しておりません。

HBC

 ちなみに、職員の方に対しては、今の市長のお考えのような形で皆さんにお伝えになっているのですか。

市長

 基本的には、必要な場所。例えば、症状はなくても、直接、窓口で市民の方と対応される職員は、来られた方も不安に思うというケースもございますので、窓口等についてはマスクをしなさいと。ですから、先ほどの企業からの相談(窓口)の職員もマスクをして対応しております。

 ですから、市の中でも、人と近距離で常時対応しなければならない職場の職員については、まず、健康管理、自分の体温チェックなどをして出勤する。そして、人と常時接触している職場については優先的にマスクを着けるようにという指示をしております。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(8)

 東京オリンピック競技大会におけるマラソン・競歩競技の札幌開催について(3)

HBC

 今後、暖かくなってというふうにはなりますけれども、札幌市でもまた規模の大きめなイベントも予定されています。おそらく、イベントとの兼ね合いでマラソンのいろいろなことが決まっていくというような部分もあったかと思うのですけれども、現時点でイベント等の調整が何か行われたりされているのかということと、それに伴って、マラソンの準備で滞っていることだとか、再調整段階に入られているようなことというのはありますでしょうか。

市長

 大型イベントなどについては、今月(3月)末ですとか来月(4月)に入ってまでということで、例えば、サッカーとか野球なども自粛という状況になっています。これは、いつまでだったら見通せるのかという、現状では、まだ感染が全国的に増えている状況でありまして、私どもも今、感染を完全にストップするということができているわけではなくて、急速な感染の拡大を何とか抑えるために、いろいろな自粛要請をしたりしているわけであります。

 そういう意味では、もうしばらく、感染者がどういう状況で出てくるのかということを見定めながら判断していかなければならないだろうと思っています。ですから、当面は、3月末といった状況で動いておりますし、それがその後、どういう状況になってくるのかということになってくると思います。4月あるいは5月の大きなイベント等について、現時点でどうしようかというところまで議論できる状況ではないと思います。

 また、オリンピックに関しましては、IOCなり組織委員会がいろいろ検討していく事柄だと思いますので、現時点では組織委員会の中でも予定どおり開催するということで準備を進めているということでありますので、私どもも、例えば、雪解けの後の道路補修、こういったことも、時間が間に合わないということがないように、できることは進めていくという状況であります。

 ですから、現時点で、この影響を受けて準備が遅れているということはないと思います。

 東京オリンピック競技大会におけるマラソン・競歩競技の札幌開催について(4)

朝日新聞

 予定どおり行われるという市長のご認識なのですが、例えば、市のほうから組織委員会なりにあらためてこの件について確認されたり、あるいは、組織委員会なり関係のところから予定どおり行いますというような明言があったり、その辺がもし・・・

市長

 何か具体的なアクションがあるわけではなくて、今までの状況、例えば、昨日、(組織委員会の)森喜朗会長も、現時点ではそういう考え方ではなく、準備を進めているということです。私どもでも組織委員会に人を派遣しておりますけれども、組織委員会内でも、例えば、延期とか中止とかという議論をしているという情報は入っておりません。

朝日新聞

 そうしますと、直接、組織委員会なりと市がやりとりしたということではないということですね。

市長

 ではないです。

 ごみステーションについて

STV

 いわゆる歩道の横に設置されている固定式のごみステーションですが、札幌市の場合、5年前よりも1,800カ所増えていると。この受け止めと対応について、市長の考えをお聞かせいただけますか。

市長

 やはり、ごみステーションというのは、一時的なごみを置いて収集するということでありまして、札幌市内の固定型のごみステーションは、全体で約5万4,000カ所のごみステーションがあるうちの約5,900カ所が道路上ということであります。

 そういう意味では、基本的には道路の上なので、ごみステーション等、これはやむを得ず設置をしているという状況であります。

 本来的には、除雪ですとか通行の邪魔にならないように置ける場所に置いているという。なかなか敷地内ですとか、敷地内でカバーできれば理想なのでしょうけれども、現状はそうなっていないということでありますので、先ほど言いましたように、約5,900カ所について市内で置いてございます。

 当然のことながら、地域の町内会の皆さんにも、ごみステーションの管理をお願いしているというところであります。カラスの対応ですとか、非常に、ご苦労いただいているところもございます。ただ、戸別収集というようなことになりますと、札幌のような大きな街でやっていくには、今の体制の何倍もの人が要るという状況があって、なかなか現実的なことではありませんし、敷地内に置くということについても、現状では限りがあるというところでございますので、できるだけ地域の負担にならないような形で現状を見ていかざるを得ないと思っております。

STV

 そうした中で、札幌市では、折り畳み式の、いわゆる箱型のごみステーションの助成というのもされていると思うのですけれども、これが、いわゆる高齢化によって、この手の設置も大変だというような高齢者からの声もありまして、今後、ごみステーションの在り方というのはどのように考えていくべきなのか。

市長

 それに対しては、これはごみステーションの問題だけではなくて、除雪の問題なども含めて、高齢化していく中でいろいろな施策をどうしていくのかということをやはり考えていかなければいけないことだと思います。

 現状では、先ほど申し上げましたように、戸別収集等の対応を取るためには、特に、札幌の場合は雪がございますので、車が狭い路地に入っていけないとか、あるいは、収集体制を全体的にこなすためには、時間といいますか、一度に集められる数が決まってきますので、そういう意味ではなかなか難しい部分もありますし、今、担い手不足、除雪のほうでも担い手不足ということがありますので、こちらも高齢化の問題の一つであります。そういったものの折り合いを取っていく必要があるのだろうというふうに、課題としての認識はありますけれども、何かうまい解決策というためには、担い手のほうの問題、こういったものも併せて考えていかなければいけないと思っています。

 2歳女児死亡事案に係る検証報告について(1)

北海道新聞

 池田詩梨(ことり)ちゃんの死亡事案に係る検証報告書が昨日提出されまして、そのことへの受け止めをあらためて伺いたいのと、その検証報告書の中で、最後のほうで、10年間で4回目の検証ということもあり、過去の教訓から本気で学ぶつもりはあるのかというようなかなり厳しい言葉も中には盛り込まれていました。

 市長の考えの中では、職員の意識改革も含めて、抜本的な改革を今後行う考えはあるのか、市長としてどのように今後取り組んでいくつもりなのか、併せて教えてほしいです。

市長

 この10年間の中で4回ということで、実際に私が市長になってからも3回目、手稲の事案だったと思いますが、そのことの中で検証の報告をいただいてきました。

 そこから得られた教訓として、まず、やはり、セクションが変わって、組織の連携というものがうまくいっていないということがあって、各段階で、できるだけ多くの人たちにリスクの判断をしていくということで、要対協(要保護児童対策地域協議会)をつくりました。その後に、それと、リスクを評価するためのアセスメントシートを作って、マニュアルを作ってきた。それが実際に今回は生かされていなかった。例えば、要対協について、上げられるチャンスがあったのになぜ上げられなかったのかということをあらためて指摘をされ、検証をしていかなければいけないと思うのですね。

 ですから、職員の仕事のやり方ということもあろうかと思いますが、例えば、要対協に上げるために、当然、重要なものを優先的に上げていこうという状況になって、それは、例えば、区の家庭児童相談室の体制とかが少し弱かったのだとすれば、そこ補強して、事務局機能を強化して、比較的軽易な事案についてもみんなで議論できるような状況をつくっていくための組織強化、その専門性ですね。

 やはり、区の保健センターにおいての専門性とか、この報告書の中にもありますけれども、例えば、児相の専門性、このことについても、今後、資格を持っている人の採用ですとか、人事のローテーション、こういったようなことについても、当然やっていかなければいけないのだろうと思います。

 そういう意味では、非常に、今回の報告書の中でも詳細に検証いただきました。これを、まず、職員全員が熟読をする。その中で、例えば、児童相談に関わる職場でない職員にとっても、どういうことが起きて、よくあるのは、昨日の報告書の中でも、(札幌市子ども・子育て会議児童福祉部会の)松本伊智朗部会長がおっしゃっていたのは、例えば、区が変わったとか、支援体制が変わったときのバトンタッチの仕方、ここの終わらせ方といいますか、児相に渡ったので、そこで安心してしまって、前の職場はそこで止まっている。ですから、例えば、子どもさんだったり、あるいは保護者の、母子という対象を考えていったときに、その人たちをずっとケアしていく仕組み、組織あるいは住所が変わってもバトンタッチしていく仕組みを一番強くしていかなければいけない。

 それは、職員個人の意識の問題もありますし、職場としてのマネジメントとして、きちんとバトンタッチされましたか、その後、どうなっていますかというフォローも含めて、それをしっかりやっていくということが連携漏れにならないのだろうというふうに思います。

 そして、個人情報を守るということは大切なことなのですけれども、個人情報の保護という観点で情報の共有ができない、特に外との関係。例えば、保育所など札幌市の組織でないところに、どうしても、行政上知り得た情報を流せるかというと、そこはやはり限界があったりするわけですけれども、そういうことで、情報が切れてしまっているということもあるのだろうと思います。

 ですから、そういうことの情報の共有ということ、それから、バトンタッチをしていく先ほど申しましたやり方とか、職員の意識の問題、そして、それを職場のマネジメントとしてどういうふうに考えるか、このようなことを、ほかの職場においても同じような事柄というのが言えるのではないかなというふうに思います。

 ですから、福祉の職場としては、その市民の方をどういうふうに支援をしていかなければいけないのかということを考えてマネジメントをしていく、職員が意識をしていくということが今回強く言われているのだろうと思いますので、まずは、例えば、この検証の中で、今回の報告書で、自分たちの仕事を振り返った時に、何か欠けている点がないか、あるいは、こういう点がもっとできるのではないかということを共有していきたいと思います。

 その上で、一つの制度の対象者と見るのではなくて、一人の人間なり一人の子どもとして、その子どもたちを、あるいは、その保護者を支援していくためにはどうしていくのかという視点で、当事者の視点に立って仕事をするように、その認識を持ってもらいたいというメッセージを、昨日、松本先生からも、市長自らメッセージを発してほしいということをおっしゃられました。

 そういうメッセージも含めて、手法については、先ほど言いましたように、いろいろな足りなかったこと、組織の体制とか、専門性を高めると、こういったことにもしっかり取り組んでいきたいと思っていますし、全庁的にそれがどこまでできて、どこまでできていないのか、PDCAといいますか、そういったことをちゃんと自分たちの組織の中でも確認していく仕組みもつくっていきたい、こういうふうに思います。

北海道新聞

 札幌市以外の外部組織として、道警との連携というのも3回目の通告の後の部分で、検証報告で触れていたところなのですが、今後、道警との情報の共有の在り方や連携の在り方について、協議の場をこのように持ちたいとか、考えがあれば教えてください。

市長

 事件発生直後にも、私自ら道警本部長のほうにお訪ねをさせていただいて、そういう共有の場、いろいろな議論をそれぞれの立場でやりようというものがありますので、しっかりと道警さんのほうとも共有できるような体制ということで、すでにそういう協議の場ができて、協議を進めております。

 2歳女児死亡事案に係る検証報告について(2)

朝日新聞

 先ほどの詩梨ちゃん事件についてのコメントを受けてのことなのですけれども、メッセージを発せられるということですが、大体いつぐらいにどんな形でというのは決まっているのでしょうか。

市長

 現時点で、手法ですとかタイミング、やり方、そういったものをお話しできる状況ではありませんけれども、先ほど申し上げたような視点でメッセージを出していきたいと思います。

朝日新聞

 それと、児童福祉に関わる職員だけではなくて、全職員に報告書を読んでもらいたいということだったのですけれども、例えば、職員向けに今後どうしたいとか、どういうふうにできるのではないかというアンケートを取られるというイメージなのでしょうか。

市長

 やり方はいろいろあろうかと思います。それもこれから工夫をしていかなければいけないと思いますけれども、例えば、職員研修の中で、こういった題材について、自分の職場に置き換えたときの問題点などを考えて共有していくというやり方もあるだろうと思います。

 東京オリンピック競技大会におけるマラソン・競歩競技の札幌開催について(5)

朝日新聞

 今のところ、準備が整っているわけではないということだったのですけれども、今回のコロナ新型肺炎の流行を受けて、準備段階で何か見直したことだとか、やり方を変えたことって何かあるのでしょうか。

市長

 現時点ではございません。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(9)

NHK

 緊急事態宣言から間もなく2週間ということで、ちょっとまだ潜伏期間等で時間はまだもう少し見ないといけないのかもしれないのですけれども、今、この感染者数の札幌市内の推移とかを見て、緊急事態宣言の効果は出ているかどうかって、市長としてのご認識としてはどうでしょうか。

市長

 先ほど申しましたように、もう少し状況を見なければいけないというふうに思いますし、最近確認をされているケースは、全部が全部ではないですけれども、濃厚接触者を追い掛けていく中で陽性が確認されているという状況が出ております。もうしばらく、専門家会議のほうでも言っていますけれども、もう少し状況を見て、それを分析していきたいとお話をされておりますので、私どもは、そういう専門家の分析なども受けて今後の対応を考えていきたいと思います。

 観光税の導入について

北海道新聞

 今月内にも宿泊税に関して道と市町村で議論の場が設定されるような予定だったかと思うのですけれども、ちょっと今、宿泊業者への打撃もあり、また、人が集まるという行為に関してもいろいろ考えるところがあると思うのですけれども、現時点では何か決まってはいないかと思いますが、受け止めと、今後の動きを。

市長

 道のほうとの協議ということがありましたけれども、現時点では、北海道もそうですし、私どももそうですけれども、コロナウイルスへの対応を優先させていかなければいけないと思います。

 2歳女児死亡事案に係る検証報告について(3)

北海道新聞

 昨日の報告書では、職員の方が自分の仕事はここまでだとか、あるいは、先ほど市長も申し上げましたけれども、他部署が関わるとさっと引いてしまうとか、そういったものが市役所の文化としてあるのではないかという、そういった指摘がありましたけれども、市長ご自身、職員時代も含めて市役所に40年以上いらっしゃいますけれども、市役所にはそういった文化があるというご認識でしょうか。

市長

 例えば、比較的、政令市のような大きな自治体には、ややそういう傾向というものがあるかなという感じはあります。

 というのは、非常に多くの住民の方を抱えておりますので、どうしても効率よく対応していくためには、仕事を分担していかなければいけないという形になります。それに加えて、そういう意味では、市の職員体制というのも人数が多く、小さな自治体に比べると非常に大きい。対象となる住民の数も多いだけに、職員数も多いということですから、係・課が分化をしていく、分けて効率を上げて対応していくということがあります。それは、効率を上げていくという面では非常にいい部分があるのだろうというふうに思いますけれども、札幌市事務分掌規則というのがありまして、その中で自分の仕事を、ここの仕事は何をするのだということが明記されているのですね。そうすると、例えば、そこにグレーゾーンといいますか、重なってこないものについて、少しお互い歩み寄らずに行く、そういう隙間ができるのではないかというご指摘で、大きな組織であるが故のところもあるかなというふうに思っています。

 そういう意味では、これからの時代というのは、職員そのものもいろいろ横につながらなければいけない、そして、行政の中だけで全て解決できない、NPOの方とか、いろいろな外の団体の人たちともお付き合いをしながら物事を実現していかなければいけない時代です。

 ですから、どんどん職員が増えていく、組織が大きくなっていった時代から、これまた転換期に来ていて、これまで一番効率を上げてやってこられたという体制では十分ではなくなってくる。組織の中だけで完結していかない事柄というのが非常に多くなってくるということを、それは組織としての意識を変えていく、体制を変えていくということが必要ではないかという認識を持っています。

北海道新聞

 その意識を変えるというのはなかなか難しいかと思うのですけれども、一朝一夕にはなかなかいかないと思うのですが、先ほどもお話が出たかもしれませんが、それをどう変えていくかというもしアイデアがあれば。

市長

 これは、今言ったように、時代・状況が変わってきて、いろいろな方と共働、共に働くということを意識しなければいけないという、これは報告書の中でもずいぶん言われておりまして、その意識はやはり高めていかなければいけない。そのための研修であったり、先ほど言いましたように、例えば、職場同士の、区が変わったときの仕事のバトンタッチの仕方、こういったことを丁寧にやる、漏れないようにするというようなところというのは、これは意識だけの問題ではなくて、仕組みの問題になっていきますので、そういったやれることというのは、いろいろあるかなと思っています。

 そういう意味では、先ほど言いましたように、職員に、まずこの報告書を読んで、どう感じるのか、どういうことを自分たちならできるかということも一緒に議論をして、やれることをやっていくという意識を高めていく上では、こういうことが足りないよねということであれば、そこを埋めていくということを一緒にやっていければなと思っています。

 新型コロナウイルス感染症への対応について(10)

北海道新聞

 学校の臨時休業に伴って、仕事ができなくなっている非正規の方がたくさんいまして、相談窓口にはいろいろな相談が来ています。それで、今、政府は、年次有給休暇を取った会社に対しては、1日8,330円を上限に助成金を出すという方向で進めていますけれども、札幌市としてもし独自に何らかのそういう、仕事を休まざるを得ない人たちへの支援策がもしあれば教えてください。検討段階でも構いません。

市長

 現状で、先ほど言いましたように、個別の企業補償のようなものについて国のほうでも検討しておりますし、当初の正規・非正規ということに対して、私どもの要望の中で、フリーランスの方、自営業の方も併せて考えてほしいという要望をしております。

 まずは、国のほうへの支援の枠組みを広げていただく形で、引き続き、これは要望していきたいと思っています。

北海道新聞

 それと、先ほど、マスクを独自に札幌市としても集めようというお話だったのですが、具体的にかなり現実味を帯びている話なのかどうか。

市長

 いろいろなルートを通じてご相談をさせていただいています。

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

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