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更新日:2019年8月26日

令和元年度第7回定例市長記者会見記録

日時

2019年8月23日(金曜日)14時00分~14時56分

場所 記者会見室
記者数

22人

市長から下記の話題について発表しました。

配布資料

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

動画(内容は下記「発表内容」「質疑応答」で、文字掲載しています。)

発表内容

「シニアワーキングさっぽろ~60代からの仕事説明会~」の開催について 

 9月11日と25日、そして10月9日の3日間でありますが、60歳以上のシニア層を主な対象といたしました体験付き仕事説明会「シニアワーキングさっぽろ」を、これまで未開催でありました中央区・手稲区・厚別区で開催することになりました。

 このイベントは、就業を希望するシニア層と働き手を求める企業をマッチングさせて、シニア層への効果的な就労支援と企業の人材確保を図るものであります。参加者は、企業の説明を受けるだけではなくて、具体的な仕事のイメージをつかめるように、実際に仕事体験ができることが特徴となっております。過去2年、開催をいたしましたけれども、約4,500人の方々が来場をされまして、そのうち350人以上の方々が実際の採用に至っているところであります。

 3年目を迎えます今年度(2019年度)につきましては、先に形成いたしました「さっぽろ連携中枢都市圏」の他市町村との連携ということで、札幌以外の企業も参加をしやすいように出展要件を緩和したところでありまして、そのことによって、小樽市・江別市・北広島市の企業が新たに出展をすることになりました。このほかに、より多くの方にご参加をいただけるように、今回も、年金でありますとか健康ということをテーマとしたセミナーでありますとか、希望の仕事が見つからない方のための個別相談会、自分に合った職業が分かる職業適性検査なども実施をしたいと考えております。

 多くのシニア層が意欲と能力に応じて積極的に社会参加できる、また、企業の人材不足の解消を図って、その経営の安定につながっていくように、札幌市におきましては、連携中枢都市圏の他市町村と連携をしながらさまざまな支援を進めていきたいと考えておりますので、多くの方にご参加をいただけるよう、周知方をよろしくお願い申し上げます。

「LRT都市サミット札幌2019」の開催について 

 11月8日と9日の2日間、路面電車が走る全国各都市の代表者をお招きして、「LRT都市サミット札幌2019」を開催いたします。

 LRTに関する先進的な取り組みが発表される8日のサミット、そして、鉄道番組などでおなじみの石丸謙二郎さんや村井美樹さんにご登壇をいただく(9日の)記念講演、これらは一般の方々もご覧いただけることができ、来週(8月)27日から申し込みの受け付けを開始いたしますので、よろしくお願い申し上げます。

 超高齢・人口減少社会の到来が予測され、人や環境に優しい特性を持つ路面電車の公共交通機関としての役割がますます重要になってまいります。このイベントを通じて、路面電車を活用したまちづくりについて、市民の皆さまにも一緒になって考えていただくきっかけになればと考えておりますので、周知方をよろしくお願い申し上げます。

「ラグビーワールドカップ2019TM日本大会」の札幌開催に向けた取り組みについて 

 いよいよ、大会の開催まで1カ月になりまして、(ラグビー日本代表のリーチ・マイケル選手の等身大パネルを指して)きょう(8月23日)、ここにリーチ・マイケルさんの等身大のオブジェが上がっているようでありますけれども、多くの皆さんにラグビーワールドカップを楽しんでいただければというふうに思っております。

 大会期間中に設置いたしますイベントスペースの「ファンゾーン」と、街なかの装飾についてお知らせをさせていただきます。

 まず、大会が開幕いたします9月20日から、大通公園西2丁目とJR札幌駅南口広場にファンゾーンを設置いたします。そこでは設置期間中に行われます全17試合を大型スクリーンでご覧いただくことができます。ラグビー体験会なども行いますので、ラグビーファンのみならず、ラグビーになじみのない方についてもワールドカップの雰囲気をお楽しみいただけるものと考えております。

 また、会場では、大会出場国や北海道・札幌の飲食物の販売も行っております。この時期には「さっぽろオータムフェスト2019」も開催されておりますので、北海道・札幌の魅力を実際に体験してもらい、札幌のファンになっていただけるよう、しっかり準備を進めていきたいと思っております。

 また、街なかの装飾につきましては、6月以降、民間ビルの壁面の垂れ幕などを掲げておりますけれども、今週(8月)20日からは、「WELCOME TO SAPPORO」という文字が入ったおもてなし装飾を市役所の本庁舎に掲げたのをはじめ、(8月)21日からは、配電地上機器に装飾をしております。

 このほかに、街路灯でありますとか歩道柵へのバナー設置も開始しておりまして、より一層、街全体をワールドカップ色に染めていきたいと考えておりますので、引き続き、皆さま方の周知方、よろしくお願い申し上げます。

質疑応答

「LRT都市サミット札幌2019」の開催について 

NHK

 特に福祉関係の方とかに関心の高いサミットになるのかなと思うのですが、どういった市民の方に向けて関心を持っていただきたいかというところを教えてください。

市長

 そうですね。(LRTは)地上を走り、障がいのある方などにも優しい乗り物、それから環境に優しい乗り物ということであります。それがLRTの特徴でありますので、そういった良さを感じていただけるような、それをまちづくりにどう生かしていくかということを考える一つのきっかけとしていきたいなと思っています。

「ラグビーワールドカップ2019TM日本大会」の札幌開催に向けた取り組みについて 

NHK

 開催1カ月を間もなく切るというところで、こうした装飾で札幌市内の雰囲気がどんどん盛り上がっていくんじゃないかなというところだと思うのですけれども、こういった雰囲気づくりを通して、特に関心のない市民の方とかに、どう、こういう装飾とかを通して市民の行動につなげていきたいかということを教えていただけますか。

市長

 まずは、ラグビーのワールドカップの試合が、札幌で行われるということを、いま一度、皆さんにしっかり知っていただくということと、北海道・札幌の場合、なかなかラグビーを見る機会がなかったということもありますので、ラグビーに今まで関心がなかった人たちにも楽しんでいただけますよということをお伝えしていきたいと思いますし、また、海外から多くの方が観戦にいらっしゃいますので、そういった方々へのおもてなし、例えば街なかで外国の方にちょっと声を掛けていただくとか、そういう市民のウエルカムという気持ちを伝えていただけるような場面をつくっていただく、そういったことについても働き掛けをしていきたいなと思います。

新幹線建設工事に伴う発生土について(1) 

HTB

 先日(7月31日)の会見の後、要対策土について、手稲区金山地区でも説明会がありまして、厚別区の山本地区と同じように、こちらでも住民の皆さんから厳しい反応がありました。

 今後の方針として、継続して説明を続けていくことということだと思いますが、どういうふうに臨むおつもりですか。

市長

 先般のそれぞれの説明会の中で、いろいろ、市民の皆さんから不安の声とか懸念の声があり、それに十分答え切れていない。例えばどのような対策をするのかとか、そういったことについても十分説明し切れなかったというふうに聞いておりますし、そういう認識をしておりますので、先日いただいた不安の声、懸念の声、こういったものに対してはどのような対応を取っていくのかというようなことも含めてですけれども、いま一度、説明をさせていただく機会をつくっていきたい、このように思っています。

HTB

 その金山地区ももともと手稲鉱山があった場所に近くて、山本地区もごみ処理場を受け入れてきたという経緯があると思うのですが、住民の方は非常に複雑な感情を持っていると思うのですが、そういうところをどういうふうに説明していくというような。

市長

 例えば、手稲の従前の鉱山からの水のことですとかもお話の中にあったというふうに聞いております。鉄道・運輸機構からは十分な対策を取れるということで、私どもも、その土地を一つの候補地として考えましょうということでありました。

 そういう意味では、もう少し、鉄道・運輸機構が考えられているような詳しい対策については、調査をしていかないと十分な検討は出来ない部分もありますけれども、現状で考え得る二重、三重の安全性への対応、こういった事柄についてもう少し説明が出来るはずでありますので、そういったことを機構の方にしっかり説明していただきたいというふうに思っています。

HTB

 住民の皆さんの理解が得られない限り、調査には着手しないというふうな理解でよろしいのでしょうか。

市長

 基本的には、合意を得られて進めていきたいというふうに思っています。

HTB

 合意というのは、何をもって合意というふうに。

市長

 おおむね、皆さん方に、まず調査(を行う)ということについて理解をいただくということになろうと思います。

日韓関係が及ぼす影響について(1) 

北海道新聞

 日韓関係の影響について伺いたいのですけれども、昨日(8月22日)も軍事(情報包括保護)協定の破棄ということもありまして、さらに冷え込んでいくのかなと思うのですけれども、韓国からの観光客というのは、来札観光客数の外国人の中でも上位を占めているのですけれども、受け止めと今後の影響への懸念するものなどがあればお願いします。

市長

 そうですね。とりわけ8月以降、韓国からの観光客のキャンセルがあるというふうな声も聞いております。そういう意味では、国と国との関係で出口がなかなか見えない状況になっておりますので、今後の影響などについても少し懸念を持っている状況であります。

 基本的には、双方、やはりしっかりとした対応を今後早急に取っていただきたいということであります。観光面ということであれば、われわれとしても、やはり、今後の推移を見ていくということもありますけれども、韓国以外からのお客さまを増やしていくようなことも含めて、全体の落ち込みにいかに歯止めをかけていくためのさまざまな手だてを考えていきたい、このように思います。

北海道新聞

 道のほうでは、韓国の方を対象にした歓迎イベントみたいなものもやったところ、批判もあったようなのですけれども、札幌市で、今後、そういう、どうなるか分からないですけれども、韓国の観光客に向けた何か対応とかというのは今後検討される余地などありますか。

市長

 とりわけ韓国からのお客さまに向けてということを、今、特に考えているものはございません。基本的には、やはり、韓国以外の地域についても、札幌・北海道にいらっしゃるお客さまを増やしていくという取り組みを進めていく、おもてなしをしっかりしていく。先ほど申し上げましたラグビーのワールドカップでのおもてなしなどもその一つだというふうに思っています。

新幹線建設工事に伴う発生土について(2) 

北海道新聞

 来週(8月29日)、札幌工区の立て坑の安全祈願が行われて、立て坑に関して執り進んでいくことになるのですけれども、それに関しての受け止めというのもちょっとあれなのですけれども、お考えを、最後に。

市長

 まず、シールド工法でやっていきますので、トンネルを掘るためのシールドマシンを地下に入れるための立て坑を掘る工事であります。これができて初めて横に掘り進めるということになります。今、立て坑を掘る所では対策の必要な土というものはないと聞いておりますので、この立て坑工事にまず着手をしなければシールドマシンが入っていきませんので、その工事そのものについては進めていく。

 これも、少し時間もかかるようでありますので、その間、本格的な横の部分の掘削が始まるまでには、要対策土の受け入れ地を決めていく作業を並行して進めていかなければいけないと思います。

日韓関係が及ぼす影響について(2) 

読売新聞

 本日(8月23日)、午前、韓国大田(テジョン)広域市でホームステイをしていた中・高生の帰国報告会があって、そこで市長も帰国報告を受けていたわけですけれども、日韓関係が悪化する中で、そういった交流事業が全国的に中止が相次ぐ中、この札幌市でこのようにできた、開催をされて報告を受けられた市長のご所感と、今後の日韓関係において、日韓といいますか、韓国と札幌市の関係についてどのように考えていくかということについての市長のお考えを伺わせてください。

市長

 急速に日韓の関係が悪化をしていくということで、さまざまな取り組み、地方団体においての相互交流も中止になっているケースというのが出てきておりましたので、今回の子どもたちの派遣についても少し心配をしておりましたけれども、結果的には韓国側の方でも受け入れをしていただいたということには感謝をしたいと思っております。

 今後のことも含めてでありますけれども、国と国との関係、これは、いろいろな課題といいますか、解決をしていかなければいけない、道筋を付けていかなければいけないということがあるのかもしれませんけれども、一方で、やはり、市民レベル、とりわけ地方都市など、市民レベルでの交流ということは、まさに、そういう時だからこそ、しっかりと草の根の活動を続けていかなければいけないし、そのことを双方理解をして進めていければなと思っています。

ヒグマ対策について(1) 

読売新聞

 今月(8月)、住宅地で出没していたクマが問題個体として駆除という対応を取られました。今回のこのクマについては、当初、出没していたのが、人を恐れなくなり、農作物に被害を及ぼすなり、さらに、日が明るくなっても住宅地に出るというように、徐々に問題行動をエスカレートさせていくということがあったかと思います。そして、駆除の判断に至ったわけですけれども、そういう駆除の判断をしなければならなくなる前に、行政として、山に返すために何かしら対応はできなかったか。そういう点で、今回の一連の対応について何か反省点があるのかどうか、また、今後こういった点についてどのように対応していくかについて、市長のお考えをお聞かせください。

市長

 今回の対応、あるいは今後の対策等について、「札幌市ヒグマ対策委員会」を開催して専門家のご意見を伺っていきたいと思っています。

 これまでも、「さっぽろヒグマ基本計画」で、市民生活の安全の確保を図りながら、クマとの共生を目指すというのが基本的な考え方であります。ですから、まずは住宅地なりに近づかない、近づけないような対策を取りつつ、仮にそういった住居地に侵入をしてきた場合は、その個体がどういう行動を取るのかということをしっかり監視をしていきながら、順次、対応を取っていくということであります。

 ですから、普通であれば、夜間、人の姿を見掛けない、クマ自体が人を警戒している行動を取っているような時については、住民への注意喚起などをしていきますけれども、今回のように、住宅地で、人等を恐れなくなって、警戒心を持たなくなってくる、あるいは、住宅にある作物に執着をするというような状況になってきますと、なかなか追い返すというようなことは難しくなってくると思います。

 今回、一定の手順を踏んだ判断をしてきたわけでありますけれども、繰り返しになりますが、しっかりと専門家のご意見を伺ってこういった進め方、あるいは今後の対応策などについて考えていきたいと思っています。

ヒグマ対策について(2) 

北海道新聞

 最近も、クマの出没が、昨日ですとか、続いているのですけれども、市長は、先ほど、住宅地に近づけない対策というのを取りつつというふうにおっしゃっているのですけれども、実際に今、こうやって、住宅地ではないかもしれませんが、近づいている状況は結構続いているのですけれども、人への被害ですとか、そういったものに至らないようにするために、まず、悠長なことは言っていられないと思うので、何か具体的な対策を取って、まずは、現在のクマの出没が続いている状況を防ぐ対策というのは、今、喫緊の課題として何か取り組まれたりするのですか。

市長

 札幌市内もそうでありますけれども、札幌圏というのは、住宅地と森林部分とが(接する場所が)非常に広範囲にあります。例えば、電気柵等で侵入を阻止する、あるいは、緩衝帯を造ってというようなこと、部分的にはこれまでも電気柵の設置などについて補助や無償貸与などをしてきておりますが、やはり、今申しましたように非常に広範囲の設置(が必要とされる)エリアがありますから、これを、きょう、明日、すぐ、全ての所を完璧に対策を取るというのは難しいだろうと思います。

 一方で、クマが出没するという状況が増えてきておりますので、電気柵の設置などを広げていくですとか、森林・草・ささやぶなど、クマの姿が見えるような緩衝帯を造っていくですとか、順次していかなければいけないと思います。

 そういう意味では、重点的にどういうエリアを(対策)すればいいのかなどということも含めて、専門家のご意見をいただきたいと思っています。

 繰り返しになりますが、札幌市内でも、南区や豊平区、清田区と非常に広範囲にございますので、それらを、きょう、明日、直ちに対応するというのは非常に難しいと思います。

ヒグマ対策について(3) 

STV

 今回のクマの駆除、正しい判断だったのか、あるいは、ほかに判断があったのかというのは、これは専門家に確認という認識でよろしいでしょうかという確認です。

市長

 基本的には、今回の措置はやむを得ない措置だと思っております。

 その上で、先ほどもご質問がありましたけれども、クマの侵入を防ぐ対策ですとか、そういった事柄について、あらためて専門家のご意見というものを、今回の一連の取り組みを含めて、いただきたいと思っているということです。

STV

 今回のクマの駆除に関して、批判的な意見、あるいは反対のご意見が多数あったという、そういった情報もございますが、そのあたりについてはいかがでしょうか。

市長

 いろいろご批判の声をいただいているのも事実でありますが、一方で、やはり、先ほども申しましたように、このクマ、個体が、やはり人間に警戒心を持たずに、夜間だけではなくて、日中も住宅地を徘徊(はいかい)する状況、非常に危険が伴っていた状況であります。例えば、麻酔銃などはどうかというご意見もございますけれども、これだけ大きな動物の場合、やはり、麻酔銃で静かになるには、数時間、時間を要して、その間、暴れる危険性もある、こういった専門家のご意見もございました。仮に山に返したとしても、今回の個体は、人里でおいしいものが手に入る、口に入るということを学習してしまいましたので、非常に危険な状態、差し迫った状態だと判断をしたところであります。

新幹線建設工事に伴う発生土について(3) 

HBC

 手稲の金山の候補地は、上流の所に宮町の浄水場の水源地があるということで、先日行われた住民説明会でも、処分地として不適切ではないかという声が上がっていたのですけれども、市長は、それについてどうお考えでしょうかというのがまず一つ目です。

 新幹線についてもう一つあるのですが、この候補地は、土砂災害警戒区域に指定されている場所でもありますが、その点についての安全性というのはどのようにお考えでしょうか。

市長

 私どもも、浄水場があり、それから土砂災害の可能性があるエリアだという認識の下で、鉄道・運輸機構からは、それに十分対応出来る措置が取れるということで、それでは、いったん、候補地にしましょうという経過がございました。

 そういう意味では、先ほども申しましたけれども、今回の説明会の中で、鉄道・運輸機構がどのような対策を取ろうとしているのか。こうすれば安全が確保出来ますという考えをお示しするまでに至らなかったという状況でありますので、あらためて、そういった点も含めて住民の方にご説明をいただきたいと思っております。

清田区里塚地区における被災者支援の取り組みについて 

朝日新聞

 2週間後に胆振東部地震の発生から1年がたつのを前にお伺いしたいのですけれども、今、液状化で被害に遭った清田区の里塚地区で対策の工事が進んでいるかと思います。今後どのように進めていきたいかというのをあらためて伺えないでしょうか。

市長

 里塚地区の液状化、土砂流出によって地盤沈下をしたエリア、ここについては、まず、地盤の強化も含めて、宅地の復旧といいますか、今後の対策工事を今進めているところであります。まず、これを、今年度中に早期に完成をさせて、早く住民の方々が住宅再建できるように今の取り組みをしっかり進めていきたいと思っております。

 そのほか、里塚霊園でありますとか、こういった地滑り等で地盤のずれが出来たというような所もございます。そういった所については、近々、土盛りをするということも含めての対策工について説明をさせていただいて、ご了解をいただければそういった工事に早速入っていきたいと思っています。

 その他のエリアの地下水位、こういったことについてもボーリングなどで検証をしてきている状況について住民の方々に情報提供させていただいて、対策工を進めて、いずれにしても、一日も早く住宅再建等が可能な状況に進めていきたいと思っています。

朝日新聞

 過去に、東日本大震災だとか熊本の地震の時に液状化が発生した時に比べると、だいぶ、対策工事が早く進んでいるというふうに言われていると思うのですけれども、その原因についてどうお考えか、聞かせてください。

市長

 一つは、熊本ですとか仙台で過去にあった事例について、どのような対策を取ったのかということを、技術的な知見もそれぞれの地域からお伺いすることができました。その上で、やはり一番時間がかかったのは、住民の皆さんとの合意といいますか、どのような対策を取っていくのかということについて時間を要したと伺っておりましたので、できるだけ早く住民の皆さんからのご了解をいただくことが重要だったかなというふうに思いますが、札幌の場合は、地域の皆さん、説明会を何度かさせていただく中で、(2018年)12月中にはおおむねの方向性にご理解・ご了解をいただいたということが、一番、スピーディーに進められた理由なのではないかと思います。

 それと、過去にさまざまな災害があったことの知見をお伺いをすることができた、あるいは、専門家のご意見、サジェスチョン(提案)などもいただいたということがあって、早く工事に着手ができた、そういうことが、札幌の場合、考えられるのではないかと思っています。

重度訪問介護職員による傷害致死事件について 

朝日新聞

 7月の末に山下茂樹さんという重い障がいのある方が、ヘルパーさんの暴行によって亡くなってしまうという事件がありました。その事業所の対処について、まだ方向性も特に定まっていないというふうに私は伺っているんですけれども、どのように対処を進めていかれたいと思っていらっしゃるか、お聞かせください。

市長

 今、7月20日過ぎから、この法人、事業所についても、監査、ヒアリングに入っております。関係者からのいろいろなヒアリングを今まだ進めている状況でありまして、そういった中で、どういうことが今回の事件の原因であったのかということを把握しつつ、場合によっては、事業者の責任、こういったようなことについても考えていく必要があろうかというふうに思っています。現状では、今、調査をしているという状況であります。

朝日新聞

 処分はいつごろ決められるというのは。

市長

 これらの状況が、内容が把握でき次第ということになろうかと思います。

 現時点でどの程度ということは今申し上げることができないです。

朝日新聞

 この件に関して、関連の障がい者団体などからは、ヘルパーさんの、ケアする側の心のケアが必要なのではないかという声が上がっています。こういうご意見に関して、市としては、今後、対策など考えていかれるでしょうか。

市長

 今回の事件が、例えば、事件を起こした人の資質によるものなのか、あるいは、今お話しのように、介護する方のいろいろなストレスというものが一つの引き金、原因となっているのかということ、これらを、状況を把握・解明をして、いろいろな対応・対策を取っていく必要があるというふうに思います。

あいちトリエンナーレ2019について 

北海道新聞

 愛知の芸術祭で企画展が中止されることになっているんですけれども、札幌市でも国際芸術祭が今後予定されておりますが、表現の自由の観点から、今回の対応について、市長のお考えを聞かせてください。

市長

 基本的には、やはり、表現の自由というものは尊重されるべきことだろうというふうに思います。その上で、どのような展示をしていくのがいいのかということについてはさまざまな状況を考えていかなければいけないんだろうと思います。

 というのは、例えば、いかに安全に観覧いただくような状況をつくるとか、さまざまなことがあろうかと思います。ですから、展示の在り方については、その場所・場面・時期、こういったようなことを、やはり、いろいろな形で関係者が議論して決めていく必要があるのではないかと思います。

 ですから、私どもも、芸術祭をやるときに、例えば、ディレクター、今回、3人いますけれども、3人のディレクターによってまず議論していただく、作家さんたちとも議論をしていただく、その上で実行委員会などでも議論をする、いくつかの段階を踏んで、最終的にその展示の内容などを決めていきたいと思っております。

清田区における被災者支援の取り組みについて 

毎日新聞

 今、実際に現場に行くと、まだ傾いた家だったりとかが結構多く見られて、実際、数としても、公費解体の申請数の、多分、半分も解体が済んでいないと思うんですが、先ほど市長がおっしゃられたように、今年度中に大体住宅を再建できるような形に持っていきたいということですけれども、その工事の見込みというか、スケジュール感覚というのはどうでしょうか。

市長

 公費解体の、昨年(2018年)末の段階といいますか、雪解けの状況を見てから公費解体の申請をしたいという声が非常に多かったということで、雪解け後、いろいろな解体の申請が増えてきております。そういう意味で、解体工事に着手をする方々が、今、人手不足というようなこともあってうまく進んでいないというふうな状況も聞いております。

 一方で、全体の宅地の補強工事、こういったことについては皆さんにご理解をいただいているという状況でありますので、解体事業者の確保ができるかどうかとか、そういった別な要素というものもあるのかなと思っております。

 先ほど言いましたように、一日も早く全体のコミュニティーを再生したいということからしますと、公費解体も含めて、時間軸をできるだけ早く進めていけるようにしていきたいと思っております。

清田区里塚地区の路線価について 

STV

 里塚地区で路線価20%近く下落しているという話がありまして、この数字の受け止めと、回復に時間がかかるんじゃないかというご意見もありますが、そのあたりについてお願いします。

市長

 どうしても路線価というのは、実際の周辺の土地の取引価格がどういう状況かということになりますので、一般的に災害等があった所の路線価は下がるという傾向がある、その状況が札幌の場合も出てきたのかなというふうに思っております。

 一方で、熊本などでも、宅地の復旧をした後については、早い時期に、路線価なども戻ってきているという状況がありますので、今、札幌が進めているこういった工事などで、宅地が復旧した折にはまた回復をしていくのではないかというふうに思っているところであります。

新幹線建設工事に伴う発生土について(4) 

uhb

 先ほど、市長から、合意については、調査におおむね理解をいただくことというお話があったと思うんですけれども、住民合意というのは難しいとは思うんですけれども、調査におおむね理解をいただくことというのは、例えば、札幌市が説明を重ねたりしていくことの実績なのか、それとも、住民の方に多数決みたいなものを取るのか、住民の方たちもその辺の具体性がよく分からないとおっしゃっていたんですけれども。

市長

 まず、現時点で説明が十分足りていないという実態がありますので、まずはしっかり説明をしていくのが重要ではないかなと思っています。

uhb

 第1段階として、じゃ、説明を。

市長

 まず、そこの段階がまだクリアされていないのではないかというふうに思っています。

大規模停電対策について 

uhb

 胆振東部地震から間もなく1年ということで、停電対策についてなんですけれども、札幌市としてあらためて今までどのような停電対策を取ってきて、今後どのようなお考えでやっていくつもりか、教えてください。

市長

 停電への対応については、まず、非常用電源の配備を進めてきました。基幹避難所になっている学校施設にも可搬式の非常用電源整備を、これを今年度内に全ての学校に配置できる状況であります。

 そのほかに、福祉施設でありますとか病院、あるいは、ホテルなど、これは民間の施設でありますけれども、補助制度を作りまして、非常用電源等の整備をする際に助成をするという予算措置も取りました。

 これに加えて、例えば、子どもさんなども含めて、障がいを持たれている方、人工呼吸器などを使っているご家庭に対しての電源装置といいますか、そういったものに対する助成についても補正予算等で入れましたので、今できる事柄、非常用電源の対応については進められるものは進めてきていると思っています。

 加えて、冬にこういった災害が起きることも想定されますので、今、避難所にある備品の類いですね、ストーブや、段ボールベッド、高機能な寝袋、毛布、こういったようなものの配備、数を増やしていく形で予算措置をさせていただきます。

uhb

 ブラックアウト(大規模停電)に関しては、未曽有の出来事だったと思うんですけれども、札幌市としては、万全を期すというか、今後もそういう停電対策を続けていくということですか。

市長

 電力を安定供給していただくということについては、これは電力会社さん、あるいは、国に対しても要請をしてきておりますので、国のほうでも、いろいろと電力会社を含めて、昨年の災害があった時に比べますと、石狩管内だけで見ても、天然ガスの火力発電所なども増強されました。それから、本州との電力の融通、こういったようなことについても昨年の災害時から比べますと是正をされていると思っています。

 われわれとしては、そういう電力供給が仮に途絶えたとしても、一時的に対応がつくような仕組みとして非常用電源ですとか、寒さ対策ということなど、自分たちができることをしっかりやっていく。

 また、各ご家庭にも、やはり、食べ物とか飲み物などの備蓄も含めて、災害に備えていくことについて、これからもご協力を求めていきたいと思っています。

 9月に入りますと、地震の防災マップに加えて、水害への備えという洪水ハザードマップ、これも各ご家庭に配布をする予定であります。そういった中にも、防災への備えということを市民にもご協力を呼び掛けていきたい、このように思っています。

冬季オリンピック・パラリンピック招致に係る長野市への協力依頼について 

朝日新聞

 先日(7月31日)、石川敏也副市長が長野市を訪問して、そりの競技の施設の利用について、基本、ご承諾をいただいたということだったと思うんですけれども、費用負担についての話し合いはどのようになっているでしょうか。

市長

 費用負担等については、これからということで協議を始めた状況、スタート台に立ったということでありますが、例えば、オリンピックの際にだけ、長野のスパイラル(長野市ボブスレー・リュージュパーク)を使うということであれば、これは大会のための動かしということになります。今、長野市さんのほうでは、製氷等は止めておりますので、大会に使うということになりますと、これは、大会運営に関わることでありますので、(オリンピック)組織委員会の負担として行うのが原則だというふうに思います。

 一方で、オリンピック・パラリンピック等を開催するということになると、やはり、日本としてそり競技そのものの選手育成・強化、こういったものをどうしていくのかということは、これはまた別の問題として起きます。日本国内では、、現状では、どこも使えない、海外に行かなければ選手が練習できないという状況がありますので、こういったことについては、長野市さんと一緒になって、競技団体あるいは国との話し合いをしていく必要があるのかなと思っています。

冬季オリンピック・パラリンピック招致に関するワークショップの開催について 

朝日新聞

 (2019年)9月の中旬に札幌市の中で市民の方を大勢呼んで大きなワークショップが開かれると思うんですけれども、そちらはどんなふうに進めていきたいか、お考えをお聞かせいただけますか。

市長

 まずは、やはり、オリンピック・パラリンピック開催で札幌市としてどういう街を目指すのかというお話を、情報提供する必要があるだろうというふうに思っています。単純に、約2週間なり、そういった一時的なイベントということではなくて、例えば、海外からのお客様が増えていくことなども含めて、今後のまちづくりにどのように生かしていくのか、つながっていくのか、そして、市民生活の中にどのようにプラスなことが今後まちづくりの中で出てくるのかというようなことの情報提供をまずはしっかりしたいと思います。

 加えて、費用面については、既存施設の改修等で対応して、できるだけ経費を抑えて、将来に過度な負担を残さないという大会を考えていると、こういった考え方をお示しした上で、市民の皆さんに、小グループに分かれていただいて、市民の皆さんが持っている期待、あるいは、不安や懸念、こういったようなものについて、市民の皆さんで少し意見交換、議論をしていただくということをワークショップの中で考えています。

 あとは、区ごとにワークショップを開催していきますので、大規模な市民ワークショップ、そして、区ごとでのワークショップ、こういったところで出たご意見などを踏まえて、最終的に札幌市としての開催概要計画を作り上げていく、そういった中に盛り込んでいきたい、このように考えています。

受動喫煙対策について 

朝日新聞

 今週(8月)21日にUAゼンセンという団体から飲食店などでの受動喫煙の予防を求める要望書が市長に手渡されたかと思います。東京オリンピックを控える今、札幌市としてどのように受動喫煙防止に向けて取り組まれますでしょうか。

市長

 札幌を含めて、北海道は成人の喫煙率が非常に高いということでございます。そのことは、がんをはじめとした、そういった病気に罹患(りかん)する比率が高いということにつながってもきておりますので、基本的に、喫煙率を下げていく。加えて、望まない受動喫煙を防止することを進めていくのは、これはオリンピックのあるなしにかかわらず、札幌・北海道として市民の健康を増進させていくために重要なことだと思っています。

 その上で、今、来年(2020年)の4月から法律(健康増進法の一部を改正する法律)のほうが全面施行になっていきます。そして、加えて、今、北海道のほうでも受動喫煙防止に向けての条例((仮称)北海道受動喫煙防止条例)を検討されておりますので、こういった法なり条例の中で目指している事柄について、札幌市としても徹底をしていきたいと思います。

 具体的には、「さっぽろ受動喫煙防止宣言」というような形で、市民を含めた喫煙率を下げていく、受動喫煙を防止するための運動を広げていきたい、このように思っています。

朝日新聞

 さっぽろ受動喫煙防止宣言というのはすでにあるものでしょうか。

市長

 これから、策定してまいります。これは、部会(札幌市健康づくり推進協議会受動喫煙対策部会)を設置して、有識者等の方々にご議論をすでに進めていただいておりますので、こういったご意見を踏まえながら、最終的な運動につなげていくための宣言をしていきたい、このように思っています。

朝日新聞

 時期としてはいつごろをお考えでしょうか。

市長

 年内に(案を策定)。この部会の進行状況にもよると思いますけれども。

屯田西公園の屋内プールの閉鎖について 

北海道新聞

 北区の屯田西公園に夏だけ開催している屋内プールがあったんですけれども、それが今度の日曜日(8月25日)を最後に廃止になるということで記事にさせていただいたんですが、非常に利用者から戸惑いの声が出ておりまして、7月に入ってからもちっちゃな公園内に張り紙があるだけということで、全然みんな知らなかったという声を利用者から聞きました。

 そういった周知方法も含めて、どのようにお考えか、お聞かせください。

市長

 屯田西公園は、昭和51年(1976年)に設置した公園ということでありますので、すでに四十数年がたって、全体の改修、リニューアルをしていかなければならない時期にあります。そういった中で、順次、来年度(2020年度)から公園自体の改修をしていくことになっています。屋内プール、ビニールハウスのような形でのプールでありますが、いわゆる、(設置した)当時は、周辺の屯田・新琴似地区、こちらのほうの小学校等にプールがございませんでした。そういう状況の中で、この屯田西公園を造る時に、学校にプールがないということですから、公園のプールとして設置をした経緯があります。

 今、すでに周辺の6つの学校には全てプールがあります。(公園のプールは、)ほとんどが小学生が使っているという状況なものですから、今後の公園の改修に当たって施設をどうしようかという議論の中に、利用状況については、温水プールではありませんので、7月・8月で約50日間使っておりまして、1日平均40人ほどの利用者であり、年々、屯田西公園のプールを使う人の数が減ってきております。小学校のプールなどは、学校開放ということで、土日などは開放しておりますが、ここで平均1日当たり70人、ほかの公共プールなどは(1日平均)300人から400人ということになりますので、他の公共プールからすると10分の1ぐらいの利用者の状況であるということであります。

 そういう意味で、この施設を改修するということよりも、小学校にもうできておりますので、これは改修をせずに、今、公園の中で必要なもの、例えば、駐車場も足りないということもありますので、そういった形の中で、今の施設を新たにすることではなくて、廃止をしようという結論に達したわけであります。

 (2019年)3月以降、地域の連合町内会あるいは単位町内会にもご説明をさせていただいて、とりわけ、廃止について異論があったという状況ではございませんでしたので、今年度の営業を最後に、来年は廃止をさせていただくという告知をさせていただいたという状況であります。

 ただ、告知の仕方というのが、今ご指摘のように、プールや園内にだけ張っていたというような状況であったということからすると、もう少し、例えば、学校を通じて子どもたちに周知をするとか、そういう丁寧な周知の仕方ということはあったんじゃないかなというふうに思っているところであります。

北海道新聞

 公共施設の存廃というのは非常に市民には関心が高い問題であって、市が方針を決めるのは結構なんですけれども、その存廃自体についてももう少し、検討中だとか、そういったものも事前に市民に周知して、利用状況をもっと周知するとか、いろいろな理解を得るやり方はあると思うんです。それについて全くしないまま、年度末に方針を決めて、7月に張り紙をするだけでは、今後、こういう同じやり方を、公園だとか、そういった部分で使われると、市民から反発が大きいかなと思いますが、いかがでしょうか。

市長

 先ほど申しましたように、これは改修計画をする段階で地域の皆さんにご説明をして、お話をさせていただいております。全ての方にお話をしていなければ、それは足りないんじゃないかというご意見があるのかもしれませんけれども、これは、基本的には、町内会あるいは地域の皆さんにご説明をして議論をする、公園の改修なども必ず地域の方々とお話をしてきておりますので、このことが特異な状況といいますか、特別な状況ということではなくて、常に施設の存廃などについて、改修を含めてですけれども、どういう状況がいいですかということは地域の皆さんとお話をさせていただいてきております。

 より丁寧にやっていくということについては反省をしていく部分もあるのかもしれません。

ヒグマ対策について(4) 

北海道新聞

 この間駆除した藤野のクマなんですけれども、あれについて、胃の内容物の結果だとか、どういったクマだったとか、どういう原因で出てくるようになったんだとか、そういった事後の説明などは今後やる予定はございますでしょうか。

市長

 説明といいますか、先ほど言いましたように、今回も含めてでありますけれども、今後どういう対応を取っていくのがいいのかということについて検証していく、その作業ですね、専門家の方々に入っていただいて、いろいろなご意見をいただくということにしております。

北海道新聞

 じゃ、その中で・・・

市長

 そういった中でいろいろな情報が明らかになっていくと思います。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

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