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更新日:2015年4月30日

平成27年度第2回定例市長記者会見記録

日時

2015年4月27日(月曜日)14時00分~

場所 記者会見室
記者数 16人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

発表内容

 春の円山動物園について(ホッキョクグマの赤ちゃんのプールデビューについては、排水設備の故障のため延期になりました)

 3期12年の任期最後の定例市長記者会見ということで、きょうは、私も大好きな円山動物園についてPRをさせていただきたい、こんなふうに思っております。

 まず、4月1日から公開中のホッキョクグマの赤ちゃんでありますけれども、明日28日にプールデビューをすることになりました。

 ここにパネルがございますけれども、これは、今回の子グマのお姉さんに当たりますポロロとマルルの写真でありますけれども、このように愛らしい光景を再び皆さま方にご覧いただけるということを大変うれしく思っているところでございます。

 ホッキョクグマの赤ちゃんが公開されて以降、来園者数も大変好調でございまして、既に4月26日時点で前年同月よりも約4万8000人余り増ということになっております。今後、性別が分かり次第、来園者からの投票などで命名するということも考えておりますので、今後もご期待いただきたい、このように思います。

 また、先日お知らせをいたしました、今年4月スタートの「さっぽろ円山動物園サポートクラブ」でありますけれども、報道機関の皆さま方のご協力もございまして、26日までに980口49万円の寄付をいただいているところでございます。最初の目標でございますチンパンジーの屋内展示場へのボルタリングという遊具の設置に必要な60万円も、この調子でいきますと間近に達成できるものと、こんなふうに考えて大変うれしく思っております。

 今後は、オオカミ舎への植樹なども予定しておりますので、制度のスタートからも、こんなに早くサポートのですね、輪が広がったことを大変うれしく思うとともに、感謝をしているところでございます。これからも、ぜひ、大勢の方にサポーターとしても円山動物園を支えていただきたい、こんなふうに考えているところでございます。

 円山動物園は、たくさんの動物たちをできるだけ野生に近い形で見てもらい、時には触れ合っていただくことで、子どもから大人まで、生き物の多様性あるいは環境というものについて学びながら楽しんでいただける環境教育の場でありますとともに、憩いの場となれるように、職員と共に精いっぱい取り組みをさせていただいているところでございます。

 また、動物の種の保存ということにおきましては、非常に高い実績を残しておりまして、その代表格でありますホッキョクグマのララにつきましては、日本で一番、出産・育児を成功させているということも皆さんご承知のとおりでございます。

 私の任期中に100万人の来場者を達成するように努力をしてまいりましたが、これには若干届かなかったわけでありますけれども、価値観やレジャーが多様化する中でも、多くの市民や観光客に愛され、そして親しまれる動物園となれたのではないかなと、こんなふうに考えているところでございます。今後も、私も、一ファンといたしまして、今年こそ来園者数100万人の目標が達成されることを願っているところでございます。

 報道機関の皆さま方には、今後ともご協力をよろしくお願い申し上げたい、このように思います。

 丘珠空港への株式会社フジドリームエアラインズ(FDA)チャーター便運航について

 このたび、FDA、フジドリームエアラインズから、今年度の丘珠空港へのチャーター便の運航計画についてご連絡をいただきましたので、そのことをご報告したいと存じます。

 お手元に資料をお配りいたしましたけれども、今年度は、7月4日から8月17日までの期間で、丘珠から北九州および神戸への往復便と、静岡と名古屋小牧から丘珠への往復便の合計14往復、それぞれ3日間のツアーが組まれる予定だそうであります。このうち、丘珠空港発のチャーター便は初めての試みということになります。

 これまで、札幌市といたしましても、FDAに対しまして、昨年度に続く運航継続、そして、丘珠発着で札幌市民、北海道民が利用できる形での運航をお願いしてきたところでありますが、それらが実現したことに、この場を借りて本当に感謝を申し上げたいというふうに考えております。

 丘珠空港の活用に当たりましては、引き続き、生活環境の保全を図りながらも、このチャーター便をきっかけにいたしまして、多くの方に、空港の利便性というものを感じていただき、積極的に活用いただきたい、こんなふうに考えているところでございます。

 メディアの皆さま方には、丘珠空港の利用促進に今後ともご協力をお願いしたい、こんなふうに希望するところでございます。

質疑応答

 丘珠空港への株式会社フジドリームエアラインズ(FDA)チャーター便運航について

北海道新聞

 FDAのチャーター便の関係なのですけれども、昨年度より1往復増えるということで、周辺住民の方にはいろいろ慎重論とか反対論もございます。そういう中で、どうやってそういう方々に理解を求めていくのかということと、あと、去年とかは説明会をやっていたかと思うのですが、そういった予定があるのかどうか、そこの辺りをお尋ねします。

市長

 昨年、騒音等の観測地点を設けまして、継続的に測定をいたましたところ、ほぼ環境基準の範囲内に収まるという結果が出ましたので、これと、今回も継続的な観測地点というもの、あるいは、検査地点を少し多目にいたしまして、継続的に観察していくことに配慮しながら、同程度のものと想定いたしまして、あらためて市民の皆さま方にこの計画等についてはお知らせをさせていただきますけれども、特段、説明会というものを重ねて行う予定は、現在のところはございません。

 そのような中で、丘珠空港の活用について、多くの方々に認識を共有できるような体制を取っていきたい、こんなふうに考えているところでございます。

北海道新聞

 現時点では、特に、そういう場は予定されていないということですか。

市長

 そういうことです。

 札幌市の孤立死対策について

北海道新聞

 それと、もう1点、金曜日だったと思うのですけれども、札幌弁護士会のほうから、3年前の白石の姉妹の孤立死に関して、警告書が出ました。その中では、その後、取り組んできた市の再発防止策もまだまだ不十分であるという指摘もなされたのですが、この申し入れへの受け止めと再発防止策について、何かお考えがあればお願いします。

市長

 私も、札幌弁護士会の会員として、人権擁護委員会の警告ということの重みというものは十分に理解しているつもりであります。ただ、今回の事案が発生いたしました当時にも記者会見等で申し上げているというふうに思いますけれども、なかなか生活保護の申請と、これを給付決定する手続きの中で、どのような説明を具体的にしているかというようなことが問題視されているわけでありますが、基本的には、きちんとした説明をさせていただきながら、生活保護というのは、申請主義という法律の建前がございまして、申請意思なくして給付決定するということは、急迫な事態ということ以外にはできないという筋になっているところでございます。

 そのような中で、今回、3度、相談においでになったということであり、その都度、その急迫性ということについても、要件がないというふうに私どもは理解をさせていただいたわけでありまして、個々具体的な相談実務の中で、特に欠けたということはなかったように思っているところでございます。

 ただ、ご指摘の点というのは、そうあればなお良かったというふうな観点、それは非常に大事なことだというふうに思います。例えば、申請をしたいという意思があるのに、それを逡巡(しゅんじゅん)する、迷う、そういう方々に対して、一言声を掛ける、あるいは、お帰りになった後、しばらく相談に来られなかったというようなときにアフターフォローをする、そのようなことは大切な心遣いであると私は考えますので、今、職員との間でも、その後、本当に気に掛けなければならない事案について、対応するように指示をさせていただいているところでございます。

 それから、お二人が亡くなったという重大な結果でありますので、事の重大性ということを認識する中で、生活保護ということだけではなくて、妹さんの、障がい者という方の亡くなられ方というのは、まさに、お姉さんが病死をされて、それでサポートする方がおられなくなってしまった、そのことによる凍死という本当に悲惨な状況であったこともございます。そのような意味合いにおきましては、障がい者に対するサポートという制度がより徹底されていくために私たちは努力をしなければならない。そして、それは、市役所の努力だけでは、到底、全てをカバーできるということではないという認識の中で、民生委員さんをはじめ、あるいは、民間の事業者の皆さま方にも、見守りあるいは通報、いろいろな形でお力添えを頂戴したいということで、地域市民の市民力といいますか、福祉力といいますか、そういったものを上げていくための活動を進めていかなければならない、こんなふうに考えているわけでございまして、ぜひ、これからも、都会の片隅でつらい思いをされている方がおられる現実をしっかり私どもは理解をしながら、制度の限界ももちろんございます、それを乗り越えるための不断の努力といったものをしていかなければならない、そんなふうに考えて、職員一同、この事態に対して、非常に残念な思いを胸に刻みながら、同じような事件が起きないように、最大限、努力をしていきたい、こんなふうに考えているところでございます。

 北海道知事選について

北海道新聞

 最後の機会なのでお聞きしたいのですけれども、去年、先の統一地方選で知事選、市長選があったわけですけれども、去年は、かなり、上田市長に、知事選に出てほしいという声が民主党連合からもありました。

 知事選に出るおつもりとか、知事選に出ていたらと思うことというのはありますでしょうか。

市長

 全くありません。爽やかに、12年、私のできることをさせていただいて、このたびの選挙におきましても、私の12年につきまして、大方の市民の皆さま方が良い評価をしていただいたということを大変ありがたく、感謝をさせていただいているということでございます。

 地下鉄の暖房停止の取り組みについて

時事通信

 昨年の冬に、市として初めて地下鉄の暖房を停止させたかと思うのですけれども、これについては、賛否を含めていろいろな意見が市民の方から上がっていると聞いています。

 市長ご自身は、こういった意見がいろいろある中で、どのように評価されていますか。

市長

 大方のご意見は、良かったのではないかというふうにお聞きいたしております。ただ、南北線の地上に出る部分は、やはり少し寒いというふうなご意見がございまして、その点については修正をして、真駒内から大通に行くまでの間につきましては暖房を入れるという措置を取らせていただいたところでございます。そのほかの2線と大通から麻生まで(と麻生発)の南北線につきましては、暖房を切るという措置を継続させていただいたところでございます。

 これにつきまして、地下鉄に乗る方々は、冬の装備をして外から乗られるわけでありますので、さほど不自由は感じなかったというお話など9割方が肯定的なご意見だったというふうに私どもは承知をしておりますので、取り組みとしては、環境配慮あるいは電力の省エネという意味において、意義深い政策ではなかったかと、こんなふうに考えております。

時事通信

 今年度以降の継続についてはいかがお考えですか。

市長

 もちろん、今年度はまた新たに考えるところかというふうに思いますけれども、昨年度の実績というのは高く評価をしているというのがわれわれの考え方でございまして、特に、実施したことを変更するという事情にはないだろうというふうに思っております。

 札幌国際芸術祭について

読売新聞

 明日、札幌市の資料館にSIAF(サイアフ:Sapporo International Art Festival)ラウンジとSIAFプロジェクトルームができるということなのです。市長は札幌国際芸術祭に非常に思い入れがあるかと思うのですけれども、この施設ができる意義というのをどういうふうにお考えになられているか、教えてください。

市長

 「創造都市さっぽろ宣言」を2006年にいたしまして、その象徴的な事業として、昨年、札幌国際芸術祭2014を実施することができました。全く新しい取り組みでありましたけれども、47万人ほどの市民の皆さん方が気に留めていただき、鑑賞していただいたということは、非常に大きな成果があったというふうに思っております。

 そんな中で、これを3年に1度のお祭りということだけではなくて、その国際芸術祭を実施する過程、次の国際芸術祭に向けて、昨年の芸術祭を踏まえた、市民、あるいはさまざまな方々がそこに集まり、いろいろな意見交換をし、発想を刺激し合うというようなことを継続的に行う拠点というものがこの施設でございまして、札幌市の将来について、とても大きな意味があるというふうに私は期待をしているところでありますので、ぜひとも、報道機関の皆さま方にも訪れていただきまして、明日、開会式をやりますので、またご覧いただきまして、継続的に活用される対象物についても、皆さま方のご意見をお寄せいただけるような形で、この施設を有効に、そして、創造都市さっぽろの拠点として発展させていくべく、ご協力をいただければありがたい、こんなふうに考えているところでございます。

 北海道および道内他市町村との関係について

釧路新聞

 市長、5月1日の退任まであと4日になりましたが、12年間、ご苦労さまでした。

 地方の観点から、これまでの市政を振り返って伺いたいと思うのですが、市長は、これまでの札幌市長と違って、保守系ではなく、再選挙に伴った形で当選されたために、北海道市長会との任期がずれたということで、札幌市長としては初めて全道市長会のトップには就かれませんでした。

 その代わりと言っては何ですけれども、道内中核都市による都市会議を設けられたり、一方で「HUG(道産品アンテナショップ「道産食彩HUG」)」を狸小路に設ける、さらに、秋の大通での「ふるさと市場(リンケージ・アップ フェスティバル~札幌大通ふるさと市場~)」を「さっぽろオータムフェスト」として長期化するなど、札幌の活用を道内に呼び掛けられて、札幌と地方がウイン・ウインの関係であるように積極的に図られてきた、そういうことも承知しております。

 ただ、市と道が年1度の意見交換を行っていることは承知しているのですが、一方で、北海道市長会のトップでないことから、道の防災会議の正規のメンバーからは外れたり、道が開く主要会議のメンバーになっていないという事態も起こっています。

 振り返って、札幌と地方の関係、北海道市長会、道との在り方などについて、お考えがあれば伺わせてください。

市長

 ありがとうございます。一番最初からご一緒させていただきまして、本当にたくさんの質問を頂戴したことを記憶しております。心から感謝を申し上げたいというふうに思います。

 まず、分かりやすいところから申し上げますと、北海道防災会議でありますが、これは、北海道市長会あるいは町村会という単位で選任された者がメンバーとして入っているわけでありまして、市長会の会長が出席しているというわけではございません。現在も、岩見沢市と釧路市が、北海道市長会、35市の代表として防災会議に参加をしているということでありまして、会長市であります石狩市は出席をしていない、メンバーにもなっていないという状況にございます。

 それと、北海道市長会の会長の職にないからどこか差し支えがあるかという考え方を私は持っておりません。むしろ、北海道と札幌というものの関係を、これまでよりも積極的にネットワーク化していく、そういうことが何よりも大事だということで、この間、当初は、周辺の石狩管内、札幌広域圏組合の団体であります8市町村が連携を密にし、そして、次は、北海道の総合計画(「新・北海道総合計画(ほっかいどう未来創造プラン)」)の中にあります中核都市6市の連携を札幌を含めてさせていただいた。そして、さらには、全道179の市町村と一緒に横の連携をしていくというふうな必要性を強く感じて、さまざまな、札幌を活用するという視点で物を見ていただきたいという呼び掛けをさせていただいているわけでございます。

 そのような身におきまして、これからの札幌、そして北海道にとりまして、札幌と他の178の市や町や村の皆さま方とのお付き合いというのは、極めて大切な、人口問題一つ取り上げても、あるいは、経済の6次産業化というふうな高付加価値化をするための、あるいは、それに伴う就労人口を増やしていくというようなことにおいても非常に重要な施策だというふうに考えておりますので、札幌のこれまでの提案といったものが少しずつ実を結んでいくことになろうかというふうに思います。

 そこに、北海道という基幹、広域自治体がどのようにかんでくるかというのは、やはり、札幌以外の市や町や村に対して、札幌をどういうふうに活用していくかということについて助言をし、あるいは、大きな観点からですね、サポートしていただく、そういうふうなことが必要不可欠であろうというふうに思いますし、北海道庁には素晴らしい人材がたくさんおられるわけでありますので、その方々の知恵もしっかりとわれわれの活動に提供していただく、あるいは、メンバーとして議論の中に入っていただく、そういうようなことを通じまして、北海道と札幌の関係、そして、全道の市や町や村の皆さん方とこの北海道を盛り上げていく、そういう関係であるべきだと、こんなふうに思っているところでございます。

北海道新聞

 では、上田市長、12年間、お疲れさまでした。

市長

 本当にお世話になりました。

 ありがとうございました。

 

(以上)

 

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

 

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