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更新日:2014年12月1日

平成26年度第13回定例市長記者会見記録

日時

2014年11月28日(金曜日)14時00分~

場所 記者会見室
記者数 15人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

発表内容

 円山動物園アジアゾウの導入について

 このたび、円山動物園にアジアゾウを導入するということを決定させていただきましたので、ご報告をさせていただきます。

 円山動物園では、ご承知のように、平成19年の1月にアジアゾウの花子が死亡いたしました後、ゾウがいない、こういう状況が続いているところでございます。以来、市民団体から、ゾウの導入を求める3万筆近い署名をいただいたり、市民の皆さま方から、「ゾウが見たい」という声を絶えることなく頂戴してきたところでございます。

 平成24年度に行った市民1万人アンケートにおきましても、約半数の方がゾウの導入に賛成をされているという状況がございます。

 こうした市民の声を受けまして、札幌市では、陸上最大の動物でございますゾウを市民の皆さま方に驚きと感動を与える、そうやって見てもらいたいというふうに考えまして、新たなゾウの導入について調査をしてきたところでございます。

 原産国でのゾウの輸出状況調査におきましては、いずれの国でも、ゾウは「国の宝物」と位置付けられておりまして、ゾウを国外に搬出するに当たりましては、十分な飼育環境を確保するだけではなくて、生息地やその環境保全のことについてもしっかりと伝えてほしいという願いがあることが分かりました。

 また、ゾウの飼育の実績があり、札幌と同様に雪が降る北欧の動物園における飼育方法や飼育環境などについても調査をしてきた結果、円山動物園でも、原産国の要望にお応えできる飼育が可能であるという結論に至ったところでございます。

 今回、これらの調査結果を受けまして、円山動物園では、アジアゾウの飼育において、次世代の命をつなげていくとともに、多くの市民にゾウの生態や生息地のことを知ってもらうことを使命と考えまして、導入の意義や新たな飼育方法のほか、地球環境や生物多様性について分かりやすく伝える教育プログラムなども示した導入方針をまとめさせていただいたところでございます。

 現在、原産国と交渉中でございまして、最終的な合意はもう少し後になるところでありますけれども、市民の皆さま方にうれしい結果をご報告できるように、しっかりと交渉を進めてまいりますので、ご期待いただきたい、こんなふうに考えているところでございます。

 札幌市の省エネ・節電の取り組みについて

 札幌市では、「札幌市エネルギービジョン」におきまして、平成22年度の市内消費電力量のうち、原子力発電相当分を省エネの推進や、再生可能エネルギーの導入拡大などによりまして、これを転換し、「低炭素社会」と「脱原発依存社会」の実現を目指すこととしているところでございます。

 その取り組みの一環といたしまして、この冬も、省エネ・節電を継続的かつ発展的に取り組んでいくために、本日、「札幌市省エネ・節電推進会議」を開催したところでございます。

 この冬の政府、北海道電力からの節電協力要請には、数値目標というものが示されておりませんけれども、きょうの会議におきまして、市有施設では、昨年の冬の7.8%の目標というものを上回ります8.5%の節電を目標とするということを決定させていただいたところであります。

 また、省エネ・節電の取り組みというのは、市民1人1人の協力が不可欠でありますことから、札幌市では、冬の節電・省エネキャンペーンや各種啓発など、市民の皆さま方を対象とする取り組みも引き続き展開していく、こういうこととさせていただいているところであります。

 中でも、冬でありますので、ウォームシェアということにつきましては、昨年に引き続き、まちづくりセンターや地区センターなどの市有施設をウォームシェアスポットということで開放させていただくほか、さらに、今年度は、環境省が行います「北海道から発信!ウォームビズ大作戦」という施策がございますが、これと連携をいたしまして、ウォームシェアに賛同いただいた企業の協力を得て、民間施設でウォームシェアの呼び掛けを行うこととしたところでございます。

 市民1人1人のこうした取り組みの積み重ねということは、新たな発電所をつくることに匹敵する大きな電力を生み出すものでございます。事実、昨冬の北海道全体の節電の実績というのは29万キロワットでございまして、この数字は、発電所を約1基つくることに相当する、こういう量であるわけでございます。

 札幌市が目標を掲げて省エネ・節電に取り組むのは、電力需給の逼迫(ひっぱく)への対応というだけではなくて、原発に頼らなくても持続可能な社会の実現を目指す、こういう目標のためでございます。

 今年も、多くの市民の皆さん方に取り組んでいただくために、報道機関の皆さま方には、周知にご協力をいただきたい、このように考えるものでございます。

 「元気ショップ」の移転について

 障がいのある方が作られました製品を販売する「元気ショップ」が、障害者週間、これは12月3日から9日でございますが、この障害者週間に合わせて、12月8日に、現在整備中でございます「大通交流拠点地下広場」に、広場の完成に先行して移転オープンするので、お知らせをさせていただきます。

 これは、より多くの市民や観光客の通行が予想されます大通交流拠点地下広場に移転することによりまして、さらに多くの市民の方々に、障がいのある方や障がい者施設製品に関心を持ってもらおうということで行うものでございます。

 また、新しい元気ショップの北側には、新たな滞留スペースというものが整備をされますことから、多くの方が足を止めてくつろいでいただくことで、さらなる元気ショップの利用につながっていくものと考えているところでございます。

 障がい者施設等の製品は、札幌スタイルの認証を受けるなど、年々、デザインや質が向上しているというふうに評価をされているところであります。

 今回の移転を機にいたしまして、こうした丁寧な手仕事の製品を、これまで以上に多くの方々に知っていただき、そしてご利用いただくことで、障がいのある方の雇用や、障がいのある方が働く事業所等からの製品の調達というものが促進されるということを期待しているところでございます。

 また、来週3日からの障害者週間には、資料にあるとおり、今年で3年目でありますが、元気ショップの郵便局への出前出店や、今年で2年目でありますが、JR札幌駅西コンコースにあります元気ショップ「いこ~る」で、市内の特例子会社の製品を期間限定で販売をする特例子会社フェアなどの企画も実施をいたしますので、報道機関の皆さま方には、併せて取材をしていただければ幸いでございます。

 なお、札幌市が元気カフェを行っておりますのと同様の施策といたしまして、現在、道庁赤れんがの前庭におきまして、道民の障がいへの理解促進ということを目的に、障がいのある方が就労するカフェが開かれております。このように、障がいのある方の雇用の場が広がり、また、その場を通じて市民と触れ合うことで、障がいへの理解が進むということは、非常に喜ばしいことだと感じているところでございます。

 このカフェは、11月7日から12月5日までの期間限定とのことでございますが、ぜひ、継続的な取り組みになり、また、こうした取り組みが、札幌市内だけではなく、全道に広がってくれることを札幌市としては心から期待をしているところでございます。

質疑応答

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(1)

時事通信

 昨日、上田市長は、札幌市が2026年の冬季五輪・パラリンピックの招致を目指すということを発表されたわけですけれども、それ以降、きょうまでに、JOC(日本オリンピック委員会)あるいは競技団体、関係団体などと連絡を取り合ったり、何かメッセージや反応をいただいたりといったことはありましたでしょうか。

市長

 JOCには連絡をさせていただいております。発表前にも決意はしたということはお伝えしておりましたけれども、昨日、決意表明後、また、新たに、事務レベルでありますけれども、きょう発表させていただきましたということはご連絡をさせていただいております。

 そしてまた、それを踏まえまして、JOCのほうから、所見といいますか、メッセージ、プレスリリースが出されておりまして、その中に、札幌に対する期待といいますか、オリンピック運動として大変歓迎するというふうなメッセージが含まれておるわけでありまして、札幌市といたしましては、JOCと一体となって、これから、我々の考えているオリンピックが札幌で実現することをしっかりと前進させていきたい、こんなふうに考えているところであります。

時事通信

 競技団体とか、そういったところとのやりとりはまだされていないのですか。

市長

 まだ競技団体とはお話をさせていただいていない、今のところ、表明したというだけでありますので、これからさまざまな計画を立てていく中で連携を深めていくということになろうかと思います。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(2)

北海道新聞

 今の五輪の関係なのですけれども、昨日の担当課の会見で、JOCが2026年の五輪招致に日本として手を挙げない可能性もあるというようなことをおっしゃっていたのですけれども、この点に関する市長のご見解と、そうならないためにどういうことを考えているのか、そこら辺りをお聞きしたいのですが。

市長

 私は、直接、それを聞いておりませんので、その真意がよく分かりません。当然、JOCとしては、国内でやりたいと立候補しているものは尊重すべきだというふうに、私は、これまでの感触の中でも、全く相談なくやっているわけではありませんので、突然そういう話が出るのは、私はちょっと分からないですね。

 第47回衆議院議員総選挙について

北海道新聞

 あと1点、別の話なのですけれども、来週、衆院選が公示されます。どういう選挙戦を市長はご期待されて、その応援に入ることもあるのかもしれませんけれども、どんな候補を応援しようとお考えになっているか、お伺いしたいのですが。

市長

 選挙は、経済論争、アベノミクスということが前面に出されていますけれども、安倍内閣がこの間進めてこられた政治手法とか、あるいは、集団的自衛権に対する、これを容認する閣議決定での解釈改憲というようなことをやってこられたわけであります。あるいは、秘密保護法(特定秘密の保護に関する法律)等の審議の仕方等々についてもですね、大きな民主主義の岐路に立っていると私は認識をいたしておりますので、これは国民がしっかり判断しなければならない、そういう時期に来ているというふうに思います。

 憲法改正というのは、もちろん、憲法改正規定がありますので、憲法第96条でしっかりやればいいということであるにもかかわらず、あれだけ議論をして解釈改憲という方法を強行されたということについては、やはり、多くの識者が異論を持ち、また違和感を持ち、さらに危機感を持っているわけでありますので、そのことを忘れたかのごとき選挙は非常に問題があるというふうに私は思います。

 もちろん、経済が大事ではないと言うつもりは全くありませんけれども、しかし、やっぱり本質を見極めて、せっかく700億円ものお金を掛けて選挙をするわけでありますから、主権者はしっかりしなければいけない、こんなふうに思います。

 応援演説でありますけれども、主体的に私は行くつもりはありませんけれども、ご依頼があれば、私の立場と候補者の関係等々を考慮し、公務に差し支えない範囲で考慮したい、こんなふうに考えているところであります。

北海道新聞

 こういう政策を持つ候補ならとかというのはありますか。

市長

 もちろん、今申し上げた、従前、私がさまざまな、記者会見で何度も、あるいは議会でも答弁させていただいておりますように、政治に対する認識に合致する人でなければ困ると。もちろん、そうではない人は頼んでこないと思いますけれども、そういうことになるのではないかなというふうには思います。

 札幌市の省エネ・節電の取り組みについて

STV

 節電の関係なのですけれども、来週から地下鉄のほうでも新たな節電対策を行うと。結構、暖房も、朝早い時間とか、そういうふうな時間以外は停止する、結構大きいと思うのですけれども、この辺りは、やっぱりここまでやらないとなかなか大変ということが大きいのでしょうか。

市長

 交通局におきましてですね、利用者が、みんな外套(がいとう)を着て、冬のスタイルで乗っているわけでありますので、特に厳しいという状況にはない。そういう意味では、なくてもやれる。大体、零下には絶対になりませんし、10度ぐらいの気温は保たれておりますので、それで、みんな厚着をして乗るわけでありますので、不要なものはカットしようという合理的な節電の仕方を考慮したのだというふうに私は思っております。もちろん、やってみてですね、とてもじゃないけど、快適さが損なわれるというようなことがあれば、それはサービスとして補填(ほてん)しなければならないことでありますので、まずは、朝晩の厳しい時、暖まっていない状況だとか、そういうことについては配慮しながら、この線で節電計画を立てたい、こういうことでありますので、大変いい計画であろうと私は考えております。

 円山動物園アジアゾウの導入について(1)

北海道新聞

 ゾウの導入に関してなのですけれども、先ほど、最終的な合意がもう少し先になるというようなことで、あともう少しというところかと思うのですけれども、具体的にどのぐらい先になるかというのは、今の段階で見えているのでしょうか。

市長

 年内には解決できるというふうに思っております。期待ですけれども。

北海道新聞

 あと、もう1点、約20億円という建設費を見ているのかと思うのですけれども、そのほかに、ゾウそのものの購入費であったりですとか、あとは輸送費が掛かってくるかと思うのですが、そこの金額はお幾らくらいを見ているのですか。

市長

 基本的には、売り買いという概念はないようであります。ですから、動物の交換というようなことで、円山動物園にいる動物か、お求めになるような動物を我々が購入して、そして交換させていただく、というようなことになるのではないかというふうに思っております。

北海道新聞

 そこに金額とかがもちろん発生してくると。

市長

 これも、交渉中でありますので、何が必要なのかということと、それは我々が提供できるものかどうかということも含めて交渉中ということでご理解いただきたいと思います。

 円山動物園アジアゾウの導入について(2)

朝日新聞

 ゾウの関連なのですけれども、タイ、ラオス、ミャンマーを視察されたということなのですが、具体的に購入する国というのが(配布資料に)書いていないのですけれども。

市長

 これは、申し上げたいのですけれども、申し上げられないというのが状況であります。さまざまな国情がございまして、今の段階で、かなりいいところまで行っているということだけは申し上げられますけれども。

朝日新聞

 この3カ国の中のどこかでということですか。

市長

 今、どことどこと書いてありましたか。

朝日新聞

 タイとミャンマーとラオスを訪問したというふうに資料にはありますが。

市長

 そういうコンタクトを取っているということです。ご理解いただきたいと思います。

朝日新聞

 あと、20億円の設備投資とかが要ると思うのですけれども、雪国だからちょっとお金が掛かるという面もあると思うのです。ほかの日本の別のところだとここまでお金が掛からないと思うのですね。それでも円山動物園に導入する意義というのはどういったところにあるとお考えでしょうか。

市長

 お金が掛かるのは、かなり大型の動物であり、かつ、広い飼育環境を整えなければなりませんので、それだけのお金が掛かるというふうに我々は計算しておりますけれども、ある意味で、動物を見たい、あるいは繁殖をさせるというふうなことで希少動物の命をつないでいくというですね、使命といいますか、役割も動物園にはあるわけでありますので、そういう理念との関係で、費用対効果というふうなものを超えたものがあるというふうに私どもは考えておりまして、その20億円が円山動物園で負担できないほど多額なものではないのではないかというふうに私どもは判断をさせていただいているということであります。

 冬季オリンピック・パラリンピック招致について(3)

STV

 五輪の招致の関係なのですけれども、具体的な計画とか、それを次の市長さんにということをお話しされていましたけれども、例えば、市全体を盛り上げるために、「招致を成功させよう」というふうな垂れ幕を掛けるとか、何か集会を開いていくとか、そういうお考えは今のところないのでしょうか。

市長

 ここまで、市内合意といいますか、市民合意といいますか、この取りまとめをするのに非常に大きな精力を使って今日までやっとこぎ着けたということでありますので、対外的な申請というのはこれからの手続きになります。それをやるためには、かなり精緻な計画を立てていく準備が必要になってまいります。それをしっかりした上でなければ、コンセプトも含めて、あるいは、昨日も記者会見の中でどなたかお尋ねになりましたけれども、どういうふうに札幌をアピールするのか、どういう角度でやるのかというようなことも含めて、相当議論をして、私たちが、本気であり、かつ、魅力的なオリンピックにする努力をどれだけするかということが伝わるようなメッセージを我々はつくり出していかなければならないと思います。それは、ひらめいて、ぽっとという話ではなくて、いろいろな要素を、私たちが、四苦八苦しながら、最善のものを絞り出していかなければいけない、こんなふうに思っております。もちろん、そこのターゲットが決まった際には、多くの皆さん方に招致活動に情熱を傾けていただけるように、結集していただけるように、いろんなシンポジウムをやったり、イベントをやったり、垂れ幕を掛けたりというようなことも含めて、そしてまた、メディアの皆さん方にも活躍していただけるような環境をつくっていくべく最大の努力をしていく、こういう考えでございます。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

 

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