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更新日:2011年12月11日

平成23年度第12回定例市長記者会見記録

日時

2011年11月28日(月曜日)14時00分~

場所 記者会見室
記者数 21人

市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

配布資料

発表内容

「ユネスコ創造都市ネットワーク会議 ソウル 2011」への参加報告について

 先週、16日、17日に韓国、ソウルで行われましたユネスコの創造都市ネットワーク会議に参加をしてまいりましたので、その結果について若干ご報告を申し上げたいと思います。

 この会議は、世界から40都市以上の関係者が集まりまして、講演や会合、ネットワーク加盟都市の展示に加えまして、加盟を希望しております都市のプレゼンテーションが行われる非常に内容の濃い会議でございました。

 札幌市からは、ネッワークへの加盟、クリエイティブ・シティ・ネットワーク、CCNと言っていますが、これを今目指して活動しているものでありますから、その立候補をするぞという立場で、メディアアート都市としての札幌市の取り組みについて、私がプロモーションビデオを使いながらプレゼンテーションを行いまして、加盟に向けました意気込みといったものをアピールしてきたところでございます。

 私ども札幌市のプレゼンテーションが終わった直後に、会場から大きな拍手を頂戴するなどいたしまして、満足のいく効果といったものがあったように私どもは評価をしております。駆け寄ってきていただきまして、いいプレゼンテーションだったということと、札幌は素晴らしいまちですねというお褒めの言葉を頂戴する場面がしばし続きまして、私どもとしては大変喜んでいるところであります。

 同じメディアアートという、ITを使いこなし、芸術文化といったものを基点にした都市の発展といったものを考えていこうという分野でありますけれども、このメディアアート分野で登録を目指しておりますイギリスのヨーク市、フランスのアンギャン・レ・バン市の方々とも直接お話をすることができまして、早速、交流を始めていこうというようなことが、今、合意ができたところでございます。

 また、次回のこの会議が開かれるのは来年の5月だというふうに聞いておりますけれども、カナダのモントリオール市でございます。このモントリオール市は、2006年に既にデザイン部門での認定を受けておりまして、加盟をしているまちでございまして、非常にデザインを中心にした都市の発展といったものが成功しているまちだというふうに世界的には認められているところでありますが、このモントリオール市のジェラルド・トレンブレイさんという市長さん、7年前に、私は、地下歩行空間をこれから造るという時に、モントリオールというまちは非常に地下を有効に活用しているということで世界的に有名なまちなものですから、そこに参りましていろいろお話を聞いた時の市長さんがちょうどおいでになっておりまして、札幌もクリエイティブ・シティ・ネットワークに加入するということについて歓迎をしていただくということと、必ず来年は札幌を招待したいということを言っていただいて、大変ありがたいお話を頂戴したということでもございます。

 今後につきましては、今回の会議で得られた成果を踏まえまして、できるだけ早くネットワークに加盟できるように努力をしていきたい、そんなふうに思っております。

 過日、22日に、メディアアートに関するシンポジウムを札幌市で開かせていただきましたけれども、それも一つの糧といたしまして、今後とも創造都市へ向けての努力を進めてまいりたい、こんなふうに考えているところでございます。

札幌駅前通地下歩行空間におけるビッグイシューと連携した案内ブースの設置について

 駅前通の地下歩行空間は、連日、通路両脇の広場でさまざまなイベントや催し物が行われておりまして、都心の新たな魅力を創出しているというふうに、市民の皆さまに大変好評を得ている場所でございます。通行者からは、こうした催しなどの情報がもっと手軽に入手できる場所を設置してほしいというようなご要望をいただいているところでございます。

 そこで、このたび、地下広場の指定管理者でございます「札幌駅前通まちづくり株式会社」が、来月12月12日から、北3条交差点広場の東側のスペースに案内ブースを設置することとなりました。

 運営に当たりましては、ホームレスの方々の自立を支援している団体でございます「ビッグイシューさっぽろ」と連携したいと考えております。研修を受けた5人のホームレスの方などが交代で地下広場のイベント情報や地下歩行空間の道案内などの問い合わせ、これらに対応するということにさせていただいております。

 また、このブースでは、雑誌「ビッグイシュー」の販売も行う予定でございます。これまで、雨風をしのげる場での販売は地下鉄大通駅のコンコースのみで行われておりまして、しかも冬期間限定であったわけでありますが、その期間が通年に拡大をされるということになります。

 企業がホームレスの方々の自立支援につながる取り組みに目を向けていただけるというのは非常にありがたいというふうに考えておりますし、大変素晴らしいことだというふうに思っております。接客等を通じ、市民との交流機会をつくり出すことによりまして、市民の皆さま方のホームレスの方々に対する理解促進にもつなげてまいりたい、そんなことを期待しているところであります。

学校給食食材の放射性物質検査の実施について

 札幌市教育委員会では、学校給食で使用いたします食材につきまして、12月から定期的に放射性物質の検査を実施することといたしました。これは、道内産の青果物が減少いたします冬の時期を前にいたしまして、食材に対する不安や、放射性物質検査の実施を希望する声が多く寄せられておりますことから、これを受けまして、実施をしようというものでございます。

 なお、これまでは保護者等の不安に配慮いたしまして、7月からは、使用する主な食材の産地をホームページで公表しているところであります。

 今回の検査項目は、セシウム134とセシウム137とヨウ素131でございます。当分の間、放射性物質の検査対象自治体とされている1都16県で生産された青果物を中心に、2検体程度を月に2回程度検査するということで始めさせていただきたいと思っております。給食で使用いたします前日に検査をし、結果は、教育委員会のホームページで公表するということにさせていただきます。

 今後につきましては、国の動向も注視しながら、検査の期間や内容等についても検討しながら進めていく予定でございます。

 保護者の皆さん方に安心をいただけるように、子どもたちの食の安全に万全を尽くしてまいりたい、こんな考え方でございます。

節電促進キャンペーン「あなたの家庭の節電力を認定します。」夏の取り組み結果について

 札幌市では、脱原発依存の実現のために、環境に優しい新たなエネルギーの活用と同時に、節電をはじめといたします省エネルギーの取り組みを進めているところであります。

 その一環として、ことしの夏に実施いたしました節電促進キャンペーン。ご参加いただいた500世帯の市民モニターのうち、11月22日現在で340世帯の結果が確認できましたので、その概要をお知らせするものであります。

 (電力消費量の前年同月比)15%を削減目標という形でラインを設けさせていただきまして、これにチャレンジしていただくというキャンペーンであったわけですが、この目標を達成できた世帯は、このご回答をいただきました皆さん方の中の56%でございまして、目標には届かなかったものの、削減自体についてはできた世帯を含めますと85%の方々が努力をしていただいたという結果が出ました。

 私も、501人目のモニターとして参加をしたわけでありますが、私自身は3カ月平均して24%の削減を達成したところであります。

 15%の節電を達成できた世帯の主な特徴でございますが、冷蔵庫の温度設定を強から弱に変えるということとか、テレビの明るさの設定を変えるとか、照明をLEDに取り替えるなど複数の取り組みを組み合わせて、多くの努力を重ねていただいたということが挙げられるかと思います。

 これから冬に向けては、暖房に伴います電力消費が非常に多くなる季節がやってまいります。設定温度を控えめの20℃くらいを目安にしていただきたいということだとか、夏の市民モニターが行った取り組みなど、具体的な節電のアイデアといったものを紹介したパンフレットを作成いたしましたので、ぜひ参考にしていただきたい、このように思います。

 なお、夏に続きまして12月から冬の節電キャンペーンを実施いたしまして、500世帯の定員まで若干余裕がございますので、募集の周知についてよろしく皆さん方のご協力を頂戴したい、こんなふうに考えているところであります。

質疑応答

学校給食食材の放射性物質検査の実施について(1)

北海道新聞

 学校給食の放射性物質の検査なのですけれども、検査の結果、数値が出てしまった場合に、暫定基準値を上回っていれば当然使わないということになるのでしょうが、暫定基準値を下回っていた場合、これは食材は使うということになるのでしょうか。

市長

 検出した場合には、使わないというのが今の原則的な立場です。

北海道新聞

 (暫定基準値の)500ベクレルを下回っていても使わないということなのですか。

市長

 はい。今、暫定基準値というのも動きつつありますでしょう。ですから、どこまでがというのは分からないのですね。ですから、まだまだいろいろなところでいろいろな数字が言われておりますけれども、やっぱり、そこは国民的合意がまだ成立していないというふうに考えますので、私は、検出したら一応使わないという立場で、今、教育委員会と話をしているところであります。

北海道新聞

 ただ、保健所が定期的に(モニタリング検査を)やっていますけれども、出たもので基準値を下回っているものについては流通を認めていますね。何か二重基準のような感じがするのですけれども。

市長

 学校給食については、今、そういうふうに考えております。

大阪府知事と大阪市長のダブル選挙の結果について(1)

北海道新聞

 きのう、大阪のダブル選挙の結果が出まして、市長はちょうど先週ですかね、平松市長の応援なんかにも行かれていたようなのですけれども、まず、きのうの結果をどうご覧になっているかということと、あと、一番大きな争点だった「大阪都構想」というものが、事実上、府民、市民に信任されたような形になってしまったと思うのですが、これが北海道と札幌市との関係にどのような影響を及ぼすと考えていらっしゃるか、この2点をお願いします。

市長

 感想でございますけれども、何回かここでもお話をいたしましたけれども、都構想が争点にされるというのは、あまり地方政治の場面では正しくはないのではないかというふうに、私は外野席ではそういうふうに思っていたということは申し上げたとおりであります。ただ、非常にインパクトの強い、大阪府民や、大阪市民の皆さん方にはそういうメッセージが受け入れられたということでありますので、それはそれで、そういう選択をされる大阪の状況だったのだと、閉塞(へいそく)感といいますか、そういったものがこの都構想で打ち破ることができる筋のものかどうかについては私は存じ上げませんけれども、そういう選択をされたのだなというふうに思います。

 ただし、都構想なるものがいかなるものなのかという内容については本当にまだ分かりませんので、区割りをして、そして、さらに区長公選にし、区議会をつくりというふうなことがですね、行政改革になるのかどうなのかということも含めて分からないことがたくさんありますので、今後、注目をさせていただきたいというふうに思います。

 一方、平松さんは、4年間、一生懸命やってこられまして、財政改革も非常に熱心にやられまして、お話によりますと、4年間で4000億円、私ども札幌の場合は8年間で4000億円の市債残高削減ということでありましたけれども、大阪はこの4年間で4000億円の市債残高を減らしたというふうな大変な努力をされて、また、生活保護の問題等についても非常に真剣に取り組まれて、政令市の統一見解といったものもまとめられた、非常にリーダーとして大事な方だと思っております。そういう大阪、札幌、京都と、生活保護者・弱者対策、セーフティネットということに熱心だった一角の大阪市長さんが代わられるということについては残念に思っているところでございます。

 都構想を市民が選択をしたということが北海道と札幌の関係にどういうふうに影響するかということでありますが、これは従前から申し上げておりますけれども、大都市といってもいろいろな歴史と文化、さらには経済の圏域といったものが形成されているわけでありますので、北海道と札幌の関係が都構想との関係で同じように影響するかというと、それは多分ないだろうというふうに思います。私ども政令市は、そういう多様な都市の地域における構造といいますか、歴史的なものも含めてさまざまな役割を持っているわけでありますので、市長会では、それをどう有効に活用するといいますか、活躍しやすいようにしていくかということは地域の中で決めていくべきだという考え方の中で、今、議論をさせていただいているところであります。

 そんな意味で、大阪独自の大阪的大都市論と他の都市の大都市の形とは違っているのではないか、今のところはそんなふうに考えております。

 ただ、この問題は非常に深い問題もございます。国において地域主権ということを旗頭に民主党政権が生まれました。他の政党も地域主権、基礎自治体を大事にするべきだというふうなことではそれなりの認識は皆さん持っておられる、そういうさなかにおける大きなインパクトのある選挙でもあったというふうに思いますので、どういう制度が最も基礎自治体が活躍しやすいものになるのかということについて、国のレベルで制度論をしっかり議論できる引き金になるということでは、有意義な選挙であったのだろうと、こんな感想を持っているところであります。

「北海道・札幌市行政懇談会」の実施について

北海道新聞

 今おっしゃった道と札幌市の関係ですが、私の記憶では、毎年1回は知事と市長の公式な懇談が行われていたと思うのですけれども、ことしは、選挙もありましたけれども、1度も開かれていないような気がするのですが、両トップのそういう懇談がないというのはちょっと異例かなと思うのですが、なぜないのかということと、今後の見通しとか…。

市長

 1度企画をして、日程が決まっていたのですが、知事さんのほうの日程の都合でキャンセルになって、その後、調整をさせていただいているという状況でございます。

 ただ、日常的にはいろいろなところでお目にかかるものですから、大事なことについてはささやき、意思疎通はできて、原発(に関する議論)を早くやろうよというようなこととか、そういう話はさせていただいておりますので、話が詰まっているというか、没交渉だということではないので、誤解がないように申し上げておきたいと思います。

北海道新聞

 分かりました。

北海道新幹線の札幌延伸について(1)

HTB

 26日に、国土交通大臣が、北海道新幹線について札幌延伸へ9合目という発言がありまして、かなり前向きな意思を表示されました。このことについて所見をお願いします。

市長

 現前田国交省大臣が札幌においでになりまして、積極的なお話をされたのは大変結構なことだというふうに思っております。記者会見およびそのパーティーご出席の直前に私もお目にかかりまして、札幌市からの要請ということでお話をさせていただきました。その時も、もう本当に腹固めをしなければならない時期に来ているということと、それから、3線ございますので、これはなるべくというか、ばらばらにしないで決断しなければ駄目なんだというふうなことをおっしゃっていただきまして、非常に私どもとしては力強く思っているところであります。

 本当に今決めてもらわないと、決める時期はなくなってくると思うのですね。だんだん、だんだん厳しくなって。ですから、新幹線の札幌延伸というのは、東北の再生のためにも、北海道圏、それから東北、仙台を中心にする経済圏を本当に一つで結び付けるということは極めて重要だというふうに考えておりますので、同じ認識に立っていただいているというふうに私どもは理解をしているところでございます。

HTB

 今がタイミングというふうに思っていらっしゃるということでしょうか。

市長

 そうですね。新聞紙上で予算に合わせてというふうな観測記事も散見されるところでありますが、私もたぶん、極めて近い時期に決断がある、あるいは促すというようなことで、12月1日に道内の沿線自治体の首長、そして、東北地方の東北新幹線、青森から福島までの首長の連名の要請書を持参して、国交省、財務省等に要請をしていく、そんな予定を立てているところであります。

北海道新幹線の札幌延伸について(2)

uhb

 引き続き、新幹線に関してですけれども、先日お会いになった際に3線同時着工ということをおっしゃっていたのですか。

市長

 ですから、ばらばらにはできないという話です。それは一緒にやるということなのでしょうけれどもね。

uhb

 あと、時期だとかは…。

市長

 それは言えないですよ。前向きに検討しているというお話を、そういう受け止め方を私はしているということです。

日の出公園の樹木伐採について

uhb

 話題は変わるのですけれども、豊平区の日の出公園というところで…。

市長

 はい。剪定(せんてい)のですね。

uhb

 ええ。剪定の失敗というか、不手際というか、そういうものがありまして、1本残して結局伐採されてしまったということがあって、地元の樹木を守る会の方ですとかは、市長にも責任があるというか、そういうことをおっしゃっていまして、まず、このことについての受け止めと、それから、今後の対応をどうしていくか、お聞かせいただけますか。

市長

 私は、本当に残念だというふうに思っておりますし、剪定の仕方が強剪定、プロがやっているわけですから、木を枯らせてしまう剪定は明らかにミスなんだろうというふうに思いますので、緑を愛する市民の皆さん方に本当におわびをしなければいけないというふうに思います。

 私は、従来から、強剪定と言われておりますけれども、これについてはかなりしっかり緑のボリュームを保つ、そういう剪定の方式に直してほしいということで指示をし、あれは、平成19年中だったと思いますけれども、伐採・剪定についての基準を変えて、なるべく緑を維持できる、そういうものにしていこうということで基準を決めさせていただいたところであります。

 ただ、事情を聞いてみましたけれども、この公園の樹木のそもそもの密度がちょっと、植えた時からちょっと、成長した最終形の成木になるところを予想して、樹形がどうなって、その密度がどうなるかというところにちょっとミスがあったのではないだろうかと。そういうことで、かなり切り込みをしないと、周辺の住んでおられる皆さん方にとっても問題が、暗かったりですね、そういうようなこともあって、勢い、剪定が強くなされてしまったというようなことがあるやに聞いております。

 個々の場面でいろいろな問題点、反省しなければならないところがあるかというふうに思いますけれども、こういうことが起こらないように、緑を大切にし、まちに緑が豊かになるという方針の下で剪定をするように、いま一度、指示をさせていただいたところでもあります。

uhb

 あらためて植樹するということもお考えですか。

市長

 はい。もちろんそうです。早速やりますので。

uhb

 分かりました。

大阪府知事と大阪市長のダブル選挙の結果について(2)

北海道新聞

 大阪の話にちょっと戻りたいのですけれども、今の政令指定都市の制度があって、こうやって都構想が出てきて、特別自治市、いろいろな構想がささやかれていますけれども、札幌市と北海道の関係においては現状の政令指定都市の制度のままで連携を深めていけると市長はお考えでしょうか。

市長

 現状、制度としての広域自治体と政令市との関係では、今、法制度上はいろいろありますけれども、事実上は役割分担ができていると思います。いわゆる二重行政と言われておりますけれども、どこがどのように二重行政で、合理化できるところはあるのかというふうな問いで職員に調査をしていただきましたけれども、ここをやればこれだけ経費が浮くとかそういったものはあまりないというふうに私は聞いておりまして、多分、あまり不自由は感じていないのだろうというふうに、市民に不利益な制度とは捉えていないというふうに私は思います。

 ただ、前から申し上げておりますけれども、札幌市が広域自治体とどのように連携をし、内容豊かな他の市や町や村と札幌市の関係の都市力といいますか、を生かし、そして、北海道全体のために札幌市がどう貢献できるかということについて広域自治体としてしっかり考えていただく、そういう作業はまだまだ不十分だというふうに思っておりますので、そういう意味合いでの、それは特別自治市でも何でもいいのですけれども、実質を、やはり市民にとって、道民にとって札幌市が頼りになる、あるいは他の市町村との連携をしっかりやっていく、そういうまちの形にしていくということが課題だというふうに思っているところであります。

北海道新聞

 今の話で出たように、大阪の選挙でも二重行政の話とともに、府と市を合わせることで経済の牽引(けんいん)役になるんだというようなことも語られていたのですけれども、具体的に道と札幌市の間で、例えば協議機関をつくるとか、いろいろ方法はあるのでしょうけれども、具体的に何か牽引役となるために市長のお考えになっていることはありますか。北海道に札幌の機能を生かしてもらうために、具体的に何か考えていることはありますか。

市長

 もちろん、これは都市間連携を促進するということだと私は思います。

 今、事実上、6市連携というのをやっておりますけれども、例えば今、14の総合振興局がございますでしょう。そこの中心都市が振興局の管内におけるほかの町や村と、どうその都市機能を生かしているのかということをきちんと掌握した上で、その中心都市の首長がしっかり連携を取って、そして、北海道のなすべきこと、札幌市の機能をどう生かしていくかということを本当にまともに議論の俎上(そじょう)に上げるということがまず第一だというふうに思います。

通年型カーリング場の建設について

HBC

 ちょっと来年のお話なのですけれども、月寒のカーリング場の話です。今回、定例会のほうでも名称のほうですとか、利用料の条例案などが出てきますけれども、あらためて、このお話、常設のカーリング場ができることでどういう効果を期待されているのかという辺りで一言いただけますでしょうか。

市長

 前から札幌市はウインタースポーツシティを目指すんだという基本方針がありまして、その中の生涯スポーツとしてのカーリングといったものが市民に親しまれるということが第一であります。その上で、そういう裾野の広いスポーツからオリンピック選手が世界の競技に参加できる、あわよくば勝利できるような、そういうスポーツになればもっといいなと、そんなふうに考えております。

大阪府知事と大阪市長のダブル選挙の結果について(3)

読売新聞

 もう一度、ちょっと、大都市制度の話になりまして、きのうの市長選、府知事選の関係で、橋下さんに対する市長ご自身の評価というか、政策や人柄、政治手法を含めての評価と、同じ政令市長の仲間となるに当たっての注文というか、要望があればお願いします。

市長

 橋下さんに私は個人的に恨みも何もありませんし、ましてや、直接お話しした経験もないのですけれども、維新の会の代表として政策をつくって公約をし、そして、府議会に教育基本条例を提出された内容については、私は納得をしておりません。むしろ、教育をゆがめる、そういうふうに考えますので。教育は、もちろん自治の中でなされるべきことだというふうに思いますが、政治が教育内容に介入するということは極力避けるべきであると、そういう視点で考えていただきたい、私はそういうふうに考えているということは機会があれば申し上げたいというふうには思います。

 それから、手法について、私は、大阪の市民の皆さん方が、いつになく60%以上の投票率があったということでありますので、そういう意味での政治参加、選挙への参加というものを促進された功績は大なものがあるというふうに思いますけれども、ただ、お話や公約集等々を見せていただきましても、市民と一緒にやるというふうな視点があまり感じられなかったというのは、私が今、この8年間、とにかく市民とともに考え、ともに悩み、ともに行動するぞという市役所と市民の関係、市民自治という関係とは違う手法であるということについては、相当意見を異にするという立場でいるということでございます。

 今後、市長会でどういう議論になるかというときには、もちろん、市長会で議論すべきことというのは、各自治体が何をするかということについては、それは自治の問題でありますので、大阪でどのようなことをやられるか、参考にはもちろんさせていただきますけれども、そこで決議してどうこうしようという話にはなりませんので、意見交換ということが中心になろうかというふうに思いますが、もう一つは、大都市制度について国に対してどういうふうに発信をしていくかということについては、多くの自治体それぞれが、前から申し上げておりますけれども、歴史的な経過、あるいは地域における役割といったものを異にするものがありますので、大阪都構想でほかの自治体がそれに拘束されたりということは多分ないだろうと、そんなふうに思います。

節電促進キャンペーン「あなたの家庭の節電力を認定します。」夏の取り組み結果について

読売新聞

 すみません、続けてもう1点ですけれども、節電キャンペーンは、市長も501人目というか、参加されたそうですけれども、24%削減ですか。

市長

 はい。

読売新聞

 市長はどんな取り組みをされたのですか。

市長

 私は、もちろん冷蔵庫(の温度設定)を弱にしましたし、LED(に照明を替えること)が一番大きいように思います。前の年も大分やったのですけれども、それからもかなり減っています。夏の8月には、約35%減らすことができました。あとは、本当にこまめに切るとか、家族みんなで徹底するというようなことは心掛けたつもりです。

読売新聞

 逆に言うと、そういう心掛けがあればどこの家庭でもある程度削減できるのではないかという感じですか。

市長

 15%は大丈夫だと思います。初期投資で電球を替えたりするのはちょっとお金が掛かりますけれども、LEDに照明を替えるというのは相当な効果が明らかに出てまいりますので、ぜひお勧めしたいなというふうに思います。

北海道新幹線の札幌延伸について(3)

朝日新聞

 北海道新幹線の関連で、もう一つ、前田国交相の発言と別にというか、函館が並行在来線の新函館と函館の間の経営分離を、市長が代わったということもあるのですけれども、事実上、容認するような発言がありましたが、これについてはどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

市長

 これは、函館前市長さんはあれだけの立派な駅舎を建てられて、それは、JRがあそこに現駅をJRとしてやっていただくということを前提にしていたんだというようなことで、在来線をきちんとJRが責任を持ってやってほしい、こういうお話だったというふうに思いますけれども、事ここに至りまして、タイムスケジュールとしても函館まで来るのにもうすぐの状況になって、また、市長選挙でも大きな争点になったのだろうと思いますけれども、そういうところで一つの決断をされたのだと思いますので、新幹線の函館までは決まっておりますけれども、それ以降の例えば余市だとか、ここら辺の後志管内についても影響のある決断ではなかったかな、今後の展開が大きく進展をしていく材料になるのではないかな、そんな感想を持っております。

朝日新聞

 そうしますと、市長としては、今回の函館の工藤市長のああいう発言は歓迎…。

市長

 そうですね。新幹線を考えたときには、在来線の解決の仕方については方向を示すことということが条件になっておりますので、これはあくまでも地域の方が考えなければならないことだと思いますけれども、それから、最終的には受け皿がしっかり、市民の皆さん方の足を守るということがなされなければいけないことだというふうに思いますけれども、そういうことが選択されたのだというふうに思っております。

福祉灯油制度の実施について

SAPICAの電子マネー事業の取り組みについて

コンサドーレ札幌のJ1昇格への期待について

STV

 3点あります。

 まず1点は、これから寒い時期、もう冬は来ていますけれども、灯油について価格も高騰していますが、いわゆる低所得者層に対して灯油を手に入れるために市としてやる制度は何か考えているか、その中には福祉灯油という制度も入っているかどうか、これが1点です。

 2点目は、まだ市民に利用されているとは言いがたいSAPICAカードです。きょうからコンビニエンスチェーンのセイコーマートさんのほうで利用できるようになりましたが、市としてこの利用開始がどういった効果を生むか、どういった期待を持っているか、これが2点目です。

 3点目が、コンサドーレ札幌についてです。いよいよ1戦を残していいところまで来ましたけれども、どういった期待をされているか。

 この3点についてお願いします。

市長

 灯油につきましては、最近、88円ぐらいにまでなったと聞いておりますので、高騰と言っていいのでしょう。従前、100円になったり、112円ぐらいまで上がったことがありましたか、ああいう異常事態に今後なるのかどうなのかについてじっくり見ていかなければいけないというふうに思っております。

 いわゆる福祉灯油といって、179の市町村の中で福祉灯油をしなかったのは札幌市だけでありますが、その方針は、いわゆる福祉灯油というのは私は考えておりません。ただ、「あったか応援資金」という形で貸し付けるというようなことについては、これは、制度として必要な段階が来るのであれば検討の対象にしなければいけない可能性はあるというふうに思います。

 ただ、灯油の使い方についても省エネということで、さっきの電気のことと同じことでありますけれども、工夫の仕方もとても大事なことだというふうに思いますので、これまでどおり暖かく過ごしたいという気持ちは重々分かりますけれども、やはり、節約をするということで全体的にエネルギーを本当に大事にしていくという姿勢は、道民の皆さん方としっかり共有していかなければいけない、そんなふうに思います。

 SAPICAにつきましては、きょうからセイコーマート全店で使うことができるようになったことをセイコーマートに対しても感謝しているところでありますけれども、これからまだまだいろいろなところで使えるように、われわれも営業努力というのでしょうか、協力要請をしていきたいというふうに思っておりますので、市民カードとしてさまざまな場面で利便性豊かに活用できるように努力していきたい、こんなふうに思います。

 コンサドーレ札幌は、いいところまで来まして、ひやひやでありますが、12月3日の最終戦は私も応援に行きたいと思っておりますけれども、ぜひ頑張っていただきまして、J1になりますとまた活気が出てくると思いますので、市民の皆さん方と一緒に応援させていただきたい、こんなふうに思います。

学校給食食材の放射性物質検査の実施について(2)

IWJ

 2点あるのですが、1点目は、学校給食食材の放射性物質検査の件についてですが、先ほどの質問のご回答を市長からいただいたような基準値以下でも使用しないということは、ゼロベクレルを目指すということでよろしいでしょうか。

市長

 不検出というのは、4ベクレルが基準といいますか、検査の限界のようでありますので、今のところはそういうふうに考えております。

脱原発依存の社会を目指した市民意見募集の結果について

IWJ

 ありがとうございます。

 あともう1点ですが、前回の11月8日に市長からお話がありました脱原発依存の社会を目指した意見募集の結果について、私は家に帰って調べてみたのですが、7月、8月の市長の定例会見の中でこういう意見募集をしますというお話があったと思って記録を調べてみたのですが、見当たらなかったのですけれども、この場で募集しますよという告知がなかった理由がもしありましたらお聞かせください。

市長

 これはどうでしたか。

事務局

 していませんけれども…。

市長

 環境局のほうから資料でお知らせしたのですか。

事務局

 会見後、きちんと市民から意見募集をしましょうという内部的な動きがありましたが、記者会見のタイミングと合わなかったというふうにご理解いただければと思います。

市長

 深い意味はございません。

IWJ

 ありがとうございます。

(以上)

 

 この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。(作成:札幌市広報課報道係)

 

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