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「真夏の夜の夢 札幌2030年」
平成22年9月1日
今年はお盆が過ぎても暑い夏が続きます。真夏の夜の夢、札幌の20年後の2030年に想いを巡らせてみました。
(写真) 昨年、姉妹都市提携50周年となるポートランド市を訪問
し、最新の路面電車も視察してきました。同市の路面電車は
高齢者にもやさしい公共交通として、また、環境対策の面
でもまちづくりの中心を担っており、大変参考になりました。
2030(平成42)年、みんな20歳、年を取っている。私も82歳。市長はとうの昔に辞め、老害と時たま陰口を言われながらも、弁護士としての役割を何とか果たしている(希望です・・・夢なのです)。
札幌市の人口は、いまからは、たいして増えない、いやむしろ減少傾向に向かうというのが一般的な予想ですが、日本全国これだけ暑くなると、涼しい(といっても昔の東京並みの暑さになるかもしれませんが、それでも熱帯のような本州に比較すれば数段涼しい)札幌には多くの人が移住してきていることでしょう。
でも、まちがいなく超高齢社会は到来しています。3人に1人は高齢者。介護・医療制度の充実はもちろんですが、高齢者が外出しやすいまち、車に頼らなくてもよい交通インフラが充実。私は、市電に乗って、裁判所に行き、また、キタラに通う。市電は、もちろん低床車両、サイドリザベーション(歩道から直接電車に乗り込むことができる)で乗り降りはとっても楽。まちを移動するための「横のエレベーター」といった感覚で、札幌の景観にマッチした車両が美しい。
市電の沿線は、今よりはるかに土地の高度利用がなされ、高齢者が暮らしやすいバリアフリー型のマンション等が立ち並んでいる。主たる住人である高齢者は長年の雪かきからも解放され、市電に沿って高齢者にやさしいまちが出来上がっています。
高齢者にやさしいということは、障がい者はもとより、若者や健常者には超やさしいまちということを意味します。
札幌の市電は、およそ100年前の1909(明治42)年に運行を開始した馬車鉄道に始まります。1964(昭和39)年には路線延長25キロ、札幌の交通インフラの根幹を担う市電の最盛期でした。しかしその後、札幌オリンピック(1972(昭和47)年)開催を機に、地下鉄が掘られ、バスと連携した交通インフラを基本として、札幌のまちは大きく広がります。市電は地下鉄と競合する区間が順次廃止され、1974(昭和49)年に現在の路線延長8.5キロとなりました。
(写真) 8月24日に「都心まちづくりフォーラム」を開催し、市電
のあり方について、市民の皆さんとともに考えました。今後も
多くの市民の皆さんと議論を深めていきたいと思います。
そして、この秋、札幌の10年後、20年後を見据えた交通体系、まちづくりと市電のあり方について議論が始まります。ループ化と札幌駅との接続については、既に市民の皆さんからご提言いただいており、私も必要不可欠であると思いますが、具体的路線の場所や延伸の要否については、これから市民議論を重ねて決めなければなりません。建設費は、経営はどうしたらいいのか、様々な論点があります。できるだけ分かりやすい情報をお届けしながら、しっかり議論をしなければなりません。その際には10年後、20年後の札幌は、超高齢社会になっていることも考慮の対象としなければなりません。
議論の過程は、ホームページ、広報さっぽろや新聞テレビ等の報道で市民の皆さんにお伝えしていきます。市民の皆さんにはどうか積極的に議論に加わっていただけますように。札幌市の財政はますます厳しくなりますが、工夫はあるはずです。20年後の札幌を議論しましょう。
8月29日から9月4日まで、中国・瀋陽市と上海市に出張します。瀋陽市では友好都市提携30周年記念行事等に、また、上海市では上海万博での「北海道の日」イベントに参加するためです。熱き中国を体感し、札幌の元気のもとにできればと思います。
札幌市長 上田 文雄
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