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更新日:2011年3月1日

平成16年度第7回定例市長記者会見

日時 2004年7月6日(火曜日)14時~
場所 記者会見室
記者数 16人

冒頭、市長から下記の話題について発表しました。

引き続き、次の話題について質疑が行われました。

発表内容

「規制改革プロジェクトの取り組みについて」

昨年の7月に「札幌に元気とにぎわいを創出する規制改革実行プラン」というものをまとめまして、施設や学校などの公共空間を、市民が集い活動をする場として、より使いやすくしていきたいということで、その具体的な検討を進めてきたところであります。その結果、できるものからモデル事業という形で実行していきたいということで、このたびその内容がまとまりましたので、お知らせをさせていただきたいと思います。

まず、公共施設についてでありますけれども、8月1日から各区の区民センターの利用時間を、今は午前9時から午後9時までとなっておりますが、開始時刻は同様でございますけれども、後ろの時間を1時間延長させていただくということでございます。午後9時から午後10時までのこの1時間を延長するということでございます。

だいたい会議などをやっておりますと、6時から始めて、ぼつぼつ集まって、本格的な議論が始まるのは7時と。7時から議論して8時半ぐらいになりますと、だいたい議論が盛り上がって、さあこれからという時にすぐに出ていかなければならない、こういうようなことで大変ご不便をかけて、各区民の皆さん方、利用者から不満が多く出されていたところでございますので、時間延長させていただき、これを全館で8月1日から実施しましょうと、こういうことでございます。

それから、貸室の申し込みの方法でございますけれども、これはちょっと、まだ全館というわけにはいかないのですが、清田の区民センター、それから厚別南地区・すみかわ地区センター、この3館につきまして、貸室の申し込みをインターネットだとか、コールセンターへの電話だとかファクス、こういう手段で申し込みができるようにいたします。

これによりまして、従来は前払いで使用料を払っていただいていたわけでありますけれども、当日支払いでよろしいということにさせていただきます。ですから、電話かファクスで申し込みをし、そして予約どおり行って、そのときに使用料金を払えばそれでよろしいと。利用する日に1回行けば済むと、こういう利便性を高めるという趣旨であります。

それから、区民センターについてですが、これまでは物品の発売というのは禁止していたわけでありますけれども、町内会等の住民組織、あるいはボランティア団体、NPO等非営利的な団体が公益的事業等の目的でこの会場を使う際には、こういう団体に限って物品の発売ができるように規制緩和をしようということでございます。

次に、学校の空き教室の問題でございますけれども、子育ての支援サークルが南区の南小学校で空き教室を利用することになりました。それから、苗穂少年少女発明クラブが苗穂小学校の学校記念館を今月の10日から活用することが決まりました。

このほかに、現在、中央区、厚別区、豊平区、西区でも、この学校の空き教室の利用方法についての事業をやっていこうということで準備を進めているところであります。準備が整いましたならば、順次空き教室の利用というものをさらに進めていきたいと考えております。

それから、公園の活用についてでありますけれども、真駒内中央公園など6つの公園につきまして公園ボランティア制度を導入いたしまして、清掃だとか花壇の管理などを市民に委託をするということをやっていきたい。今まで試行的に行っておりました障がい者団体等への清掃業務の委託というものも、本格化していきたいと考えております。

また、東苗穂北公園など3公園についてですが、運営委員会を設置いたしまして、地域の実情に即した利用ルールといったものを策定するなど、自主的な管理・運営ができるような形でやっていきたいというふうに考えております。
それから、公園でのイベント開催を促進するために、街区公園等の広告規制の緩和なども積極的にやっていきたいというふうに考えております。

そのほか、道路や公共通路につきましては、JR手稲駅の自由通路、せっかく多くの地域の方々のためにつくっていただいたものであるわけでありますけれども、利用が不十分だったというようなこともございます。その自由通路、それから地下鉄南北線の澄川駅前の交通広場、都心部において、オープンカフェだとか、路上販売、パフォーマンス、作品展示といった4項目について、占用規制の緩和といったものを行っていきたいというふうに考えております。

もちろん、交通管理者との協議、調整というものを行わなければなりませんけれども、札幌市といたしましては、積極的に皆さん方に道路等の利用ができるように、そしてにぎわいがそこで起きるような、そんな施策を取っていきたいと考えているところでございます。

この規制緩和につきましては、モデル事業という形でやろうとしているところでありますけれども、特にこの間に重大な支障があるというようなことがない限り、本格実施をするというふうに考えております。さらに、拡大をしながら本格実施をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

「ESCO事業の導入について」

札幌市では、道内の自治体では初めて、環境面で省エネを進めていくと同時に財政面での経費節減を図ることを目的に、市立札幌病院にESCO事業を導入することといたしました。ESCOというのは、EnergyServiceCompany(エナジー・サービス・カンパニー)の意味でございます。

ESCO事業は、設計、工事、運転管理など、事業者ごとに個別の契約となる省エネ改修工事といったものを、一体的に提供する事業者と契約を取り交わしまして、省エネ効果が発生してそれで削減される費用で改修工事の費用だとか管理運営の費用を全部賄うというものです。発注者であります札幌市にとっては、提供されるサービスが一体化されることによりまして省エネ効果が確実に把握できるというメリットがあるわけであります。一方、受注者であります事業者にも、運転、管理運営、工事後の維持管理業務、そういったものが保証されるというメリットがあるわけです。

昨年、新エネルギー・産業技術総合開発機構、NEDOという組織から、補助金の交付を受け、導入可能性調査を行い、そして、今回市立札幌病院を私どもが選定をしたということでございます。

この事業は、こういう大がかりな省エネ効果を狙う工事、そしてそこから省エネ効果が確実に発生し、その工事費用だとかランニングコストの削減だとか、そういったことが全部賄えるというふうな規模のものでなければ機能いたしません。市立札幌病院がそういう意味では、たくさんのエネルギーを消費しているという大きな施設であることから選定したということでございます。

7月下旬から8月下旬まで、このESCO事業を担っていただける業者を公募いたしまして、どういうことをやるかという提案をしていただくわけでありますけれども、それを提案審査委員会の審査にかけまして、最優秀提案といったものを11月の下旬に選定をさせていただきます。

その後、NEDOなどへの補助金申請を行い、来年の8月前後に契約を締結していきたいというふうに考えております。その契約締結後、省エネ効果を上げるための各種改修工事等を実施し、平成18年度からESCOサービスを開始することになるということでございます。

「さっぽろ世界環境都市ミーティングの開催について」

環境先進都市が札幌に集って、各都市における取り組みの状況や課題など、情報の共有化を図るということによって今後の施策の方向性といったものを探していきたいというふうに考えておりまして、8月の5日から7日まで世界環境都市ミーティングを開催することにしております。

参加都市の数は、まだ最終的にはカウントできておりませんけれども、国内からは仙台市や熊本市、国外からは、環境問題に非常に率先して取り組んでおられます、先日私もお邪魔してまいりましたけれども、アメリカのポートランド市やお隣の韓国の大邱(テグ)市などが参加を表明されております。ほかにもおいでになると思いますけれども、とりあえず今確定しているのはそういうところでございます。

会議は、8月5日に各都市で地球温暖化防止に取り組んでいる実務者が集まりまして、ワークショップを環境プラザで行うほかに、8月6日にはコンベンションセンターで、環境都市首脳ミーティングというふうに銘打ちまして、市長などが情報交換をする会議を行いたいと。そして、その上で午後2時から、参加都市の市長がパネリストになりまして、環境問題の現状や温暖化防止に向けた取り組み状況、課題等についての紹介をし、環境都市首脳シンポジウムというものを行いたいというふうに考えているところであります。

このシンポジウムでは、環境先進都市が取り組んでいる事例など、参考になる意見が紹介されるというふうに考えますので、ぜひ多くの市民の方にも参加していただきますように、報道方よろしくお願い申し上げたい、このように思います。

「札幌市環境活動コンテスト『札幌環境未来カップ2004』の開催について」

スポーツなどの活動を通して子どもたちに楽しく環境保全活動に取り組んでもらう、そういう意図のもとに、市内のサッカー少年団を対象といたしました環境活動コンテスト「札幌環境未来カップ2004」というものを開催したいというふうに考えております。これは、スポーツを利用した環境教育プログラムでありまして、ドイツで非常にいい成果を挙げているということから参考にさせていただいて、札幌市でも取り組みをしようということで行うものであります。

まだ試作品といいますか、皆さんのお手元に差し上げていないと思いますけれども、(ワークブックを示しながら)こういう環境ワークブックというものを作りまして、参加チームにいろいろな解答をしていただく、スポーツのルールなどを踏まえながら環境保全についていろんな問題に答えていくというようなことを、夏休みの宿題帳みたいなものですけれども、こういうものを差し上げて、コンテストをやろうということであります。ワークブックのチェックをクリアしたチームに、環境に関する知識とサッカーの技術を使ったクイズやゲームに挑戦してもらいまして、成績優秀の上位8チームには、11月23日に行われますコンサドーレ札幌対大宮アルディージャ戦の前座試合に出場する権利をプレゼントするというものであります。

参加したチームには抽選でプロサッカーチームによるサッカークリニックを受けられるほかに、ワークブックを提出した全チームを11月23日の試合観戦にご招待するなどの特典も付いているところでございます。

子どもたちにとって、地球環境を守るということは大切な問題であります。子どもたち自身がスポーツを楽しみながら環境保全活動にも参加をし、経験をしてもらうというユニークな取り組みでもございますので、ぜひ多くのサッカー少年団に参加をしていただきたい、このように考えているところであります。

「かんたんホームページ作成サービス利用団体の募集について」

札幌市を含みます石狩管内6市1町3村で構成しております札幌広域圏組合では、ボランティアグループなど地域で公共的な役割を担って活動しております市民活動団体を支援していこうということで、団体の活動を紹介するホームページの開設だとか運営をお手伝いするというサービスを開始したいというふうに考えております。

コミュニティーのコミュニケーションをサポートするという意味合いで「コミュサポ」というふうに言っておりますけれども、こういうサービスを提供しようというのが広域圏組合の試みでございます。

これは、協働によるまちづくりを進めるために、その担い手であります地域コミュニティーの活動をホームページで紹介できるように、そういう活動を支援することによって活動そのものをまた活性化させることができるということにもなりますし、情報交流を通じて人的ネットワークの形成や地域情報化を促進するということを狙いとしているものであります。

このサービスの提供を受けるには、ワープロを打てる程度の技量と、それからインターネットを使える環境さえ整っていれば、だいたいできるというようなものであります。ホームページを開設・運営したいというふうにお考えになる団体はぜひ応募をしていただきたいというふうに思います。

なお、数に限りがございまして、募集団体の総数は100団体であります。うち、札幌市分は25団体割り当てがございます。札幌市応募分については、市民活動サポートセンターや各区役所におきまして応募用紙等を配布しておりますほか、札幌市以外の市民団体についてはお住まいの、市役所・役場等で配布をしておりますのでご利用いただきたいと思います。

「『さっぽろベンチャー支援事業』支援対象者の決定について」

前回の記者会見でも、起業家を育成するとともに、都心部の商業地のにぎわいを取り戻したいということで、チャレンジショップ「タヌたまプラザ」がオープンするということをご紹介いたしました。このたび、札幌元気基金の一つの柱といたしまして、さっぽろベンチャー支援事業を実施することになり、支援対象者が決定いたしましたので、お知らせさせていただきたいと思います。

さっぽろベンチャー支援事業というのは、市とさっぽろ産業振興財団の共同で行うものでありまして、起業支援のノウハウを持つ民間専門機関と協力をいたしまして、情報通信やライフサイエンス、食、健康サービスなど成長性の高いベンチャー企業を積極的に支援し、そしてその育成を図ろうというものであります。

起業家を直接支援する専門機関と学識経験者で構成いたしますさっぽろ起業家総合支援協議会「フォルツァさっぽろ」、フォルツァというのはイタリア語で頑張れという意味だそうでありますが、このフォルツァさっぽろが販路拡大だとか共同研究の実施などマンツーマンで起業家の事業を軌道に乗せるために必要な支援を行っていくということでございます。

支援対象者につきましては21件申し込みがございまして、審査会によりまして書面審査、あるいはプレゼンテーションなどをしていただきまして、その審査を経て、医療地域連携ネットワークシステムの構築だとか、新薬、機能性食品の開発だとかいうものにつきまして9人、法人が6つと3個人でございますけれども、9人が選考されました。札幌の経済を支えて、これからのベンチャー企業が大きく育っていただけることを期待しているところでございます。

「カルチャーナイト2004への参加について」

カルチャーナイトは、文化施設だとか民間施設等の夜間開放を通じて市民の地域文化への関心を高めていこうという試みでございまして、昨年から実施されているところでありますが、ことしは今月の23日に実施されることになっております。昨年、札幌市は3施設参加をいたしましたけれども、ことしは円山動物園だとか大倉山ジャンプ競技場、彫刻美術館なども新たに参加をし、札幌市は14施設が参加をする予定にさせていただいております。

彫刻美術館ではサマーコンサートだとか、夜の彫刻撮影会、それから円山動物園では夜の動物園探検、市役所のロビーでは北大のジャズ研究会によるカルチャーナイトライブなど趣向を凝らした催しも行われますので、この機会に夏の夜のひととき、さまざまな文化体験をご家族とともに楽しんでいただきたいと思います。

「ドメスティック・バイオレンス(DV)、ストーカー被害者への支援措置としての住民票等の交付請求制限について」

事実婚を含む配偶者等からの暴力、それからストーカー行為など、そういう行為によって被害を受けておられる方を保護するために、7月1日から、各区役所の戸籍住民課に被害者から申し出をいたしますと、加害者等からの所在確認を目的といたしました住民票だとか戸籍の附票の交付請求を制限できるということになったということのお知らせであります。

この支援措置の対象となるのは、配偶者等からの暴力だとか、ストーカー行為の被害者であり、かつ、さらなる暴力や付きまとい等による危害を受ける恐れがある方および被害者と同一の住所の方(の両方)であります。

そういう申し出があった場合には、加害者本人からの住民票等の写しの請求に対し、発行を制限するだけでなく、なりすましによる請求を防ぐためにも、公用の請求だとか、あるいは弁護士等を含めた第三者からの請求に対しても、本人確認及び請求事由を厳格に調査するというような対応をとりたいと考えております。それから、現住所が漏れることを防ぐために、閲覧台帳からもこの支援対象者の情報を消去するというような対応をとりたいというふうに考えております。

この支援措置を行うには、警察または配偶者暴力相談支援センターの確認が必要となりますので、支援措置の申し出の前にまず警察等へ相談をし、その上で各区役所の戸籍住民課の方にお申し出をいただきたい、このように考えております。

配布資料

《質疑内容》

「住基ネットについて」

読売新聞

杉並区が、住基ネットを接続するかどうかを区民が決める区民選択制を求めて国の方、また都の方に提訴するというような動きが8月にも確実になってきているのですけれども、同じ住民選択制を標ぼうする札幌市長として、この対応についてどのように評価なされるのか、お聞かせ願いたいと思います。

市長

私も新聞等で住基ネットに関する訴訟を杉並区が起こすという報道に接しているわけでありますけれども、杉並区と札幌市では、接続しているかいないかという意味合いで状況は全然違います。しかし、その訴訟では住基ネットに関する本質的な議論が展開されるというようなことが想定されますので、今後の訴訟の成り行きといったものについて十分に注目をし、私どものこれからの住基ネットに関する考え方について、反映できるものは反映させていきたいと考えております。

「雪まつりへの自衛隊の支援について(1)」

NHK

基本的な考え方なのですけれども、雪まつりにおける自衛隊の支援についてなのですが、これは必要があるとかないとか、どのようにとらえていますでしょうか。

市長

55回の雪まつりの中の50年間、自衛隊が民生協力ということで雪まつりに参加をしていただいて、ご支援をいただいていたということは大変感謝をしているところであります。ですから、これからも許す限りご協力いただきたいというふうに考えております。

NHK

今、雪像とかを作っていますけれども、今の規模を維持するためには支援は必要だと考えるのでしょうか。

市長

同じことをやろうと思えば、そのようになるというふうに思います。

NHK

僕の取材によりますと、支援縮小の中に、今まで上田市長の自衛隊の活動に対する批判的な姿勢に対する不信感みたいなものがあって消極的姿勢をとらざるを得ないというような内部の声もあると聞いているのですが、それについてはいかがでしょうか。

市長

そんなことは全くあり得ないことだと思います。そんなことを自衛隊が言うわけがないと。自衛隊の組織としてそのようなことを考えられるわけがないと私は思います。私が何を言ったかによって、好き嫌いで動くという組織では決してない、そうであってはならないというふうに私は思います。どなたが言われたのか分かりませんけれども、私はそういうことはないと信じております。

NHK

そうしたことに対するぎくしゃくした感じがあるというようなことも言われているのですが、そうしたことに対する関係の修復という意味ではいかがでしょうか。

市長

私は自衛隊とぎくしゃくしているつもりは全くありません。私は政府の決定に対して物を言っているわけで、自衛隊を批判しているということは一切ございません。このことは誤解のないように申し上げます。くれぐれも誤解がないように、報道方もお願い申し上げたいと思います。

NHK

今回言われている中には真駒内会場の縮小という声もあるのですけれども、札幌市では来客2,000万人構想とかということで、もっともっと増やしていこうというような中での縮小ということになると、もしなった場合には影響は大きいと思うのですけれども、このままでいいのでしょうか。

市長

どういう意味でしょうか。

NHK

自衛隊の方で、今各報道なんかでは、真駒内会場を縮小すると。廃止になるのかもしれませんけれども、縮小ということが言われていますけれども、このままの状態でいいのかどうかということ、今後の対応というのでしょうか。

市長

このままの対応でよろしいのかというのは。

NHK

縮小したいというような意向を自衛隊は持っていると。でも札幌市としてはもっと来客を増やしたいという構想を持っている。そうすると、真駒内会場がもし縮小になった場合には、来客数の減少ということにも直接つながるのかと思うのですけれども、どのような対応を取っていくのかと。

市長

もちろんこれは、自衛隊が旅団化するということがもう既に日程に上がっていることでありますので、物理的な支援の限界というのが出てくるのだというふうなお話は漏れ聞いているところであります。

従いまして、従前どおりやるためには、今ご支援いただいているとおりの支援がなければ実現できないということになります。縮小されれば縮小されたなりの方法を考えなければならないというふうに思います。もちろん市民にとってこの雪まつりというのは今となっては大変楽しみであるということのほかに、市の財産でもあるわけです。

そういう意味で、市民的に議論をして、どういうやり方がお客様をお招きできることになるのか、雪まつりのやり方、規模、方法、場所等についても十分これから議論していきたいというふうに思いますし、もちろん自衛隊の協力のありようというものが、まだ正確な情報をちょうだいしているわけではありませんので、ゆっくりこれからお話をさせていただき、一番いい解決方法を見つけていきたいというふうに考えております。

「テレビ電話を使ったイラク派遣隊員に対する激励について(1)」

NHK

若干繰り返しになってしまうところもあるのですけれども、先ほど僕はぎくしゃくしているという言葉を使わせてもらったのですけれども、今回イラクに派遣されている隊員に対するテレビ電話を使った激励ということ、千歳とかほかの派遣している自治体の首長もやっていますけれども、札幌市ではこの要請があったのに断ったというふうに聞こえてきているのですけれども、それについてはいかがでしょうか。

市長

要請を直接受けたというふうには聞いておりません。打診があったということは聞いております。そして、私どもの方ではご遠慮申し上げたいというふうにお答えをさせていただいております。その理由は、いろいろ、私がテレビ電話ということで、当然そのことは報道をされるわけであります。ですから、その効果だとか影響だとか、さまざまなことを考えますと、私はご遠慮した方がいいだろうというふうに考えております。

ただし、激励してほしいというお気持ち、隊員の方が酷暑の中で大変ご苦労されて活動されているということについては、私は敬意を表するものでありますし、何よりも無事に帰ってきてほしいという気持ちは人一倍持っているつもりであります。テレビ電話というふうな形ではなくて、私のそういう心情、隊員の皆さんに対するねぎらいだとか励ましだとか、そういうふうな意思が通ずるような方法を私は考えていきたいと考えております。

NHK

テレビ電話のことについてなのですけれども、ほかの各自治体でも首長がやったということは報道されていますよね。札幌市の場合、それが報道につながるというご説明でしたけれども、それは、そこの差というのはどういうふうに考えていらっしゃるのでしょうか。

市長

それは各自治体の首長さんがお考えになることだと思います。私はそのように判断しているということです。

NHK

報道につながるという意味がちょっとわからなかったので、もう少し。

市長

さまざま解釈をしていただける方々がたくさん出てくると思います。誤解を受けないようにするためには、私はご遠慮申し上げたということであります。

NHK

それについては明確なお答えをいただくことはできないでしょうか。

市長

先ほど言いましたように、私が自衛隊を批判しているということはありません。機関としての自衛隊を、こういう状況の中で海外に送るということについて問題があるのではないだろうかというふうな発言をしているわけです。それをごちゃまぜにして報道され、自衛隊を批判しているとか自衛隊とぎくしゃくしているというふうに報道される、そのような解釈をされる方々が現におられるということを私は心配をしているということであります。

「テレビ電話を使ったイラク派遣隊員に対する激励について(2)」

毎日新聞

今のと関連して、まず、打診はいつどういう形であったのでしょうか。

市長

これは私も正確にはちょっと申し上げられません、ペーパーがありませんので。

毎日新聞

それはペーパーがないから申し上げられないと。

市長

今、正確に言えないということだけです。

毎日新聞

自衛隊の方では、第11師団があるところに関しては、例えば函館であるとか滝川であるとか倶知安であるとかと同じような要請をしたと。3市町については快諾を得られていると。札幌市の方からは、さっき市長がおっしゃった、ちょっと遠慮させていただくというような話だったのですけれども、正式な要請と打診の違いというのは何なのでしょうか。ほかの3市町が打診でもって、15日までに倶知安も含めてやると言っている中で、札幌市が遠慮すると言ったのは、それは正式な要請ではなくて打診であるからだと。では、正式な要請だったらどうなのかというと、きっと変わっていないと思うのですけれども、その辺は。正式な要請ではなかったのですか。

市長

それは、受け止め方の問題だと思いますが。要するに、正式な要請ということになりますと、組織の誰が責任を持って要請するのかとか、いろいろなことがあるでしょう。そういう意味では、私は事務レベルでそういう話があったということは聞いております。だからそれは打診ではないかなというふうに思っているだけであります。

毎日新聞

今の市長の意見を聞いていると、自衛隊を批判しているわけではない、政府を批判しているのだと。政府の対応を批判しているのだと。

市長

そういうことです。ただ、政府を丸ごと批判しているとは私は言っておりませんので。誤解がないように申し上げますけれども。

毎日新聞

自衛隊を批判していないのであれば、逆にテレビ電話を受けられた方がいい、鮮明になるのではないかと。逆に、やめるからごっちゃにされるのではないかと思うのですけれども、その辺はいかがですか。

市長

それはあなたのお考えだと思います。私はそういう判断をしなかったということであります。それは先ほどNHKの記者のご質問にお答えしたのと同旨の回答になりますので、ご理解いただきたいと思います。

毎日新聞

今後、別の形で自衛隊の方に気持ちを送るというようなことは考えておられるのでしょうか。

市長

考えています。

毎日新聞

それはどんな形で。

市長

いろいろ考えているということです。メッセージを送ることだって、いくらでもできると思います。

毎日新聞

メッセージを送るのとテレビ電話は違うのですか。しつこいようで恐縮ですが。

市長

ですから、先ほどから申し上げていますけれども、違うと思います。自衛隊の隊員の方が大変な思いをされていることは間違いのないことですし、ご家族の皆さん方も本当に厳しい心境で、日々を暮らしておられると思います。そういう方々に対して、私は札幌市としてやるべきことはしてあげたいというふうに申し上げているわけでありますので。あまり政治的に利用するようなことは、私は避けていきたいというふうに思っております。

「雪まつりへの自衛隊の支援について(2)」

北海道新聞

雪まつりのことですが、参院選が終わった後に、ことしも支援要請に行かれるという予定になっていると思うのですけれども、こういう状況を踏まえまして、向こうは支援を縮小したいと。市長としては、どういう言葉で、ことしはこうしてほしいというような支援を要請されるのかということをお聞かせください。

市長

これは、先ほどから申し上げておりますように、物理的な問題があるわけでありますので、できることを最大限にご協力いただきたいと、こういうふうに申し上げるのが正確ではないかなというふうに思います。今まで本当にご協力いただいたことに感謝をしつつ、札幌市民もみんな感謝しているわけですから。そして期待をしているというところもございます。そういう気持ちをお伝えしながら、自衛隊のご都合もしっかりお聞きして、できる限りの最大のやれることはよろしくお願い申し上げますということで要請をさせていただきたいという気持ちでございます。

「市立札幌病院における医療事故の医師名公表について」

北海道新聞

市立札幌病院のこれまで非開示になっていた医療事故の医師の氏名等が、文書で開示されるということになりました。上田市長も医療過誤の専門家というようにも言われていらっしゃいますので、こういう流れみたいなものはどういうふうに受け止めていらっしゃるか。あと、今回のこの決定が今後どういうような影響をもたらすのか、お考えのほどをお聞かせください。

市長

今回の審査会の決定については、私は一切関与しておりませんけれども、患者さんがどのお医者さんに何をされたのか分からないままいるという状況はどうしても不可思議なことではなかろうかなというふうに思いますので、大きな流れとして個人の責任といったものが明らかにされるということ、情報公開の流れの中では、全国的には非常に突出した決定のようにも思いますけれども、利用者の皆さん方、患者さんあるいはご遺族の皆さん方にとってみれば、より医療の透明性といったものを保たせるということに通じるだろうというふうに考えます。

「市電のあり方について」

日本経済新聞

市電についてですが、今年度中に存廃を含めて結論を出すということですけれども、市長は、存廃、それから経営形態のあり方についてどのように考えているか教えていただきたいのですが。

市長

これは、本当はことしの3月までに結論を出さなければならなかったことでありますが、やはり議論が不十分だったということを踏まえて、もう1年しっかり議論しようではないかということで、今議論をさせていただいているところであります。もちろん、経営形態についても、民間にもしお手伝いいただけるとするならばどういう形態があり得るのか、あるいは、それにはどういうコストがかかるのかというふうなことも十分な資料を持って議論をしなければならないわけでありますので、今、そのことを含めて議論のたたき台に上げて今後のことを考えていきたいというふうに思っているわけであります。

「広報さっぽろ」の7月号にも、市電をどう考えたらいいのか、その考える材料を市民の皆さん方に提供させていただいているところでありますが、これは1回だけではなくて、これから何回か皆さん方のご意見も踏まえて情報提供させていただきたいというふうに考えておりまして、市民的な議論の中で方向性を定めていきたい、このように思います。

「参議院議員選挙について」

毎日新聞

まず1点目は、先日の金曜日ですか、参院選なのですけれども、あのとき市長がどういうスケジュールだったのか。ずっと私も見ていました。(民主党候補者の街頭演説会場に)現れて、さっと、風のごとくとは言いませんけれども、通り過ぎていった。あれはどういうスケジュールだったのかということと、今後何か予定はありますかということです。

市長

どうも不思議だというふうに一方的に評価されたのは私としては心外でありますけれども、6時30分から私は冒頭であいさつをしなければならない予定が組まれておりまして、そこに遅れないように行くためには、ああいう形にせざるを得なかったということでございます。もちろん菅さんがおいでになるということは事前に分かっておりました。そこで一緒に演説をするというふうなことは予定されておりませんでした。

昨年お世話になりましたので、ごあいさつ程度のことはさせていただく、礼を失しないようにというつもりで歩いてその場を通ったわけでありますけれども、残念ながら時間が20分ほど遅れたというふうなことでございまして、全く私と接触するという時間帯ではないという状況になりましたので、ああいう形になったということでございます。

毎日新聞

あいさつという表現なのですが。

市長

どうもありがとうございましたという話です。

毎日新聞

マイクを握って何かするとか。

市長

そういう約束は全くありませんし、要請もありません。

毎日新聞

選挙だと、あいさつをするというのは。

市長

本当にそうです。今申し上げているとおりです。

毎日新聞

という形では伝えられたのですか、要請を受けた側の方から。

市長

はい、そうです。それは私の予定からそうなわけです。

毎日新聞

6時30分からの会議というのは、それは公務ですか。

市長

そうです。公務というか、プライベートな面もありますけれども、私とかかわりを持った団体の関係です。

毎日新聞

半分公務ですか。

市長

そうでしょうね、芸術・文化の話ですから。

毎日新聞

15分に来ると。あいさつされて30分からというのは非常に時間的にタイトなような気がするのです。当然菅さんみたいな、前の代表ですから、遊説なんかすると時間の前後というのは非常にあるやに思うのですけれども、ああいう場に行かれると、市長は公人であるし、市民の方も多分知らない人はいないぐらいだと思うのです。そうすると、あそこに現われた意味というのが、もし市長だと気付かれたとすると、何かよく分からないと。何をあの人はしたのかしらという感じだと思うのです。要は、出るなら出る、出ないなら出ないということで、ちゃんとその姿勢というのを最初からはっきりしておいた方がよかったのではないか。もしそんなタイトなスケジュールであれば、別なところであいさつするとか、そのあいさつという言葉にもあいまいさが残ったと思うのですが、そういうあいまいなことをしない方がよかったのではないかという意見もあるのですけれども、その辺についてはいかがですか。

市長

そのご意見は、誤導尋問でございまして、というのは、事実に基づかない質問でありますので、私はお答えできません。私は、本当にその時間しかなくて、歩いてそこを通るという、そういう条件の中で、たまたま菅さんがそこにおいでになりますよという話がありましたので、何もあいさつもしないで、あいさつというのはマイクを持ってどうのこうのということではありませんよ。どうもありがとうございましたと、頑張ってくださいという、個人的にお話をするというぐらいの気持ちでそこを通りかかったということでございます。当然そこには支援者の方々もおられましたので、そういう方々には道すがらいろいろお話をしながらということで通り過ぎたということでございます。

それについて、それはおまえおかしいではないかと言われるのであれば、その評価はどうぞご自由にされて結構だと思いますが、あいまいな姿勢だとかいうふうな批判を受けることについては、それはあなたの評価かもしれませんけれども、私の意図するところではないということでございます。

毎日新聞

今後はいかがなのですか、まだ参議院選挙がありますけれども。

市長

今まで言っていたとおりでございまして、優先順位は公務第一、公務をしっかりやらなければならないと。それが私に今与えられている仕事であります。それに差し支えない範囲であれば、ご要請があれば、そのときに必要性をしっかり考えて判断をさせていただくということでございます。

(以上)

この内容については、重複した言葉遣いや、明らかな言い直しがあったものなどを整理した上で作成しています。

(作成:札幌市広報課報道係)

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