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ホーム > 手稲区の紹介 > 手稲山の魅力 > ていね山映画祭 > インタビュー第2弾 田村次郎さん(HAMBURGER BOYS)

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更新日:2023年11月3日

インタビュー第2弾 田村次郎さん(HAMBURGER BOYS)

令和5年(2023年)11月3日(金曜日)の『ていね山映画祭』で公開された短編映画『7月の約束』の原案となった同名楽曲を作詞・作曲した田村次郎(たむら・じろう)さん(HAMBURGER BOYS)に、楽曲に込めた想いや短編映画『7月の約束』の見どころなどをインタビューしました!

田村次郎氏

田村次郎とは、何者?

──田村さんのご活動について、教えてください。

田村さん

職業はミュージシャンです。今はラジオやテレビに出演したりしていますけど、基本的には全部ミュージシャンとして、ギタリストとして活動しております。

──幅広い分野で活躍されているとお見受けしますが、田村さんご自身は、自分を何者だと捉えていますか。

田村さん

いわゆる職業的なことではなく、自分自身を例えるとしたらということですよね。

本当にみんなと変わらない、ごく普通の人間です。たまたま応援してくださる方がいて、縁があって今の仕事をしているだけの運がいい者、ラッキーマン。

──そういった幅広い活躍の中で何か一貫していることはありますか。

田村さん

嘘をつかない。あとは、背伸びせず、誰かを傷つけたりしない。これくらいですかね。

普通の人間なので、怖いんですよ。もし私がスーパースターだったら、何をしても拍手してもらえるかもしれないけれど、普通の人だからこそ「ありのまま」プラス「気を付けて生きていく」といったところですね。

楽曲『7月の約束』に込められた想い

──楽曲『7月の約束』を映画の原案として採用したい、と聞いた時の率直な感想を教えてください。

田村さん

めちゃくちゃうれしかったです。やっぱり音楽は時代を超えるというか。2004年に『7月の約束』をリリースして、20年経ちこういった形で映画になることは、まさに音楽の力だなと思いました。

──楽曲『7月の約束』に込めた想いをお聞かせください。

田村さん

『7月の約束』はTHEイナズマ戦隊のボーカル、上中丈弥(うえなか・じょうや)がつくってくれた『なぁ次郎』という歌へのアンサーソングなんです。

当時、札幌で一緒に頑張ってきた仲間(THEイナズマ戦隊)がメジャーデビューのために上京して、悔しさや寂しさを感じていました。そんな中彼らが「つくったCDを聴いてくれ」と送ってきたんです。そのCDのカップリング曲に『なぁ次郎』という歌があって。"俺ら少し距離が離れたけど、またお前のギター聴かせてくれよ"というような歌で、そんなことやられたらたまらなく最高だなあ、と。僕は曲を聴いた瞬間、これに応える歌をつくらなきゃな、と思いました。

THEイナズマ戦隊のライブの打ち上げの後、上中丈弥と朝まで話して、二人でタクシーに乗るお金も、ホテルに泊まるお金もないから、歩こうぜと、二人で1時間くらいかけて帰ったんですよ。『7月の約束』に"最終を投げた明けかけた空に夢の塊だけで歩いていた"という歌詞があるんです。まさに朝方に歩いているときの「これから何か始まりそうだ」というワクワク感と、丈弥と夢を語ったことをすごく覚えていて。とにかく頑張ってくれという想いでつくりましたね。

──熱い想いがあったのですね。

田村さん

アツすぎましたね。(笑)

――楽曲制作当初と今で、出身地手稲への想いの違いや変化はありますか。

田村さん

曲や手稲に対する想いはリリース当初から変わっていないですね。曲にもそれぞれの地域感が出るんですよ。それは間違いなく、僕が小さい頃からずっと住んでいる手稲区。そこでの原風景みたいなものが絶対曲にも宿っていると思います。

――今後手稲に関する楽曲をつくる予定はありますか。

田村さん

今のところ予定はないですけど、HAMBURGER BOYSというバンドで北海道179市町村の歌をつくる、ということを目標にしていて。それぞれのまちの魅力を探って曲にしているんですけど、札幌に関しては規模がデカいじゃん。一つの区で一つの市町村に匹敵するので、それぞれの区、ボーカルは南区出身なので南区、もしくは私の出身地である手稲区の曲も作りたいなと思っています。

創作活動に対する姿勢

──田村さんの創作姿勢について、何か自覚していることがあれば教えてください。

田村さん

自分がスーパースターではない、でも何か表現することを続けていきたいと考えるようになったとき、だったら自分自身を飾っちゃダメだなと思ったんです。ラジオに関しては、聴いている方と同じような目線で話さないと絶対に響かないし、共感というものが自分自身を作り上げていっているものだと思うので、ありのままの田村次郎を意識しています。飾っていたら、どこかでやらかしてしまうかもしれないじゃないですか。「前言ってたこととなんか違う。」みたいな。だからこそ自然体でいることが楽なんですよね(笑)。結婚して、子供が生まれることでより飾らなくて済むようになりましたね。

──かっこいいパパだという第一印象があったのですが、それよりも等身大というのが大事で、楽だと。

田村さん

そうですね。かっこいいパパであろう、っていうのも正直あまりなくて。かっこわるいパパなんです、すみません。でも、みんなも意外とそうじゃない?みたいな気持ちで活動しているんですよね。音楽活動としてギターを弾いていることが、もしかしたら子供はかっこいいなと思ってくれているかもしれないけれど、あまりパパとして必死こいていろいろとやろう、という感じでもなくて。ダサいパパ、やれていないパパ代表でもいいかな、と思っています。それが色々な人の逃げ道を作ってあげることにもなる気がするので、飾らないようにしています。

――田村さんが所属するHAMBURGER BOYSは、作詞・作曲・編曲からミュージックビデオ撮影までマルチメディアで活動するバンドです。個人の方が映像制作をし、コンテストに出品するという動きが地元手稲で行われることに対しての期待はありますか。

田村さん

手稲でずっと過ごしてきたから、ていね山映画祭があり、映画『7月の約束』を作るという時点で、私にとっては大大事件なんですよね。役所の方とこういったかたちでお話するなんて思いませんでした。手続きでしかお話したことないですし。

そういった動きがあることが本当にうれしいと思うし、僕の友達も、親戚も喜んでくれて。誰かが喜んでくれることが、僕の活動のエネルギー源なんですよ。手稲を舞台にいろいろなことが起こって、手稲が盛り上がっていってほしいですね。その一つの役割を僕が果たせることも、喜ばしいです。

創作活動をする方へ

――創作活動をする方へメッセージをお願いします!

田村さん

いま、何かをつくることのハードルが下がっていて、スマホがあれば撮影から編集までできますし、ある程度自分の持っているメディアでなんとかなる時代になっていると思うんですよね。それは私の若い頃には考えられなかったことだし、表現の幅も広がっていると感じています。自分のやりたいことなどを自由に発信できる時代という意味では、素晴らしい時代を今生きていると思っています。喜びや鬱屈(うっくつ)した想い、ストレスでもいいですしそういった想い、エネルギーを形として発散することも楽になった時代だなって。作品に残すって、時代を超える可能性があるんですよ。それが今評価されなくても、10年後20年後100年後に評価されるかもしれませんし、作品として仕上げることで、あなたの財産になる可能性もあるので、そういった意識を持ってやってみるといい気がします。

――作品を最後まで仕上げることが一番難しいところですよね。

田村さん

難しいんですよ。難しいけれど、どうせやるなら最後までやっちゃったほうがいいです。目先の評価もすごく大事なんですけど、映画祭がそうじゃないところに繋がっていく可能性もあるので、だからこそ、最後まで仕上げることが大事かな。

短編映画『7月の約束』をご覧になる方へ

――映画『7月の約束』について、田村さん的見どころを教えてください。

田村さん

夢を追いかけていると、壁が出てくるかもしれない。いろいろな状況で人間って生きているじゃないですか。夢を叶えた人が正しいのではなく、夢が叶わなくても、勝者じゃなくても、その道を歩んだということがすごく大事だと僕は思うんです。そういったことを感じられる映画になっていると思うので、そこに注目していだきたいです。

――映画『7月の約束』を見る方々へのメッセージもお願いします!

田村さん

私の想いがたくさん詰まっており、エネルギー溢れる曲がテーマとなって作品になっております。『7月の約束』を制作したあの時代、夢だけを追って生きていました。お金もないし、成功する保証もないのによく音楽で生きるという選択をしたなと思います。ぜひ、映画を見て当時のエネルギーを感じてほしいです!

――ありがとうございました!

プロフィール

田村次郎

手稲金山出身、1981年4月13日生まれ

HAMBURGER BOYSのギタリストとしてファンキーなカッティングやブルージーなソロで魅了し、また話し手としてもTV・ラジオで活躍中。二児の父親として、ニュースサイトにて4コマ漫画『パパはギタリスト』を連載していたこともある。

 

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