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戦争中に、戦地などにいる軍隊や軍人、軍属から出される郵便、また、彼らあての郵便のこと。郵便は無料でしたが、内容は必ず検閲されました。
「拝啓 その後、皆も元気でいることと思います。数雄にも長々とご無沙汰いたしました。申し訳ありません。僕も元気におりますからご安心ください。余市も寒い盛りですね。正月も終わり、冬休みも終わり、また学校が始まりますね。山にスキーに行って面白いこともあったことでしょう。その知らせを手紙にて知らせてくださいね。手紙の着き次第に返事をくださいね。待っておりますよ。寒いから体に十分に気をつけて サヨウナラ 乱筆にて敬具」
この手紙を書いてしばらくした昭和19(1944)年1月30日、南方のパラオ(ペリリュー)諸島の東方洋上で、森正則さんは乗船していた東晃丸(下写真)が魚雷を受けて沈没、戦死しました。わずか16歳でした。左上の写真は馬を供出するときの写真で、左端が数雄氏、右端が亡くなった正則氏です。
札幌市 森 数雄氏提供