ホーム > まちづくり・地域の活動 > 清田区オリジナルビール > 「札幌を日本のビールの首都に」「北海道をクラフトビール王国へ」
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今回、清田区20周年という節目にあたり、「日本でハタチはアルコールが解禁される年数だから、いっそのことクラフトビールを醸造できないか?」と考えるきっかけになったのは、坂巻氏、森谷氏が、2017年2月に行ったクラフトビールに関する勉強会でした。
坂巻氏は、Maltheadsを経営するにあたり、「札幌を日本のビールの首都に」というスローガンを、森谷氏は、月と太陽BREWINGを経営するにあたり、「北海道をクラフトビール王国へ」というスローガンを、それぞれ掲げています。
この2つのスローガン自体は、ビールが好きでビール業界に携わる方々であれば、日本全国、どこでも掲げることが可能なスローガンです。横浜でも、京都でも、福岡でも、いくらでも掲げることが可能です。しかしながら、これまでにも、このコラムでご紹介したとおり、札幌・北海道の地理的な環境があってこそ、これらのスローガンが活きてくるのが本当のところであるはずです。
クラフトビールは、醸造家による素材選びが重要な要素になりますが、現代の流通網をもってすれば、素材の生産地と醸造地が離れていることは、そんなに大きな影響がないのも事実です。実際、現在のクラフトビールの醸造にあたっては、日本では生産される麦芽やホップに限りがあることから、輸入材料が多数使われているのも事実です。今回、清田区20周年を記念して醸造されるLAT43も、ドイツ産の麦芽に、北海道上富良野産のホップで苦みを付け、アメリカ産のホップで香り付けを行うように、輸入材料を用いています。
ところで、日本の畑作農業は北海道が圧倒的な地位を占めています。現在のところ、主にビールに使われる二条大麦の生産は佐賀県が、ホップの生産は岩手県が、それぞれ日本最大の生産量を誇っている現状がありますが、いずれも北海道が適地であることは間違いありません。これは、今後の展開の1つである地産地消を考えた場合、麦芽作り、ホップ作りから取り組める、北海道の大きな優位性です。加えて広大な大地を持つ北海道は、クラフトビールのもう一つの重要な素材である副原料についても、各種品種の提供が可能です。
このような日本の畑作農業の拠点である北海道の強みを活かし、札幌を含めた道内に多数のマイクロブルワリーが誕生し、多彩なクラフトビールが醸造されることで、北海道が「クラフトビール王国」となり、北海道の一大消費地である札幌に、これらのクラフトビールが集まり、札幌が「ビール首都」になる。札幌で安定してクラフトビールが飲まれることにより、醸造家は日本国内のみならず世界に向けてクラフトビールを発信する経営面での体力を付けることができ、世界に向けて札幌・北海道のクラフトビールが発信される。
「札幌を日本のビールの首都に」「北海道をクラフトビール王国へ」というスローガンから、そんな可能性を感じています。
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