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ビール愛好家には有名なフレーズですのでご存知の方が多いとは思いますが、「リアルタイムで知っている」という方は少ないでしょう。調べてみると、1958年のサッポロビールの広告で用いられたフレーズでした。この3つの大都市が、ドイツ・日本・アメリカの中で、ビールの一大生産地として発展したことには様々な要因がありますが、その大きな要因の1つに、「美味しいビールの生産に適した緯度であること」が挙げられます。
札幌の緯度は、前回のコラムでも紹介しましたが北緯43度3分。ウィキペディアによれば、ミルウォーキーは札幌と全く同じ北緯43度3分、ミュンヘンが少し北にあたる北緯48度8分です。いずれも北緯45度前後に位置している都市で、これらの都市がビールの生産に適しているのは、美味しいビールの生産に必要な原材料の1つである「ホップ」の栽培に適していることが理由になります。
ホップは、冷涼な気候を好み、日本では北海道のみに自生していた「つる性」の植物です。1876年に開所した開拓使麦酒醸造所におけるビール醸造のため、その翌年から北海道開拓使が栽培に着手したのが、日本におけるホップ栽培の始まりと言われています。ここから、ビールの街・札幌の歴史が始まり、今に至ります。
さて、ミュンヘンと札幌は、いずれも1972年のオリンピック開催都市であったことを経緯に姉妹都市となっていますが、ミルウォーキーと札幌は姉妹都市ではありません。札幌は、1959年、同じアメリカにある北緯45度31分のオレゴン州ポートランドと姉妹都市になっていますから、冒頭の広告が公表されたのは、相手先としてアメリカの都市を検討していた時期でもあります。「緯度が同じだし、ビール生産地としての繋がりもあるから、相手先はミルウォーキーにしよう」という話はなかったのか?少々、気になるところではあります。
ところで、今回のコラムは昔の広告から、北緯43度線の街がビールの生産地にふさわしいことを紹介し、続いて、姉妹都市としてのポートランドに繋げることが目的の1つでして、「ポートランドよりミルウォーキーの方が姉妹都市としてふさわしかった」という話をしたい訳ではありません。むしろ、ポートランドが姉妹都市にふさわしいことをお伝えする布石です。
ポートランドの何を伝えたいのか?それは、次回のコラムを、お待ちください。
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