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更新日:2024年3月1日

ライオン「クレイ」の性別判定結果および今後について

クレイ0229

ライオン「クレイ」(令和6年2月29日撮影)

 当園で飼育中のライオン「クレイ」につきまして、オスではなくメスであることが判明しましたので、今後の対応についてお知らせいたします。


1 経緯
 クレイは令和4年5月5日に愛媛県立とべ動物園で誕生し、令和5年10月11日に当園に来園しました。
 クレイは、生後20日齢時に、とべ動物園でオスと判定され、オスとして当園に来園しました。
 クレイの来園後、飼育員と獣医師による観察で、頭部に今後成長すると思われるたてがみのような被毛と、陰部に陰嚢のような膨らみが見られ、立派なオスの風貌に成長していくことを大いに期待しておりました。
 クレイは徐々に当園の環境にも慣れていきましたが、来園から1か月ほど観察を続ける中で、年齢が1歳6か月を過ぎても同年齢のオスのライオンで見られるような明らかなたてがみの成長が見られないことや、排尿の様子などから、オスではなくメスではないかとの疑義が当園で生じました。
 このため、当園では、北海道大学獣医学部に依頼し、クレイへの身体的負担の少ない方法として、糞便と被毛による遺伝子検査で性別判定ができないか試みていただきましたが、判定できなかったため、血液による遺伝子検査の実施が必要と判断し、令和5年12月13日に麻酔下でクレイの血液を採取しました。その際の獣医師による触診では、陰嚢のように見えていた膨らみは、被毛による膨らみで、内部に睾丸は確認できませんでした。
 その後、採取した血液による遺伝子検査を北海道大学獣医学部に依頼し、検査の結果、令和6年1月18日にクレイはメスと判定されました。


2 クレイの今後について
 当園では、ライオンがアフリカの生態系で食物連鎖の頂点に立つ象徴的な動物であり、環境教育の役割を担う上で貴重であることから、ライオンを継続して飼育・展示する動物種として分類し、外貌(がいぼう。見た目)が大きく異なるオスとメスを飼育する方針としております。
 しかしながら、今回、クレイはメスであることが判明し、当園で飼育するライオンは2頭ともメスとなりました。
 これまで、とべ動物園と当園でクレイの今後について慎重に協議してまいりましたが、とべ動物園から提案があり、クレイは動物の輸送に負担の少ない暖かい時期にとべ動物園に戻ることとなりました。また、当園へのオスの導入について、とべ動物園にご協力いただき調整を進めることとなりました。
 メスであることが判明した後、こうした調整を続け、方向性が整ったことから、この度の公表となりました。

 当園としましては、クレイがとべ動物園に移動するまでの間、引き続き良好な動物福祉を確保した飼育に努めてまいりますので、クレイとイトが落ち着いた環境で生活できるよう、みなさまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

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