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更新日:2026年3月16日

小さな命、大きな約束

北都中学校2年 小谷野市華

皆さんは浜辺を歩いたことがありますか。白い砂に残る足跡。寄せては返す波の音。そして小さなウミガメの赤ちゃんたちが懸命に海を目指す姿ーー。私はその光景を今でも忘れられない。

私がその姿に出会ったのは6歳のとき。母が「命の大切さを肌で感じてほしい」と願い、ウミガメの放流体験に連れて行ってくれたのだ。

小さい頃からカメや海が大好きだった私は、その日を心待ちにしていた。小さな体で波に向かって進むウミガメの赤ちゃん。その姿はただ可愛いだけではなく、生きるために全力を尽くしていることを教えてくれた。私はそのとき、「まだ離したくない」と言いたげに、寂しそうな表情をしたそうだ。この体験は、私の人生の大切な原点となった。

その後小学校2年生の夏、浜松市でゴミ拾いをする機会があった。砂浜にはペットボトルやビニール袋が散乱していた。4時間かけて仲間とゴミを拾うと海は少しずつきれいになった。同時に、もしこのビニール袋をウミガメが飲み込んでいたとしたら…と考えると、心に忘れられない感情が生まれた。実際にウミガメがクラゲと間違えてビニール袋を飲み込み、命を落とす事例は後を絶たない。日本では年間500頭ものウミガメが人間の出したゴミによって命を失っている。「私たちの小さな行動も、誰かの命を守ることにつながる」。当時の私はそのことを強く実感した。

母が幼い私に伝えたかったのは「命はひとつながりである」ということだ。だからこそ、私たちの小さな行動も誰かの命を守ることにつながる。それ以来、私は学校の校区内清掃やバスケットボール部の活動でも進んでゴミを拾うようになった。小さな1歩も仲間とつながると大きな力になることを私は知っているからだ。小さい頃、ゴミを見て「なぜゴミ箱に捨てないのだろう」と思った疑問を今も思い出す。

しかし現実はまだ厳しい。日本では年間600万トン以上の食品が捨てられている。「苦手」、「美味しくない」といった些細な理由で命が無駄にされている。ポイ捨ても同じだ。ほんの数秒の無責任な行為が海や川を汚し、多くの生き物の命を奪う。

ではどうすればよいか。私は2つ提案する。1つは一人ひとりが身近な場所でゴミを拾うことだ。砂浜や川、通学路や教室の中にもゴミは落ちている。たった1つのゴミを拾うことで、未来は少しずつ変わる。

2つ目は自分の行動が他の命にどう影響するかを考えることだ。もしそのビニール袋をウミガメが飲み込んだらどうなるか想像してほしい。そうすれば、簡単に捨てることができないはずだ。

私は将来、水族館の飼育員になり、ウミガメを始めとする海の生き物と関わりながら来館した子供たちに命と環境のつながりを伝えたい。小さな行動が集まれば、日本の海も世界の海も必ず守ることができる。

皆さんに問いかける。自然の植物や動物、昆虫を大切にしていますか。できている人も、できていないと感じる人もいるだろう。大切なのはできていないことに気づき、少しずつでも行動を変えることだ。命は一度失われたら二度と戻らない。だからこそ、私たち一人ひとりが命を守る意志を持ち続けなければならない。その意志がつながれば、世界はきっと優しく変わる。

どうか皆さん。自分たちの命だけでなく、共に生きる命も守る未来を、一緒に築いていきませんか。

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