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更新日:2024年1月31日

言葉の脅威

大丈夫?この一言で嬉しくなったり、救われたり、それとは裏腹にきもっ!
このたった一言で相手を容易く傷付けたり……。
あなたは言葉を自分自身のために、そして今話している相手のために使うことは出来ていますか?
私は中1の終わりまで、どんな言葉がふさわしいかなんて考えずに友だちと会話していました。
私が中1のころ、とても仲の良い友だちがいました。ですが、2月頃、気付くと一緒に遊ぶ機会がほとんどなくなっていました。
2年生になるときクラス替えがありましたが、私たちはまた同じクラスになりました。これからまた仲良くなれるのかな。少し不安に思いながら、新しい学級での生活が始まりました。

最初は、その子との接点はありませんでした。ですが、クラス全体が打ち解け合うようになった頃、耳を疑う言葉が聞こえてきました。「あいつまじ男たらし。」とか、「気を付けた方がいいよ。」とか、「ブスだし、性格悪いし。」とか。その子が私の悪口をクラスメイトや私と仲が良い友だちに言いふらしている声でした。

クラスで席替えが行われた時には「あいつの隣とかまじ最悪なんだけど。」と友だちと大きな声で笑い合っていたこともありました。私は、男女で分けて友だちと関わったことはなかったのに「おとこたらし」と言われたことがひどく私の心を傷付けました。
このときから、眠れなくなったり、歩きたくなくなったり、何についてでも悪いことしか考えられなくて学校を休んでしまったこともありました。

そんなとき、私の異変に気付いた親や友だちが「大丈夫?」と声をかけてくれたのです。初めは、心配をかけたくなくてごまかしていたけれど、このままでは、突然人前で泣いてしまいそうな状態になったので、思い切って相談してみることにしました。すると友だちは自分のことのように泣いてくれました。家族はだまって私の話を聞いてくれました。
その後もしばらく私の悪口は続きましたが、前よりは辛くありません。先生も、友だちも、家族も、優しく話しかけてくれるからです。
みんな心強い味方です。私にかけられる言葉は冷たいものだけではなく、温もりと優しさのある言葉の方が多いのだと気付くことができました。

しばらくして私はこの出来事を考え直してみました。今は悪口を言われ傷付いている側でも、ひょっとしたら誰かを傷付けたこともあったのではないか、そんな考えが浮かび、とても怖くなりました。
悪口は言われたことでいやな気持ちになるうえに、時間がたっても相手に対しての嫌悪感が消えず苦しみます。そのことを誰かに相談している場面は、陰口として捉えられてしまうかもしれません。もしかすると今回悪口を言っていた友達も私の言葉に傷付いたことがあったのかもしれません。

口は災いの元。一生の傷を負わせてしまう言葉もあれば、私にかけてくれた大丈夫?のような優しい言葉もある。少なくとも私は、言葉で人を傷つけたりしないように、「自分の言葉に責任をもとう。一言一言考えて話そう。」そう強く思いました。

あなたはどうですか?悪口を言われたとか、誰かがこっちをにらんでいるとか、自分を正当化する理由を付けて相手を傷付ける言葉を発していませんか?深く考えない言葉が誰かを傷付け、知らないうちに自分が加害者になってしまう可能性さえあります。

言葉が脅威になることは少なくありません。一人一人がもっと深く考えて言葉を発していけば、傷付けられて嫌な思いをする人も、傷付けて後悔する人も減るのだと私は信じています。

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