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北都中学校2年 吉村美玲
私は今まで、たくさんのことを諦めてきた。どうせ自分にはできないと思って入らなかったバドミントン教室。きっと仲良くなれないと思い深く関わらなかった友達関係。少し興味があった児童会の仕事も、とにかく諦めてきたことが多かった。
思い込みが現実となって傷つくのが怖かったが、やりたい気持ちも、憧れる気持ちも無理やり抑えて生きるのは、とても辛かった。そんな私だったからこそ、どうしても主張したいことがある。それは、やってみる前からギブアップする必要なんてないということだ。
私には大好きなことがある。小説を書くことだ。それなのに、小説を書いていることを馬鹿にされるかもしれないと思うと、誰にも言い出せずこそこそと小説を書いていた。結局、小説ノートが親に見つかりそうになったときも、書いている自分を否定されるのが嫌で、ノートを処分したこともあった。
そんな時、ある言葉が私の胸に刺さった。
「生きるとは、大好きなことのために、自分の命という時間を使うことだ。」
大好きなことに命を使うのが”生きる”ことなら、今の私は生きて・・・いない・・・。
そう思った私は、すぐに小説を書くことを再開した。以前は、ばれたらどうしようとひやひやしながら書いていたが、今は違う。小説を書くことが好きだから書く。小説を書く理由なんて、それだけで充分だ。
書くことを再開してしばらく経ったとき、ネットに小説を投稿してみたいと思うようになった。人に読んでもらう小説を書くのは初めてだったので、今まで書いてきたどの小説より、キャラクターや設定、ストーリーや伏線などを真剣に考え、納得がいくまで書き直した。書き終えるのに二週間近くかかった。けれど、大好きなことに使う時間は幸せで、私は”生きている”と、心の底から思うことができた。そのうえ、私の小説を読んでくれた多くの人たちから、「書き方がうまい」、「続きが気になる」、「伏線の張り方がうまい」など温かいコメントをいただいた。私の小説を馬鹿にする人は一人もいなかった。
今まで私は、自分の思い込みで何かを諦める癖がついていたのかもしれない。実際に挑戦してみると、私の心配は何でもないことばかりだったのに。そう気づくと、諦めることが少しずつ少なくなっていった。
昨年の九月。生徒会役員選挙があり、担任の先生から私を生徒会役員に推す話をいただいた。でも、人前で話すことが何よりも苦手な私に、生徒会役員なんて務まるわけがない。そう思ったけれど、別の先生から、「できないと思っているだけだと思うよ。」と言われ、私ははっとした。また自分の思い込みで、憧れていたことを諦めようとしている。私は立候補を決めた。
今ではあの思い込みが嘘であるかのように生徒会役員の仕事も、バドミントン部の活動も一生懸命取り組めている。それどころか、今、こうして大勢の人の前で、自分の思いを伝えることができるなんて。だから、みんなにも気づいてほしい。諦めたら、このドキドキする気持ちも、楽しさも、出会うことができないことに。私は、諦めなくてよかったと、心から思っている。
思い込みを振り払い、やってみた私だからこそ、自信をもって主張したい。私はもう諦めない。前よりもずっと、生きていると感じることができるから。私は諦めない。どんな困難な状況でも、ネバーギブアップで乗り越えられると信じているから。
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