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登別市立幌別中学校3年 孔愛子
この頃、テレビや新聞、SNSで「AI」に関する話題を見聞きすることが多くなりました。言うまでもなく、AIとは、いわゆる人工知能のことで、私たちの生活をさまざまな形で便利にしてくれる身近な技術です。最近では、お絵描きAIやAI自動車の完全自動運転などが注目をあびています。
そんな便利なAIですが、一部の人から、「人間の仕事を奪ってしまうから感心しない」という声があがっています。実際に私が例としてあげたお絵描きAIの発達でイラストレーターの仕事を奪い始めているようで嫌がる人が居ても仕方がないと思いました。
しかし、AIを上手く使いこなすことができれば、明るい社会をつくっていくための手助けとなるのではないでしょうか。現時点でAI技術には環境問題や人権問題、高齢化社会、人材不足などの社会課題を解決できる可能性があり、多くの分野で導入が進んでいます。例えば、とある企業では絶滅が危惧されているザトウクジラの保護にAI技術を活用しています。AIで海底マイクから録音したデータを解析し、その結果ザトウクジラの行動を調査できるようになり、保護活動へと繋がっています。また医療現場でもAIは活用されています。スマートフォンで撮影した写真をAIが解析し、いくつかの質問に回答することで自動診断が行われ、病気の可能性を教えてくれる技術です。医療分野でAIが広くゆきわたると将来的に早期発見が難しいがんを見つけることができるようになるかもしれません。世界的な医師不足の中でも、AIによって多くの医療に関する社会課題の改善が期待されています。
その他、働き方改革の支援やいじめ防止として活用されています。いじめを防ぐための対応策の一つとして「いじめ予測分析システム」があります。AIが過去のデータを分析しいじめが深刻化するリスクを瞬時に判断する仕組みで人出不足の教育現場での導入を呼びかけているそうです。AIという最新技術でいじめを解決できるかもと機体する人がいる一方、本当に解決できるのかと疑問に思った人もいるのではないでしょうか。私が思うに、いじめの早期発見と適切な対処には子供達との対話が手がかりとなります。しかし、子供達はいじめについて周りの大人達と対話することに抵抗を感じることもあるのではないでしょうか。そういった点で大人の代わりに話を聞くアバターロボットを使用することで子供達がいじめについて話しやすい環境をつくれるのはとても良いなと感じました。その一方でAIがいじめを予測できても、現場の大人が動かなければ意味がありません。
いじめは放置するとエスカレートすることが多く、周囲がいじめを見て見ぬ振りをしたりするといじめはひどくなります。そうしたケースが自分もあったと思う人もいるかもしれません。AIで高リスクと判断された場合、どういう対策を大人が行うのか方針などをしっかり策定して実施しなければいけないと思います。つまり、取り組む姿勢こそが大切なのです。批判もある一方でAI導入により、いじめ問題による関心が高まったり何かしらの糸口が見つかるかもしれません。今困っていたりする子供がいれば、ただちにその行為をやめさせる。勿論これが第一優先ですが、一部AIの力を借りてそれによって生まれた時間を大人が子供との時間に使うという事であればシステムの導入は大いに意味があると思います。どんな素晴らしいAIを使おうとも判断基準や対応を人間が構築できなければ解決はできません。解決したいという人間の意志がAIを進化させ、いじめ対策やほかの社会問題への対策が多岐にわたる未来がくることを願っています。
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