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キツネは北海道に広く生息しており、北海道を代表する動物として、親しまれています。しかし、キツネの中にはエキノコックスという寄生虫を持っている個体がおり、適切に対応していないと、人にも感染する可能性があります。エキノコックスに感染しないために、正しい知識を身につけ、キツネと共存していきましょう。
エキノコックスは主にキツネに感染する寄生虫です。
キツネの糞の中に排出されたエキノコックスの虫卵が、人の手や山菜、沢水などを介して、口から人の体内に入り、肝機能障害などを起こすことがあります。これがエキノコックス症です。なお、人の糞便には卵は含まれていないため、人から人へ感染することはありません。
また、犬もキツネと同じく、感染した野ネズミを食べると、感染することがあります。
エキノコックス症は、以下の予防対策をしっかり実践することで感染を防ぐことができます。
また、札幌市民の方で感染の不安がある場合は、各区保健センターで血液検査を受けることができます。(札幌市保健所ホームページ)
人がエキノコックスに感染しないために
犬を飼っている方へ
犬はエキノコックス症に感染してもほとんど症状を示しませんが、糞便中に虫卵を排出するため、飼い犬から人に感染してしまう恐れがあります。犬は感染した野ネズミを食べることで感染するため、飼い犬が野ネズミを食べてしまうのを防ぐことが大切です。
キツネの生態に基づいた対策を取り、適度な距離を保つようにしましょう。
もしも、自宅の庭などにキツネが来てしまったら・・・
キツネにとって居心地が良くない場所だと思わせ、定着しないようにすることが重要です。以下の方法で、キツネが寄り付かないようにしましょう。
キツネの糞を見つけたら
処理方法 |
キツネの糞は直接手で触れず、使い捨て手袋、マスクを着用し、割りばし等を使って二重にしたゴミ袋に密封して、燃やせるゴミとして処理しましょう。 |
キツネの糞の特徴 | 犬の糞よりやや小さく、細長い形状です。ネズミを食べるため、糞の中に毛が混ざっていることがあります。大きな石の上など、目立つところに1個ずつ糞をする傾向も知られています。 |
虫卵の消毒 |
虫卵に粘着性はないため、洗えばすぐにとれますが、以下の消毒方法もあります。 虫卵はあまり熱に強くないため、100℃で1分間の加熱で確実に死滅させることができます。また、消毒場所がコンクリートや防水タイルの場合は、3.75%以上の濃度の次亜塩素酸ナトリウム溶液を散布し、少なくとも2~3時間放置することで、不活化が期待できます。 一方、アルコール消毒や冷凍処理にはほとんど効果がありません。 |
キツネの生態
体重 | 成獣で3~10キログラムくらい |
食べるもの |
雑食で野ネズミ、昆虫、鳥、動物の死体、爬虫類、両生類、果実、野菜、残飯など、なんでも食べる。 |
活動時間 | 基本的には夜行性。出産、子育ての時期は餌を求めて昼間も活動する。 |
活動範囲 | 都市では4平方キロメートルを縄張りとしていると言われているが、個体や環境によって大きく変わる。 |
生活サイクル |
1~2月:交尾 3~4月:出産 5~7月:子育て 7月以降:独立、分散 |
キツネの巣 | 人目に付きにくい土手や物置の床下などに巣穴を掘り、春に4~5頭の子ぎつねを出産する。秋になると巣は使われなくなるが、次の年の子育てに再度使われることがある。 |
性格 | 臆病で警戒心が強く、頭が良い。通常、人を襲うことはない。しかし、子育て時期は敏感になっており、人が近づいた際などに威嚇をする場合がある。 |