西野地区一帯は、かつて市内有数の稲作地帯だった歴史を有し、昭和初期には脱穀や精米に利用した水車が140基もありました。当交流会は、その歴史や先人たちの英知と努力を地域の子どもたちに語り継いでいくことを目的として、平成21年から行われています。
会の冒頭、西野の歴史を伝える「語り部の会」では、その昔、美味しいと評判の「西野米」が収穫されていた様子や、地域にまつわるエピソードなどが語られ、子ども達が興味深く耳を傾けていました。
次に、すり鉢とボール等を使った手作業による精米の大変さを体験後、水車を利用した精米を見学し、先人達の工夫を凝らした技術に目を丸くしていました。
また、まき割りを体験し、そのまきで火をおこし、羽釜を使ってご飯を炊き、精米から炊飯まで昔ながらの炊事の大変さを体験しました。
さらに、稲わらで縄を結い、縄跳びを楽しみ歓声が沸いた後、最後には、町内会が腕を奮って調理した美味しいカレーを炊いたご飯にかけて食べ、お代わりの行列を作りながらお腹一杯いただきました。
当交流会は、実行委員である昭和・西野連合町内会、青少年育成委員会、子ども会連絡会、地域の児童会館・小学校等の皆さんが協力し様々な工夫を凝らして進めるとともに、小学生のサポート役として西陵高校ボランティア局の生徒が活躍し盛り上げてくれました。
参加した小学生は、西野地区にかつて住んでいた先人達に思いを馳せながら、地域の方々と一緒に当時の体験を通じて歴史や文化を学ぶことができ、貴重な思い出となったことでしょう。