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ホーム > 北区の紹介 > 北区制50周年記念特設ページ > 新春座談会~区長×区民で語る北区の未来~

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更新日:2022年12月21日

新春座談会~区長×区民で考える北区の未来~

2022年に区制施行50周年を迎えた北区。2023年は、より魅力的で住みよい北区を目指し、次の50年に向けて第一歩を踏み出す年です。今回は、新たな50年を担う世代の皆さんに、佐々木北区長と「北区の未来」について語り合っていただきました。

※広報さっぽろ2023年1月号北区民のページに掲載した座談会の全編です。座談会は2022年11月21日(月)に行われました。

はじめに

 

座談会

 

北区は、2022年に区制50周年を迎え、それを記念して、「ぽっぴぃフェスティバル」や地下鉄北24条駅・北区役所周辺への記念プランターの設置、「健康ウオーキングチャレンジ50」など、さまざまな事業を行ってきました。

2023年は、次の50年の第一歩ということになります。今日は、次の50年を見届けていただける皆さんと、今後の北区についてお話ししたいと思っています。きっと、私たち行政が気付かないような視点をお持ちだと思いますので、今日はいろんなお話をできたらと思っています。

 

 

 

座談会

 

 

私は、麻生にある覚王寺の住職をしながら「認定NPO法人おてらおやつクラブ」という団体の活動に参加し、北海道での広報を担当しています。同団体では、主にお供え物をひとり親の貧困家庭やそれを支援する団体にお裾分けする活動を行っています。

ほかには、麻生商店街の理事や保護司の活動をしながら、「あさぶじかん」という麻生地域の情報誌を作成しています。お寺がもともと地域コミュニティの場であったということもあり、自分自身もできることがあればという思いで活動をしています。

 

 

 

 

座談会

私は、大学生のボランティアサークルである「学生と地域で考えるまちづくり会(通称:NeoLos(ネオロス)幌北)」の代表をしています。また、2022年は「アニマドーレ」という、高校生主体で食や農を通じて生き方を考えたり、生産者と消費者をつなぐ担い手を目指したりする活動に、生徒たちのサポートをする大学生スタッフとして参加しました。

ネオロスでは、主に幌北地区のまちづくりの活動を行っています。町内会の清掃や花壇の整備、見守りが必要な高齢者世帯に配布する防犯カレンダーの作成など、学生ながらにできることを行っています。

ネオロスへの参加については、もともとボランティアなど、裏方に回ってさまざまな活動を支えることに興味があったことと、自分のマンションに貼ってある地域のお知らせを見たときに「自分の住んでいる地域のことなのに自分は何も知らない」と感じて、学生のうちに地域の活動を知っておくべきだと思ったことがきっかけです。いきなり自分の地域の町内会活動に住民として参加するというのはハードルが高いと思い、学生としてまちづくりに参加できる場所を探していたところ、ネオロスを見つけました。

 

 

座談会

 

私は、日中は金融機関で働いています。今は違う支店ですが、4年間地元である篠路の支店で働いていました。

小学生の頃から、町内会の中の子ども会に参加しており、子どもたちや親と一緒に地域を盛り上げる活動をしてきました。

篠路駅が高架化することになった当時、まちづくりを考えるワークショップに参加したことをきっかけに、現在は「しのろ紙袋ランターンまつり」の実行委員長を務めています。

ほかにも、高架化に伴う篠路のまちづくりに関する検討委員会にも参加しています。実際に篠路の市有地をどのように活用していくか、高齢化が進んでいる篠路地区で、どうやって若い人を巻き込んでまちづくり活動を行うかなどについて話し合いをしています。

 

 

活動を通して感じる地域の課題

(区長)活動を通して感じる課題や、こんなことに困っている、疑問に思っていることなどを教えてください。

(内平さん)おてらおやつクラブの活動の背景として、貧困の問題があります。現在子どもの7人に1人、ひとり親世帯でいうと2人に1人が貧困世帯であるといわれています。特に問題なのが、誰にも「助けて」と言えない、頼ることができない、という地域からの孤立です。

座談会

▲お裾分けするお供え物のお菓子などを梱包する内平さん

地域とのつながりが希薄化しているということをおてらおやつクラブの活動以外でも感じます。例えば、麻生は学生も多い一方、一人暮らしの高齢者が、誰とも関わらずに一人で生活していることも少なくないです。そういった「孤立」が地域の課題だと感じます。

(区長)高齢化も進み、さらにコロナ禍で人と人とのつながりも少なくなって、なお一層そういった状況がありますよね。

(長山さん)ネオロスでは地域のイベントを行うことが多くあります。例えば小学校で行う大きなお祭りを、町内会が主体で、ネオロスがお手伝いするという形で行っていました。しかし、コロナ禍で中断され、今それを再開するという話になったときに、予算やコロナの問題以前に、運営する人たちの気持ちが離れていると感じます。

コロナ禍で、多くの方の日常生活が大きく変化した結果、自分の生活に精いっぱいな状況になり、地域活動に対して距離ができていると思います。今まで地域活動を担ってくれていた元気な高齢者も、今は仕事をするというふうに変わっていて、まちづくりにまで参加する時間がないのかもしれません。

また、若い世代の方も、地域に対する愛着や興味が少ない方が増えていると思います。人手はあっても、地域活動に興味がなかったり、興味があっても実際に活動に参加はできない、という意味で、担い手不足が深刻だと思います。

座談会

▲オンラインでNeoLos幌北特製「幌北かるた」を子どもたちと楽しむ長山さん

(区長)内平さんの話とも通じますが「地域に関わろうという気持ち」が少なくなっていると感じるということですね。

長山さんから「自分の生活に精いっぱい」という話がありましたが、遠藤さんはお仕事をされながら地域活動を行っていますよね。そういった立場から感じる課題はありますか?

(遠藤さん)篠路は高齢化が進んでいる地域です。今まで、60~70代の方などがパワフルに活動してくれていたおかげで、私は仕事をしながらでもまちづくりに関わることができました。しかし、コロナ禍で地域活動が停止した中で、今までそういった地域活動の基礎をつくってくれた高齢者もさらに高齢になり、活動に参加するのが難しいこともあると思います。

その反面、小学校のPTAをしている方など、30~40代で地域活動に参加されている方もちらほらいます。そういった若い世代の方が地域活動につながるきっかけが必要だと思いますし、今後のまちづくりに関してのキーポイントになるのではないかと思います。

私の同世代(20代)は、まちづくりに参加するきっかけも時間もないのが正直なところかもしれません。

一方で、篠路は中学校、高校がボランティアにとても力を入れていて「何かあったら声を掛けてください」「ぜひうちに手伝わせてください」と言っていただいているのですが、そういったお声をいただいても、そういった方たちを実際にどうやって地域活動につないだらよいかが分からない、というのが悩みです。うまくつなげられれば、地域で一体となって良いまちづくり活動ができると思います。

(区長)今まで地域活動を担ってくださった方たちが高齢になって、活動が滞る中で、新しい力を取り入れたい、という悩みはありますよね。

PTAだったら「おやじの会」とか、学校でのボランティア活動とか、さまざまな活動がある中で、それをどうやって地域の中でつなげていくのか、皆さん課題と感じていると思います。その課題を解決するためにどうしたらよいか、アイデアはありますか?

 

課題を解決するための区民・行政の役割

(遠藤さん)例えば、私は篠路で4年間働いていて、会社自体が商店街など地域の方とつながりがあるからこそ、地元のお祭りのお手伝いをするといったように、団体に属していることで横のつながりが生まれ、まちづくりに参加するといった状況にありました。

逆に、ただその地域に住んでいるだけだと、地域活動に関する情報を得る場所がなかなか無いのが現状だと思います。

広報さっぽろも毎月拝見していますが、「この地区ではこういったボランティアを募集している」などPRができれば、「地域にはこんな活動をしている人がいたんだ」といったつながりができたり、「こういったところでボランティア活動ができるんだ」といった情報共有ができるのかなと思います。

(区長)行政が持っている広報媒体としては、広報さっぽろやホームページなどがあります。今、若い方が情報を得るツールとして何がありますか?

(遠藤さん)やはりSNSじゃないかと、会議などでも話に上がります。ただ、そういった地域活動などの内容のSNSを、わざわざ見る方が少ないというのも一つあると思います。興味のあるページしか見ないと思うので、視界に入らないのではないかと活動をしていて感じます。

私の勤務先では、会社のポストに入ってくるチラシや冊子など、地域の情報が書いてあるものは社員に回覧されるので、そういった形でも情報が入ってきますね。

(区長)そういった状況では、多くの人の目に触れるような広報さっぽろをさらに充実させるというのも必要ですね。

内平さんの制作している地域情報誌「あさぶじかん」はどのような方々に発信されているのですか?

座談会

▲覚王寺が発行する麻生地域情報誌「あさぶじかん」

(内平さん)まずは地元の方に読んで欲しいという思いがあります。覚王寺の前や情報誌の取材先、銀行の地域インフォメーションスペースなどで配架しています。一気に皆さんに知ってもらおうというのは難しく、地道に少しずつ認知度が上がっていったらいいなと思います。

地域情報誌を制作する中で、「伝え方」というのが非常に大切だと思いました。例えば、地域活動の様子や地域の歴史、文化などを型通りに広報するだけでは興味を持ってもらえないと思います。「どうしてこの活動が始まったのか」などの活動の背景を伝えたり、「その歴史や文化が今、現在の人々の生活につながっている」という伝え方をすれば、「実はその先には地域の魅力がある」というふうに思ってもらえると思います。どのように発信するのかというところが重要で、今後も地域情報誌を作っていく上で工夫していきたいと思います。

(区長)長山さんは先ほど、いきなり町内会の活動に参加するのはハードルが高い、とお話しされていましたね。それはどうしてでしょうか。

(長山さん)「高齢の方の集まり」「どこで活動しているかわからない」「一人で参加するのは怖い」といったイメージがあると思います。

町内会の活動をしている方と住民が交流できる場が必要だと思います。

広報さっぽろなどでの地域活動のPRは、その活動に興味があるけど何から始めていいかわからない方に対しては有効だと思いますが、「町内会って何?」「まちづくりって何?」という方の目には触れないと思うので、イベントをもっと開催するべきだと思います。

「まちづくり」を全面に出すイベントだとハードルが上がるので、例えば、市民の皆さんが歩いていてついでに見られるようなイベントをチ・カ・ホで行うだとか、地域のお祭りなど多くの人が足を運ぶ場で、地域活動の紹介や実際に活動されている方と住民が交流できるブースなどを作ってはどうでしょうか。

(遠藤さん)篠路ではそういったイベントを過去にやっていました。篠路のまちづくりに関するワークショップが行われていたときに、商店街のお祭りのブースを一つ借りて、まちづくり活動の様子の展示などを置いて、地域の皆さんに「篠路がどんなまちになってほしい」「どんなものがあったらいい」などを紙に書いて貼ってもらうというものをやっていました。

そうすると、今まで出会わなかった方の意見が聞けますし、ただのお祭りだと思ってきた方が、気軽にまちづくりに入っていけるきっかけになると思います。

(区長)北区が9月に開催したぽっぴぃフェスティバルでは、もう少しそういったことをできたらよかったかもしれませんね。

内平さんは、「住職」という立場で、地域の方とどう関わっていますか?

(内平さん)以前、「麻生商店街みらい会議」というものが覚王寺で開催されました。そこで「地域の魅力って何?」という話になったときに、麻生地区には3つのお寺が近くに集まっているのですが、それを魅力に感じてくれている方が意外と多かったのです。「お寺が3つも集まっているのだから、まちづくり、地域コミュニティのために使ったらどうか」といった意見を地域の方からいただきました。「お寺って魅力のある場なんだ」と気付きました。

それをきっかけに覚王寺で「あさぶおすそわけマーケット」を開催することになるのですが、お寺が地域交流の場にもなり得るということは、周りの方から気付かされたことですね。

(区長)区内のお寺のネットワークはあるのですか?

(内平さん)最近は宗派を超えたつながりというのも生まれていますね。

(区長)覚王寺の活動に影響を受け、地域活動に力をいれるお寺も増えていくかもしれませんね。

お話を聞いていると、町内会などの活動の情報にもう少し気軽に触れる場の提供とか、働きながらでも地域に関われるきっかけづくりとか、たくさんの方に地域に対して興味を持ってもらう工夫が必要なのですね。

そのために、行政は何ができると思いますか?こういったことをしてほしいなどありますか?

(遠藤さん)篠路の高校生が授業で、しのろ紙袋ランターンまつりについて学んでくれたのですが、インターネットで篠路について調べても、全然情報が出てこなかったそうです。行政として、地域の情報はもちろん、「こんな方が地域活動で活躍している」ということをもっとSNSなどで発信していただきたいです。若い世代の担い手を増やすために必要だと思います。

座談会

▲自身が実行委員長を務める「しのろ紙袋ランターンまつり」で、ランタンに灯をともす遠藤さん

(区長)まちづくりセンターなどでは情報発信がされていると思うのですが、まだまだアナログなのかもしれません。

(遠藤さん)「この活動にどんな人が関わっていて、なぜこの活動が始まったのか」というのが知られていないと思います。そのまちで何が起こっているのかを、地域活動に関わっている人しか把握していないと思います。

 

わたしが考える50年後の北区の姿

(区長)50周年を迎えた北区が、今後どうなっていくか、どうなってほしいか、どうしていきたいか、語っていただけますか。

(内平さん)実は私、小さい頃は自分が育った麻生のことをあまり好きではありませんでした。早く出たいと思って東京の大学にいきましたが、住職として麻生にまた戻ってきて、地域の活動に関わっていくと、不思議と麻生を好きになっていきました。

特に地域の情報誌を作っていく中で感じたのが、自分が全然麻生のことを知らなかったということです。これまで地域で築かれてきた歴史や文化はたくさんあって、それを知れば知るほど、麻生で生まれ育ってよかったなと感じます。

北区に住む一人一人が地域のことを知って、好きになって、その好きな場所を自分たちでつくっていこうと思う、そのような人が増えていくことが理想です。

(区長)東京にいたときに感じた札幌の良さはありますか?

(内平さん)知らない土地である東京と比べて、札幌では地域の方が顔見知りで、それが心地よかったです。身近に知っている人が増えると生活が楽しくなるので、人とのつながりがどんどん生まれていったらいいなと思います。

(遠藤さん)篠路にずっと住んでいて、小さい頃から見守ってくれていた大人たちが、自分が大人になってもかわいがってくれて、本当にありがたいことだと思います。

今後は自分が見守る立場になって、子どもたちはもちろん、地域の方とのコミュニケーションをとって、「この人がいるから安心できる」と思ってもらいたいです。また、「やっぱり篠路が大好きだ」「篠路に住んでいたい」といった愛着を持つ人が増えていってほしいなと思います。

私は、今は篠路を出て、麻生に住んでいますが、近いうちにまた大好きな篠路に戻る予定です。

地元で人とつながってきたから感じる気持ちだと思うので、そういったことを他の方にも感じてもらえる活動をできたらなと思います。

(区長)幼い頃に地域の方に見守られてきた経験というのはすごく大切で、そういった方の「今度は自分が次の世代の子どもたちに」という思いが、地域のつながりをつくっていくのですね。

以前はラジオ体操や夏祭りなど地域の方と触れ合う機会が多かったですよね。そういったものもまた増えていくといいですよね。

(長山さん)自分の住んでいる地域に対して、主体性をもって活動をしているような地域がいいなと思います。

住んでいる地域を「ただ自分の家がある場所」と思うのではなく、自分の地域は自分たちがつくっているんだという意識を一人一人が持って、その結果生まれる地域の絆が愛着につながって、仮にその地域から出ることになっても、また戻ってきたくなるような地域が理想です。

また、「北区と言えばコレ!」といった活動がたくさん増えていって、他の区の人に自慢できるような地域であってほしいと思います。

(区長)地域に愛着があるから活動をする、活動を通してまた愛着が湧く、といったように好循環が生まれるといいですよね。

座談会

▲さまざまな意見が飛び交い、有意義な座談会となりました

 

終わりに

(区長)今後の意気込みや、今日の座談会を通しての感想やご意見・ご質問などあれば教えてください。

(長山さん)北区に住んで、地域活動を行っていく中で、地域で活動している方の姿を見て、とてもカッコイイと思うようになりました。ただ、自分が周りの人から何かを受けて、それをまた違う人につないでいくという考え方はなかったので、遠藤さんの「地域に育ててもらったから次は自分たちが」というお話が非常にすてきだと思いました。

そういった考えをもっている遠藤さん自体が、地域活動において大切な存在だと思いました。

(内平さん)私も、皆さんのお話を聞いている中で、自分も地域に育てられていたんだなと改めて感じました。

(遠藤さん)内平さんに質問なのですが、麻生商店街は、どのような年齢層の方が多いのでしょうか。皆さん代を継いで、2代目、3代目の方が多いのでしょうか。

(内平さん)麻生は、チェーン店が多くなってきていて、昔からの商店がどんどん少なくなっています。私が麻生商店街振興組合に加入した10年程前は、70~80代の方が多かったのですが、最近は40代の方なども増えています。それに合わせて、SNSを活用したり、まちづくりに対する姿勢など、麻生地区は少しずつ変わっていっていると思います。

(遠藤さん)篠路も商店街がありますが、2代目、3代目の比較的若い方も活躍されています。若いながらに昔から篠路を知っている人たちで集まって話をすると、例えば「今までずっとやってきたこの活動は続けるべきなのだろうか」といった意見が出ることもあります。そういった意味で、地域に新たな風が吹き込まれるということは大事なことだと思います。

(内平さん)おてらおやつクラブの活動の中で、いま安平町と連携しています。例えば、ひとり親家庭で、児童扶養手当の手続きに来た方に対して、おてらおやつクラブのパンフレットを渡してもらったりしています。

北区でも、そういった方が行政とだけつながるのではなく、「もちろん行政もサポートをするけど、こういった団体や支援活動もありますよ」といった情報提供をしていただけたらありがたいと思います。つながりをたくさん持つことが大切だと思います。

(区長)遠藤さんが、勤務先でも地域の情報が回覧されるとお話されていましたが、若い方は職場にいる時間が圧倒的に長いと思うので、行政としてもそこに対するアプローチができるのではないかと思いました。

(遠藤さん)個人にではなく、企業に「こういった活動のご協力をお願いします」とアプローチするのは有効なのではないでしょうか。北区以外に住んでいて、北区に職場があって通勤している方たちにも、地域の活動に参加してもらえる良いきっかけになると思います。

(区長)そうすれば、今度は自分の住んでいる地域の活動に目を向けてみようとなるかもしれませんよね。若い方を巻き込む一つの手段になり得そうですね。

長山さんは学生の立場で活動されていますが、今後就職したらご自身の地域活動は変わっていきそうですか?
 

(長山さん)私は、将来教員になりたいと思っています。就職後は、地域活動の時間をつくることは難しいのかなと思っていますが、地域に対する興味を持ち続けることだけは忘れないようにしたいと思います。

学校での教育も、地域活動につながることがあると思います。

例えば、学校の中にも一つの社会があって、それを子どもたちがつくっています。子どもたちは自分たちの過ごす場所なのだから、主体性をもって学校側に要望を伝えたり、自分たちの社会をより良くしていくという気持ちを持つことが大切だと思っています。そういった意味で、学校という社会に子どもたちが興味を持つということを教員の立場から伝えて、子どもたちが大きくなったときに、それを地域活動にも生かしてもらうことで、地域に還元できたらいいなと思っています。

(区長)学校での活動の中で、自分が何か頑張って学校という社会が動く、といった成功体験を積むことで、大人になってそれを地域活動に活かしていけるかもしれませんね。

(長山さん)自己紹介の時にお話しした「アニマドーレ」での活動には、高校生が農の生産者と消費者の橋渡しを担うというコンセプトがありました。その活動をする中で、子どもたちを通して大人が改めて地域のことを知るといった機会もつくれるのではないかと感じました。

子どもたちの声というのは、みんな素直に受け入れることができるのではないかと思いますし、子どもたちも、地域のことを調べていく中で、地域を好きになれるのではないかと思います。子どもたちが地域のことを知っていって、それを地域の方に伝えるといった場も、学校生活の中で増えていくといいと思います。

(遠藤さん)実際にそういった活動を授業で行っている学校もあるそうですよ。例えば、地域活動を行っている人を学校に呼んで、生徒の前で講義をしてもらったり、高校生が地域と一体となって活動しているそうです。学生たちは調べる力も意欲も大人より強いと思うので、教育の中で地域活動をすることを通して、今度は自分の子どもにも、といった思いが生まれ、地域活動につないでいけるのかと思います。

(区長)貴重なお話をありがとうございました。まさにこれからの地域を支えていく若い方の意見が聞けて大変参考になりました。これからも若い力で地域を支えていただき、私たちと一緒に北区をつくっていっていただけたらと思います。

座談会

▲座談会後にみんなでパシャリ

 

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