~札幌市資料館編~
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スタッフならではのお話をぜひご覧ください!
札幌市資料館は大正15年(1926年)に札幌控訴院、現在の札幌高等裁判所として完成し、令和3年(2021年)で95周年を迎えました。当時、全国に8つの控訴院が建てられ、今も建物が残っているのは札幌と名古屋だけ。外壁には札幌軟石という石※を使っていて、全国的にも貴重な建物で、令和2年(2020年)に国の重要文化財に指定されました!
※札幌軟石は、4万年前に支笏湖ができた時、その火山活動で流れ出た火砕流(かさいりゅう:高熱の岩石や破片が斜面を流れ下る現象)の堆積物が固まった石で、平成30年(2018年)11月に北海道遺産に選定されました。
(上の写真:秤(はかり)と剣(つるぎ))
(上の写真:法の女神テミス像)
まず入口に入る前に上を見てみましょう。正面玄関の上には、法の前の平等を示し、目隠しをした「ギリシャ神話の法の女神テミス像」、その左右には公平を表す秤(はかり)と正義を表す剣(つるぎ)が彫られています。実はこの女神像、当時全国に建てられた控訴院のうち、あるのは札幌だけ!19歳の若い職人が作ったと言われています。そのほか、さらに上の方に丸い枠だけが残っている場所があります。当時、そこには銅で作られた菊の紋章がありました。今は取り外しているため普段見ることができませんが、札幌高等裁判所で保管されています。建物の外側だけでもいろいろな工夫があるので、ぜひじっくり見てみてください!
(上の写真:玄関ホール)
(上の写真:らせん階段とステンドグラス)
(上の写真:天井の装飾)
さっそく中に入ると、つい見逃してしまいそうですが、玄関ホールや廊下など、いろいろな場所が「アーチ」のつくりになっています。実は、このホールにも外壁と同じように札幌軟石が使われているのです。さらに中へ入ってみると、白いらせん階段と青と黄色に赤がアクセントになったステンドグラスがとても印象的!また、天井の美しい装飾は場所によっていろいろなデザインになっているので、天井にも注目してみてくださいね♪
今は、札幌の歴史資料や、札幌出身の漫画家のおおば比呂司(ひろし)さんの作品を展示したり、法・司法を学ぶイベント、札幌国際芸術祭などのアートに関する資料を閲覧できる「SIAF(サイアフ)ラウンジ」、貸しギャラリーなど、多くの人に利用され親しまれています!
札幌軟石でミニ石蔵を手作りするアートイベントなど、様々なイベントが開催されているので、見て体験して、ここで刻まれた歴史を感じてみませんか?
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