~札幌市時計台~※本イベントの応募は終了しました
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スタッフならではの見どころ解説をぜひご覧ください!
1878(明治11)年に開拓使によって建てられた建物で、今も残っている日本で最も古い時計台です。 まず、札幌農学校(現在の北海道大学)を作るときにお手本にした学校が、アメリカのマサチューセッツ州立農科大学です。 その大学の授業で行われていた兵式訓練を、札幌農学校でもできるように・・・と初代教頭のウィリアム・スミス・クラーク博士が考えてつくった建物が、この時計台(旧札幌農学校演武場)なのです。 その他にも、体育の授業や入学式・卒業式など行事を行う中央講堂として使われてきて、1970(昭和45)年には国の重要文化財に指定されました。 創建から140年以上も、札幌のまちの歩みや私たちの生活の移り変わりを見守ってくれています。
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長い歴史があるこの建物は、兵式訓練や行事だけではなく、祝賀会や講演会などに使われていましたが、その他にも、ちょっと変わった使われ方もしていたんです。
例えば大火で裁判所や札幌郵便局郵が全焼したときには、法廷や郵便事務所として使われたこともあったとか・・・。
そして、1911(明治44)年から1966(昭和41)年まで、ここに図書館があったことを知っていますか?
戦時中は一時閉鎖されていたこともありますが、1955(昭和30)年前後からは学生の利用が増え、受験の時期には時計台を囲むくらい長い列が毎日できていたほどでした。
今も小展示室(1階)にある図書資料コーナーには、いろいろな資料がそろっているので、ゆっくり見てみてください。
[上写真:1957年以降撮影時計台(市立図書館があったころ)の周りには
入館を待つたくさん学生が並んでいる様子]
創建100年を迎えた時には、札幌の歴史を伝える展示施設「札幌歴史館」として開館しました。
明治以降の歴史をわかりやすく紹介する展示室は、まちの歩みを振り返る空間となったのです。
現在も、演奏会や講演が開かれ、市民や観光客が気軽に訪れることがきるまちのシンボルとして親しまれています。
[上写真:1976年撮影「札幌歴史館」の様子(画像提供:札幌市公文書館)]
昔からまちの中心にある時計台ですが、実は、ずっと今の場所にあった・・・わけではないんです。
最初は今とは違う場所、現在地の約100メートル北東、北2条道路上の位置に建てられていました。
では、なぜ場所が変わったのでしょう。
きっかけは、1903(明治36)年に札幌農学校が現在の北海道大学の位置へ移転したことでした。
その時に、建物と土地は札幌市(当時の札幌区)が借りることになり、時計台が最初にあった場所まで北2条の道路を伸ばすことになったため、現在の位置に移ることになりました。
移動すると言っても立派な建物です。どのように移動させたのかな…と不思議に思いませんか?
詳しいことはわかっていませんが、解体せずに、人力で引っ張って移動したようです。
最初に建てられていた場所の近くの歩道に、今は石碑がありますので、ぜひ見に行ってみてください。
[上写真:演武場跡碑は、北1条西2丁目街区の北側歩道上にあります]
赤い屋根に白い壁のイメージがある時計台ですが、他の色を想像したことはありますか? 最初はグレー色、次に、1924(大正13)年までは薄茶色になり、大正または昭和にはなんと薄グリーン色に!
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屋根を見ると、つい、シンボルの「時計」に目を奪われてしまいますが、煙突もあることを知っていますか?
煙突が使われていたころは、そこから煙が出ていましたが、今はどうなっているのでしょう。
1995(平成7)年から3年間ほど行った改修工事の時に、地震で壊れてしまわないように煙突の補強工事も行っていて、その時に煙が出る穴を塞ぐことになりました。
そのため、今はもう煙が出ていませんが、この耐震補強によって、時計台は震度6の地震が発生しても倒壊しないほどになりました。
このように、心を込めて修理をしながら、私たちのまち札幌を長年見守ってくれているこの建物を、大切に守り続けています。
[上写真:時計の手前に見える筒状のものが煙突です]
また、外から時計台を見ると、赤い星がいくつも飾られていることに気が付いたでしょうか。それは、開拓使のシンボルマークで北極星を表したものです。
赤い星は全部で17個ついているので、ぜひ帰る時に探してみてください。
ちなみに、当時、実際に飾られていたものは、大展示室(1階)に展示されているので、目の前でじっくり見ることができますよ。
[上写真:大展示室(1階)に展示されている赤い星]
館内を巡りながら、時計台や私たちのまちの歴史を感じてみませんか?
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