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更新日:2011年2月26日

ピリカのプールデビュー

 ■ピリカ、スイマーとしての才能を発揮

 2006年4月23日日曜日、ホッキョクグマのピリカが初めて水泳に挑戦しました!

 ホッキョクグマの学名「Ursus maritimus」の意味は「海に住むクマ」というくらいですから、彼らはクマの中で最も泳ぎや潜水が達者です。

 とはいえ、赤ちゃん時代は水を怖がり、母親から水泳を教わることが多いはずなのですが・・・なんとピリカは自ら進んでプールに入ったのです。(現在釧路市在住のピリカの姉ツヨシは、初めのうちはプールを嫌がり、母親ララに抱えられて水に入っていたものです)

 慎重でちょっと臆病なピリカが、水を張ったプールを前にどんな反応をするのか、ララからどんな指導を受けるのか、少し楽しみにしていた職員は拍子抜けでした。
 ほんの少しためらったあとは、とても楽しげにプールで泳ぎ続けていました。
 心配そうに見守っていたララもこれには驚いたかもしれません。

 夏には活魚をプールに放して、ララとピリカの漁(?)をお客さまにご覧頂く予定です。

 この様子だとピリカは魚を捕らえるのも上手いかもしれません。

 お楽しみに!

■ホッキョクグマと海と地球温暖化

 ところでどうしてホッキョクグマは泳ぎが得意なのでしょう?
 彼らの生息地は北極圏の海岸や氷海の上で、主食はワモンアザラシやタテゴトアザラシといった海生哺乳類です。時にはイッカクやシロイルカのような大型の獲物を狩ることもあります。
 泳げなければ北極海で食べ物にありつくことは困難です。
 ホッキョクグマは獲物を狩るために、泳ぎに適した長い四肢、ストローのように空洞になった浮力を持つ体毛、閉じることのできる鼻孔を獲得したのかもしれません。

 とはいえ、アザラシたち海生哺乳類に泳ぎで敵うはずもありません。
 ホッキョクグマは氷海の上で、獲物の匂いを探し、アザラシなどの呼吸穴で待ち伏せしたり忍び寄ったりして狩りを行うのです。

 ですから、海に氷が張っていない季節は、ほぼ断食の状態です。

 近年は温暖化の影響により、北極海に氷が張る時期が遅くなり、かつ溶けるのが早くなったと言われています。
 これではホッキョクグマは狩りを短期間しかできず、冬を越して子供を産み育てるのに充分な脂肪を蓄えることができません。
 今後20~30年の間にホッキョクグマが絶滅してしまうという説もあるほどです。(ホッキョクグマのみならず、地球温暖化の影響によってありとあらゆる動植物が悪影響を被っているといわれています)

 もしピリカを可愛いと思ってくださったなら、野生下のホッキョクグマの子供たちのこともほんの少しだけ思ってみてください。

 生物の多様性がこれ以上損なわれれば、ヒトも暮らしにくくなる一方です。

 ピリカを見ているとその愛くるしさにとても癒されますが、同時に生態系について考えてみることも必要だと思うのです。
 動物園はそのための場でもあるのです。

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ホッキョクグマは泳ぎが得意なんだよ。

ララの心配をよそに・・・

泳ぐの楽しい!

疲れたから昼寝。

浮かんだ木で遊ぶピリカ。

また来てね。


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