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更新日:2011年2月24日

No16.トナカイを新しい人気者に!

マルッとまるごと円山動物園-札幌タイムス掲載記事

トナカイを新しい人気者に!

トナカイは、この3年くらいの間に数が急激に減ってしまっていたので、ことしはどうしても赤ちゃんを生ませたかった。トナカイを動物園の人気者に加えたくて…。
うちの動物園でトナカイを生ませたのは4年前が最後。それまでは数がたくさん居たので、こどもが生まれないようにオスとメスを分けて飼育していました。
今年は、3頭のメスが妊娠しましたが、1頭は出産後すぐに死んでしまい、2頭目と3頭目は生まれてすぐに建つことが出来ず未熟児で生まれてきました。親が高齢だったため体の弱い子が生まれてきたのでしょうね。2頭目もすぐに死んでしまって、今残っているのは、5月22日に生まれたメスのトナカイ1頭です。
この赤ちゃんはすぐ親から離し、人工飼育にしました。トナカイの人工飼育の例が少ないため試行錯誤の連続でしたね。ミルクは牛の初乳を使うのですが、その濃度によっては下痢をしたり、哺乳瓶の飲み口が合わなくて、ミルクを飲まないまま死んでしまったりすることもあるので、本当にその状況に合わせて、その都度その都度微調整を繰り返していましたね。
生まれてすぐは、2時間に1度ミルクを与えなくてはいけないので、動物園センターの事務所に2週間くらいは泊まり込みをして付きっきりでした。少し状況が落ちついてきてからは、ほかの飼育員と協力して交代で面倒をみてきましたね。
今はそろそろ乳離れの時期なんですが、接する機会を増やして人間に慣れてもらうために、リンゴやニンジンなどのエサ以外に、すごく薄いミルクを哺乳瓶で与えています。
今も夜間は事務所内の育児室に赤ちゃんだけを泊めているんです。風邪をひいてしまったら死んでしまうかもしれないので、トナカイ舎よりも寒くない飼育室に泊めているんです。
毎朝、飼育室からトナカイ舎まで一緒に散歩しながら園内を移動し、昼にはトナカイ舎周辺の芝生の上を散歩させています。夕方になるとまた事務所内に戻って、一晩を明かします。最近はそうやって出来るだけオリの外に出してお客さんの目に触れるようにし、なでたりしてもらっています。
でも雨の日は外に出せません。先週の連日の雨で籠もりきりになっていた時はかなりストレスが溜まっていたみたいで、私が姿を見せると激しくスキンシップを求めてきましたね。ほかの人間にはしないんですけど…。飼育員冥利につきますね。
夢は、冬にソリをひかせること!狙うは「冬のトップスター」です!そのためにはもう少し数を増やしたいんですが、もう親が高齢なのでそろそろ新しい親を入れてもらいたいな、と思っています。
※取材対応:トナカイ担当

以上は平成17年5月~9月まで毎週木曜日に連載された、札幌タイムス「マルッとまるごと円山動物園」8月11日号の記事で、許可を頂き掲載しています。

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