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ホーム > 動物紹介 > 飼育員のおはなし > No13.繁殖成功までの道のり~フンボルトペンギン~

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更新日:2011年2月24日

No13.繁殖成功までの道のり~フンボルトペンギン~

マルッとまるごと円山動物園-札幌タイムス掲載記事

繁殖成功までの道のり~フンボルトペンギン~

ペンギンって寒いところに住んでいるってイメージみたいですけど、コウテイペンギンのような一部の種類を除いてほとんどは暖かいところに住んでいます。円山動物園にいるフンボルトペンギンは暖かい南米の西海岸にいる動物なので、夏の暑さよりもむしろ北海道の冬の寒さの方が苦手なのです。
円山動物園では、何故か数年間ペンギンの繁殖に成功しませんでした。ほかの水族館や動物園では繁殖に成功しているのに、何故か円山では数が増えることはなく、原因不明で次々と死亡してしまったこともあります。
そこで飼育員同士が知恵を絞りあい、ペンギンが卵を産みやすい環境にする事をいろいろと考えました。動物園の動物は、自然界とは違い人間の与える環境しかありません。そのため、動物が自然の中で当たり前にやっていることが、檻の中に入ってしまうと出来ないこともあるのです。
まず、ペンギン舎の建物の中に、巣箱と巣材を入れました。今までは、コンクリートの地べたに寝ていました。そのため少し座り心地のいい環境で休めるように、人目を気にせず落ち着いて産卵できるようにと環境を作りました。巣材は竹ぼうきの穂先の部分を短く切ったものです。
ペンギンは卵を産むと、オスとメスが交代で卵を暖めます。だいたい孵化するのに40日くらいでしょうか。その間はずっと巣にこもりっぱなしになるために、夏場は巣箱を置いていません。もし巣箱を置いて卵を産んでしまったならば産室内は掃除ができなくなり、40度近い高温になる室内で糞尿が垂れ流しとなり不衛生ですから。ペンギンは糞などで不衛生な床だと、足から病気になって死んでしまうこともあるのです。
そのため、今は5cmくらいの高さの枠に網を張ったものを置いています。これも直接地べたに座らないように、との配慮です。これが功を奏したのか、設置してからは原因不明で次々と死亡することはなくなり、毎年新たな命が生まれるようになりました。
さらにプールサイドには岩場をもうけました。人間にしてみたら大した事のない高さですが、ペンギンにしてみたらいきなり大きなものが現れたので、はじめは怖がって近づきませんでした。しかし、今では高いところから周りの風景がよく見え、視界が広がり気持ちが良いのか、よく登っています。
今、ペンギンは年に1度の羽根の生え替わりの時期です。普段はわかりにくいのですが、古い羽根が浮いてきて羽根が1本1本抜けるので、ペンギンが鳥だということがよくわかります。生まれて一年目のペンギンは羽根が生え替わりません。大人とは顔やおなかの模様が違うので、よく観察してみてください。生まれたばかりの若いペンギンが何羽いるかわかりますか?
※取材対応:ペンギン担当

以上は平成17年5月~9月まで毎週木曜日に連載された、札幌タイムス「マルッとまるごと円山動物園」7月28日号の記事で、許可を頂き掲載しています。

飼育係のおはなしへ

このページについてのお問い合わせ

札幌市円山動物園

〒064-0959 札幌市中央区宮ヶ丘3番地1

電話番号:011-621-1426

ファクス番号:011-621-1428