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ホーム > 動物紹介 > 飼育員のおはなし > No5.本能のままに、ベネットアカクビワラビー

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更新日:2011年2月24日

No5.本能のままに、ベネットアカクビワラビー

マルッとまるごと円山動物園-札幌タイムス掲載記事

本能のままに、ベネットアカクビワラビー

ベネットアカクビワラビーは、オーストラリアに生息している中型のカンガルーです。ワラビーもお腹の袋で子どもを育てる有袋類です。妊娠すると約1カ月で出産し、胎児は自力で母体の袋まで移動するんです。この時の胎児の大きさは小指の第一関節程度。それでお母さんの体の外をはって袋まで上っていくのですから感動的です。無事に袋までたどり着くと、6カ月間は袋の中で育ち、その頃から袋を出入りし始めるんです。
今タスマニア館のヒロイン「ミミ」は04年の4月に母親のお腹から顔を出しました。ミミは途中で母親が死んでしまい、飼育員にミルクを与えられ人と接する機会が多かったため、お客さんの目の前を歩行させるため訓練を始めました。といってもマニュアルがあるわけではないので、試行錯誤でしたが・・・。
草食動物の習性で、追うと逃げたくなったり、音に非常に敏感で憶病な動物です。そのため、お客さんが出す音に驚かないように、色々な音を出して聞かせることから始めました。ただ音を出すだけでは、ストレスを与えるだけで、恐い思いをさせてしまうといけないので、慎重に慎重に行っていきました。一番気を遣っているのは、人慣れさせても、野生の本能を奪わないようにと、配慮しています。動物園の動物は、ペットではないので、彼らに「自分はワラビーだ」という事を自覚していて欲しいと思っているからです。今は行動や仕草を見ている限り、きちんと自覚しているように見えますが、ミミがきちんとオスと交尾して妊娠して子育てをできるようになるまでは成功したとは言えません。
ミミの後に産まれた弟(まだ名前がないです)は、最近やっと母親の袋から出たのですが「袋触らせてー」とミミの後ろをついてまわっては、ミミに嫌がられています。弟の方はまだお母さんに甘えたい時期で、ミミにも甘えてるのですが、ミミはまだ「お年頃の女の子」で子育てするまで成熟していなので鬱陶しがっているのです。
群れで生活する動物の習性なのか、弟の方もミミのあとをついて歩行訓練に参加します。ただ、オスだからなのか弟の方は少し憶病です。ミミも追われれば逃げるのですが、弟はお客さんの出す音や行動に敏感で、すぐ怖くなってしまいます。お客さんが散歩を見に来てくれても、逃げてしまっては意味がありません。
もし歩行訓練をしていたら、追わずにしゃがんでまってて下さい。愛らしい姿を間近で見て欲しいので、追いたくなる気持を押さえて待っていてくださいね。好奇心の強いワラビーが寄ってくるかもしれません。
※取材対応:タスマニア館担当
注1)ミミの散歩訓練は一時期、足の負傷により中断していましたが、17年9月より再開しています。ハイイロカンガルーの赤ちゃんも加わりました(平成17年9月現在)
注2)ミミの弟は、残念ながら肺炎により9月中旬に亡くなりました。
注3)散歩訓練は担当者の出番の際、午後3時半前後に先着30人限定で行っています。時間帯については門入口の表示板でご確認ください。

ワラビー「ミミ」
ミミの散歩訓練中

タスマニア館内

ハイイロカンガルー

ハイイロカンガルー
ハイイロカンガルーの赤ちゃんも散歩訓練に登場

以上は平成17年5月~9月まで毎週木曜日に連載された、札幌タイムス「マルッとまるごと円山動物園」6月2日号の記事で、許可を頂き掲載しています。

飼育係のおはなしへ

このページについてのお問い合わせ

札幌市円山動物園

〒064-0959 札幌市中央区宮ヶ丘3番地1

電話番号:011-621-1426

ファクス番号:011-621-1428