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更新日:2011年2月24日

動物の子育てに学ぶ~仲直りの術1~

これは札幌市保健福祉局児童家庭部子育て支援担当課発行の情報誌「子育てさっぽろ」23号に投稿した記事です。

(筆者円山動物園動物科学館館長 長尾章郎)

動物の子育てに学ぶ~仲直りの術1~(子育てさっぽろ23号掲載)

ある幼稚園の先生たちの集まりでお話をしたことがあります。
その時に、皆さんの遠足は歓迎しませんと言って大変叱られました。動物園の関係者が子供たちの楽しみにしている遠足を歓迎しないとは、とんでもないとのことでした。
しかし、一般的な遠足は先導の先生がここはサル山ですよ、次にゾウさんを見て行きます、次はキリンさんですよと言うのがほとんどです。そして、最後に、前と離れないでねと先導する先生がいます。先生方がしてはいけないことは、大切なお預かりしている子供さんを、たとえ園内と云えども迷子にでもしたら責任問題となることはよく分かります。しかし、このような遠足で子どもたちにどんな印象が残るでしょうか?
サル山は少し臭いな、ゾウは大きいなと言うことぐらいです。そんなことから円山動物園では、5年前から動物解説のボランティアさんがスタートしました。
その幼稚園から動物解説の依頼があって、遠足の子どもたちにサル山の説明をしてもらいました。その後に子どもたちからボランティアさんに質問がありました。ちょうど子ザルがケンカをしているのを見て、どうして子ザルはケンカするの?と聞いたのです。そばで聞いていた私もなんて答えたらいいのか考えていましたら、ボランティアさんから一言「しばらく見ていてご覧なさい。子ザルのケンカはすぐに終わるよ」と説明されました。
子ザルたちはケンカしても、その後すぐに仲良く遊びます。人間のように何時までも陰湿にケンカはしません。それを見た先生から子どもたちに「みんなもおサルさんを見習おうね。おサルさんはすぐ仲直りするんだよ。」と話されました。そして、遠足の帰り際に先生からボランティアさんにお礼の言葉がありました。
我々人間が動物から学ぶことは沢山あります。動物園は生きた教材がいる施設として、こんな使われ方をしてもらえると幸せです。(次号につづく)

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