ホーム > 動物紹介 > 類人猿館 > ボルネオオランウータン > ボルネオオランウータン「レンボー」の出産に備えるため、類人猿館を閉館します
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ボルネオオランウータン「レンボー」(メス・21歳)
2019年8月に妊娠をお知らせしておりましたボルネオオランウータンのレンボーですが、体の状態や行動などから、いよいよ出産が近いものと判断されるようになりました。
ついては、静かな環境でお産に臨んでもらうため、2020年1月31日(金曜日)から」しばらくの間、類人猿館を閉館いたします。
今回の妊娠では、国内では例のない“超音波(エコー)による妊娠中の経過観察”をハズバンダリートレーニングにより実現しています。
オランウータンの妊娠経過を超音波検査を使って継続的に調べるなどという前例はほとんどありません。同じヒト科とはいえ、二足歩行中心の人間と、足よりも腕をよく使うオランウータンとでは骨盤の形から違います。
そのため、「何がヒトと同じで、何がヒトと違うのか」、「何が正常なのかわからない」という悩ましい状況も起きています。
技術が進歩する過渡期の悩みと言えるかもしれませんが、こういった取り組み一つ一つが、着実により良い飼育管理に繋がっていくのだと考えています。
赤ちゃんは日々大きくなっていて、心臓も元気に動いているのが超音波検査で分かっています。レンボー自身もモリモリ食べて元気いっぱいです。しかし、色々分かってしまったら、それはそれで心配というのはお産ならではかもしれません。
園としてもレンボーと赤ちゃんに異常がないかしっかり見守っていきたいと思います。
皆様にもレンボーが無事に元気な赤ちゃんを産むことができるよう祈っていただければと思います。
【ハズバンダリートレーニングとは】
応用行動分析学の考え方に基づき、動物の飼育管理に必要な動作を、無理強いすることなく、協力的に受けてもらえるようになるためのトレーニングです。受診動作訓練とも呼ばれます。
正の強化(いわゆるご褒美)を使って、飼育者側の求める行動を引き出し、これを定着させるものです。合図に応じて口の中を見せてくれたり、お腹を檻に押し付けて超音波検査ができるようにしてくれたりといった行動を、動物たちが協力的に実施してくれることを目指します。
安全かつ動物に負担や苦痛、恐怖を強いることなく、健康管理を行うことができる手法であり、近年多くの動物園水族館で取り入れられています。
1月17日撮影のエコー画像
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