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開催場所 : 札幌市身体障害者福祉センター 大会議室
○浅香
皆さん、こんにちは。
ただいまから、平成19年度第1回目の札幌市障がい者政策提言サポーター懇談会を開催させてもらいます。
きょうは、皆さんご承知してなかったかと思いますけれども、上田市長さんが2時半前ぐらいにお見えになって、1時間ぐらいいていただけるというお話です。その間、市長さんに直接申し上げたいことなども含めて、あと30分後くらいだと思いますけれども、心に決めておいていただきたいと思います。
本日のテーマは、「行政に望むこと」ということです。サポーターの仲間と題を決める中で、ことしは地方選挙がありまして、市長さん、市議会の議員さんの選挙もあったものですから、これからの議会とかトップの市長さんがどういう抱負を持っているかということも含めて、それにプラスアルファ、私たちの望むことなども含めてお聞きしたいということで、こういう題に決めさせてもらいました。ただ、いつも懇談会の中で交わす言葉遣いが難し過ぎるという意見もかなり寄せられているものですから、サブタイトルとして、「あなたの気持ちを正直に聞かせてください」というのもつけさせてもらいました。
私たちのサポーターも4年目に入りまして、3回提言をして、提言書の中に600以上の項目をいろいろ織り込ませていただいています。半分ぐらいのものが実現になったりして、今、成果も上がっていると思いますけれども、反面、なかなか成果の上がらないものも多くありますので、その点についても、現実的に困っていることについては引き続き行政の方に要望、提言してまいりたいと思っています。
ことしの私たちサポーターのテーマは、過去3回にわたって提出させていただいた提言書の中で、実現にちょっと時間がかかりそうだ、とても実現は無理だというものについて、どうしてそうなのかということを重点的に点検させていただこうと思っています。
それから、今までは、こういうふうに懇談会をしますということを広報なりでご案内させていただいてお集まりいただいていたわけですけれども、逆に、私たちの方からも施設や作業所に訪問させていただいて、こういうところになかなか来れない人の意見も聞いて、一人でも多くの意見を酌み上げていこうということで、6月ぐらいからそういう体制でできるだけ多くの施設、作業所などを訪問させていただきたいと思っています。
一つ、私からおわびなのですけれども、皆さんから向かって左側の方に手話通訳さんと要約筆記の方がおります。ただ、きょうお配りした今までの取り組み状況表なのですけれども、点字版がちょっと間に合いませんでした。今、製作中ということでございますので、きょうはご容赦願いたいと思っています。ただ、今、作成していただいていますので、これが終わりしましたら、希望の方は私の方に申し出てください。必ずお届けします。ちょっと時間はかかると言われていますけれども、必ずお届けします。責任を持ってそうさせていただきますので、この場ではご容赦をいただきたいと思っています。
○参加者
済みません。最初にビラを配りたいと思いますが、いいですか。
○浅香
今配りますか。
○参加者
はい。
○浅香
そうしたら、どうぞ。
ただ、配るだけで、今、説明などはなしにしてください。
それでは、配りながらですけれども、サポーター一人一人から自己紹介も兼ねてお話しさせていただきます。
私は、サポーターの代表で、2期目を務めさせていただいています浅香博文と申します。
障がいの区分は身体障がいで、右足を切断して、日常生活は義足を履いて活動しております。
私は、当年52歳なのですけれども、7歳のときに交通事故で足を切断しまして、人生のほとんどを障がい者として生活してきました。
皆さんの意見を一つも残さず提言書の中に反映させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
それでは、順次、自己紹介等をさせていただきます。
○大井
私は、精神障がいで、北海道精神障害者回復者クラブ連合会の会長を去年からやっています。それから、NPOすみれ会の副理事長もしています。
現在51歳です。25歳のときに発病しました。入退院は6回繰り返しています。最後の退院から12年がたちます。病名は統合失調症です。
サポーターは去年の第2期からなので、なるべくみんなの意見、特に精神障がい者に関するものを強く要望していきたいと思います。
よろしくお願いします。
○小山内
小山内美智子と申します。
脳性まひです。
札幌いちご会という障がい者団体をやっています。それから、アンビシャスというところで施設長をしています。
このサポーター会議で、何とか上田市長に障がい者の声が早く届くようにと言って、上田市長に障がい者の秘書をつけてほしいと言っていますが、なかなかいまだに市長さんに私たちの願いが届きません。これから、もっともっとこの場に政治家の方やマスメディアの方に来ていただいて、早く動くようにしなければいけません。
よろしくお願いいたします。
○河西
河西明と申します。
障害区分は精神です。
患者になったのが17歳のときで、入退院は10回近く繰り返しています。最後に直近で入院したのが十六、七年前です。
12年ほど作業所に在籍して、途中から世話人という形でグループホームの世話人の仕事をしていく中で、3年目ぐらいに精神保健福祉士の制度ができまして、それに11年に合格しまして、ソーシャルワーカーの精神保健福祉士として仕事をしています。
現在、そこの作業所をやめてからは一人で動いていたのですけれども、4月からあさかげ生活支援センターで仕事をしています。工房ひかりは元気ショップでパンを出しているのでご存じの方もいると思いますけれども、授産のパン工房ひかりと併設のあさかげ生活支援センターで、今現在、サービス管理責任者という立場で、4月から常勤で仕事をしています。
サポーターは4年目なのですけれども、なかなか思いが伝わらないという部分は、懇談会に出席しておられる特に精神障がいの方の意見を聞いていても、どこか話がうまくかみ合わない、議論にならないというもどかしさを痛切に感じてきた4年間だったと思います。きょうは、少しでも風通しのいい論議ができればいいと思っています。まして、市長さんが来られるということで、非常に実り豊かな論議になればいいなと思っています。
○菊地
私は、視覚障がいで1種1級の全盲です。菊地信と申します。
このサポーターに参加したのは2期目からですので、ことしで2年目を務めさせていただいております。
今回の法律の考え方で、身体、知的、精神という三障害を一つの土俵で国の施策として進める中で、今、私たちの果たす役割として、皆さんの声を行政にどのように伝えていくかということで、毎回、皆さんの意見を聞き、またサポーター同士でも意見を交わしながらという仕事をさせていただいております。
今、僕が一番関心を持っていることは、最近出会った中で、盲ろう者、つまり僕は盲人なのですけれども、プラス耳が聞こえない、そして言葉が不自由という重複障がいの人たちが札幌市内にも結構多くいまして、北海道にも、全国にもということを知らされ、また、その人たちと会っていろいろお話を聞いているうちに、視覚障がいだけでも、社会とのコミュニケーション、そして、ともに情報を共有するということがなかなか大変ですから、両方の障がいを持つということは非常に大変です。何が一番大変かといったら、隣の人、そして周りの人とのコミュニケーションがなかなかうまくいかないのです。これを何とかできるシステム、そして、そういう方法があればというような話を聞かされました。
行政の方では声なき声というけれども、声を出したくても出せない。それが隣の人、または行政に伝わらないという現実もあるのだなということを知り、そういう人たちのために少しでも改善できるようなことがあればと思って活動しているところです。
どうぞよろしくお願いします。
○黒田
西区に住んでいます黒田澄雄と言います。
平成4年に、交通事故によりまして、中途障害で、皆さんご存じですけれども、腰椎は五つ骨あるのですが、全部粉砕骨折になりまして、左の足のまひが後遺症で残っています。それまでは、休みのときは趣味でマラソンをしていまして、朝昼晩で30キロ走るとか、大会に出れば順位やタイムにこだわるような世界にいたのですけれども、平成4年に交通事故に遭ってから、人の痛みが、全体を10としたら2、3ぐらいはわかるようになってきましたので、5、6くらいわかるようになりたいと思っています。
菊地さんと同じで、サポーターは2期目です。こういう機会をとらえて、皆さんのいろいろなお考えを聞かせていただいて、一緒に考えながら、行政とともによりよいものになっていければいいかなと思っていますので、よろしくお願いします。
○鈴木
サポーターの鈴木昭子です。
私は、障害区分は知的障がいです。
小中高と普通に通ってきましたが、やはり人と違うと言われ続けて、18歳のときに療育手帳をとって、19歳のときに、現在所属しているのですが、琴似にあるNPO法人札幌障害者活動支援センターライフというところの作業所に通っていましたが、今は、先週の水曜日にオープンしたエルプラザにある喫茶コーナーの「Cafe de キバリヤ」というところで働かせていただいています。
サポーターを4年間やってみて、初めのころは何となく札幌市に意見が言えるのだというふうに思って、たくさんの障がい当事者の方から意見を聞いていたのですけれども、だんだん流れが変わってきて、マンネリ化してきたのかななどと思いながら、結局、どうなっていくのだろうなと思い、法律も変わり、何となく周りと一緒に生活してきて不安を感じてきているきょうこのごろです。
きょうは、後で上田市長もいらっしゃるということで、いろいろな論議が聞ければいいなと思っています。
よろしくお願いします。
○山本
皆さん、こんにちは。
山本浩之と言います。
聞こえない、聴覚障がいです。
私の声のかわりに、手話通訳者が今お話をしています。私の手話を読み取りながら、今、話してもらっています。
私は、原因はよくわからないのですけれども、3歳のときに耳が聞こえなくなりました。多分、1歳のときにはしかにかかって高熱が出たことが原因ではないかというふうに言われています。
今は、札幌聴力障害者協会というところで事務局次長として勤めております。
このサポーターに参加してことしで2年目になります。
昨年1年間やってみて、昨年はとてもどきどきすることがあったのですが、非常に勉強になりました。ことしは2年目に入りまして、去年の状況を振り返ってみますと、正直に言って聞こえない人の参加が少ないと思っています。PRが足りないというわけではないのですけれども、こちらとしてもPRをしているのですが、懇談会の形が聴覚障がい者として参加しにくいのではないのかなというふうに思っています。
その辺も含めて、ことし2年目は、聴覚障がい者以外の方、ほかの方たちの声も聞きながら、もっと聞こえない方たちの声も引き出せるように取り組んでいきたいと思っています。
よろしくお願いいたします。
○浅香
以上、きょうは8名のサポーターが来ております。本来ですと10名のサポーターが市長の方から委嘱を受けているのですけれども、きょうは、残念ながら、我妻さんという方と三浦さんという方が、体の状況とかお仕事の関係で欠席しております。きょうは、8名のサポーターで対応をさせていただきます。
それでは、続きまして、行政側の岡田障がい福祉担当部長よりごあいさつをちょうだいいたしたいと思います。よろしくお願いします。
○岡田部長
札幌市障がい福祉担当部長の岡田でございます。
障がい者による政策提言サポーター、平成19年度第1回懇談会の開催に当たりまして、一言、ごあいさつを申し上げます。
本日は、大変お忙しい中、このようにたくさんの方に懇談会にお集まりいただき、ありがとうございます。
また、皆様方には、日ごろから本市の障がい福祉行政につきましてご理解とご協力をいただいておりますことに厚くお礼を申したいと思います。
さて、障がいのある方の意見を市政に反映させるために、障がいのある方々の思いと同じ目線で理解し、応援することができる方に聞き取り役とか取りまとめ役をお願いいたしまして行う政策提言サポーター制度は3年を超えるに至りました。この間、16年度以降、3度にわたって市長に提言書をいただいているところであります。
障がいのある方を取り巻く環境につきましては、平成15年度以降、措置制度から支援費制度、また自立支援法へということで、短期間の間に大きく変化してきております。このような変化の中にありまして、札幌市といたしましては、障がいのある方がそれぞれの能力や適正に合わせて自立した日常生活または地域での社会生活を営むことができるようにということで、障害福祉サービス、相談支援、地域生活支援事業ということについて計画的かつ円滑に提供していくということで、このほど第1期の障がい福祉計画を策定したところであります。
計画の円滑な実施に当たりましては、障がいのある方のご意見をお聞きすることはもちろんでございますが、障がいのある方とともに、市民あるいは関係の皆様と行政が役割を担い合い、協働して取り組んでいくことが大変重要であるというふうに考えております。そこで、皆様方のお力添えをぜひともよろしくお願いしたいと思っているところです。
また、18年度の提言書におきまして、障がいのある方が地域で自立生活を営むに当たっての問題となる項目がたくさん取り上げられております。今後検討していかなければならない事項も多々ございます。本市だけではお答えできないものもございますが、それぞれの部局で提言を真摯に受けとめて取り組んでおりますので、その辺の事情につきましてご理解を賜れればと存じます。
本日は、まず、この18年度の提言に関する取り組み状況について本市からご説明をしたいと存じています。その後、皆様から、これに対するご意見、ご感想をいただくとともに、「行政に望むこと」というテーマで自由にご意見を交換していただく予定でおります。
また、先ほど司会者のあいさつにもありましたけれども、きょうの懇談会には市長が出席することになっております。サポーターの皆様、ご来場の皆様におかれましては、それぞれのお気持ち、お考えを率直にお話しいただければ幸いに存じます。
最後になりますけれども、2期目のサポーターの活動は今年度で2年目に入っております。ことしも、年内には新たな提言をいただくという計画になっておりますので、本日欠席のお二人を含めた合計10名のサポーターの皆様の活動についても、ご出席の皆様から温かいお力添えを賜りますようお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。
○浅香
ありがとうございました。
上田市長さんは1分刻みのご日程だと思いますが、予定の時間より7分ぐらい早く来ていただきました。もうご到着されたそうです。
皆さん、この懇談会に初めて市長さんに来ていただきました。拍手で迎えたいと思いますので、よろしくお願いします。
〔上田市長入場〕
(拍手)
○浅香
せっかく上田市長がご到着されましたけれども、スケジュールがございます。
先に、阿部障がい福祉課長の方から、18年度の提言書の取り組み状況をご説明いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○阿部課長
障がい福祉課長の阿部でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
皆さん、私の話よりも市長とお話しする時間を長くとりたいのではないかと思いますので、できるだけ簡潔にご説明させていただきたいと思います。
お手元の方に、札幌市障がい者による政策提言サポーター提言書に対する取り組み状況という割と厚目の資料が配付されているかと思います。
1枚開いていただいて目次をごらんいただきたいのですけれども、今回は、まず第1部ということで、平成18年度提言書に対する取り組み状況を前半約3分の2ぐらいのボリュームで、各事業を担当している部局の方から回答いただいた内容を整理して掲載させていただいております。それから、後半の方は第2部ということでございまして、これは平成17年度に提言をいただいた内容で、その段階でまだ具体的に方向性が明らかになっていない、まだ検討が十分でないという積み残しの事柄もございますので、そういったものについて17年度分という形で取りまとめをさせていただいております。
一つ一つご説明しますと非常に時間がかかりますので、詳細は後ほどごらんいただくということで、全体を通しての概要という形で私の方からお話をさせていただきたいと思います。
第1部の18年度の提言でございますけれども、これはサポーターさんの方から提言22項目、それから、こういう懇談会で各障がい当事者の皆様方からお寄せいただいたご意見84項目についてご説明、ご回答をさせていただいております。
中身といたしましては、目次をごらんいただきますとおわかりのように、理解促進、住居、まちづくり、就労という大きく九つの内容、それから、参加者の皆様方からお寄せいただいた内容につきましては、同じく理解促進から始まりまして、防災体制、その他ということで大きく13のグループに分けて、それぞれ事業を担当しているところで回答をいただいたものを掲載させていただいております。
中身を個別に見ますと、例えば市営住宅の入居の優先枠の確保ということで、サポーターさんの提言と参加者のご意見が重複しているという事柄もございますけれども、それぞれのお立場でそれぞれの事柄についていろいろなご意見をいただいたということがおわかりかと思います。
その内容でございますけれども、皆さんご承知のように、昨年、平成18年4月に障害者自立支援法という法律が新たに施行されまして、個別意見の中には特に自立支援法に関連した事柄のご意見が多いというのが特徴でなかろうかと思います。また、ご参加された障がい当事者の方々からお寄せいただいた中身といたしましては、就労に関するご意見、ご提言といった事柄が割と多く寄せられていると思います。これは、先ほどもちょっとお話がございましたけれども、私ども札幌市だけである程度対応できる事柄もあれば、各民間の事業者さん方にご協力いただいて一緒にやっていかなければなかなかうまくいかないもの、それから、障がい当事者の皆様方にもご協力いただく必要がある事柄と、いろいろな中身に分かれているかと思います。
中に個別のご意見は、ご提言ごとに、A、B、C、Dと、その他というのも含めまして大きく四つに区分けをしております。Aというのは、18年度に既に実施をした事柄、Bにつきましては、平成19年度に実行を予定している事柄、Cというのは、今すぐの解決が非常に難しく、ある程度時間をいただいて中長期的な検討、取り組みが必要な事柄、Dというのは、お寄せいただいたご意見に取り組むのは現状で非常に難しいというふうに大きく区分けをして説明させていただいております。
その割合でございますけれども、平成18年度に実施した事柄は、提言につきましては9項目約33%、個別意見につきましては26件27.4%ということで、大体半分ぐらいは18年に実施、あるいは19年度中には何とかやっていきたいというふうに区分けできるかと思います。ただ、残りの事柄につきましては、一定程度のお時間をいただく、あるいは札幌市だけではなかなか実施が難しい、いろいろな制度の根幹にかかわるような事柄もご意見としていただいておりますので、なかなか今すぐ対応するのが難しいというような事柄、事項も含まれております。
たくさん項目がありますけれども、先ほどもちょっと触れました市営住宅の関係については、回答といたしましてはDで、非常に取り組みが難しいということになっております。これは、サポーターさんの提言、それから当事者の方のご意見、全く同じような中身のご意見をいただいております。
まず、提言の方は、3ページ目の住まいという中で、市営住宅の抽せん方法というのは、障がい者にとっては公平でも機会均等でもない、福祉枠を確保すべきでないかというご提言をいただいたところでございます。
これにつきましては、住宅課、それから私どもの方で答えを用意させていただいておりますけれども、札幌市の市営住宅というのは、毎年整備を進めておりまして、それなりに数はあるわけでございますけれども、希望されている方が非常に多いということで、平均の倍率でいきますと45倍ということで、宝くじ並みとは申しませんが、入居の抽せんに当たるというのは、障がいのある方に限らず、いろいろな方からそういうご意見をいただいておりますけれども、なかなか当たりません。5年かかったとか、6年かかったというお話もよく伺います。
そういう中で、実際に障がいのある方につきましては、入居に当たっての評価の点数を加点するとか、それなりに配慮した対応をさせていただいておりますけれども、何せ大勢の方が入居を希望されているということで、今現在、障がい者の方々の枠を広げるというのはなかなか難しいという状況にあるわけでございます。
そういうことで、私どもも住宅担当の方といろいろお話をして要望いたしておりますけれども、ほかの市民の方々との公平、バランスということを考えて、今以上に対応するのはちょっと難しいという説明をいただいているところでございます。
この全体をお読みいただくとおわかりかと思いますけれども、自立支援法が施行されたということで、先ほどもちょっとお話ししましたが、特に障がいのある方の仕事、就労、所得の関係、こういった事柄についての関心が非常に高まっておりまして、昨年、私どもの方で大通の地下に元気ショップをオープンさせていただいて、非常に売上が上がっています。また、札幌駅の方にも、これはまたちょっと違いますけれども、同じく作業所に寄与するように、役に立つようにということで、いこ~るというお店も開店いたしております。
先ほど、サポーターの鈴木さんからもお話がありましたけれども、エルプラザの3階に、障がい当事者の方が働いておられます喫茶店が先週オープンいたしました。ぜひ機会があったら行っていただきたいと思いますけれども、そういう形で、私どもも就労支援に向けていろいろ手だてを講じております。ただ、当然、これで十分ということはございませんし、まだ札幌市、札幌圏の障がい者雇用率が法定雇用率に達していないという状況にございますので、まず民間の企業の方々にもご努力いただくとともに、私どもも当事者の皆さんのご意見をいただきながら、今後、どういう形の就労支援策があるのかということについてお話を伺いながら重点的に進めていければなと思っております。
ちょっと話が脱線いたしまして、また細かくご説明できませんでしたけれども、18年度の提言に対する取り組み状況の概要を説明させていただきました。
以上でございます。
○浅香
ありがとうございました。
今、阿部課長の方からもご説明の中にありましたけれども、最初のサポーターの意見の中では、市の行政職員の対応がなっていない、悪いなどという意見がすごく多かったです。早速、上田市長さんは、市の新任職員の研修会にみずからお出ましして講義をされたり、また障がい者の別枠採用などもすぐ取り組んで実現させていただいたり、課長の方からあったとおり、元気ショップのオープンとか、それぞれの区民センター、区役所の中でも小規模作業所の製作品の販売などにも積極的に取り組んでいだいています。本当にありがたい話だと思っています。
私の話はどうでもいいので、上田市長さんに、ごあいさつも兼ねてお願いしたいと思います。
○上田市長
皆さん、どうもこんにちは。
ご紹介いただきました市長の上田でございます。
私が4年前に当選いたしまして、政策提言サポーター制度というものをすぐつくろうということで、次の年から進めさせていただいてきているところであります。
このサポーターの皆さん方にご協力いただきまして、本当に多くの障がいを持つ皆さん方が日常苦しんでおられること、そしてこうありたい、こうあるべきだと思うということを率直に伝えていただく、意見を述べることができる、そして、それは可能なことばかりではないけれども、そのことをあきらめずに主張し続け、その中で多くの方が理解し、いろいろな意味での優先順位を考えながら政策に結びつけていこう、こういう活動が多くの皆さん方のご努力によって今日まで続けてくることができたということでございます。
ご参加をいただいている皆様方に心から感謝を申し上げたいと思いますし、サポーターで本当に大変な聞き取り調査等も含めてしっかりやっていただき政策提言をしていただく、そこまでまとめ上げていただいていることに対しても心から感謝を申し上げたい、そんなふうに思っているところであります。
皆さん方に対する不自由な社会の構造というものがいろいろありますので、これを少しでも軽減していくことができれば、しかも、それは思いつきではなくて、きちんとした政策の中に位置づけられるということを目指していこうとしているわけですが、それが十分にできているとは私も思っておりません。何せ、先ほどご紹介がございましたように、国の制度で自立支援法というものができて、福祉というものの考え方について少しぶれが出てきているというふうに私も思います。理念としてはいい制度であっても、それが現実的に機能する場面において、皆様にとって決して好都合なことばかりでないということも含めて、いろいろな紆余曲折があるわけであります。そして、それを実施するためにある程度の時間をかけながら、皆さん方の意見をもっともっと反映すべく努力をしていかなければならないということもたくさんあると思います。
そんな中で、これまで、私はこの懇談会に出席しておりませんでしたけれども、サポーターの皆さん方から、ぜひ出なければいけない、市長は直接聞かなければいけないのだというふうに何度も怒られまして、きょう、やっと時間を見つけることができまして、お邪魔させていただいているところでございます。
私と直接お話をしていただいても、いい知恵がすぐ出てくるわけではありません。そして、「上田、何やっているんだ、頑張れ」というふうに怒られることもたくさんあると思います。でも、それは私の望むところであります。皆さん方に、本当にできないことはできないのだ、頑張ることはこれから頑張ろう、みんなで一緒にやろうということを申し上げることだけしかできない場面も多々あるというふうに思います。また、ここは我慢してほしい、あるいは我慢すべきなのだというふうに言わなければならない場面もあると思います。でも、それは、私たちの今の社会のありようの中での話であります。これからつくっていくということで前向きな姿勢を持ちながら、皆さんと笑顔で会話をできれば大変うれしいなと思っております。
大事な時間でございますので、どうか多くの皆さん方にご意見をちょうだいしながら、この時間を過ごさせていただければと思います。
そして、毎回こういうことをやっているときに、筆記ボランティアの皆さん、そして手話通訳の皆さんが一生懸命皆さん方を支えていただいている、この制度を支えていただいているということにも心から感謝を申し上げたいと思いますし、きょうここに参りまして、そのことに気づくことができたということも、私にとっては大変ありがたいことであったと思っております。
よろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。(拍手)
○浅香
ありがとうございました。
それでは、最初にも申し上げましたけれども、市長さんは3時半ちょっと前ぐらいまでおられる予定になっています。初めてご出席いただきましたので、じかにこういうことを言いたい、教えてあげたいということもあると思います。
それで、挙手のできる方は挙手をしていただいて、差し支えなければ、私がさっき言ったように障害区分とお名前ぐらい言っていただければ、後で、議事録ほどではないのですけれども、書類をつくる関係上、助かります。よろしくお願いします。
○参加者
私は、網膜症と視野損失で1種3級の障がいです。
私は、去年、こういうものをまとめたときの発表か何かあったときに出て、要望というか、今困っていることをかなり言ったのです。今、開いて、ぱらぱらと見たら、私の言ったことが相当載っていて、解決しているようなので、また今困っていることを幾つか挙げたいと思います。
冬場に、エルプラザの3階で催しがあったので、参加するために出かけたことがあるのです。それで、私は、地下鉄はバスセンターから出かけるのですけれども、さっぽろ駅の地下鉄をおりました。さて、そこからエルプラザまで行くのに、外は雪だし、地下通路がありますので、それで行こうと思いました。そうすると、エレベーターは確かについていて、あそこまでたどりつけたのだけれども、幾つエレベーターに乗りかえなければならないか。きょうは車いすの方もおられますが、6回乗り降りしないとたどりつけなかったのです。今は、外に出ればそんなに乗り降りしなくても済むのです。
それで、今、大通から札幌駅まで地下街をつくっていますけれども、おそらく、ああいう失敗はしないだろうと思っているのですけれども、そういうことのないように平らな状態で、エレベーターで乗り降りしなくてもすっと駅まで行けるという地下街を望んでいます。
それから、エルプラザへ行く途中の地下街に、すばらしいオブジェが真ん中にずっとあるのです。あれは、いすだと思うのですけれども、芸術的なオブジェですばらしいのだけれども、座り心地が悪くて、子どもさんが座ったりしたら危険ないすです。相当金をかけてオブジェを置いたのだろうと思います。名前は出ていないようだったので、作者はわからないのですけれども、芸術の森かモエレ沼に置いておいても遜色ないような立派なものです。だから、相当金かけているのだろうと思います。もったいないとは思うけれども、我々障がい者があそこを通るとすれば、あれは邪魔です。
それで、希望は、大通駅から札幌までの地下街には、普通のシンプルないす、年寄りがもうこの辺で腰痛くなった、ちょっと座りたいなというときの普通のいすを設置してほしい、あんなに金のかかるような芸術作品でなくていいのですよ。
あとは、エルプラザの3階へ出かけました。そして、トイレへ寄ろうと思ったら、トイレが見つからないのです。これも、健常者の人にはわからないのだろうと思うのだけれども、あの建物は上も下も壁一面どこもここも真っ白なのです。そして、トイレがある場所には、ピンクよりもちょっと鈍い色の地に白で男、女の表示があるのですよ。そうすると、私のように目の不自由な人は識別できないのです。しかも、格好も男か女かわからなくて、男も女も白なのです。それでも、やっとここが男便所だなとわかったので、手を洗うところまでは行きました。けれども、今度はお小水をする場所の入り口がわからないのです。全部中が真っ白なのです、あの建物は。
よく病院だと、手すりがついているので、腰のあたりには色の違った棒が走っているから奥行きがわかるのです。あれは、どこなんだろう、なんか間違ったところ入ってしまったかなと思ってうろうろしてしまいました。真っ白だと、奥行きがわからないです。
それで、一つ提案なのだけれども、トイレの表示は、男は黒、女性は赤というのが昔からほとんどなのだけれども、最近は、格好よく、あるいはトイレとわからないようにわざと、デザイン的にはすばらしいのかもしれないけれども、目の不自由な人はちょっと識別できません。
もっとも、札幌はこれから箱物をつくる余裕がないくらいの借金を抱えているはずなので、そう新しいものは建てられないかもしれないけれども、もし、これから箱物なりを建てるときは、トイレの表示は、余り格好よいものでなくても、デザイン的にはすばらしいかもしれないけれども、障がい者のことも思い出しての設計というかデザインをしてほしいなと思いました。
それから、私は、バスセンターから乗っていまして、49ある地下鉄駅の中で五つだけまだエレベーターがついていないのですけれども、あそこはその中の一つなのです。まだないのです。それで、本当苦労しております。それで、エスカレーターでおりるのが1カ所あるのです。上るのは大丈夫なのですけれども、おりるのは身障者にとっては危険です。ぜひ早くやってほしいなと思っているのです。あと五つ残っているのです。東札幌は、西側にはついているのだけれども、東側がまだないです。あれは、駅が島状態になっていれば一つでも済むのだろうけれども、あそこは右左と分かれてしまうものですから、まだ片肺の状態です。それを入れると五つ残っているのです。札幌市は2兆3,000億円の借金を抱えていて、なかなか大変だということはわかっているのですけれども、ぜひ、あと五つの駅のエレベーター設置をお願いしたいなと思います。
それから、私が行くところ行くところ、その場所場所で見つけたときによく注文するのですけれども、階段の縁に、途中までは滑りどめを兼ねて赤とか黄色の線が引かれています。ところが、地下鉄におりる階段の、どういうわけか、途中5段とか、最後の3段ぐらいが何の表示もないのです。そこでずっこけてしまって、危ないのです。黒いライン、あるいは赤黒いラインを頼りに階段をおりるのです。
○浅香
ほかの方もたくさんいますので……。
○参加者
そうですね。後ほど文書でお願いします。
以上、お願いします。
○浅香
補足は行政の方からもお願いしたいと思いますけれども、エルプラザは、最近できた建物で、地下通路、私も時々行きます。うちの職場の健康診断もエルプラザの中でやっているのですけれども、健康診断に行くと、いつも、おたくは血圧高いと言われますかと言われるのです。ふだんは135なのですけれども、150ぐらいあるのです。それは、やはり歩いてきたせいだねとよく言われるのですけれども、あそこで階段を登ったりおりたりするのは、障がいがある人はなかなか大変なことだと思います。エレベーターもついていますけれども、何となくわかりにくいかなと思います。
私たちも要望する中で、札幌駅自体も地下なり上なりが、駅再開発公社とかJR北海道の何とかとか、点字ブロックの敷設なんかをお願いしても、ここからここはどこ、ここからここはどこということがかなりあるものですから、ちょっとややこしいなと思っているのですけれども、新しくつくられる札幌駅から大通までの地下通路については、絶対にそんなことはないと思います。
○上田市長
多分、それは平らにする方が工事的には安上がりだと思います。でも、多分、駅の周辺も無原則に工事をいろいろなところで既にやっているのです。だから、パイプなどがばらばらに入っていると思うのです。ですから、それを回避するために、ちょっと段差があったりすると階段にしなければならない。それを全部スロープにするというように気が回れば本当はいいのだけれども、スロープで対応できるところはスロープにしていると思いますが、多分、それで済まないところがあるのです。駅のところにはいろいろな設備が集中します。水道、ガス、それから雪の投下口もあったり、いろいろな事情があっての話だというふうに思います。
ですから、南側の駅前地下歩行空間というのは、今のご要望は当然のことだと思いますので、私もそのことは念のためにお伝えしたいと思いますけれども、それでは解決できないところも何カ所かある可能性が非常に高いと思います。今、工事がおくれているのです。何でおくれているかというと、地下埋設物がたくさんあり過ぎて、その図面が全部そろっていればいいのだけれども、そうでないものもたくさんある。だから、手堀りでやっていかなければならなくて、意外なものがあったとかということで、非常に苦労しているという情報もちょうだいしております。
そんなことも含めて、大事にしなければならない理念はよくよくわかりますので、そのようなことを工事関係者にはお伝えしたいと思います。
それから、トイレの色の問題は、本当にエルプラザばかりではなくて、私もこの間ちょっとびっくりしたのですけれども、駅北にあります国の第一合同庁舎に札幌市が関係する国の役所があるものですから、行ってあいさつして歩いたのですけれども、みんな同じ色で、廊下に至ってはどこに窓口があるか何もわかりません。階段も同じですから、どこに行けば避難できる場所なのかもわからない、物すごい構造だなということがわかりました。私は、行くところにちゃんと予約をしているのですけれども、案内をしてくれた人も間違えてしまって、違う階のところに行ってあいさつをしてまいりました。びっくりしていました。なぜあんたが来るのという顔をされて、後で考えたら2階違うところに行っていたという、それぐらいわかりにくいところがあるということが私もよくわかりました。
エルプラザも、そういうところでご苦労されているというのは、中に入ってからぐるぐる回るとかという構造が、今、どうもあるような気がします。そこら辺も、今から変えるのは非常に難しいかもしれませんけれども、フィルムや壁紙などで対応できるものがあれば、改修をするときなどにあわせて、そのような理念を持ち込んで、弱視の方とか目が不自由な方等について対応できるようなものにしていくべきだということは、しっかり記録の中に入れておきたいなと思っています。
ありがとうございました。
○浅香
トイレも、帯のように、それこそ男性はブルーのテープとか、女性はピンクとか赤のテープとか、何センチの幅の帯とは言いませんけれども、そんなものでも大分違うと思います。
それから、最後の地下鉄の階段の色が最後の方になかったというのは、場所を教えていただければ100%直していただけます。今までも、どこの地下鉄の入り口に盲導鈴がついていないのでつけてほしいとか、どこどこの点字ブロックがはがれているというふうに場所を示しましたら、全部直していただきました。そういう余りお金のかからないハードのところは本当にすぐ直してくれますから、本当に遠慮なくその場所を言ってください。
○参加者
きょう来るときに、バスセンターの9番出口から階段をおりましたが、途中から5段ぐらいすぽっとないです。
○浅香
わかりました。それを検証していきます。
それでは、次の方、どうぞ。
○参加者
ピープルファースト北海道で、区分では知的のハンデを持っています。
生活保護で、高齢者加算、母子加算、次にはハンデのある重度加算を削ろうとしています。私たちは、生活保護で暮らしている仲間たちがいっぱいいます。札幌市は、生活保護費受給者が多いと聞いています。それで、どんどん削られてきています。
今、二、三日前、母子加算の裁判、訴訟を起こしたということもありますけれども、やはり自分たちの生活の場、生活費を削られていくということは、どんどん地域から追い出されていくということで、また入所施設に戻れということですか。やっと地域で暮らせるようになってきた人たちが、やっと住みなれたところ、自分で選んで決めたところなのに、生活面が苦しくなったらそういうところに追い出されるのではないかということです。
札幌市は、入所施設をつくるという明言をしてきたということもあるのですけれども、私たちは、入所施設は要らない、入所施設ほど権利侵害だということです。私たちは、住みなれた場所、地域で住むということです。適切な支援を受けながら、適切な福祉サービスを受けながら生活していくということです。
障害者自立支援法は、どこにも自己決定、自己選択がないし、ただ就労の場で働け働けと言われていっぱいいっぱいになってしまう。精神的にいっぱいになってしまった人もいっぱいいます。そういうことを聞いたりします。そういうことにならない、自分で選んで決めるということを含めて、日中活動などを含めてなのですけれども、これから札幌市に対して自分たちの声を上げていきたいなと思っています。
先ほど、玄関前でビラをまいていたと思います。会場内でもビラをまいていると思います。それで、昨年の11月ごろ、札幌市に対して要求書を出していたのですけれども、依然として回答が来ません。私たちは期限を切っているのに、なぜその答えを出されないのかということです。
私たちは、言葉でうまく伝えることができないところもありますので、文書で伝えることもあります。そういうことに対して、札幌市などは対応してほしいなと思っています。
以上です。
○上田市長
コメント、何かありますか。
○阿部課長
文書でいただいた要望の中身につきましては、我々も一応回答は用意してあるのですけれども、当初いただいたものと、その後、かなり制度というか仕組みが変わったということもありまして、果たしてそのままご回答していいものかどうかということでちょっと時間かかってしまったという状況にあります。おいでいただければ、ご説明の上、お渡ししたいと思っております。ちょっと遅くなったことはおわびしたいと思います。
○浅香
よろしいですか。
○参加者
生活保護のこと、肝に銘じてください。本当に、高齢者加算、母子加算が削られて、私たちのものも削ろうとしている。予算がないということで、どんどん削られてくるということです。
○浅香
それは、提言書の中に盛り込ませてもらうような形で……。
○上田市長
生活保護の問題については、お気持ちは十分わかるのですが、市の制度でカバーするには非常に難しいというふうに思います。基本的には、国が制度設計をするということになっておりまして、札幌市がその事務をやるということになっている制度なものですから、これは多くの方々が全国的に声を上げていくことで、生活実態等を踏まえてきちんとした対応をするようにという国に対する要求をしていかなければならないものだと思います。行政、要するに札幌市ができることと、その限界ということについても、制度自体を変えていく運動になるような展開をぜひ当事者の皆さん方にしていただくと。
私は、困っているということを国に対して伝えるということは当然やらなければならないことですが、非常に札幌市が頑張ればできるということでもなかなかないということはひとつご理解いただきたいと思います。
あの訴訟が本当に勝ってくれれば制度も変わりますので、いいかなというふうに思うのですけれども、その推移は本当に注目しなければならないと思います。
○浅香
それでは、次の方、どうぞ。
○参加者
私は、精神障がい者で、うつ病です。今は地域活動支援センターになりましたが、もとの共同作業所のすみれ第二共同作業所で現在働いています。
上田市長も、きっと何度も何度も言われて嫌になっているかもしれないのですけれども、精神障がいの3級の人たちに対しての交通費割引、これをただにしろということではなくて、身体障がい者や知的障がい者と同じにしてほしいという願いなのです。ただにしてくれれば最高ですけれども、そこまでいかなくても、何とかそういうふうにならないものかなとみんなで言っています。
作業所に通うのにも、私は2級なので無料だからいいのですけれども、ほかの仲間で、もみじ台の方から北22条までずっと来る方もおられるのです。そうしたら、本当にあっという間にウィズユーカードはなくなってしまうということで、ぜひそれはお願いしたいと思います。
もう一点は、医療費のことなのですけれども、実は、私たち精神障がい者の場合は、主治医以外の病院に行くと3割負担になるのです。ということは、点滴を打ったぐらいでいきなり1万円ぐらいになってしまうのです。私は実際に自分で体験しました。そういうこともあるので、主治医以外が3割というのは、ちょっと何とかならないのかなと思います。あとは、ほかの科ですね。内科や整形外科に通うときも1割負担にしていただけると、本当にうれしく思います。
どうかよろしくご検討ください。
○阿部課長
交通費の関係は、私の方から説明させていただきたいと思います。
精神障がいをお持ちの方々から、交通費を身体、知的並みにという要望は、もう数年来寄せられておりまして、これは大きなテーマであるということは札幌市として十分承知をいたしております。
ただ、制度的に、私も繰り返しご説明申し上げておりますけれども、制度の仕組みとして、身体と知的につきましては、全国的に各交通事業者、例えば札幌ですと中央バスとかジェイ・アールバスさんとか、そういう交通事業者の方々が半額負担をしていただいて、残り半分は私ども札幌市が負担をしているということです。これは、札幌市だけでなくて、全国同じように取り扱われておりまして、そういう制度の仕組みになっております。精神障がいの方につきましても、自立支援法ということで三障害一緒になったということもございまして、昨年来、政令市の課長会議や局長会議も含めて、厚生労働省の方に精神障がいのある方についての交通費の取り扱い、これも事業者がやはり5割負担していただく形の中で同じような制度の仕組みにしていただきたいということは再三要望いたしております。ただ、残念ながら、まだ国の方の動きも十分でないと申しますか、迅速でないという面があって、同じになる状況には至っておりません。
ただ、今申しましたように、非常に強い要望があるという実態は十分承知しております。今の交通費助成制度というのは昭和46年からスタートいたしておりまして、非常に長い期間が経過している中で、ほかの当事者の方々からもいろいろなお声が寄せられております。できるだけ早く、今ある札幌市の交通費助成の仕組みが本当に現在の状況にマッチしているのか、例えばタクシー券とかガソリン券とかそういう選択性が入る中で拡充してきた経過はございますけれども、非常に障がい者の方が年々増加する中で、制度的に本当に持ちこたえられるのか、今後も継続できる仕組みとしてどういうものがあるのか、また一方では、障がいの方々の就労支援ということについても非常に力を入れていかなければならないという課題がございます。
そういうもろもろの課題の中で、この交通費のあり方、精神障がい者の交通費ということも一つのテーマとして、どうあるべきなのかということを、今年中というお約束はできませんけれども、そんなに長い時間をかけずに一定の方向を得たいということで、今、内部的な検討に着手したところであります。まだ、その方向性についてご説明、ご報告できる状況ではございませんけれども、そういった問題意識を持って取り組んでいるのだということだけはご報告、ご説明させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
○浅香
ありがとうございました。
その割引では、手帳の方は、精神は写真の添付の話で大分盛り上がったというか、意見交換をさせてもらった経緯がありまして、そういうふうにしてくださいよと、大井さん方がどんどん先頭を切って、そういうことをしないとだめだよと言ったところだったのですけれども、わかりました。
○小山内
上田さん、やっと来てくださいました。ありがとうございます。
先ほどの建物のことは、これは重大な問題で、欠点は設計の段階で障がい者がいないということです。特に、障がい者トイレは非常に使いにくいのです。おせっかいに床をだっと敷いて、車いすのステップが入っていけない。せっかく自分でトイレに行ける人も行けなくなってしまうのです。高いお金をかけて、何も使いやすくなっていないのですね。設計者の方は、ある見本を見て、これはすばらしいトイレだと思ってつくったとしても、多くの障がい者の意見は聞かないでつくっていたから、そういうことがいっぱいあるのです。
サポーター懇談会のほかに、設計の段階から障がい者の目の見えない人、耳の聞こえない人、身体障がい者などいろいろな分野の人が設計を勉強して言える段階にしていかないと、お金のむだ遣いをいっぱいしています。お金をかければいいというものではないです。行政はお金のむだ遣いをしているのです。障がい者施設にしても立派なものをつくったりしていますが、あんなものは要らないのです。もっと床にお金をかけろ、天井なんかどうでもいいと私は思うのです。そういう設計を1本引く段階から障がい者がいないということが問題です。
要望なんかどうでもいいのです。要望しなくても、とにかくグループに入り込んで、何かをつくっていかないと、せっかく上田市長が受かったのですから、何でも安上がりで合理的で使いやすいまちづくりをしなければいけないのです。何回も言いますけれども、お金をかければいいというのではないのです。
きのう、24歳の男の人が私のところに尋ねてきて、彼は本当に養護学校の特殊学級に入れられて、頭が悪いと言われて、小学校の低学年の教育をずっと中学校までやらされてきました。そして、高校に行ってもしょうがない、高校へ行っても同じ教育しか受けられないと言われたそうです。それは、彼にとっては人生を捨てることだったのです。彼は、働きたいというので、職安に行って働きたいですと言ったら、車を買いなさいと言われて、彼は200万円も出して車を買いました。借金して車を買いました。車を買ったから仕事をください。障がい者だからだめですと、頭悪いからだめですと。でも、私は彼に会いましたが、本当に彼はユーモアがあって、明石家さんまみたく頭のいい障がい者です。おもしろい人です。30年前、私も同じ経験をしているのです。私は、頭の悪い知的でIQ60だと言われて、教育を何も受けてきませんでした。もう人生捨ててきました。これが、30年たっても同じことが養護学校で繰り返されているということは、これは台なしです。彼がちゃんと教育を受けて、高校へ行って、大学へ行っていたら働けたはずです。働いて、生活保護をもらわなくてもよかったと思います。そういう人がたくさんいるのです。これは、養護学校を改革していかないと、頭のいい障がい者を殺しているのです。
何とかこれをしていかないと、養護学校の先生は3人に1人ついているそうです。これは、むだ遣いです。生徒さんは、悪いことをする時間もないです。3人に1人先生がついているから、いつも見張られているのです。養護学校はお金の遣い過ぎです。これは本当に重大です。せっかく夢を持ってきて、養護学校に入ったら、親はどうもならないから施設に入れる。施設の漬物になって、自立支援法ができて、施設にいてもお金がかかるからいたくないから地域に出たいといっぱいアンビシャスに来ます。その人たちはどうでしょうか。社会的なこと何もわかりません。もう施設の漬物にたっぷりつけられて、もうスーパーマーケットに行ったって、お金の使い方も電話のかけ方も何もわかりません。これは一から教えていかないとだめなのです。これは大変な仕事です。
これは、本当に現実にあったことですから、これから若い障がい者の人には、こういう同じ間違いを繰り返さないようにしていかないとだめです。その子は、結局、借金で、年金では足りないから、車を売って生活保護をもらって暮らしているのです。でも、その子は言語障がいは全然ない、手も使える、ただ車いすに乗っているだけです。明るくて寛大な子です。そういう子が働けないというのは何と悲しいことでしょうか。
そういう養護学校の現状、ことしから差別禁止法が世界でされました。普通学校にみんな行って、教育を受ける権利を勝ち取らないと、こういう私のような悲劇がいっぱい生まれます。私は、周りにいた人が親切だったのです。こういう現実を市議会の人たちがわかっているのかどうか、上田さんはどういうことを考えているのか、養護学校を見学しに行ってください。知的も高いレベルの教育をしなさいと。
私は、本当に小学校3年生の教科書を6回か7回使いました。でも、いい先生は、一人一人の教科書をつくってくれました。そういうことができるのです。障がい者も、学校にエレベーターをつけて普通学校に行くべきです。21世紀はそれが課題だと思います。
上田さん、どう思いますか。
○参加者
すみません、いいですか。
○浅香
関連したようなことですか。
○参加者
はい。
今、養護学校の話が出たと思いますが、確かに小山内さんも言っていたように、ちゃんとした教育を受けられない養護学校がまだまだたくさんあるという現状があります。その一方で、私が通っていた母校は、障がいを持っていない生徒が結構ふえているという現状もあります。というのは、普通学校に行けない、俗に言う引きこもってしまった子、精神的に不安定な子という障害手帳を持っていない子でも養護学校に来ている子が実際に出てきています。ですから、確かに今、養護学校を減らそう、普通学校に行こう、バリアフリーにしようという動きがあることはすばらしいことだし、私ももしその時期に学生であればぜひ普通学校に行きたかったと思うのですけれども、本当に身体的に障がいがない方のための養護学校というのも一つの形なのかなと私は思っています。
もう一つ、ちょっと話は違うのですが、ことしの冬にすごく痛感したことがあります。冬場は、ロードヒーティングがすごく普及されて助かっているのですけれども、ロードヒーティングが切れた部分の段差がすごく多いのです。今、ざっとしか読ませていただいていないのですけれども、なるべく除雪をしていただきたいということを切に感じております。ロードヒーティングとそこが切れた部分というのはすごい段差なのです。雪があると、点字ブロックもないですし、そこでつまずくことだってあるし、特に車いすはそこから先に行けないという現状があるので、そこも配慮して除雪をしていただけたらという思いがあります。そういうことで、就労したとしても、家から車まで行けないのです。乗ってしまえばどうにか行けるけれども、通学・通勤にヘルパーさんをつけることはできない、ボランティアを探すしかないという現状があるので、ぜひそこら辺も考えていただけたらなと思っております。
以上です。
○浅香
養護学校で、そういうお話がいまだにあると言われましたけれども、何年ぐらい前にご卒業されたのですか。
○参加者
十うん年前です。
○浅香
やはり、後輩から、今でもそういう感じだよという話を聞くのですか。
○参加者
はい、そうですね。
たまたま私が通っていたところは身体障がいの方が多かったので、授業は割とできていた方だと思うのですけれども、ほかの養護学校ですと、どうしても同じように勉強ができないという方がいらっしゃると思うのです。それをどうしても一緒にやろうとするから矛盾が出てくるのであって、普通学校のように人数は多くないですから、個人個人のスピードに合わせるべきだと思うのです。それをしないで、この時間は数学です、この時間は国語ですと無理やりその時間に当てはめようとするとから矛盾が出てくるのかなと思うのです。
○浅香
小山内さんは1人に3人も先生は要らないと言うし、今の方はある程度少人数のマンツーマン的な……。
○参加者
そんなに人数は要らないと思うのです、もともと生徒数が少ないです。ただ、個々の能力をちゃんと見きわめた授業をしてもらえれば、ちゃんとした授業を受けられるのかなと思うのです。
○上田市長
今、高等養護学校が足りないです。札幌市内に足りないから、何とかふやす方向にしてくれないかというお話があります。私も2カ所ぐらい行っておりますけれども、なかなか授業そのものがどのように個々にされているかについてまではまだ情報をとっていません。先生方から少しお話を伺ったくらいでよくわかりませんけれども、私の知っている限りの教師は、それぞれの能力を一番引き出せるように、それぞれプログラムをやっていますよというふうに明るく言っていただいているものですから、私は安心していたのです。もし、小山内さんの言われるような実態があるとすれば、それはしっかり議論しなければならないことだと思います。そういうことはないかということを、今度、お目にかかったときにお話ししてみたいと思います。
ただ、札幌の子が道内の違うまちに行かなければならないということで、今、保護者の皆さんからとてもご要望があったり、なかなか難しい問題を抱えております。寮に入らなければならないということがありますので、どこまで固定的な学校をつくらなければならないかという数の読みの問題があります。今、私は、教育委員会の方に、どうやったらできるのですかということで宿題を出して研究していただいておりますけれども、北海道との役割の分担ということもありまして、なかなかすぐには私の手元に回答を持ってこれないという状況で、教育委員会の方では立ちどまっている状況にございます。問題意識は持っておりますというふうにご理解いただきたいと思います。
○浅香
今のようなことは、市長さんの耳でじかに聞いていただきましたので、これからいい方向に行くように進めていただけると思います。
○浅香
それでは、上田市長さん、そろそろ次の公務に出発しなければならない時間になりましたが、市長さん、もう1人おられるのですけれども……。
○参加者
市長は、ガイドヘルプの要綱をごらんになっていますか。
○上田市長
見ておりません。
○参加者
見てくださるようにお願いをしたのですが、部局におろされて、福祉課の方から返事もいただきましたけれども、札幌市の福祉の問題点は、ガイドヘルプの要綱にすべて凝縮されていると私は思っています。札幌市は、積極的に障がい者差別をしています。それは、ガイドヘルプの要綱を読むとわかります。ぜひごらんになってください。人権派の弁護士ということであれば、問題点は一目瞭然だと思います。よろしくお願いします。
それから、1期のときには点字使用のサポーターがいなかったのですが、今回は点字使用のサポーターがようやく採用されたようです。
菊地さんにお尋ねしますけれども、サポーターほか参加者にも、障がい者による政策提言サポーター提言書に対する取り組み状況という冊子が配られているのですが、菊地さんのところに点訳の冊子は配られておりますか。
○菊地
冒頭でも連絡されたように、現在製作中で、この後出されるということを伝え聞いております。
○参加者
私の夫は、全盲の視覚障がい者です。点字文化者です。1期目のときに、12人もの委員がいながら、点字使用者はゼロでした。
これもたくさんの障がい者が読みますけれども、例えば個人、一市民に対する不利益処分通知というのはその人のためにしか発行されないものですけれども、点字使用者に対する不利益通知処分も墨字で来ます。2年間言い続けてきた結果、最近ようやく墨字と点字とセットで来るようになりました。
それもこれも、一つ一つ問題点を上げていけば、財源の問題その他で理想的なことができないのは私たちもわかっていますけれども、札幌市に徹底的に足りないのは、行政責任とは何なのか、福祉の理念とは何なのかを押さえた上で、財源がないのでここまでしかできないので、あとは努力するから我慢してくれというふうなことではなくて、国の政策に乗っていかにそれを狭く解釈してやるかという行動に貫かれているような気がします。そこのところを変えなければ、こういうことをやったときに、障がい者問題というのは、同じ障がいでも個々の置かれている状況によって一人一人違うものですから代表して言うことはできないのです。そこのところをきちんと担当者が押さえた上でやっていかないと切りがないです。100項目、1,000項目出て、立派な提言書ができても血の通ったものにはならないということを、ぜひこれは市長さんが押さえて部局の方におろしていただかないと、市長さんに何かを問い合わせても、お願いしても、部局におろされて、部局から来るものは何の役にも立たないのです。
例えば、札幌市には視覚障がい者はいないことになっているのです。手も動く、足も動く、口も動く、頭も動く、目が見えないだけだから公的サービスは必要ないと断言します。本当に視覚障がい者自体は、職業の自由はもちろんないのですけれども、訓練を受け狭い範囲では就労ができるので、日中、就労して税金を払っている立場なものですから、日中、役所に行くこともできませんし、そもそもどんな立派な文書があっても、その情報を自分のものにすることができないから、なかなか問題意識自体を持つことができないのです。
その辺のところは、これから当事者も頑張っていくとは思いますけれども、全くゼロからの出発のような状況ですので、機械的に部局におろすのではなくて、特に福祉の分野は本来のお仕事の意識で見てあげてください。
それから、男女共同参画とかもそうですけれども、福祉もそうですけれども、縦割りの担当部局だけでは済まない問題なのです。一つの問題を全部局に流してようやくみんなの暮らしが成り立つという部局ですから、その辺の意識を組織全体が持たなければ、いつまでたってもこういうことの繰り返しかと思います。
お忙しいところを申しわけございません。
よろしくお願いします。
○浅香
それでは、5分オーバーしました。
市長、本当にありがとうございました。感謝します。
それでは、拍手でお送りください。
〔上田市長退場〕
(拍手)
○浅香
点字資料につきましては、私が冒頭でちょっとおわび申し上げたのですけれども、今、視聴覚情報センターの方で製作しているところでして、これが終わりましたら、私に点字資料を後で郵送くださいというふうに言ってください。そうしたら、必ずお送り差し上げますので。
○参加者
遅刻してきたのでごめんなさい。
ただ、きょうの日程はあらかじめわかっているものです。サポーターの中に、点字文化者が1人いるわけですから、きょうに間に合わせる。要するに、ばらばらにできますから、1人が全部やるのではなくて、同時に何人かでいろいろなところでやれば、短時間でもできるものなのです。
皆さんが知っていて、ざっと見た範囲でとかと発言していらっしゃるのに、会場の人が発言していらっしゃるのに、当のサポーターが中身を訴えられない。あなたがその立場になったらどんな気持ちがしますか。札幌市には、そういうところが欠けているのです。私だったらいたたまれません。自分だけがわからないわけですから、とても寂しい思いをします。それだけ、幾ら立派なことを言ってもだめなのです。何年来、言い続けています。
○浅香
わかります。情報の差別のないようにということは何回もお聞きしています。
○参加者
差別自体が札幌市にはあります。
○浅香
これからはそういうことのないようにしますけれども、菊地さんのお名前を挙げて申しわけないですけれども、この前に間に合わなさそうだという話もあったものですから、菊地さんも含めて、今回は墨字しかなかったのですけれども、勉強会をさせていただいて、もし菊地さんにそういう質問が出た場合にも対応できるように、この項目全部がという話にはなりませんけれども、菊地さん自身にも視覚関係だとか総体的な関係のところはご説明をさせていただいたくらいで今回は臨ませていただきました。その辺はおわび申し上げないとならないと思っています。
○参加者
皆さんも、ダイジェストを渡されるのだったら、視覚障がい者もダイジェストで構わないですけれども、市が出向いてくださる説明会でも、ダイジェストの資料しか用意されないのです。だから、はなから半端扱いです。そういうことです。
○浅香
わかりました。それは私たちも反省して、また次に生かしたいと思います。
それでは、途中の質問で半分ぐらい帰られたのですけれども、市長の方から、去年の暮れぐらいから、障がい者の就労についてもっと進めていきたいので、いろいろな意見を聞いてほしいというふうにサポーターに言われています。
例えば、札幌市で別枠採用をしたり、元気ショップのような形でバックアップをする体制にしたり、いろいろ方法があると思うのです。その中で、ちょっと言い方が悪くなるのは失礼させていただきたいと思いますけれども、具体的に一つの例を挙げると、この間もサポーターの勉強会でちょっと話したのですが、各区役所に1人なり2人なり3療の資格を持った方が常駐してもらうと。職場の機会として与えると言うのは変ですが、いてもらって、職員に対するリハビリということも―市の方は聞かなかったことにしてほしいのですけれども、市の職員もいろいろな仕事の上で障がいがある方もたくさんいると聞いています。ですから、なるかならないかは別ですが、そういう面も含めて、身体だけに限るとか、身体でも手足とか目の不自由な方、耳の不自由な方もおりますし、知的の方もいますし、精神の方もおりますので、いろいろな障害区分の方が万遍なく働けるような環境にすることは別問題として、障がい者側がどういうことを希望するだろうかということを聞いてほしいというふうに言われています。
もし、今思いつかなければ、廊下に用紙がありますので、ファクスでも郵送でもご持参でも、ここに持ってきてくださって私がいただいても結構ですけれども、こういうものがあるのではないかということを私たち10人で討議してもたかが知れていますので、より多くの方の障がい当事者、また家族の方などの意見をお寄せいただきたいと思っています。
例えば、今言ったようなこともありましょうし、郊外で大規模スーパーなどをつくるときには、必ず小規模作業所などでつくったものの売り場を設けなければ認可しないという政令をつくってもらうとか、そういうものも含めてより障がい者が働く場をつくる。今までの懇談会の中でも、給料は何ぼでもいいとほとんどの方が言うのです。ただ、みんなと一緒に並行して働きたいという人が大多数の方の意見だと思っています。そういう面から、やはり職場とか環境も含めてつくるというのが第一前提だと思いますので、そういういろいろなソフトから入り込むのとハード的に入り込むのといろいろな方法があると思います。
そういう面も含めて、今ご意見があれば言っていただいて結構ですし、しばらく考えて思いついたようなことは、用紙に記入してお寄せいただければと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。
私たちの中で、役所の駐車場の管理の係がいいのではないかという意見は出るのですが、いろいろな意見が出ないのです。ですから、いろいろな意見を求めたいと思ってお願いしています。
○参加者
役所の駐車場でなくて、役所の職員、札幌市に10区あります区役所の職員としてというのも頭の中に入れてもらえませんか。
○浅香
別枠採用みたいな形ですか。
○参加者
別枠でも本採用でもどっちでも構いません。
○浅香
別枠採用自体は、さきおととしから継続ではなかったですか。
○事務局
毎年やっています。
○浅香
そうですね。上田市長になられてからは、毎年5人から10人ぐらいという形でやっていただいているのですけれども、その辺も増員してほしいということですね。
○参加者
はい。
○浅香
私は今、就労の関係ばかり言いましたけれども、まだ時間は15分程度ありますので、その他、逆に市長がいたからちょっと言いにくかった、部長、課長になら言えるというようなこともあると思いますので、意見を言っていただければと思います。
○参加者
私は障がい者の手帳は持っていないのですが、障がいのある方々とともに活動指定の職員として働かせている者として発言させていただきます。
法外無認可作業所の職員をさせていただいている者です。
本当は市長がいる間に意見を言いたかったのですが、まず、前回、昨年度の提言サポーターの懇話会ではなくて、直接当事者の方々と1対1で話を聞くという会に当事者の方に同行していって、そのときにもお伝えしたのですけれども、この時間帯がまず問題です。ここのサポーターになっている三浦さんは一般就労されている方です。もちろん、この時間にはサポーターとしては参加できません。就労のことについて意見を聞きたいということであれば、今、作業所で働いている人たちのことと言いましたけれども、作業所で働いている人はほとんどの人たちがこの時間帯は家に帰る時間だったり帰路についている時間だったりします。
先ほど、ざっと帰りましたけれども、あの方々は私のグループの作業所を利用する方で、この時間帯にはヘルパーが入るのです。食事を一緒につくったりする家事ヘルパーが6時ぐらいまでに入るのです。本当に当事者の方々の意見を聞くというのであれば、一般就労している方、そういうヘルパーが入っている方、6時以降や7時でなければ参加できないということを前も話したのです。しかし、今回もこの時間帯に設定されています。これはぜひ改善していただきたい。
きょうも、上田市長が来るというのは情報として得ていません。ここに来たら、いらっしゃるということを聞いたのですが、もしそれを知っていたら、もっと多くの方が参加するような形になるだろうと。それも、夜の時間帯であればもっと望ましいなと思いました。
それから、1点だけ確認したいのです。
札幌市役所の方には電話で確認したのですが、道の福祉計画の中には、精神障がい者の人数で、17年度の保健所把握数が11万9,000人と出ているのです。これは、道の福祉計画を見てもらうとわかるのですが、精神保健福祉の手帳の交付数は1万9,000なのです。6倍の違いがあるのです。保健所の把握と実際に手帳の交付をしている数字、精神の方は6倍違うのです。札幌市は保健所把握数は出ていないのです。今、18年度4月1日現在で9,166人になっています。これを6倍にすると、もし保健所が調査していれば5万4,000の数になるわけです。この数は、もともと計画を立てる上で根本的に数を把握していないということでは計画になりません。それは、この計画が最初からでたらめだということのあらわれです。
先ほど養護学校の問題も出ていましたけれども、養護学校の先生方にも直接話を聞いていますけれども、今までは高等養護学校に来なかったような方たちが今は来ているのです。それは、法律が変わって、発達障がい者の方々、今までは普通高校に行っていた人たちが、普通学校に行くといじめに遭うということで養護学校を選択している人が多くて今は入れない状況だという話を直接聞きました。ということは、今まで把握していなかった人たちがいたということです。今回も、この計画の中では把握していない方々がたくさんいるのだ。それでこの計画が立てられているということは、根本的にこの計画は間違いだというふうに思います。
以上です。
○浅香
一つ目の開催の日程については私の方から説明させていただきます。
過去にも、土曜日に1回、日曜日に1回、夜に1回やったことがあるのです。三浦さんの名前を申し上げられましたけれども、夜にやったときも、三浦さんがなかなか出てこれないものですから、事前に何回も、大丈夫だね、大丈夫だねという話をしていたのです。ロイズに勤めていらっしゃるのは私も知っているのですけれども、それでもなかなか来れないということでした。それで、三浦さんに限って、札幌市の部長さんのお名前か局長さんのお名前で事業主の方に派遣文書を出していただければ行けるよというのが委嘱前のお話だったものですから、必ず行政の方からも出していただいているのですけれども、なかなか出ていただけないというのが現実なのです。
ことしも、夜になるか、土曜日か日曜日か、いずれかの懇談会も1回考えようという話をしています。我々は行政関係とか施策とかは無知なものですから、1カ月に1回なり2回なり勉強会をしているところなのですけれども、そういうときも、三浦さんのために北区の近場で夜にやろうということで、三浦さんに何日にしたいから出てねと言っても、もうかっている企業だと思うのですけれども、なかなか出ていただけないということで、私たちも気の毒に思ったり、また出ていただけないことが苦痛に思ったりすることの両てんびんなのです。その辺は、1回でも2回でも出ていただけるように相談してやっていきたいと思います。
土曜か日曜か夜かというのは、また私たちの方で練らせてもらいます。
二つ目のお話については……。
○河西
6倍の話ですね。
僕は当事者です。正直に言って、僕自身がそういうサービスを利用するということ自体、どの程度の葛藤があったかということは、当事者ならわかるのです。
端的に申しますと、手帳の申請自体も、家族が巻き込まれた場合の家族の差別偏見にさいなまれるような気持ちとか、そういうような問題が根本にあるのです。家族とか当事者という部分では、これが結婚とか法事ということにもかかわってくるのが、現実の生活なのです。そういう制度を利用しているということ自体に関して、これが同居している障がい者であれば、どの程度のトラブル、災難、葛藤、悩み、いらいら、場合によっては再発なのです。
このような矛盾を抱えている中で、制度を利用していくということに踏み切っていけるということで、安心して見ていけるのは生保をもらっている当事者で、日中、作業所、デイケアで安定しているメンバーぐらいしか、僕が見たところでは安心して見ていられる状況でやっていける制度利用という形になっていないというのが、市内の作業所の現実だと思います。
僕も、実際にそういう中で経験してきたことなのです。
多分、6分の1というのは、そういう状態の中で制度を利用していくということに関して踏み切っていける人だったのだろうと思います。その中の何分の1かは、家族が家族会のような形でそういうことに参加できる覚悟のある家族の部分で、可能だったのだろうと思います。
これは、現実の数字が物語っている部分で、生活者として生きづらい現実を背負っている障がい者の現実なのです。その現実を飛び越えてしまって6倍であるというふうに言われるということは、その現実自体が全然感化されていて、これから行政とか、場合によっては研究、教育の部分が、家族とか地域が解体していく中で出てくるいろいろな問題にこれから行政が社会保障として取り組んでいくときに、いろいろな問題点の一つとしてさまざまなことに手を打たれると思います。そういう将来的、未来的な問題の中で仕事なりが出てくるのだろうし、行政サービスのいろいろな問題が出てくるのだろうなと思います。
僕は、サポーターとして、実感としてそう思います。
以上です。
○大井
先ほど質問があった重度心身障がい者の医療費制度のことで回答を聞き漏らしたので、お願いします。
○阿部課長
お話のことは、自立支援医療と一般医療という二つにまたがる事柄なのかなと思います。精神障がいの方が病気の治療のために通院されるという場合には、自立支援医療の中では1割負担ということになるわけですけれども、これは、かかられる医療機関、利用される薬局は原則1カ所という形で、制度上、そういうつくりになっております。したがって、事情があって、これまでかかっていた病院をかえる、あるいは薬局をかえられるという場合には、かわったところに永続的に行かれるというのであればそれでいいと思いますけれども、何らかのご都合でこれまで行っていたところに行かないで違うところにかかる場合には、やはり自立支援法上は変更の手続を踏んでいただかなければならないということで、制度上、あまり自由度の高いつくりになっていないという課題はあるのだろうと思います。変更するといっても、やはり1カ月前後の時間がかかる、診断書をもらってまた1カ月かかるという課題があるのはわかっておりますけれども、制度の仕組み上、そうなっているものですから、そこはそういうご理解をいただくしかないのかなと思います。
それから、一般の医療にかかるものについては、これは本来的に自立支援医療ということではなくて、一般の内科や何かの受診ということであれば通常の診療ということになります。加入している保険、今はみんな3割だと思いますけれども、そういう自己負担が発生するというのは、基本的には自立支援医療の制度とはちょっと別のお話かなと思います。
○大井
ただ、重心の制度の中で、知的、身体は1割負担になったのです。三障害一元化で、しかも精神障がい者にも顔写真をつける手帳が実施されているので、その辺の格差をちょっと考えていただきたいと思うのです。
○阿部課長
そこは、私も詳しいことまで承知していないので正確なお答えはできませんけれども、お話を伺った上で、ちょっと検討させていただくということでいかがでしょうか。
○浅香
そのほかありませんか。
皆さんが言われたことは、どうあれこうあれ、必ず提言書で反映させていただくことは間違いございません。もう3回目で六百何項目ぐらい出させていただいていますので、漏れなく、同じような意見はまとめさせていただいたりしていますけれども、提言書の中でことしも反映させていただきたいと思っております。
それでは、閉会させていただきますけれども、私は最初のあいさつで、ことしは、来ていただくだけではなくて、こちらから施設や小規模の方に訪問させていただくということを重点的にさせていただきたいと申し上げました。こちらの方でも何カ所かピックアップさせていただいているのですけれども、皆さんの方からも、ぜひうちにも来てくれ、この大変な状況を見てほしいということがありましたら、ぜひ声をかけていただきたいと思います。私たちは行きたくてうずうずしていますので、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、大体4時になりましたので、今回はこれで閉会とさせていただきます。
どうもありがとうございました。
以上
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