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更新日:2011年2月21日

平成18年度第1回懇談会

開催日 : 平成18年5月15日(月曜)14時~16時

開催場所 : 札幌市視聴覚障がい者情報センター 2階 大会議室

出席サポーター

浅香 博文(代表)

大井 暢之

小山内 美智子

河西 明

菊地 信

黒田 澄雄

鈴木 昭子

山本 浩之

○浅香

皆さん、こんにちは。

これより、第2期目(のサポーター)としましては第1回目の、障がい者による政策提言サポーター懇談会を開催させていただきます。

私は、サポーター委員の浅香と申します。1期目からサポーター委員を務めさせていただいておりますが、進行役という大役は本当に初めての経験で、まことに不慣れな面も多々あると思いますけれども、きょうは2時間ほど務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

皆さんもご承知のとおり、このサポーター制度も平成15年12月から3年目を迎えました。平成16年度の第1回目の提言書では204項目の提言を、昨年、平成17年度の第2回目の提言書では198項目の提言をそれぞれ皆さんからいただき、上田市長へ直接お渡ししたところでございます。

上田市長には、この政策提言サポーター制度については本当に高い関心をいただいておりまして、2年間で約400項目に及んだ提言内容について、最近では、常々、提言内容について、できるものはできる、できないものはできないと明示をしていただいているわけでございますけれども、その後、改善されているかとか、再びこういうような場所で皆さんのご意見を聞いて報告してほしいということもお伺いしております。

2期目の私たちは、予定ですが、9月に新たな提言を示すことはもちろんでございますけれども、今までの400以上に及ぶ提言がどうなったのか、どうしているのか、また、近い将来、遠い将来に及んで、今後どうすべきなのかということも含めてきっちり検証していかなければ、今までの2年間が無になってしまうと思います。

取り組み状況につきまして、入り口のところで皆さんにお配りさせていただきましたが、実際に障がい者の声として、関係者の声として、また、この場でどんどんご意見を言っていただければと思っております。

この場では、サポーター委員である私たちがいろいろ意見を申し上げるのではなくて、皆さん方の意見を市政に反映するために、総勢では10名おりますが、この場にいる7人が耳を傾けさせていただき、市政に反映するためにどういう提言をしたらいいかを組み立てる役割となっております。どうか、たくさんの声を聞かせていただきたいと思います。

また、今ほども言いましたけれども、時間が許せば、市長の検証にわたることも私の方から提起させていただきますので、いろいろご意見をお寄せいただければと思っております。

それでは、開会に当たりまして、札幌市の阿部障がい福祉課長より、ごあいさつを兼ねまして、この2年間の取り組み状況等も含めてお話をしていただきたいと思います。

よろしくお願い申し上げます。

○阿部障がい福祉課長

皆さん、こんにちは。札幌市障がい福祉課長の阿部でございます。

平成18年第1回の障がい者による政策提言サポーター懇談会の開催に当たりまして、一言、ごあいさつ申し上げます。

本日は、皆様、たいへんお忙しい中、懇談会にお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

また、皆様方には、日頃から本市の障がい者福祉施策にいろいろご理解とご協力をいただいております。この場をお借りして、お礼を申し上げる次第でございます。

障がいのある方々の思いや考えを、同じ目線で理解し、応援することのできる障がい者による政策提言サポーターが聞き取り役、取りまとめ役となりまして、意見を市政に反映していくことを目指すというこの制度も、平成15年12月にスタートして、既にもう2年以上が経過いたしました。

これまで、16年度、17年度と、市長への提言を二度いただいているところでございます。当初12名だったサポーターも、今回、新たに4名の方が入られまして、10名の新体制となっております。今日は、新体制で行う初めての懇談会でございます。

皆様方も既にご承知のとおり、また、今日は入り口でビラ配りをされておりましたが、この4月から障害者自立支援法が施行されております。ここ数年、障がい者の方にとって、従来の措置制度から支援費制度に切りかわり、ここでまた新たに自立支援法ということでございまして、障がい者福祉行政は極めて大きな転換期を迎えているということが言えるかと思います。

自立支援法は、身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者の三障がいを一元化し、さまざまなサービスを利用しやすくするとともに、障がいのある人たちが地域で自立した生活ができるように、みんなで支えていこうというのが法の理念になっているところでございます。

ただ、一方では、利用者の皆様に一定のご負担をいただくという利用者負担という制度が打ち出されておりまして、各界でいろいろなご議論がされているところでございます。

今回の取り組み状況の中でも、支援法関連のご意見を初め、障がいのある方々を取り巻くいろいろな問題が取り上げられております。必ずしも札幌市だけでお答えできる事柄ばかりではございませんが、十分にご要望におこたえできる事柄も多いかと存じますので、各担当部局でそれぞれ精力的に取り組んでいる現状をご報告させていただきたいと思います。

本日は、まず、平成17年度の提言への取り組み状況を私どもの方からご説明申し上げ、それからまた、サポーターからのご意見、ご来場の皆様方からのご意見を伺いたいと思っております。皆様におかれましては、どうか忌憚のないご意見などをお寄せいただきたいと思っております。

秋頃になろうかと思いますが、新たな提言をご提出いただくことになっておりますので、これからのサポーターの活動につきましても、皆様方にお力添えをいただきますようお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。

どうもありがとうございました。

○浅香

ありがとうございました。

それでは、ここでサポーターのメンバーを紹介いたします。

今ほど阿部課長の方からもお話がありましたけれども、2期目のサポーターは10名で編成させていただいております。10名のうち、1期目より引き続いてやっていただいている方が6名、新任の方が4名です。

今日は、10名のうち、1期目の代表を務めていただいたメビウスの会代表の我妻武さんはまだ体調が戻らないと、また、札幌みんなの会代表の三浦さんがお仕事の関係で欠席されておりまして、また、菊地サポーターも若干遅れるということで、現在、7名で皆さんに正対させていただいております。

それでは、それぞれ自己紹介をさせていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。

私も顔を上げますと圧倒されそうになりますし、たいへん緊張します。

最初に、私より、自己紹介をさせていただいて、恥をかかせていただきたいと思っています。

私は、札幌市身体障害者福祉協会に勤務しております浅香と申します。

障がいは、右大腿を切断、御年51歳になりますが、小学校3年生のときに交通事故で右足を失いました。

私がこの中心に居すわるというのは場違いで、本当は前代表の我妻さんに引き続きと思っていましたが、メンバーには入っていただいておりますけれども、体調がまだ戻らないということで、私が代表を務めさせていただいております。ピンチヒッター的な役割だと思っております。

たいへん緊張しておりまして、今も心臓がドキドキしておりますので、進行も飛びとびになることもご容赦いただきまして、よろしくお願いしたいと思います。

それでは、皆さんに向かって左側の大井さんの方からよろしいでしょうか。

○大井

皆さん、どうもこんにちは。

私は、すみれ会の会長をやっておりますが、今年で終りまして、来年からは指導員になりますが、すみれ会というのは精神障がい者の患者会です。そこで、共同作業所を二つ運営しています。僕自身も障がい者で、障がい者歴は25年です。今、50歳なので、大体半分の人生を障がい者として暮らしています。ことし初めてサポーターとなりましたが、本来であればそっち側に座りたいくらいの気持ちです。僕は、できるだけ皆さんの近くにいて、代表して意見を言っていこうと思って、サポーターになりました。

今、共同作業所でも、法人化の話とか、先ほど出ていた自立支援法の関係でどうなっていくかはまだ決めかねていますけれども、18年度は共同作業所にも市からの補助金が出るということで、その後のことを考えて、今、みんなで何とかしようとしています。

以上です。

○河西

同じ精神のほうの患者であり、障がい者です。河西と申します。

平成2年に、社会参加共同作業所という精神のほうの作業所に飛び込みまして、そっちの関係で、平成7年に共同住居で出発して、平成8年からグループホームの認可がおりた第一ドリームというグループホームの世話人を7年近くやっていました。こういう政策提言サポーターにかかわる直接の経歴はそんな感じですが、いろいろ経験しています。

市政の中で、政策提言サポーターの提言がどういう形で本当に具体的に生かされていくかという部分では、僕も2期目ですけれども、まだまだ暗中模索だと思います。担当の市の障がい福祉課の人たちも含めまして、市長の市政にこういう声をどういう形で反映させていくかというのはまだまだ暗中模索になると思いますが、自分なりに頑張って自分の役目を果たしていきたいと思っています。

以上です。

○鈴木

皆さん、こんにちは。

NPO法人札幌障害者活動支援センターライフの3番目の作業所、「ひだまり」のメンバーの鈴木昭子といいます。

私は、知的障がいなのですが、私も、浅香さんや河西さん同様、1期目から引き続きのサポーターメンバーです。

これからまた、前回の1期目と同様、皆さんからいろな意見を聞いて、また自分自身も勉強していきたいなと思っております。よろしくお願いします。

○小山内

こんにちは。小山内です。

私は、脳性マヒという病気で、子どものときからの病気です。札幌いちご会の会長と、社会福祉法人アンビシャスというところの施設長をやっております。

今、支援法で、たくさん書類を書き直さなければいけないので、職員は非常に大変です。そして、9月にはまた変わるということで、本当にありがた迷惑です。本当にみんな障がい者の方からお金を取られるということで、障がい者の方は映画もコンサートにも行けなくなってしまいます。何でもお金をちょうだい、お金をちょうだいということで大変です。

私も、ホームヘルパーからヘルパー代とお薬代で、月に5万円くらいかかります。すごく大変です。いくらお給料をもらっても、お薬代はしょうがないかなと思うけれども、ヘルパー代は、自分の手を動かすのに何でお金がかかるのかということは、日本の大問題ですね。日本は、決して福祉先進国ではないのです。逆行しています。サポーター会議に人が来てくださるのもありがたいのですけれども、私はそれだけでは物足りないので、市長に、札幌市の1階に障がい者トイレをつけてと20年間ぐらい言い続けてきたのですが、今年やっと要望がかなって、1階に立派な障がい者用トイレができました。だから、市長にしつこく要望書を書いていくことも大事です。自分自身で要望書を長く長く本当に市長と文通するように書いていくことが大事だと思います。選挙に出るときは、選挙公約を書くことも実現する目的だと思います。

私は、今まで30年間、障がい者運動をやってきたので、選挙に出るときのことは大事です。それは、市長がやるかやらないかをはっきり聞くことが大事だと思います。後からギャーギャー言ってもしょうがないのです。だから、選挙前に聞くことが大事ですから、それを実行してください。

あとは、どれだけ札幌市が厚生労働省といろいろ闘ってくださって、厚生労働省に逆らってくださるか、それが問題だと思います。厚生労働省の言いなりに動いたら、上田市長は役に立たない市長さんでしょう。札幌市独自の力を出さないといけないときです。だから、札幌市の独自の福祉を改革してくれるように、皆さんで訴えていきましょう。

終ります。

○山本

こんにちは。

耳が使えないので、手話でお話をさせていただきます。

名前は山本と申します。今年度、初めて提言サポーターを務めさせていただくことになりました。さきに話したとおり耳が聞こえませんので、実際、皆さんとお話しするときは、手話通訳の方を通してお話をするという形になります。

3歳ぐらいのときに耳が聞こえなくなりました。理由はよくわかりません。成長しまして、6、7年前に札幌に転居してまいりました。現在の仕事は、ここのセンターの2階で、向こうにありますが、札幌聴覚障害者協会というところで職員として働いております。例えば、手話通訳の派遣とか、聴覚障がい者のための字幕製作や手話をつけたりしたビデオづくりなど、そういった仕事をしております。

簡単ですが、これでごあいさつを終らせていただきます。

○黒田

皆さん、こんにちは。札幌生まれ、札幌育ち、現在、西区に住んでおります。

私は、平成4年に、交通事故による中途障がいです。そして、障がいの度合いは、皆さんもご存じだと思いますが、腰椎というのは五つありますが、全部が粉砕骨折になりまして、骨盤から採骨して、そこに埋めて、そして、脊髄に沿って金が入っていまして、左足は、つけ根から足先まで感覚がありません。それで、8ヵ月間入院していまして、それまでいろいろな人にお世話になって、事故に遭うまでは、趣味でマラソンをやっていて、休みのときは朝、昼、晩で30キロ走るとか、大会で出れば、順位やタイムにこだわっていました、余り関係ありませんが、ベストタイムは3時間3分です。3時間を切りたいと思っていましたが、切らないうちにこういう状態になりました。

入院しているうちはいろいろな人にお世話になりまして、走れなくなったけれども、どうして、まだまだ大変な方がいらっしゃるということで、足を引きずりながらも、今はボランティア活動をしています。今は二十数団体にかかわっていますが、主なものは、障がい児の水泳療育、精神のグループホームの運営委員、病院のボランティア等々をさせていただいています。そういうことで、昨年にサポーターの公募がありましたので応募させていただいて、現在に至っております。

これから、皆さんの貴重な意見を聞かせていただきながら、私のことととらえながら、また、サポーターの仲間でよりよい提言をつくっていければいいかなと思います。よろしくお願いします。ありがとうございました。

○浅香

ありがとうございました。

1期目のこういう懇談会のときは、ときによっては大きなテーマを設けたり、またテーマを設けなかったりして、いろいろ試行錯誤をしながらやらせていただいたわけですけれども、本日は、特段、皆さんにお示しするテーマは設けませんでした。というのも、ある程度予測されたというか、自立支援法のこととか、医療関係の法案のことなどにマトがだいたい絞られてきているのかなということもあったものですから、逆に、皆様にお示ししませんでした。そのほかのことでも何でも結構ですので、おかげさまで、自己紹介と課長のごあいさつも済みましたので、皆様の声がたっぷり聞ける時間が残ったと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

すみません、これから阿部課長の方から、平成17年度提言書に対する取り組み状況の概要についてご説明をしていただけるということですので、よろしくお願いしたいと思います。

○阿部課長

それでは、私の方から説明させていただきます。

お手元の資料の方に、「1. 平成17年度提言事項198項目、2. 提言への取り組み状況」ということで、提言、個別意見というような形で整理されたものが載っているかと思います。

それで、具体的に中身といたしましては、3番目の提言項目への評価ということで、番号、提言項目、取り組み状況という区分の中で概要をご説明しております。

これを全部やっておりますと非常に時間がかかりますので、主だったところだけをかいつまんでのお話にさせていただきたいと思います。

一つ目が相談体制の充実と整備ということでして、さまざまな障がいを持つ人の生活すべてにわたって相談できるよう、市の担当窓口職員の相談援助技術の質的な向上を図るとともに、担当者によって説明内容が変わることのないよう、研修等を通じて統一を図るという提言がございます。

これにつきましては、平成17年度に実施したと申しますか、これは単年度限りで終るという中身ではございませんので、当然、今後も引き続き、十分に配慮しながら取り組んでいく、行政にとって非常に大きな課題であるというふうに考えております。

これは1項目めですから読ませていただきますけれども、取り組み状況といたしましては、福祉関係施策は多様化しており、市民のニーズに合った援助につなげるため、窓口職員には深い知識と豊富な経験が求められている。本市では、新任職員研修のほか、必要に応じて現任職員の研修や勉強会などを行い、専門性と統一性を確保してきたが、近年、障がい福祉の分野では、制度の改正がたびたび行われており、職員の不断の研修と、それを担保する機会の継続的な確保がますます重要となっている。今後も、窓口職員のみならず、障がい福祉に関係する職員の質的な向上や市民とのコミュニケーション能力の向上を図るため、研修体制の強化にいっそう取り組んでいきたい。また、区や本庁と関係機関との連携・協力体制を強化し、適正なサービスの提供に努めていきたい。

これは、保健福祉局の総務部総務課の説明でございます。

これにつきましては、最初に申し上げましたように、単年度限りで終ることではなく、ずっと引き続き、研修とか職員の意識の向上に努めていきたいというふうに考えております。

引き続き、2ページ目に参りまして、同じく、相談体制の充実と整備の1-2というところですが、各種福祉サービスの内容について、障がいの違いによる情報の格差が生じないよう、公平で適切な情報開示、的確な情報提供を行うというご提言をいただいております。

これにつきましては、福祉ガイドの作成とか、各種の事業や制度についていろいろなチャンネルを通じてご案内を申し上げているところであります。ただ、この障がい福祉の分野に関しましては、非常に頻繁に制度改正が行われているという状況がございまして、大きな事柄、大きな影響を与えるような場合には、広報さっぽろでお知らせする、あるいは、利用者の個別のご案内、それからパンフレットの配布など、いろいろな形の情報提供を行うように努力をしているところでございます。

もちろん私ども本庁でも対応しておりますが、各区の保健福祉課の相談担当職員ですとか、そこにおります現業職員の方にも十分な説明ができるように私どもも養成しているところでございます。

それで、2がサービス供給基盤の整備ということで、ニーズに合ったサービス提供基盤の整備をする。3ページになりますね。

整備を進める上で、サービス事業者の質の確保を図る。その際には、障がいの違いによる格差が生じないよう、公平なサービス内容の充実を図るということでございます。

取り組み状況を全部読み上げますと、時間が非常に長くかかってしまいますので、ご提言をいただいた主たる項目に限ってということにさせていただきたいと思います。

それでは、同じく3ページの3-1の障がい者の権利擁護システムというものが二つございます。

その一つが、障がい者が生活する上でさまざまな権利侵害などが起きないように、解決に向けての取り組みを充実するということで、社会福祉協議会に委託して実施しております事業とか成年後見制度の事業というものの活用を進めていきたいという回答になっております。

それから、4ページ目に参りまして、4が障がい者差別禁止条例、これは仮称でございますが、地方自治体では取り組みがおくれている障がい者差別禁止条例についてのワーキングチームを早期に立ち上げ、さまざまな障がいを持つ市民からも意見を聞きながら、自治体の中での先駆的な役割を果たしてはどうかというご意見でございます。

それから次に、ホームヘルパーについて二つの項目が上がっております。

5-1の方を読んでまいりますが、市の身体障がい者居宅支援の支給量決定基準は行政にとっては都合のいい枠組みであっても、時間数の必要な障がい者にまで行き渡らない不平等が生じている。例えば、支給量の境界となる基準として、脳性マヒにより、著明な不随意運動、言語障がいを伴うものという1行があるが、これはヘルパー派遣の実態にはそぐわない。すべての障がい者は年を経るにつれ、障がいが多種多様かつ重度になっていくにもかかわらず、これでは限られた障がい者だけに時間支給量をふやすことになっている。早急に基準を見直すべきであるというご意見でございます。

その次が、6として医療費に関連しての項目でございまして、昨年、重度障害者医療費給付助成事業の見直しがされたが、その影響調査を行うとともに、医療抑制が起こらないような働きかけをする。また、精神障がい者も制度を利用できるようにするというご意見が上がっております。

その次に、中長期的な解決が必要、検討が必要ということで、各項目ごとに既に実施に着手したもの、実施ができる見通しのあるもの、それから中長期的な検討が必要なもの、その他というような形で方向性が示されております。

それから、同じく5ページの一番下の7-1が、通行権の確保ということで、障がい者の自由な移動の権利が保障されていない現状から、それを補いものとして福祉有償運送を行うSTSの役割は大きい。STSの運営に対して支援が必要というご意見です。これが、次の6ページの上から二つまで続いております。

同じく、7-2も通行権の確保という項目になってございます。

7ページに参ります。

7ページの8は住居というテーマでございまして、身体、知的、精神、難病など、いずれの障がい者にとっても住居確保の問題は大きい。特に知的障がい者や精神障がい者のグループホームへの支援は一層必要で、身体障がい者のグループホームも市独自に設置すべきである、さらに、福祉ホームも各区に建設していかなければならないというご意見をいただいております。

その下の9-1でございますが、障がい者雇用の充実です。

これは、障がい者雇用を推進するため、札幌市は別枠での採用を行っているが、市の補助金、助成金を受けている社会福祉協議会など関連団体、外郭団体でも障がい者雇用を義務づけるべきである。さらに、施設や社会福祉法人などでも一定の割合で障がい者を雇用したり、期間雇用、臨時雇用でも障がい者雇用を促進すべきというご意見になっております。

次の8ページも、すべて障がい者雇用の充実ということに関連したご意見をとりまとめております。

次は、9ページに参りまして、10-1小規模通所授産施設、小規模作業所の支援ということでございまして、一般就労が困難な障がい者にとって、地域の中にある作業所は重要な生活の拠点だが、作業所によっては生産性が非常に厳しいところもあるので、作業所への運営補助は必要であるというご意見で、これは10-2、その下は内容は違いますが、同じ項目ということで整理をさせていただいております。

それから、11-1は、災害、緊急時における障がい者の避難体制の確立ということでして、札幌市は、災害弱者向けの防災マニュアルを作成しているが、障がいを持つ当事者には実行困難な面が多い。平常時でも安心と安全が脅かされている中、災害緊急時における安全な避難体制が確保されるよう、当事者の視点と意見を取り入れた実効性あるマニュアルを作成し、普及活動を徹底してほしいというご意見でございます。

次の10ページの初めも同じ内容についてでございます。

それから、10ページの12-1、12-2、12-3は、政策決定過程への障がい者当事者参画の義務づけという事柄に関しまして、12-1は障がい当事者の意見が市の政策に十分反映されるように、障がい当事者の委員会への参画や声を聞く場を設けるというご意見でございます。

それから、11ページに参りまして、13番目の障がい者理解教育の充実という事柄に関しまして、欧米では日本ほどハード面に資金を投じていないが、障がいを持つ人は安心かつ安全に社会参加できるようになっている。我が国との大きな違い、障がい者理解教育の差によるところが大きい。札幌市でも、学齢に応じた適切な障がい者理解教育を徹底するよう強く希望するという事柄でございます。

それから、一番最後の14項目でございますが、法令、条例などの遵守ということで、障がい者が安心かつ安全な社会生活を送れるよう、法律や条例、規則が制定されているが、中には罰則のないものもあり、関係行政機関が適切に執行しないことにより、空文化と形骸化が定着している。これら法令などの遵守と関係職員の意識改革、一層の努力を期待するという項目になっております。

それで、評価とか取り組み状況については、ちょっと時間が長くなりますので省略させていただきましたが、これまでいただきました提言項目についてはおおよそ今申し上げたような内容になっております。個別の事柄については資料の方をごらんいただきたいと思います。以上です。

○浅香

阿部課長、ありがとうございました。

それでは、これから皆さんのご意見をお伺いしたいと思いますけれども、先ほど私が申し上げましたとおり、予想として自立支援法等のご意見も多いかなと思いまして、今日は、市役所の方から、障がい福祉課の吉田(障がい在宅福祉)係長と木俣(運営指導担当)係長にも同席していただきまして、より専門性の高いものにつきましては私どもの方からもお伺いしてお答えをいただく場面もあるかもと思いますけれども、よろしくお願いしたいと思います。

それでは、ご意見をお伺いしますけれども、この懇談会は、会議録をつくる関係上、録音をさせていただいておりますので、ご容赦いただきたいと思いますし、必ずマイクをお持ちしますので、お持ちしてからお話ししていただきたいと思います。

できれば、お名前とか障がいについても言っていただきのですが、それはご自由ですので、言わなくても結構です。端的に言っていただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

それでは、挙手をしていただきたいと思いますし、できない方はお隣の方が助けていただければと思います。

○参加者

ピープルファースト北海道です。知的のハンディを持っている団体です。

先ほど会場の前でビラを配ったと思います。だけれども、この会場内でビラを配ってはいけないと。私たちの声として書かれているものは、あとで配ってほしいと言われて、今、会場で配って、その声ではないかと、自分たちの声として、会場内で配っていきたいと思うし、それで、拒否されて、後から配られて、ただ、聞かれた場合、聞いたというしかないですし、知的のハンディを持っている人たちに懇談会に出席しようと言っても、日中の仕事をしているときに懇談会に出席するというのは非常に困難を抱えています。割と時間にゆとりを持っている人たちがこういう場に参加して、ただ話をしました。話を聞いて、それで流しているだけではないかと思います。以上です。

○浅香

そのビラ配りというのは、どういうビラだったのですか。

○参加者

青いビラです。自分たちの声を出しているものです。うまく言葉で伝えられない人たちが文章で書いているものです。

○小山内

今、配ったらだめなのですか。

○沼田係長

そのことについてちょっとご説明させていただきたいと思います。

この懇談会が始まってから会場内でビラ配りをというお話だったものですから、懇談会が始まっている状態ですので後にしていただきたいということで、お願いしました。

○浅香

もらっていないというと変ですけれども、早目に来た方はお手元にないということですか。

○小山内

前から回したらいいじゃないですか。

○浅香

では、もらっていない方は手を挙げていただきたいと思います。このビラの内容について何か補足することはあれば、どうぞ。

○参加者

何度も言いますけれども、なかなか自分たちの発言する場が限られてしまっているし、懇談会では、知的の方が2名入っていますけれども、本当に私たちの声として聞いてくれているのだろうかということで、この日を目がけてビラの中身をつくりました。

○浅香

わかりました。後で、またじっくり見させてもらいます。

実は、きょうは平日でしたが、次回は7月に懇談会を予定しております。会場の都合もあると思いますが、お仕事をされている方にもご出席していただけるようにということで、7月の開催分につきましては、今まではできませんでしたが、土曜か日曜日にするように検討させていただいておりますので、ご承知おきいただきたいと思います。

夜という話も一時ありまして、夜に1回やったことがありましたが、出席していただいた方がすごく少なかったものですから、夜よりも土曜日か日曜日の方がいいだろうということで検討しているところです。

それでは、前の方、どうぞ。

○参加者

まず一つ目、自立支援法の枠組みへ小規模共同作業所が就労支援型や地域活動センターなどに移行した後も利用料を取らないでほしい。2番、地域活動センターに移行した場合、作業所が運営できる金額、例えばプラス100万円などにしていただきたい。また、すみれ共同作業所第二作業所に、現在、札幌市から出ている自炊訓練事業費を自立支援法の枠組みに移ってからも、引き続き支給していただきたい。また、就労支援型・継続型地域活動センターに移行したとして、通所利用人数は最低賃金などを設けないでいただきたい。

以上です。

○浅香

大体、内容はわかったのですが、最低賃金を設けないでいただきたいということについて、もうちょっと詳しく話してください。

○参加者

例えば、就労継続支援事業の非雇用型であると、そこの作業所での作業手当がありますが、それが3,000円以上出ていて、しかも、通所人数が20名以上でないと、その枠組みに入れないのです。要するに、枠組みに入れなくてつぶれてしまう可能性があるのです。3,000円ではなくてゼロ円からにして、また人数は20人に満たなくても、就労継続支援事業、もしくは地域活動センターに移行できるようにしていただきたいということです。要するに、今は、そういう条件を設けているのです。その条件をなくしていただきたい。

○浅香

つまり、20人以上でなければだめだということと、3,000円以上を賃金として支給しなければならないことになっているということですね。

大井さん、この辺について詳しくないでしょうか。

○大井

僕もあまり詳しくないのですが、たしかに共同作業所に来る人たちはさまざまで、例えば、週に1回来たり、月に1回来たり、毎日来たりという人がいろいろいます。それで、ならして3,000円以上というのは、作業所で箱折り作業をやっていますが、一つ作って5円という感じなので、なかなか3,000円以上というのはつらいところです。

○参加者

もう一ついいですか。

要するに、利用料を取られ、同時に、作業所の報酬がありますが、例えば3,500円を作業所からもらったとしても、利用料が月に1万円かかっていたら、お金を払って働きに行くというおかしな逆転が起きるのです。だからこそ、利用料も取らないでほしいですし、3,000円以上という枠組みをつくらないでほしいのです。以上です。

○浅香

わかりました。

利用料を取らないでということについては、どちらの係長でもいいですが、地方行政としては何かお答えできますか。

○木俣係長

運営指導担当係長の木俣でございます。

利用料は、今のところは、就労継続支援事業などに移行した場合には取らないということは自立支援法の中ではできないことになっておりまして、やはり1割をご負担していただくような内容になっております。

利用料と作業工賃の逆転現象を起こすという話はもっともでございますし、十分わかりますが、実際は、作業工賃は3,000円もきついというような状況だと聞いておりますけれども、あくまでも、そこは訓練の場というようなことですから、あくまでも訓練のための1割負担ということでございますので、今のところ、私からその辺について言えるのは、この程度でございます。しかし、今後、どうなのかということももちろんあります。

それから、地域活動支援センターに移行した場合のことを何かお話しされていたと思いますが、人数とか最低賃金の条件というのは、あくまでも就労継続支援などに移行した場合には、これもやはり自立支援法で決まっている内容ですので、今のところは、ちょっとどうしようもないような状況ということでございます。

○参加者

予算に関してはどうですか。地域活動支援センターに移行した場合、札幌市として独自にもう100万円ぐらいプラスしてほしいということだったのですが。

○木俣係長

その地域活動支援センターの内容については、札幌市で詳細をまだ決めていないような状況です。早急に決めたいと思っておりますけれども、現在、検討中でございますので、いましばらくお待ちいただきたいと思います。

○参加者

以前にお話があったのですが、地域活動センターに移行した場合は、利用料がかからないというようなことを話されていたと思います。その点はどうなのでしょうか。

○木俣係長

そのような話はしておりませんが、その件も含めて検討してまいります。

○浅香

今の件につきましては、本格施行は10月からになっていますけれども、私たちも検証して、また6月、7月の段階で発表させていただきたいと思いますし、私たちも、今のお話のことは去年からよくお聞きしています。地方行政の中でも何とかできるものについては、私たちの知恵で提言書の中にも盛り込ませていただき、健全な作業所運営ができるようにしたいと。作業所をつぶしたという話を私も聞いていますので、そういうことが極力起きないような方策を提言させていただきたいと思います。

○参加者

帯広市などでは軽減措置などをとられているのです。天下の札幌市は軽減措置をとらないのですか。ぜひ、軽減措置をお願いいたします。

○浅香

わかりました。それでは、次の方。ちょっと飛びますけれども、後ろの方、よろしいですか。

○参加者

僕は、昭和20年10月で生まれで、10月が来たら61歳になるのです。もう還暦を過ぎたのです。おれは病気になったのは、17、8歳くらいで、東京にいたときに発病したのです。××病院に行ったときは何でもないと言われて、旭川に戻ってきたのです。1年くらい家にいて仕事をしないから、働きに行けと兄貴に言われた。兄貴は、今の札幌の伊藤組にいたのです。兄貴に迷惑がかかるからと思って、初めは○○病院にいて、その後、●●病院(登別市)に行ったのです、そこに10年間いたのです。10年間いても、全然、快方に向かわないで、出してくれない。作業するしかないと思って、●●病院の作業班に入って、草刈りとか、ニジマスを飼ったり、鶏にえさをやったり、山の草刈りをやったり、作業していました。やっと作業したことによって、快方に向かって、自由になって、登別市のまちも歩いたし、いろいろな所に行ったりして、外出できるようになったのです。

それで、●●病院にいても全然退院できないと思って、また○○病院に戻ってきました。今は白石の支援センターに中野さんという人がいますが、江別の市役所のケースワーカーをやっていたのです。中野さんに頼んで、やっと○○病院に入院しました。そこでも治らなくて、○○病院にずっといました。○○病院で自殺未遂を起こして保護室に入りました。保護室に入ったから、これでは退院できないと思って、これだったら一生終りだと思って、それで、兄貴と相談して札幌の□□病院がいいか、札幌の△△病院がいいかと考えて、□□病院に入院したのです。□□病院に入院して、もう10年間以上たつのです。

だから、おれは人生は、18歳ぐらいから、精神障がいの病気ばっかりでずっと暮らしていたのです。今はもう61歳になりました。□□病院の内観療法を皆さんは知っていますか。

説明しましょうか。まず、内観療法は、相手の立場で考える。それから、枠を広げて考える。マンネリを排して考える。グループ討論で考える。マイナスをプラスに置きかえて考える。それが問題解決法です。精神的心の解決法というのは、正しい生きがいを持っている。勤勉に生きている。常時、客観視ができている。常時、抑制ができる。耐性心を持っている。意欲向上、啓発の心を持っている。精神的成長がなされている。それから、自分に与えられた愛に感謝して生きる。自分の過去や境遇に恵まれなくても、これから追求して生きていく。これが□□病院の内観療法の勉強会の内容です。

おれも、全然何も考えないで、映画を見たり、ブラブラ遊んできて何も勉強しなかったけれども、今回、入院してやっと人生の生き方というのがわかったのです。人生というのは一つのことをずっとまじめにやらなかったら立派になれないのです。オレみたく、ブラブラとあっちで遊んだり、こっちで遊んだりしたら、全然いつまでたっても同じなのです。世の中は、一つのことをずっと、同じことをずっとやった人が勝つのです。

おれも全然勉強不足だけれども、61歳になったから、今まで何も知らなかったから、これから精神障がい者のことについて勉強するのだ。ただ、内観療法によって気がついたのだ。勉強になったのだ。□□病院の理事長におれはお礼を言わなければならない。まだ完全に治っていないけれども、退院させてくれたのだ。

今は共同作業所で働いているのだ。利用料は取られるけれども、工賃は8,000円までもらえます。8,000円以上働いてももらえないのです。8,500円になっても8,000円まで削られてしまうのです。生活保護の方で、そういうふうになっているのです。

おれは、1年前に、すみれ会の方に電話したのです。そうしたら、貴重なご意見をありがとうございましたと言いましたよ。本当に、今は平成18年でしょう。これから、平成20年、30年、40年とたって、精神障がいの人が出てくるでしょう。そういう人のためにも、一番前に座っているのです。

おれは年だから、8,000円まででいいよ。診察にも通っているし、生活保護も出るから8,000円までしか働けない。働いている人もいるけれども、8,000円までしかもらえないのです。8,000円までしかもらえないのです。それを、これからの人のために1万円にしろというのです。これは、多分、道の問題ではなくて、厚生労働省の問題だと思う。札幌市だけではなくて、北海道全部が8,000円だと思う。聞いた話だけれども、そういうふうに言っていた。これは、北海道の問題ではなくて、県の問題でなくて、厚生労働省の問題だ。

以上です。

○浅香

もうちょっと手短かに言ってください。

○参加者

何でおれたちは偏見で、おれは顔が変わるというか、病院では何か精神の改善という病名になっているけれども、顔が変わるという病気なのだ。だけれども、□□病院に言わせたら、おれの病気の名前は精神の改善だと。それでも、通っている人は、琴似に行ったら□□病院は分かるけれども、皆さんは分かっているから黙っているけれども、大通とかこういうところに来たら分からない人がいるから、おれの顔を見て笑っていく人がいるのです、そういうのは偏見だよ。精神障がい者に対する偏見です。分かりますか。

最後に言いたいことは、1割負担とさっき誰かが言っていましたね。これも、つばき共同作業所の指導員に聞いてこいと言われたのです。作業所に通う人の1割負担は知っていますか。そんなところです。今はそんなことであそこに通っています。

○参加者

ほかにもしゃべりたい人がいるから、そこまでにしてください。

○浅香

要は、工賃を8,000円から1万円まで、作業所内で上げてほしいということが第一なのでしょう。分かりました。

はい、次の方。

○参加者

二つあります。

一つは、生活保護の場合の利用料はどのような形になるのかということです。それで、一応かからないというふうに聞いておりますが、そのとおりなのかどうか教えてください。

それから、地域活動センターの利用料を1割取るということですけれども、地域活動センターでは、そこに通っている人たちは、お金を持っているというか、稼ぐことはほとんど不可能なので、ぜひ、地域活動センターの利用料分を札幌市の方でもっていただけないかと思います。この二つです。

○参加者

前に、すみれ作業所に木俣さんが説明にいらっしゃいましたね。そのときに、地域活動センターになった場合は利用料がかからないとおっしゃっていましたね。

○参加者

かからないかもしれないけれども、分からないと言ったのですよ。

○参加者

いや、分からないのではない。かからなくなる可能性があると言ったのですよ。

○木俣係長

ですから、まだ決めていません。まだ、かかるとも、かからないとも決めていないので、時間をもう少しいただきたいと思います。

○参加者

それは、この前に言われた7月までですか。

○木俣係長

そのぐらいをめどに考えています。

○参加者

分かりました。

○木俣係長

それから、生活保護の利用料については、もちろんかかりません。以上です。

○浅香

はい、どうぞ。

○参加者

障がい者になって7年ぐらいになりますが、僕はそれまで働いていて、住むところは会社で用意してくれていましたが、働くことができなくなった途端に住むところに困ってしまって、民間のアパートを借りました。しかし、障がい者になったら、当然、公営住宅に優先的に住めるものだと思って、観念的にそう思っていて、市役所に行ったら、年に3回か4回、抽せんをやっていますので応募してくださいというふうに言われて、ずっと応募しているのですが、いまだに当たらないのです。

そして、今日もらった資料の個別意見 - 56というのが多分ページ数なのだろうと思いますが、そこにもやっぱり誰かの意見があって、公営住宅が当たらないから施設に入るとか、入らないとか書いていますが、いきなり取り組みは困難とバツっと切り捨てる言葉が載っているのですね。何とかしてくれと要望しているにもかかわらず、いきなり取り組み困難と切り捨てるのは何だとまず思ったのですよ。

次に、読んでいくと、公平性確保の観点からというふうな言葉が出てくるのですね。これはどういう意味なのかというのが非常に疑問になっているのです。障がい者になって働くことができなくなって、生活をするための賃金が得られないという状況で、一般の人は収入が少なくて公営住宅に入るのだということで公営住宅を札幌市もつくっていると思いますが、障がい者の場合は働く場とか、働く力がもうなくなってきて、公平性とか、収入を得るための手段が公平でないにもかかわらず、ここで公平性と言われても、何なのだと思っているのですよ。その言葉を言っているのは、障がい福祉課が言っているのではなくて、住宅課が言っているのですね。障がい者が提言をしようと言っているところに、障がい福祉課のやつが返事もしないで、住宅課のやつに言わせているというのは何なのだというふうに思うのですよ。

障がい福祉課がいるのであれば、市営住宅とか公営住宅の2割、3割は障がい者用なのですよというふうに担保して確保してあって、それでどうのこうのと言っているならまだしも、そういうものはなくて、一般の低所得者の人と一緒に、抽せんですから応募してください、当たりません、残念でしたね、また応募してくださいと単純にただ言っているのであれば、障がい福祉課の仕事は何なのだ、何をやっているんだというふうに思っているのですよ。

それで、この間ちょっと行ったら、5月こういうものがあるぞとある人が教えてくれたので、行って、ぜひ障がい福祉課の人間にそのことを聞きたいと思って来ました。

よろしく。

○小山内

住宅に関しては、本当に、あなたは何回応募しましたか。何回落ちましたか。

○浅香

7年間申し込んでいる。私は、前回、本庁の意見聴取のときにお話をうかがったので‥‥。

○小山内

何年間応募したのですか。

○浅香

7年間です。

○小山内

何回落ちたのですか。

○参加者

1年に3回か4回募集がありますね。僕は、その度にずっとやっていて、多分6年にはなっているのです。

○小山内

そうですか、私も15回落ちたのです。

○参加者

そんなものですから、先の見通しがないから、真っ暗だね。

○小山内

はい。それと、おたくは車いすではないから、空きがあると思うのですね。場所を選ばない限りね。

○参加者

僕の場合は、呼吸の方の問題があって、1階でなければならないという条件があるのです。あとは、エレベーターがあれば、何とかいいなと。

○小山内

新しい市営住宅や公営住宅は、全部、1階が障がい者用になっているのですけれども、公営住宅が少ないのですね。私の知っている人がいますが、みんなが公営住宅を待っているのですね。何回受けても受けても、おたくと同じように落っこちて、落っこちてばかりいる人もいるし、1回受けて1回で受かってしまう人もいるし、これは宝くじのようなものなのですね。

○参加者

ですから、障がい枠をきちっと設けないとならないのではないかというふうに思うのですね。

○小山内

設けていますよ。これは公営住宅の人がいないから分からないけれどもね。

○沼田係長

住宅課ではないので余り詳しいことは申し上げられないのですが、ここでは、その前のページで、車いす用と単身者用の市営住宅をふやしてくださいということに対して、車いす住宅の供給については、毎年、新設市営住宅の建設戸数の4%を目標としてつくっているということなのです。ただ、これは新設の分だけですので、下に参考として出ていますように、新たにつくられるものは4%程度ということですと、例えば1カ所の団地で3戸とか2戸とか、下の方に、下野幌団地で9戸、幌北団地で6戸というような数が出ております。このように、だんだんと増えてはいるのですが、全体の戸数としては、まだ需要にこたえられるようなレベルには達していないのかもしれません。

それと、先ほど、個別意見 - 56ページの11-(3)で、取り組み困難と書いてありますのは、要望項目がページをまたいで二つ並んでおりまして、11-(2)の方、障がい者の方は、最高5回の申し込み、5回の抽せんぐらいで入居できるように基準を考えてほしいと、それに対して、それはちょっと難しいということで答えているのです。5回というのも結構多いかもしれませんけれども、一般の市営住宅も40倍以上というような、空き市営住宅とか新設の市営住宅もすごい倍率になっているような状態で、もちろん障がい者の方も優先といいますか、抽せん率が高くなるような、それと、回数がふえればふえるほど当たる可能性が高くなるような、そういう仕組みにはなっていますが、今、小山内さんがおっしゃったように、少ない回数で当たる方もいれば、なかなか当たらない方もいるというような、そういう現状にはなっています。ただ、こういう障がい者向けの住宅も少しずつふやしているところでございます。

○小山内

3回以上落ちたら優先順位は変わってくるのですね。私は、公営住宅には15回落ちたのですが、3回以上落ちた人は、だんだん優先順位が先になっていくということはちゃんと書いてあると思いますよ。

○沼田係長

そうですね。商店街の抽せん会のように、1回ガラッと回すと玉がコロンと出る抽せん機がありますけれども、要するに、当たる玉がだんだんふえていくというふうに考えていただければよろしいと思います。

○参加者

まだしゃべってもいいですか。

僕が最初に申し込んだころは、1戸の空き家に対して応募者が26倍くらいだったのですよ。去年ぐらいでもう50倍ぐらいになっているのですよ。僕の場合は普通障がいだから1個ふえるみたいなところで、もう6年目だったら2個ふえますよという格好で、ちょっと改善したようには見えるのですけれども、求めている方からすると、相変わらず責任転嫁されていて、抽せんに当たらないのはおまえの責任だと、おれらは知らんぞと、あなた方が言っているようにしか聞こえないのです。

僕は障がい者で、まず、衣食住の住を確保したいと。ものすごく節約しようがないところの住が、収入に対する支払いの占める割合が大きいのです。何とかならんのかといろいろ考えているのだけれども、いいかげんにカチンときていて、屁理屈でも小理屈でもいいから見つけて、これは食い下がらなければならないというような状況に今追い込まれつつあるので、黙っていられないという部分なのですね。

だから、抽せんだ、何だかんだと言われても、何かなと思うのだね。一般の人と同じレベルで、さあ、抽せんですよと言われても、そういう同じレベルではないのではないのというところにいるものだから、障がい福祉課の人間に話を聞きたい。住宅課のやつに聞きたいわけではないんだというところで言っているのですよ。4%ずつふやしていると言っていても、僕が思うのは、やっぱり2割、3割を障がい者用に確保してほしいのだと要望しているのですけれども、要は、僕から見て左側の人が答えたけれども、住宅課でないから分からないのだけれどもという言い方をしているけれども、では、障がい福祉課として意見を言ったらどうかと思うのですよ。

○小山内

今は、障がい者住宅というのも時代おくれであって、全部がバリアフリーの住宅にするのだという札幌宣言をしてほしいですね。そうしたら、障がい者も当たる確率が大きいし、これからは高齢者のこともあるし、障がい者用住宅と一般住宅と分けること自体がおかしいですね。みんなエレベーターをつけて、お風呂をちょっと大きくして、手すりをつけたら大丈夫ですから、そういうものをいっぱいつくっていけば、あなたも受かるし、分けていること自体がおかしいのだと思います。だから、障がい者がなかなか入居できないのだと思います。

○浅香

先月でしたか(4月26日)、本庁で個別の意見聴取をさせていただいたときに、私が対応させていただいたものですから、もっと内容を詳しく知っていますが、今、ちょっとお怒りになったような、何で住宅課が答えて障がい福祉課が答えないということももっともな話だと思いますので、今、小山内さんが言われたように、これからはより高齢化社会になっていますので、その辺も含めて提言させていただきたいと思います。また、この方自体は、来年の話ではなくて今の話なのだということもあるものですから、その辺も含めて、個別になりますけれども、この方には市なり何なり、裏口で対応することもできませんけれども、お話をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

それでは、一番後ろの方、どうぞ。

○参加者

先ほど小山内さんがおっしゃっていたように、最近、外に出ることによってわかったことが一つあります。障がい者のためと思っていたものが、例えばスロープですが、私がおりようと思ったら、ほかのお年寄りとか足の悪い方たちもおりてくるのですね。ということは、スロープは今まで障がい者のためのものかと思っていましたが、そうではなくて、そういうお年寄りとか体の悪い人や足の悪い人のためにも必要なのだということが分かったのです。だから、もう少しそういうことも考えてもらいたいと思います。

それから、ノンステップバスについてですが、やっぱり、1年に1回ぐらいは、札幌ドームなどに行って野球などを見たいのです、けれども、札幌ドーム行きのバスは普通のバスで、私は車いすなので乗れないのです。一度だけ芸術の森にノンステップバスで行きましたが、あのバスがもうちょっとふえることによって、これからはそういう楽しみもできるのではないかと思います。

それから、最後に、今回、障害者自立支援法に変わったことによって役所にいろいろ相談に行きましたが、先ほど、阿部課長は相談体制が整備したとおっしゃっていましたけれども、窓口に行っていろいろなことを聞いても、それに適切な答えを与えてくれる役所の職員の方がいらっしゃらないのですね。しかも、この4月に異動があって、今までかかわってくれていた方が異動で動いていった。この大事なときに、私たちにとって身近な職員の方がいますね。今までずっとかかわってきてくれていた方です。そういう方たちが異動するというのはすごく不安なのです。それでなくても、聞いてもわからない人たちが多い中で、ちょっとでも私たち障がい者のことをわかってくれている職員の方にはやっぱり窓口にいてほしいです。だから、異動ということもわかりますが、もうちょっと時期を考えて、職員の方の異動を考えてもらいたいと思います。

○浅香

分かりました。

今、交通手段の関係についてのお話がありました。私もそうですけれども、特に肢体不自由の方は切実だと思いますし、中には、精神障がいの方々でも公共の中で対人がうまくいかないという方からも聞いていますし、またいろいろあると思いますけれども、今のような、例えば札幌ドームまでノンステップバスを走らせるという夢のあるような話も提案させていただきたいと思います。

それから、窓口対応につきましては、これからちょっと時間があったら、市長さんも、この2年間、口を酸っぱくして言ったのだけれども、その後どうだろうかということで皆さんのお話を聞きたい、今のような話もあったら具体的に教えてほしいというふうに聞かされていますので、また後ほどお聞きしたいと思っています。

ノンステップバスも、今、廃車にして買いかえる場合はノンステップバスか、または中型のワンステップバスというふうにだんだん切りかわってきて、また、私たちも要望しています。ただ、何せ1年間に更新される台数がわずかで、最寄りの大きな病院に行くルートしかないというふうな現状はまだまだおくれていると思いますし、また、それに対応するような形で、STS(福祉有償運送)なども札幌市は全国に先駆けて突き進んでいます。全国ではまだ二、三カ所しか委員会を設けてやっていないというふうに聞いていますけれども、そういう点も早く一般的な当たり前のことになってくれればいいなと思っていますので、その点もまた考えていきたいと思っています。

そのほか、何でも結構です。そうしたら、先ほどの方の前の方、どうぞ。

○参加者

こんにちは。

3点ほどお願いしたいことがあります。

1点目は、自分のことになるかもしれませんが、ことしの4月から自立支援法というのが始まって、今、ホームヘルパーもガイドヘルパーもデイサービスも1割負担ということを聞いて、払っています。今は仕事をしているから払えますが、私は腱鞘炎という仕事病とか、手のしびれている病気を持っています、それで、病院にも通っています。それで、いつ仕事をやめなければならないかわからなくなったときに、年金などを上げてもらわないと1割負担のお金が払えなくので、そこら辺を考えてほしいということです。

あとは、知的障がいとか精神障がいなどの市営住宅をつくったときに、私たちは、火事とか何かあったときに不安になるので、世話人さんみたいな人を1人つけてほしいと思います。

もう一点は、いろいろな施設でも知的障がいだけが使えないという施設があるのです。私は、夏のスポーツは水泳をやっています。冬はスキーとかいろいろやっています。そういう施設で教えてもらいたいのですけれども、知的障がいの人はだめですという施設がいっぱいあるので、そういうものを障がい者全部が使えるような施設をつくってほしいなと思います。以上です。

○浅香

自立支援法と市営住宅の件は大体わかりました。

知的障がい者で使えない施設というのは具体的にどこですか。

○参加者

今、私は6月からパソコンで行くのですけれども、二十四軒のところに(身体障害者福祉センターが)ありますね。あそこに、広報で障がい者の方のペン字教室ができるということで、初め私が言ったのですけれども、だめで、私のヘルパーさんとかお母さんが支援してくれて、言ったのですけれども、「知的障がいの手帳を持っている人は使えません」と言われたのです。ペン字とか生け花とかいろいろな教室が広報で出ているのですけれども、「知的障がい者の手帳を持っている人は、使えません」と。初めは、「手帳を持っていますか」と言われて、「はい」と言って、「失礼ですけれども、どういう障がいですか」と言われて、「知的障がいの療育手帳を持っています」と言っただけで、「すみません、身体障がい者の手帳を持っている方だけなのですよ」と言われたので、それはちょっと差別かなと思ったのです。

○浅香

まるで私のことを言われているようです。私はそこに勤めているものですから、あれは、多分、政令で定められていて、議会できっと政令を改正していただいて、今は身体とか知的とが精神という時代ではなくなりましたので、そういう改善していくべきところは改善していかなければならないと思います。

ただ、今、言われたような要望については、前々から多少なりともあったのは、私も存じ上げています。その辺については、行政とちょっと相談して門戸を広げるかどうか、また、知的とか精神の方の何か新しい講座的なものができるような形にするのかということも含めて、行政の方と相談させていただきます。

○小山内

やってだめならしょうがないけれども、言っただけで、電話をかけるだけでというのは、ちょっと失礼だね。

○浅香

身体障害者手帳となっているものだから、正直な話、そういう点は役所はうるさいのですよ。そういう要望が出されたということで、これからそういう点も‥‥。

○小山内

でも、そういうのを取り払っていくのが自立支援法でしょう。そんなことを言ってはだめですよ。

○浅香

分かりました。そのほか、もう一つぐらい。

○参加者

最後に、細かいことで申しわけないのですが、私も、精神障がい者の作業所で働いている者ですが、身体・知的・精神のサービスの一元化と言われつつも、交通費の問題は一元化がまだ完全に進んでいません。例えば、3級の場合、精神の場合は、1年に33,000円分のウィズユーカードが与えられますが、たしか身体の場合は、それが定額制ではなくて定率制で、半分ですか。5割ですね。つまり、簡単に言ってしまえば、精神の場合は3万なんぼしか与えられない。身体の場合は、いくら使っても、半額割引というふうになっていて、この3級以上でもいろいろな差別があるのですけれども、最も低い3級ですらこういう大きな差別があって、何ら一元化されていないということを修正するように、行政の人は努力してください。以上です。

○浅香

わかりました。

身体障がいの場合は、基本的に半額で、1・2級は福祉パス、3・4級はウィズユーカードとなっていますので、それも一元化するという要望ですね。分かりました。

一番後ろの方、ちょっと短く頼みます。

○参加者

私はずっと作業所暮らしだけれども、みんな作業所に来ているけれども、目的を持っていないのだ。作業所というのは社会へ復帰する場なのだ。また、どうしても仕事がなくて、どうしようもなく来ている人もいる。けれども、社会への復帰の場だということを忘れている。うちの作業所で見ていると、だれも目的を持っていないのだ。将来の目的というのか、作業所で30歳から20歳の人が働いているでしょう。目的を持っていないのです。ただ、何となくやっている人が多いのです。

おれも、退院してから4カ月ぐらいたっているけれども、職業訓練校に行ったのは1人しかいない。あとは、もう全部黙って、じっと自然に言いなりになっている、そういうふうに目的を持っていないということがいけないのだ。おれは、人生の目的は、これから障がい者のために尽くすことだけれども、若い者は、これから社会に対する目的、社会で働く目的を持っていなければだめだ。作業所に行っても、ただ黙ってやっていても何も意味がない、そういうことを言いたい。これで終りです。

○浅香

はい。どうぞ。

○参加者

最後に、1点だけいいでしょうか。

何度も言うようでしつこいのですが、すみれ共同作業所と第二作業所には、現在、札幌市から自炊訓練事業費というものが出されているはずなのですよ。これは、次の体制、自立支援法案の体制に移っても、引き続き、自炊訓練事業費を支払ってほしいと思います。また、ほかの作業所も対象として考えていただきたいと思います。以上です。

○参加者

自分で料理をやって、材料費や人件費やらを安くあげて、料理を覚えるためのことも事業としてやってほしいということです。自活の仕方です。料理をつくることも事業として認めてほしいと、簡単に言えばそういうことです。

○浅香

それが自炊訓練事業費として‥‥。

○参加者

事業として、安い単価で、こちらは料理も食べられるというシステムになっています。自分たちでつくって、事業としてやっているのです。

○浅香

そういう事業費は現存しているのですか。

○参加者

僕たちの作業所にはあります。

○浅香

市からの助成金みたいなものが来てということですか。

○参加者

市から、数年前に認められて交付されるようになりました。だから、すみれ会では、もちろん事業の一つなのです。ほかの作業所でもそういう事業をやっているところがあるはずですので、ほかの作業所でも自炊訓練事業費みたいなものをつけていただきたい。また、次の体制ですか、雇用型とか市活動センターに移行した後も、それを引き続き認めていただきたいということです。

○浅香

継続してほしいということですね。自立支援法に移っても継続してほしいと。

○大井

訓練のために給付しているのではなくて、補助金の中でそれに使っていいのですよということになっているので、柔軟に対応してもらっているのですよ。

○参加者

作業所ごとに、あるところとないところがあるのです。

○浅香

(木俣)係長、こういう事業費の名目はないのですけれども、そういうような使途で補助金を使用している作業所をほかでもお聞きになっておりますか。

○木俣係長

本来は、ちょっと認められません。

○浅香

補助金ですから、本来は目的外使用ですか。

今のところは、逆に役所的に言うと、おおっぴらにしてしまうとだめですよとなってしまうから、そういうことをサポーター会員が言ったらまずいのですけれども、そういう点も認めてほしいということで提言書の方に盛り込ませてもらいます。

そういう使途も認めろというふうになると、また、補助金や助成金の格上げなどにもつながると思いますので、提起させてもらいます。

それでは、残りが20分ぐらいになりましたけれども、一番後ろの車いすを利用されている方から先に言われてしまいましてけれども、ぜひ、今日集まっている皆さんに聞いていただきたいということで上田市長の方から提起されていることは、取り組み状況の本当に一番最初なのですが、市役所職員の、障がい者や家族の方への接遇、対応について、その後、この2年間に提言させていただいていますけれども、実際のところ、なおっているのだろうかということも含めて、実際にあった現場とか、言いたくなければ結構ですし、言いたければ言っていただいても結構ですので、何かあれば言っていただきたいと思います。

例えば、悪かったことばかりを言っても、こういう話は育たないものですから、逆によくなったという現場もあれば、実際に提言書の中で、こういう点はすごくよくなったということも途中であったぐらいですから、そういう点も含めてちょっとお話をいただければと思います。

○参加者

先日、北区役所に用があって行ったのですけれども、障がい者の方は2階ですね。さっきも言いましたが、内部障がいで呼吸器なものですから、余り暑いと呼吸困難を起こすのですよ。それで、区役所はちょっと暑かったですね。待っている間にだんだんおかしくなってきたのを職員の人が見てくれていて、パッと水を持ってきてくれたのです。それで大分救われたという感じで、助かったなと。おととしは、そういうことはなかったですね。

○浅香

それは、あなたの座っている状況を見て、頼まなくても、水をサッと渡してということですか。

○参加者

そうです。だから、そういうことで、少しずつみんなが心がけてくれているのだなと感じたのです。

○浅香

よく目配りをしてくれるようになったということでしょうか。なるほどね。

上田市長は喜ぶと思います。悲しませることも二、三あったらどうぞ。

○参加者

すみません、最後にもう一つだけいいですか。

三障がいが一本化になって、手帳も一本化されるということですが、身体・知的は、JR、飛行機の航空券は割引きになりますけれども、精神障がい者には割引き制度が一切ないのです。一本化された場合に、JRと航空機、例えば札幌市内だけでもいいです。そういう割引きサービス、要するに三障がいと同じように扱ってください。精神だけが、これは明らかな差別です。以上です。

○浅香

はい。

○参加者

今のは、事業者の問題であるなら、事業者に対して三障がい一体化という法律があるのだから、事業者に対して強制的にある程度言えると思うのですよ。これは事業の問題だから民間に任せるというだけでは、ちょっと行政の姿勢としては甘いのではないかと思います。つけ加えます。

○沼田係長

ちょっと一言よろしいでしょうか。

お手持ちの冊子の個別意見の31ページをご覧いただきたいと思います。

精神障がいの方もJR料金を割り引きにしてほしいとか、あるいは、距離的な問題で100キロメートル以下でも割り引きしてほしいというご要望が従来からあるのですけれども、今回、JRの方に直接こういう質問を送ってみましたが、ご覧の回答でして、JRとしては、鉄道事業者ということで従来から行っている身体・知的の方に対する割引きは実施するけれども、これを拡大するというのは、国の社会福祉施策として取り組むべきであると。つまり、JRというのは、要するに民間鉄道事業者になりましたので、それを民間に負担を押しつけるのは会社としては納得できないというような回答をいただいております。

おっしゃったように、精神障がいの方だけがJRの割引を受けられないということについては大変矛盾していることだと思いますが、この問題につきましては、やはり、JRの言い分も民間会社として、必ずしもむげにおかしいとは言いづらい。それなりの理由はあるというふうに思われるわけですけれども、いずれにしても、これは国のレベルで考えなければならない問題ではないかと思っております。

○参加者

市の方で特別にお金を出してもらうことはできないのですか。

○沼田係長

それはちょっと難しいと思います。

○参加者

どうしてですか。

○沼田係長

それは、市というのは、いわゆる地方自治体ということになるわけですけれども、障がい者の方に対する交通費助成は行っております。その額をふやしてほしいといったご要望はかなりいただいておりますが、財政上、金額的な拡大というのはなかなか難しい状況ということでございます。

○参加者

財政上と言いますけれども、大通から札幌まで地下道を通す、そんな通路をつくるよりも、みんなのために使ってもらえないのですか。こんな大通と札幌を何で地下をつながなければならないのですか。そんなことをするよりも‥‥。

○浅香

今言われたようなことも、逆に必要な障がいの方もたくさんいることは、障がいによっては、冬はなおさらそういうところが、お金のことは別にして、たくさんいることだとは私も認識しています。

今言われた航空運賃の割引とかJR運賃の割引対象者の拡大などについては、別の中央の組織などでもかなり運動展開をしているところだと思います。今、行政の方が言われた地方自治体で助成なり何なりというよりは、国レベルで、今言われた民間の航空各社とかJRとか、各私鉄などにそういう割引対象を全障がいにするという指導をするように、また私たちの方からも強く働きかけていきたいと思っています。

○参加者

理由として言われているのが、精神の場合、写真が載っていないからダメということを前提としているのですけれども、顔写真が載ったら何か変わりますか。

○木俣係長

当初、精神障がい者の手帳ができたときには、今おっしゃったような話がございました。ですから、写真が載らないことによって、やっぱり本人かどうか確認できないということは、実際にその当時はあったようです。今の考え方はわかりませんけれども、当時は、身体障害者手帳、それから療育手帳もすべて写真が載っております。これに対して、精神障がいの手帳については、写真が載っていないことで、あくまでも本人が確認できないと。だれが持っていても、極端に言えば分からないというような状況であることから、割引きが難しいというような見解というふうに、当初、精神手帳ができたときに、私は聞いております。

○参加者

それなら、帯広市とか釧路市は、障害者手帳のほかに顔写真つきのカードがあって、それを見せると、バスやJRが半額になる制度があるそうなのです。それは、札幌市でも、ぜひ行ってほしいのです。

○浅香

精神保健手帳は、写真を添付しないというのは全国共通のお話なのですか。そうですか、逆に、私どもの不勉強なのですけれども、写真を載せないというのは、組織としては何か理由があってということですか。

○参加者

私よりも大井さんの方が詳しいと思います。

○参加者

個別的な差別が生じるということもあったのではないですか、大井さん。

○木俣係長

手帳に写真を張ることによって、その人が精神障がい者であるということが分かるので、結構落としたりする人がいるのですね。そういう人たちのプライバシーというか、その辺だと思います。

○参加者

今言ったように一体化になると、外からは、精神か知的か精神かは分からなくなるので、精神に限った差別はとりわけ生じるわけではないと思います。

○参加者

差別は起きるでしょう。

○参加者

いや、障がい者だって、一般の差別は受けても、外見からすると精神だとわからないのだから。

○参加者

だから、顔写真をつけることによって割引きが始まるから、おれたちはつけてもいいと思えばいいのです。

○大井

そうですね。そういう意見も多いです。

○木俣係長

手帳が一本化になるという話はちょっと聞いていないです。

○参加者

だから、さっきも言ったように、帯広市などでは、顔写真つきのものを見せるだけでバスとかJRなどが半額になるそうなので、札幌市もぜひやってほしいのですよ。手帳に写真を張るだけでもできるとか、いろいろ方法はあると思いますので、そのように進んでいただきたいのです。

○木俣係長

直接の担当ではないのですが、ただ、当然、そういった個人を識別できる手法があれば、全く不可能ではないと思います。

○参加者

住民登録のカードに写真がついたものを私は持っているのですけれども、それと一緒に出すという感じで、そういうやり方はどうですか。

○木俣係長

それは、要望としてということで……。

○浅香

分かりました。基本的に、札幌の皆さん方は、札幌市独自でそういう手帳がつくれるのであれば、写真を添付してもいいよということですね。

○参加者

はい。

○浅香

そう言って、札幌市だけと言ってもなかなか発展しない段階なのだろうけれども‥‥。

○参加者

いや、ほかの都市でやっているのですから、札幌市でもできるはずですということを言いたいのです。

○浅香

いや、手帳はそうだけれども、航空運賃の割引きとかJR運賃の割引き対象にするという段階になると‥‥。

○参加者

だから、帯広市か釧路市では、バスとJRは半額になるのですよ。個別にもうやっているところはあるのですよ。

○参加者

写真添付というのは個別の地域の問題ではないから、どこでもいいのですよ。

○浅香

ただ、バスなどは割引きになっていますね。あとは、札幌市内に限れば、身体とか知的と差別があるというのはJRになりますね。

○参加者

JRと航空運賃はもう済んだのですけれども、私が言いたいのは、帯広市はもうそういう割引き制度を始めているのです。札幌市でも割引き制度を始めてほしいのですよ。

○浅香

その割引き制度というのは、航空運賃まではやっていないのでしょう。

○参加者

それとはまた別の話です。

○浅香

市内の公共交通機関でやっているということですね。わかります。

○参加者

最後にいいですか。最後です。

○浅香

30秒ですよ。

○参加者

札幌市は、東西線も南北線も全部入れてね、いい方だ。幸せだ。高橋知事にお礼を言いたい。人生は、目標に向かって頑張っていけと。

○浅香

分かりました。一番後ろの方、どうぞ。これで最後です。

○参加者

今の交通費助成の話になりますけれども、知的の方たちは、たしか介助割引というのがありますね。あれは介助者の写真などは何も貼っていなのに使えるのに、精神の人は写真がないと使えないというのは、ちょっと微妙に矛盾しているようなところがあると思いますが、そこら辺はいかがでしょうか。

○浅香

身体もそうなのですが、介助者というのは、その家族に限らず、友達だったり会社の同僚だったりヘルパーさんだったりということがあるわけですね。そういう方の証明という形にはならないものですから、身体に限っては、旧国鉄運賃法の、今はJR運賃ですけれども、1種と2種と、介護つきと介護なしという形で分けて割引対象にしています。それについては、今でも申告のみで、切符を買うときに一緒にと。

○参加者

では、その申告だけでいいのだったら、何で精神障がいも申告だけではだめなのでしょうか、

○木俣係長

申告だけではなくて、手帳を提示して申告するということです。

○浅香

障がい者本人の手帳を提示するとともに、一緒に付き添いも行きますという形でやっているのですよ。

○参加者

それは顔だけでいいのですね。

○浅香

そうです。

○参加者

そうなら、精神だって同じ仕組みがとれるのではないのですか。

○浅香

今、後ろの方がそう言われたのであって、さっきの話は介助までの話が通っていなかったものですから、もしそうなれば同じような形になるとは思うのです。

○参加者

でも、今の段階ではなかなかそれができないと。

○浅香

そこまでより、障がい当事者の割引を三障がい一緒にしてほしいということが前提ですね。

○参加者

そうなのですけれども、実際問題として、精神の手帳を見せて、介助者扱いで1人の人がタダで入れるケースも実際上はあるのです。これは、制度的なものではないと思います。そういうこともあって、精神の場合は一律ではないのです。

○参加者

すみません。すごく失礼な言い方なのですけれども、あなたは身体だから精神のそういう苦しみがわからないのです。

○参加者

きみは逆に言えば、身体の苦しみが分からないよ。

○浅香

私は、何もどうのこうのと言っているのではないのですよ。苦しみが分からないとか分かるという以前の問題で、皆さんのお話をよく聞いて勉強しながら、私もそれぞれの苦しみを一緒に味わって、いい提言書をつくりたいと思っているのですよ。

最初の割引対象を三障がいを同一にしろというのは基本ですね。そうですよね。分かりました。

○参加者

基本精神だから、そういうことを貫徹してください。

○菊池

制度的にやっているのだから、同じようにしてほしいということですね。それを打ち出したのは国なのだからやれというのは当然だと思います。

○浅香

わかりました。最後に、後ろのピンクの方。

○参加者

最後にお願いします。

車で出かけると、身体障がい者の駐車場あるいはトイレがありますが、一般の方が利用していて、1台だけとめるところがあるからと思ってぱっと行こうとしたら、こっちを見ていても、普通の方がとまってしまうのです。だから、ここで言ってもしょうがないのかもしれないけれども、身体障がい者用の駐車場はもうちょっと市民の方たちのご協力を得たいと思います。

それから、トイレもそうなのです。出てこないからずっと待っていたら、全然健康な方が身体障がい者用のトイレを使っていて、私が入れなかったということが何回かあったので、それもあわせてお願いします。

○浅香

分かりました。

障がい者向け、車いす使用者等向けの駐車場の件については、1ヵ月ほど前に全国紙にも載っていまして、普通は駐車許可証のようなものを公安委員会で発行するのですけれども、最近は、車いすマークだけでそういうところに優先してとめられるのではないかというやからがたくさん出てきたようで、今、警察の方では、そういう車いすマーク自体は何の効力もありませんので、逆に強く取り締まりをしてもらうように、全国的に動いて要望しているところです。

それでは、時間がちょっと過ぎましたけれども、まだまだ皆さんは言い足りない、または言えなかったということもあると思います。来られたときに受付で渡された取り組み状況の中に、1枚物で意見を書く紙もございますので、お帰りのときでも結構ですし、のちほど、ファクスなり、郵送なりで市役所の方にお送りしていただいても結構です。どのようなことでも結構ですので、書いていただければと思います。

また、ハード的なことについては、できれば具体的にどこがどうしたとか、こうしたとかということを書いていただければ、1回目、2回目の提言書の中でも、実際に提言書に載せないで作業工程の中で解決していった問題もたくさんあります。ですから、具体的なことについては、もし差し支えなければ記入していただければと思います。

○参加者

私が最後に言いたいことは、木俣さん、頑張ってください。よろしくお願いします。

○浅香

本当に不慣れな進行で、申し訳なかったかと思います。

今日、皆さんにお話ししていただいたご意見は、必ず提言の中に反映させていただくことをお約束申し上げまして、第1回目の懇談会を終了させていただきます。

本日は、来られた皆さん、また、サポーターのふだんの心がけがよくて、陽気も大変よくなりました。とはいえ、帰りはお気をつけてお帰りくださいますよう、よろしくお願いします。今日は、どうもありがとうございました。

以上

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